悪天候に苦しみ、本領発揮ならず

陸上競技

 今大会も悪天候に苦しまされることとなった。前回大会は降雪のため中止となった千葉国際クロスカントリー。早大からは東京箱根間往復大学駅伝を走った4名が出場したが、強い雨に体力を奪われる。入賞者は現れず、実力を十分に見せつけることはかなわなかった。

 大粒の雨の中行われた一般男子12キロの部。これは3月に開催される世界クロスカントリーの選考レースに設定されており、多数の有力選手が出場した。序盤から外国人選手と日本人選手に差が開いてしまうが、今シーズン駅伝主将を務める高田康暉(スポ3=鹿児島実)が積極的なレースを展開。虎視眈々(こしたんたん)と松枝博輝(順大)、久保田和真(青学大)と日本人トップの座を争い、攻めの走りを見せる。しかし降りしきる雨の影響か、4キロ過ぎから徐々に集団から離れていく。本領発揮とはいかず、39分08秒の16位でレースを終えた。

前半は積極的な走りを見せた高田

 同じく一般男子12キロの部に出走した武田凜太郎(スポ2=東京・早実)、安井雄一(スポ1=千葉・市船橋)は粘りの走りを見せた。競い合いながら力強く前を追いかけた二人は、レース終盤には果敢にスパートをかける。泥だらけの地面にも負けず意地を見せた武田が先着し、部内トップの38分41秒でフィニッシュした。一方、スタート直後は安定したペースを刻んでいた柳利幸(教3=埼玉・早大本庄)は、レースを進めるにつれ徐々に苦しい走りとなってしまう。奮闘するも早大が形成していた集団から遅れ、厳しい表情で試合を終えた。

部内トップのタイムを記録した武田

 入賞はなかったものの、出場した4選手は過酷な天候の中でのレースにより貴重な経験を積むことができただろう。3月の日本学生ハーフマラソンで一区切りとなるロードシーズン。トラックシーズンにつなげるためにも、さまざまな条件下でのレースを経験し適応力を身に付けたい。

(記事 八木瑛莉佳、写真 須藤絵莉、藤川友実子)

結果

▽一般男子 12キロ

武田凜太郎(スポ2=東京・早実) 38分41秒(12位)

安井雄一(スポ1=千葉・市船橋) 39分00秒(15位)

高田康暉(スポ3=鹿児島実)   39分08秒(16位)

柳利幸(教3=埼玉・早大本庄)  40分15秒(32位)