無念の出雲全日本大学選抜駅伝(出雲駅伝)中止から1週間を経て、第2回早稲田大学長距離競技会が行われた。毎年全日本大学駅伝対校選手権(全日本)のメンバー選考の一環にもなっており注目を集めるこの記録会では、出雲で走れなかった鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように多くの選手が自己新記録を更新。上位5選手は28分台の好タイムを打ち出した。
チームトップの快走を見せた山本
全日本のエントリーメンバーが出場した2組では、山本修平駅伝主将(スポ4=愛知・時習館)と田口大貴(スポ4=秋田)が中心となってレースを引っ張っていく。レースが動き出したのはラスト2キロ。山本がロングスパートをかけ勝負に出る。「出雲駅伝で走れなかった分、結果で示したいという強い気持ちで臨みました」という山本は、一気に後続を突き放すとその後も追随を許すことなくトップでフィニッシュ。タイムは久しぶりの28分台となる28分47秒05だった。
山本の後方では今回が復帰レースとなる高田康暉(スポ2=鹿児島実)や遅れる選手が出ないよう後ろで集団を支えていた柳利幸(教3=埼玉・早大本庄)、中村信一郎(スポ3=香川・高松工芸)の3選手が並走していたが、ラストの直線では高田と柳2人の競り合いになる。「僕が最後まで引っ張れれば高田が前に出て自己ベストを更新してくれるだろうなと思っていた」(柳)という言葉通り、高田が意地のラストスパートを見せ2着でゴール。28分49秒59と自己ベストをマークし、夏合宿以来悩まされていたケガからの復活を果たした。柳もそれに必死に食らいつき高田と1秒差でレースを終えると、2人からは遅れてしまっていた中村も井戸浩貴(商2=兵庫・龍野)とともに自身初の28分台を記録した。
復帰戦となった高田(左)と後ろで集団を支える役割を果たした柳
出場していない選手の必死の応援など、ことしの強みである『チームワーク』が今回選手たちの好タイムを生み出した。しかし「あくまで走れることは当たり前でここを通過点として捉えてやっています」(山本)と言うように、チームはその先にある駅伝、そして優勝を見据えている。「早稲田大学を一番に導きたい」(中村)――。2週間後に控えた全日本でその真価が問われる。
(記事 尾澤琴美、写真 細矢大帆、和泉智也)
結果
▽男子1万メートル
▽1組
三井泰樹(人3=山形東) 29分40秒64(1着)自己新記録
中村駿介(社3=愛知・岡崎城西) 29分49秒93(2着)自己新記録
藤原滋記(スポ1=兵庫・西脇工) 29分53秒01(3着)
柄本勲明(スポ2=早稲田佐賀) 29分58秒80(4着)自己新記録
岡田健志(スポ4=奈良) 30分14秒55(5着)
山田侑矢(スポ4=三重・伊勢) 30分18秒86(6着)
臼田稔宏(基理4=長野・佐久長聖) 30分29秒11(7着)
箱田幸寛(スポ2=広島・世羅) 30分39秒38(8着)自己新記録
今井開智(スポ2=神奈川・桐光学園) 30分48秒89(9着)自己新記録
藤澤怜欧(スポ3=神奈川・多摩) 30分59秒11(10着)
福井創一(スポ3ー大阪・北野) 31分09秒05(11着)自己新記録
大島遼太郎(スポ2=茨城・下妻第一) 31分09秒72(12着)自己新記録
河合祐哉(スポ1=愛知・時習館) 31分11秒38(13着)自己新記録
徳留駿(法4=埼玉・早大本庄) 31分12秒64(14着)
藤岡孝彰(商3=東京・早実) 31分17秒21(15着)
鈴木皐平(教1=愛知・時習館) 31分22秒32(16着)自己新記録
三浦雅裕(スポ3=兵庫・西脇工) DNF
2組
山本修平(スポ4=愛知・時習館) 28分47秒05(1着)
高田康暉(スポ3=鹿児島実) 28分49秒59(2着)自己新記録
柳利幸(教3=埼玉・早大本庄) 28分51秒08(3着)
中村信一郎(スポ3=香川・高松工芸) 28分56秒00(4着)自己新記録
井戸浩貴(商2=兵庫・龍野) 28分58秒83(5着)自己新記録
田口大貴(スポ4=秋田) 29分03秒74(6着)
武田凜太郎(スポ2=東京・早実) 29分12秒72(7着)
光延誠(スポ1=佐賀・鳥栖工) 29分14秒20(8着)自己新記録
佐藤淳(スポ2=愛知・明和) 29分20秒04(9着)自己新記録
石田康幸(商1=静岡・浜松日体) 30分49秒67(10着)
コメント
渡辺康幸駅伝監督(平8人卒=千葉・市船橋)
――一万メートル28分台の選手が5人出られました、この結果はどのように捉えられていますか
練習自体は流れの中でうまくいっていますので、結果的に出たことは良かったです。ただ記録会ありきの練習でやっているわけではないので、1年間の目標である学生三大駅伝を目指して今後もやっていきます。この結果は素直に受け止めるんですけどこのあとの調整でうまく合わせていきたいです。
――出雲全日本大学選抜駅伝競走(出雲駅伝)が中止になったことによる調整の難しさはありますか
初めてのパターンなのでありますね。逆に全日本大学駅伝対校選手権(全日本)があってくれて良かったです。もし東京箱根間往復大学駅伝(箱根)だけですと選手も試せないので。
――夏合宿の手応えはどのように感じられていますか
ことしは大砲がいない金太郎飴みたいなチームで、みんながエースという感覚でやっていますし、みんなにエースになるチャンスがあります。そういった意味で本来のワセダのかたちである駅伝で戦うチームにになっています。
――最後に全日本の意気込み、目標などありましたらよろしくお願い致します
1年間優勝目指してやっています。打倒・東洋大、駒沢大。ここには勝ちたいと思います。
山本修平駅伝主将(スポ4=愛知・時習館)
――出雲駅伝中止となってのきょうのレースでしたが、意気込みは
出雲駅伝がなかったので、その分疲れもなかったですし、優勝を狙って出雲駅伝に臨んでいたので、きょうのレースで走れないとなんだったんだという風になってしまうので、出雲駅伝で走れなかった分、結果で示したいという強い気持ちで臨みました。
――出雲駅伝を迎えるまでのチーム状況は
一人ひとりがベストコンディションだったと思いますし、チームワークも本当によくて、全体としても総合力が高かったので、優勝を狙えた状況だったとは思います。
――きょうのレースに臨むにあたり、レース前に渡辺監督からはどういった指示があったのでしょうか
きょうはやはりペースメーカーとして誰が引っ張るかということで、今まであまり走れていませんでしたが、自分がキャプテンとして持ちタイムも一番良かったですし、責任を持って最初のスタートする前に「修平、できるか」と言われて、「はい、いけます」と言って、しっかり達成するつもりで臨みました。あとは、トップで帰ってくることが目標だったので、一番は譲りたくないという気持ちで臨みました。
――ペースメーカーとしての役目を果たしながらも、8千メートルを過ぎたところで、一気にペースを上げて突き放しましたが
今回はみんな調子がよかったですし、記録も狙いながら勝負になると思っていたので、そういった中で高田(康暉、スポ3=鹿児島実)や中村(信一郎、スポ2=香川・高松工芸)、柳(利幸、教2=埼玉・早大本庄) などスパートの強い選手とラスト勝負になると少し自分は不利になるかなと思ったので、ロングスパートをかけて勝負に出ました。
――主将としてしっかりと結果でチームを引っ張ることができたと思いますが
やはり今回、礒監督(繁雄、昭58教卒=栃木・大田原)からも前半しっかり頑張ってこいよと言われましたし、総合の順位もキャプテンが一位で帰ってくることがチーム全体として影響を与えられるとおもっていましたし、レース終わった後も、修平さんが引っ張ってくれたかおかげだったと言われて、自信になりましたし、自分の役割が果たせたことで、チームもいいムードになってくれてよかったと思います。
――ここから全日本駅伝までどのようにチームを引っ張っていきたいですか
渡辺監督や相楽コーチ(豊、平15人卒=福島・安積)にも先ほど言われたのですが、記録会で走れるということが目標ではなく、あくまで走れることは当たり前でここを通過点と捉えてやっていますので、ここから調子を崩さず、ケガだけはないようにして、ピークを全日本駅伝に一人一人が合わせられるように、全体で調整して引っ張っていきたいです。
高田康暉(スポ3=鹿児島実)
――きょうのレースを振り返ってお願いします
夏合宿と日本学生対校選手権(全カレ)の間にケガをして、全カレも軽く痛めた状態で出てしまって。その辺は、自分の甘さもあって、ケガしたのも悪くて、いけるだろうと思ってやっていた自分も良くないのですが、ケガしていろいろな自分の悪いところが見つけられました。これまでの流れ的には、ちょうど1か月前からポイント練習を始めて復帰したという感じで、あまり良くありませんでした。ただ、やはり自分の立場というか、チームの中でもことしはしっかりしたエースもいない中で、前回箱根で区間賞を取って以来、チームに何もできていなくて、個人でも他のチームの選手や、チーム内のレースでも負けているので、きょうは最低限、練習できているできていない関係なく、先頭でしっかり走って、全日本に向けてチームの士気としても自分としてもしっかり走りたかったので、そういう意味では合格点とまではいきませんが、最低限やることはできて、その中で28分50を切れたのは良かったと思います。
――目標タイムはどのくらいに設定していましたか
目標タイムは設定していなくて、ただ流れで、タイムがついてきたら28分台かなと思っていました。とりあえず、先頭でどれだけいま自分の状態が戻っているのかという確認もありました。
――1か月前からポイント練習などもされているということですが、それ以降違和感などはありませんか
そうですね。練習量としては7割で、質としてもスピード重視で、きょねんのような練習は一回くらいしかしていなくて、不安はあったのですが、監督コーチと相談しながらケガのないような練習をしてきたので、良かったです。
――きょうのレースの話に戻りますが、8000メートル過ぎから柳選手と並走していましたが、柳選手のことは意識していましたか
やはり1年生のころからずっと柳は試合でしっかり走っていて、全カレも関カレもずっと入賞してきてくれて、仲間であって良いライバルというか、刺激し合える部内で一番の存在ですね。柳もたぶんあそこでもっといけたのに、僕のことも考えてくれて、いてくれたというのもあると思うのですが、反面負けたくないという気持ちもあったので、そういう面ではチームとして一番良い関係であって、とても楽しく走ることができました。
――残り1000メートルあたりで一度しかけたりしている場面がありましたが
あれはしかけたというより、(山本)修平さんに追いつこうと思ってトライをしたりしていたのですが、やはり追いつけないなと。
――今回見つけた収穫や課題があったら教えてください
収穫としては1年2年と練習をしっかり10割やって、結果はそのうちの6、7割しか出ないというかたちだったのですが、今回は練習が積めていなくて、もちろん走り込めていないことは良いことではないですが、その6、7割の練習で8、9割くらいの力が出せるようになった、自分をしっかり理解できたということです。チームとしても夏合宿で良い練習ができたメンバーたちと良い練習ができていなくてもしっかり戦えるというかそれくらい走れたので、目先の全日本に向けては自分の中でいけるのではないかという目処が立って、良かったです。逆に反省点としては、修平さんが飛び出したときにやはりすぐ対応できなかったことですね。まだまだスタミナも戻ってきていないというかないので、今後きょうのレースを機に良い感じに状態が戻ってくると思うので、これからの練習ではまず余裕を持って走れる練習をしながら、途中のしかけ合いにしっかり付いていけるような練習をしていきたいです。結構ワセダはそういう場面で競り負けているイメージがあると思うのですが、しっかり前で、どんな差でも一つでも前で次のランナーに渡せるようなレースなどを意識しながら駅伝シーズンは練習していきたいと思います。
――全日本に向けて意気込みをお願いします
出雲がなくて、どこの大学も全日本で勝って箱根へというモチベーションできてると思います。うちのチームもとても充実していておもしろいチームだと思うので、もちろん主要区間で他大の主力と肩を並べて走りたいという気持ちはありますが、どこの区間を任されてもしっかりチームの勝ちに貢献できるような走りをできるように頑張りたいと思います。
柳利幸(教3=埼玉・早大本庄)
――出雲駅伝が中止となり、きょうのレースはどのような位置付けで臨みましたか
初戦の出雲でいままでの駅伝シーズンの悪いイメージを自分の中でも払拭したくて、リベンジしたかったんですけど中止ということで全日本まで時間を置くことになってしまいました。今回のレースはその分、全日本はエントリーの人数も走る人数も距離も増えるのできょうは個々でがんばるのはもちろんなんですけど、チーム全体として良い結果を出す、平均的に1万メートルを走れるようにという位置付けで僕は捉えてレースをしました。
――最後尾から声を掛けながら走るという役割は首脳陣からの指示があったのでしょうか
それは自分の判断でやりました。僕は今季28分48秒というまだまだ速くはないタイムですけど、今季のチーム内ではトップだったので後ろからチームを逆の意味で引っ張るというか、みんなに激を飛ばして励ます役として途中までレースを進めました。後半、田口(大貴、スポ4=秋田)さんが引っ張る予定だったんですけど、そこを僕がやっても自分の役割としては不十分かなと思ったので7000から徐々にビルドアップするかたちで一人でも多く28分台に乗れるようにという感じでレースをしました。
――終盤山本選手のスパートがありましたが、その時は何を考えて走っていましたか
正直驚きましたけどあれに反応してしまうと後ろがペースを乱してちゃんと最後まで走り切れないかなと思って自分を抑えた部分もありました。でもやっぱりあのスパートには付いていけないなと思ったのでそのまま集団を引っ張るかたちでレースを進めました。
――その後は高田選手、中村信選手と共に3年生三人で競う展開となりましたが、良い競争ができているのではないですか
信一郎に関してはもとから調子が良くて走れば結果はでるだろうなという感じで、今回28分台が出てくれればいいなあと思って走っていたので自己ベストを更新できて僕もうれしいです。高田は故障明けから1カ月も経っていないので、正直きょうどうなのかなと思っていたんですけどずっと先頭の方で走れていました。ラストは高田がスパートを持ってるので僕が最後まで引っ張れれば高田が前に出て自己ベストを更新してくれるだろうなと思っていたので最後まで引っ張りました。まあ僕のラストスパートの力がなかったっていうのもあるんですけど、高田自身が自己ベストを更新してくれたのできょうはすごくうれしいですね。
――それではきょうのレースは自分の役割を完璧にこなせたと言えますね
そうですね。ほぼ完璧でした。ただ、個人としてはラストをしっかりと締める意味でもスパートで修平さんに追いつくなり高田を突き放すなり、それぐらいはもう少しできたのかなという思いも自分の中にはあります。
――全日本がことし最初の駅伝となりますがどのような心境で迎えますか
出雲で1区を任されて、そこでリベンジを果たして自分の中でも周りからも駅伝で使えないというイメージを払拭したかったんですけど、全日本まで流れたということでいまはその分も全日本でしっかりと自分の役割を果たして走るだけだと考えています。きょうも自分で決めた自分の役割をちゃんとこなすことができたので、全日本では監督から言われた役割を自分の中で考えて走れたらいいかなと思います。
――出雲では自分から1区を希望していたと伺ったのですが、全日本でも同じ気持ちでしょうか
きょうの結果を見ても、みんな走れているので全日本に関しては誰が1区を走ってもおかしくないと思います。自分は欲張りすぎると空回りしてしまうかもしれないので、自分が任された区間をしっかり走ることだけを頭に入れてそれ以外は何も考えずに調整したいと思います。
――きょねん失敗したという怖さを消せるだけの自信を付けることができたということですね
そうですね。夏合宿から距離もスピードも練習を積んできて、ことしはいままでの悪いイメージを挽回するために全部やってきたのであとは駅伝でしっかりと結果を出すだけです。自信はあります。
――最後に全日本の目標を教えてください
チームの総合力がうちの売りなのでチーム一丸となってみんなの力を合わせて優勝して、正月の箱根につながるいい走りが個人としてもチームとしてもできるように頑張りたいと思います。
中村信一郎(スポ3=香川・高松工芸)
――自己ベスト、28分台おめでとうございます。いまのお気持ちを聞かせてください
やっと、練習の成果が出せたかなという感じです。
――タイムは狙っていましたか
そうですね。合宿がかなりできたので、もう出さないと駄目だなという気持ちでした。出せて良かったです。
――先週は出雲駅伝が中止となってしまいましたが、中止が決まった時の心境を教えてください
本当にもうホテルを出発する準備をしていて。補食のカステラも食べて準備はできていたんですけど、中止と言われて正直かなりショックでした。でもやはり台風なので仕方がないかなという感じですね。
――その後のモチベーションを保つことはできましたか
やはりピークを出雲に合わせていたので、正直気持ち的にきつかったですけど、調子いいと自分に言い聞かせて頑張りました。
――きょうのレースはどのような位置付けで臨みましたか
毎年全日本のメンバー選考にもなっていて、やはり駅伝シーズンが始まると記録を狙う試合が少なくなってくるので、その数少ない記録を狙う試合という感じです。
――レース前は緊張しましたか
ものすごく緊張しました。きょうはお昼寝とかも全然できなくて、ドキドキしていました(笑)。
――どのようなレースをしようと考えていましたか
(山本)修平さんや田口さんが引っ張ってくれると聞いていました。あと柳も後半に出てくれると聞いていたので、それに付いていこうと最初から決めていて、もう行けるところまで行ってしまえという感じでした。
――8000メートル過ぎに山本駅伝主将が出て、高田選手、柳選手と三人で並走する展開となりましたが、その時を振り返るといかがでしたか
本当にあそこまでは相当楽に走れたのですが、やはりあそこの切り替えで一気にきつくなってしまいました。あそこでもう少し我慢できたらいいかなというのが反省点です。
――その後井戸浩貴選手(商2=兵庫・龍野)と並走し、最後のラストスパートで振り切って4位でのゴールとなりました
一番きつい時に井戸が来てくれて、前に出て引っ張ってくれたので。何としてでも二人で28分台を出したいという気持ちで、それだけでした。
――改めてきょうの28分台という結果に対して、お気持ちはいかがですか
うれしいです。でも、もう少しいけるかなという感じはあります。本番はきょうではなくて、やはり全日本だとか、試合が本番なので。そこでうまく合わせられるようにしたいです。
――先ほど夏合宿がすごくできたとおっしゃっていましたが
元々練習はできる方なのですが、3次合宿で走りの感覚をつかんだという気がします。どんなペースでもきつくなくて、正直3次合宿で1回もきつかった練習がなくて。走りの感覚が分かって、いまも多分それが継続して感覚がつかめているので、きょうも自己ベストを出せたのではないかなと思います。
――春先も5000メートルで毎週自己ベストを更新されていましたが、1年を通して調子はずっと良いですか
1回もケガをしていなくて、ずっとポイント練習も距離も踏めていて。でも練習が相当調子いい分、試合では自分としては不甲斐ない結果に終わっていました。でも今回は、もう少しいっても良かったかなとは思うのですが、まず第一歩として、とりあえず28分台ということで良かったかなと思います。
――きょねんとことしで駅伝に対する意識は違いますか
きょねんは駅伝に出たいというのが目標だったのですが、いまはもう他の大学の人と走るにあたって、やはり早稲田大学を1番に導きたいという気持ちがあります。ことしのチームは相当チームワークが良いので、やはり優勝したいという気持ちが一番強いです。
――チームみんな本当に仲が良いのですね
そうですね。もう1年生から4年生までみんな仲が良いですね。やはり走っていて楽しいというか、本当に同級生や後輩も声を枯らして応援してくれているのがきょうも分かりましたし。きょねんは走るのがきつかったんですけど、ことしは楽しく走れているのが結果につながっているのではないかなと思います。
――チーム全体の調子はどのように感じていますか
修平さんも柳も高田もようやく力が出てきたなという感じで、さすがだなと思います。一緒に切磋琢磨(せっさたくま)して、もう少し上を目指していけたらいいかなと思います。
――最後に全日本に向けて意気込みをお願いします
出雲がなくなったのであと全日本と箱根の二つになってしまったのですが、残り二つを取りにいくつもりで、チームで戦いたいと思います。