【連載】『頂点へ』 第1回 九鬼巧×竹下裕希

陸上競技

 第1回は、ワセダのエース・九鬼巧(スポ2=和歌山北)とマルチな活躍が期待される竹下裕希(スポ2=福岡大大濠)の対談をお送りする。九鬼はことし日本選手権で2位と躍進すると、五輪代表入りを果たし目覚ましい活躍を見せた。一方の竹下も関東学生対校選手権(関カレ)では200メートルで優勝し、リレー種目二冠にも貢献。伸び盛りの二人に、走りのことからワセダを志望した理由まで多くのことを語ってもらった。

この取材は9月1日に行ったものです。

「リレーで優勝できたことは素直に嬉しかった」(竹下)

笑顔で取材に応じる九鬼

――今季お二人とも自己ベストを更新されたと思うのですが、今季前半を振り返っていかがですか

九鬼 結果としてはオリンピックに出場できて、良い前半シーズンだったように見えると思います。形的には良かったのですが、内容的には悔しいままで終わってしまいました。特に最後のオリンピックで走ることができなかったので、悔しい前半シーズンになってしまいました。

竹下 前半シーズンは自己ベストが出たんですけど、大幅なベストが出なくて思ったより伸びてないという感触がありました。ただそんな中、関カレで優勝できたのでタイムはいまいちでも内容は良いシーズンでした。

――自己ベストが出た要因についてはいかがですか

竹下 大学はチームの周りの選手、グラウンドなどが高校より良い環境なので、のびのびできていることが要因だと思います。

九鬼 冬のトレーニングをしっかり積んだこと、礒監督(繁雄、昭58教卒=栃木・大田原)とちゃんと対話できるようになったことが大きいですね。監督の言っていることを自分で理解しながら走りの中に取り入れることができるようになりました。そういう点が自分にとって大きく成長できた要因です。

――具体的にどのような助言を礒監督から受けているのですか

九鬼 走りの細かい部分のことをよく言われています。

――去年よりいろんな面で余裕が出てきたということでしょうか

九鬼 そうですね。

――関カレでは4×100メートルリレー(4継)で3年ぶりの優勝となりました

九鬼 ことしのチームはすごいチームワークが良いと思っていました。関カレでは中央大学が優勝候補で慶應大学には去年は負けていますし、3番手、4番手の争いになるかと思ったのですが、山縣選手(亮太、慶大)や飯塚選手(翔太、中大)選手が走らなくなって、大きなチャンスが回ってきた決勝レースでした。予選が内容もタイムも良くなかったので、決勝を走る前に優勝を狙うというよりは自分たちの区間区間で良い走りをしようというのが確認できました。そういうところが良かったですね。

竹下 九鬼くんの言うとおりです(笑)。リレーで優勝できたことは素直にうれしかったですし、リレーで勝つとチームの雰囲気も盛り上がるので、勝てたのは良かったですね。

――お二人は2、3走でバトンをつながれていますが、お二人の息はいかがですか

九鬼 ぴったりです!

――バトンの練習は普段どのくらいやられるのですか

竹下 週1か2くらい、試合前にやります。

九鬼とライバル山縣(慶大)の勝負に注目が集まる

――九鬼選手に質問なのですが、2走のやりがいは何でしょうか

九鬼 2走は中高とずっとやっている走順なので自分が走りたいという部分も大きいですし、ワセダのリレーとしては前半で流れをつくって4走でしっかり逃げ切るというパターンを組んできているので、その中でしっかり流れをつくれる場所で走れるということ、ワセダの中心メンバーとして走れることは僕にとってもうれしいことです。

――では逆に難しさはありますか

九鬼 予選と決勝での気持ちや緊張のしかたの違いです。その辺りがバトンパスに影響してしまうことが僕の中であります。あと4走なら予選ではすでにリードしていたら走りに余裕ができますが、2走の場合は自分がリードしているのか分からないので、しっかりつながないといけないところです。

――今度は竹下選手に伺います。3走のやりがいは何でしょうか

竹下 特に走順にこだわりはないです。ただ3走はカーブでバトンをうまくつながなくてはいけないので、カーブで走る技術が普通のレースと違って難しいです。そういう部分から4継では重要な区間となるので、その区間を走るというやりがいはあります。

――他の走順を試したりはするのですか

九鬼 いまは全カレに向けて基本的には2、3走を組んでいますが、最近1年生もすごくタイムが上がっていますし、上級生の先輩方もすごく調子がいいので、僕がカーブを走って竹下が直線を走ったりだとかそういった場面も練習したりと、いろいろ試したりはします。

――正式にリレーメンバーが決まるのはいつなのでしょうか

九鬼 予選の走順はもう決まっています。もう1週間切っているのでその通りに練習していますが、この前までは本当に決まっていなかったので、とりあえずどこでも走れるようにいろいろな走順をやっていました。

――竹下選手に質問なのですが、4×400メートルリレー(マイル)と4継の違いはどこにありますか

竹下 マイルはやはり大会の一番最後にあるということで、大学全体が集中していて盛り上がります。

――全カレが近づいてきたと思うのですが、リレーのライバル校として意識している大学はありますか

九鬼 中大と慶大の2校には去年も負けていますし、特に中大は個々のレベルが高いです。まず1つ言えるのは、自分たちの走りとバトンをしっかりしないといけないと思います。ライバル校への意識はありますけど、まずはしっかり決勝に残ること、決勝でしっかり走ることを心がけないといけないかなと思っています。

――マイルに関してはいかがですか

竹下 マイルはいま中京大が強いです、オリンピック選手もいますし、個々の400メートルのレベルも高いので、現時点では中京大が強いと思います。

課題はトップスピード

竹下も笑顔で質問に答える

――九鬼さんはよく100メートルの試合に多く出場されていると思うのですが、やはり短い距離がお好きなのですか

九鬼 そうですね、200メートルは出られないですね。出たいのはありますし 出ないといけない部分はありますが、インカレ等はメンバーもいますので。グランプリシリーズなどは標準を切っていないので出られないというのはあります。

竹下 出ようぜ!

九鬼 (笑)

――竹下選手は400メートル、200メートル、100メートルと多くの種目に出場されているのですが、どの種目が1番得意ですか

竹下 特に200メートルが得意です。200メートルは400メートルのための200メートルです。スピードが上がれば上がるほど400メートルはレース展開に差が出ますし、もっと400メートルのタイムが上がってほしいんですけどね。

――関カレが終わったあとの試合はずっと400メートルに出ていらっしゃいますが、将来的には400メートルを主眼に置いていきたいと思っているのですか

竹下 そうですね。中学の頃、長距離をやっていてそのときから長い距離を練習してきて、長い距離が好きだからですね。

――ご自分の武器、長所はどこだと思いますか

竹下 400メートルだとスピードですね。前半から負けずに良い流れで最初からレースを展開できるところです。

九鬼 高校のときもそうでしたけど、やはりここ一番で勝負ができるところです。去年は全然勝負ができなかったんですけど、ことしは狙った試合、狙った試合で勝負ができています。日本選手権も自分が想像していた以上の走りができたので、そういった勘が戻ってきたのかなと思っています。自分でいうのも何なのですが、高校時代に1度は絶対同世代には勝っているので、そういう感覚があるのかなと思っています。

――以前、高校のお友達や先生方が日本選手権に応援に駆け付けてくれるかもしれないとおっしゃっていましたが、実際はいかがでしたか

九鬼 来てくれました!

――そういった応援はやはりモチベーションにつながるのですか

九鬼 そうですね。本当に近畿開催というのは僕にとってすごく大きな励みでしたし、先生方や知っている友達が応援に来てくれたというのは僕にとってすごく力になったことはたしかです。

――九鬼選手と言えばスタートが得意だと思うのですが、意識している点はありますか

九鬼 スタートは得意だと思うのですが、ラストはその分苦手なので、しっかりトップスピードを上げてそこにつなげるスタートをしたいなと思っています。

――現時点での課題は後半なのでしょうか

九鬼 そうですね。ただトップスピードはもっと上げないといけないですし、後半の失速というよりは中間疾走の走りをもっと磨かないとダメだと思っています。

――竹下選手はリレーや200メートル、400メートルなどでよくカーブを走られると思うのですが、カーブを走る際に意識をしていることはありますか

竹下 カーブは感覚で走っています。うまくいかないときは体が外に逃げたりするんですけど、そういうときは意識して体を前傾させたりしています。

――現時点での課題は何でしょうか

竹下 もっとトップスピードを上げることが課題ですね。そうすればもっと400メートルでも前半から楽にいけると思うので。

――試合でスタートブロックを合わせるときはどのようなことを考えていらっしゃるのですか

九鬼 特には考えていませんね。最後のチェックは入念にやりますし、意識すべきところを意識してスタートを走ったりしています。スタートがかみ合わないなという感覚だとレースは少しまずいですね。

――走っているときの心境はどのようなものなのでしょうか

竹下 400メートルなどでは無駄に力を使うと最後本当に疲れてしまうので、楽に楽にスピードを出そうというイメージで走っています。ですが、そこまで意識もしていないですね。

九鬼 100メートルだと距離が短いということもあって、特に何かを考えて走ることはないですね。むしろ周囲が目に入ったりレース展開を覚えていたりすると記録が出ません。レースの感覚だけしか覚えていない、というくらいまで集中していると結果いい試合になることが多いです。

――試合がうまくいかなかったときの切り替え方法はありますか

竹下 限られた時間の中で次の試合に向けて準備していかないといけないので、時間ももったいないですし、いかに次の試合に向けて改善していくかを考えます。

九鬼 1試合1試合課題を持ってレースに挑むのですが、良くないときは磯先生と(レース後)話し合って反省、確認を行います。そこで次につながる助言をもらって練習に取り組みます。

――オフの日はどのように過ごされていますか

九鬼 最近は遊ぶ時間もなくて引きこもりがちでした(笑)。

竹下 僕も出かけたりはしていませんね。

――好きな練習はありますか

竹下 僕はいま400メートルに主眼をおいて練習しているのですが、大学入学当初は全然走れなかった長い距離の練習が最近走れるようになってきたのは楽しいです。短い距離は短い距離で楽しいと思いますけどね。

九鬼 好きな練習とは少し違うのですが、毎回試合前に必ずやっていることがあって、グラウンドの砂場横あたりにある緩やかな傾斜を利用してトップスピードに乗る感覚をつかむ刺激にしています。傾斜を下って自然と乗ってくるスピードを、平坦な地面に移っていかに生かすかという点を中間疾走の自分の限界値から後半にどうつなげるかということですね。この練習は監督にも細かく見てもらって指摘を受けながら毎回大切に行っています。

――逆に苦手な練習はありますか

竹下 そんなにやらないのですが、ウエイトなどはあまり気が進まないですね。

九鬼 長い距離は嫌ですね。300メートルなどは全く走れません。長い距離のメニューがあると、嫌々こなしています(笑)。

――体のケアは

九鬼 学生トレーナーさんがいるのでケガしたときは診てもらいますし、あと自分は治療院の先生のところにも通っていますね。

竹下 僕も学生トレーナーの方や治療院の先生にも見てもらっていますね。ただ任せっきりなのではなく、自分でもセルフケアを行うように心がけています。ことしは自己管理をしっかりしたいと思っているので、お風呂上がりにストレッチを15分ほど行なうなどしています。

指導者との出会い

関カレ200メートル王者として全カレに挑む竹下

――陸上を始めたきっかけは何ですか

竹下 中学に入学して最初に行われる体力測定で、1500メートルが学年で一番速かったのがきっかけです。確か5分くらいだったと思います。それで、友達と一緒に陸上部に入ろうと思いました。中学3年生まで長距離をしていて、中学3年に上がってからは400メートル、800メートルを走っていました。短距離を始めたのは、高校に入ってからです。入学当初は400メートルをメインに練習していたのですが、高校2年のインターハイ予選の際に、コーチに「400メートルではなく100メートルでいこう」と言われて、そこから短距離に移行しました。

九鬼 僕は完全に兄の影響ですね。兄が陸上をやっている姿を見て、僕も小学4年生から陸上を始めました。そこから短距離1本でずっとやってきました。

――憧れの選手はいますか

竹下 ジェレミー・ウォリナー(アメリカ)ですね。世界選手権で初めて見たのですが、まず雰囲気がかっこよくて、結構な前傾でスピードに乗りつつ前半楽に入って、後半もすごいスピードを出せるというレースにも衝撃を受けました。一目惚れです(笑)。それからずっと憧れています。

九鬼 僕はずっと江里口(匡史、平23スポ卒=大阪ガス)さんに憧れていました。江里口さんに憧れてここまで来たのですが、日本選手権で一緒に走って、オリンピックに一緒に行かせてもらって、いま思うのは、憧れであっては勝つことはできないということです。もちろんレース展開などもありましたし戯言ではあるのですが、日本選手権で最後の0.01秒で負けたのは、憧れであった選手には勝てないなという思いがあります。やはり勝負するというよりは江里口さんの次に入れればという気持ちでやっていたので、その気持ちの部分で負けたのかな、と。今後は憧れは憧れでありますが、あくまでライバルと言いますか、同じ陸上をやっている勝つべき選手として見ていきたいと考えています。

――ライバルはどなたですか

九鬼 やはり多くの方に言われるのですが、まずは山縣(亮太、慶大)ですね。ライバル心を燃やす部分もありますし、それと同時に尊敬する部分がすごく大きいのも事実です。ロンドンに発つ前の代表合宿から五輪が終わるまでずっと同室で一緒にやっていましたし、100メートルの前やリレーの前もずっと付き添っていたのですが、その中でいろいろな話をして、共感できる部分も学べる部分もすごくたくさんありました。具体的には、自分は高校時代は勝った先に記録がついてくると思っていましたが、山縣は記録や勝負を意識する前に自分の思っている走り、レースをしていかないといけないと言っていてすごく共感しました。僕の考えの一歩上を行っているなと思いましたね。

竹下 ライバルというのはそこまで考えませんね。中学のときなどはタイムが近い選手を意識していたこともありますが、最近は自分のレースに集中するようにしています。

――いままでで一番印象に残っているレースは

九鬼 日本選手権が一番と言いたいのですが、僕にとっては五輪が一番ですね。競技場の雰囲気などはいままで経験してきた中で一番でしたし、世界のトップアスリートたちのレースも目の前で見られましたし、行けて良かったなというのはあるのですが、何より悔しい思いのまま終わってしまったなというのが強いです。応援してくださっていたワセダや和歌山の方々に申し訳ないですし、自分にとってもすごく悔しくて一生忘れられないものだなと思っています。

竹下 大学に入ってからの試合で言えば、去年の日本選手権リレーでのマイルリレーですね。2走として使ってもらったのですが、4年生が引退する大切な最後のレースで中大に勝てずに2位に終わってしまった悔いが未だに残っています。チームの雰囲気も次は勝とうというムードだったのに負けてしまったのが相当悔しくて、忘れられません。

――トップアスリートとして活躍するようになったターニングポイントはありますか

竹下 中学から陸上を始めて、高校、大学と良い指導者、顧問の先生に恵まれたというのが大きいと思います。その環境で陸上が出来たことには感謝しています。

九鬼 僕もやはり恩師の先生の影響が大きいと思っています。高校の先生だけでなく、和歌山の陸上に携わっている多くの先生にもお世話になりました。また礒監督に出会えたこと、ワセダに呼んでいただいたことも大きいと思います。

――ワセダに入学した理由は何でしょうか

九鬼 江里口さんに憧れていたのもありますし、他にも木村(慎太郎、平22スポ卒=現アシックス)さんなど2009年や2010年はワセダの短距離がすごく強かったので惹かれました。高校3年の4月に監督に勧誘していただいた時点で、もう進学を決めました。入学が決まったのが6月と早かったので、他に同期で誰が入学するというのはまだ知りませんでしたね。

竹下 ワセダは400メートルにも力を入れていて、グラウンドや監督など恵まれた環境で陸上が出来るというところで決めました。僕は高3のインターハイで声をかけていただいたのですが、その時には九鬼が行くというのは知っていましたね。

――お二人の初対面はいつですか

竹下 僕はそれこそ陸上マガジンなどでずっと知っていましたね(笑)。高2でインターハイ勝ったやつがいるということで、すごく刺激になりました。

九鬼 初めて会ったのは…インターハイ?

竹下 うん、インターハイ。

九鬼 (100メートル)決勝も一緒に走りましたが、特に準決勝は三原(浩幸、スポ2=千葉東)もいましたからね。今でもよく覚えています。

――お互いが思う相手の人物像はいかがですか

竹下 自分の芯というのをしっかり持っているやつだなと思います。

九鬼 周りに溶け込むのがうまいですね。

――その後ワセダでチームメイトとなりましたが

九鬼 本当に僕らの代は選手が集まっていますし、期待される部分も大きいと思うので、このチームでリレーで日本一をとりたいです。

竹下 九鬼は4継の中でもチームを引っ張っていくエースですし、追いつき、追い越したいという想いはありますね。

――この夏の練習はいかがですか

竹下 五輪があるということで悔しい部分もありますし、逆に刺激を受ける部分もある中で練習していました。練習自体はすごく積めているので、全カレでは記録を狙いたいと思います。

九鬼 夏の間というか6月以降はずっと五輪のことに拘束されていたので、ずっとワセダではなく日本代表メンバーとして練習していました。

――全カレでの目標を教えてください

竹下 100メートルでは10秒3台を出して決勝進出、200メートルでは20秒7台を出せば表彰台が見えてくると思うので、そこを目標にしっかりと走りたいと思います。

九鬼 ロンドンに行かせてもらったのに走れなくて苦しい思いはあったのですが、その中で五輪を終えて思うのは、もう一度10秒2台を出したいということですね。全カレでももちろんですし、ここから来春に向けてステージを上げるというよりは土台を固めるという部分で10秒2台を出すことは大切だと思います。その先に表彰台や、飯塚さんや山縣と勝負ができるということがあると思うので、全カレではまずは自分の走りをして10秒2を目指したいと思っています。

――ありがとうございました!

((取材・編集 石丸諒、深谷汐里)

左から竹下、九鬼

◆九鬼巧(くき・たくみ)

 1992年(平4)5月18日生まれ。170センチ、63キロ。和歌山北高出身。スポーツ科学部2年。自己記録:100メートル10秒23。ロンドン五輪に出場できなかったことを悔しそうに語っていた九鬼選手。全カレではその悔しさを晴らす快走を期待しています!

◆竹下裕希(たけした・ゆうき)

 1992年(平4)12月27日生まれ。169センチ、65キロ。福岡大付属大濠高出身。スポーツ科学部2年。自己記録;100メートル10秒43、200メートル21秒01。常に自然体を心がけている竹下選手は夏に良い練習が積めたそう。その成果を全カレでぶつけてほしいです。