ワセダの底力を見た2日間だった。関東学生対校選手権(関カレ)第1週を終え、男子1部対校得点で33点の4位とやや出遅れた早大。「多種目優勝を意識していた」という浦野晃弘主将(スポ4=広島皆実)の言葉通り、第2週は4種目で優勝を飾ると見事多種目優勝数で首位に輝いた。男子200メートルや男子5000メートルでの活躍を筆頭に、最終日だけで33点を稼ぎ猛烈な巻き返しを見せた男子1部対校得点は93点の2位。あと一歩のところで優勝や入賞を逃した選手が多かったことを踏まえれば、日本学生対校選手権(全カレ)でさらなる得点、順位が期待できる。また、低迷期を迎えていた4×100メートルリレー(4継)、27年間栄冠から遠ざかっていた男子4×400メートルリレー(マイル)ので優勝を果たした。リレー種目二冠は男子1部総合優勝を果たした1941年(昭16)以来4度目となる偉業。男子1部総合2連覇こそならなかったが、ワセダの強さを証明した大会となった。
快挙達成に顔がほころぶマイルメンバー
対校得点3位を狙った女子は惜しくも5位となった。最終日に女子200メートルで蔭山愛(教4=神奈川・相洋)、紫村仁美(スポ4=福岡・筑紫女学園)がワン・ツーを独占して一挙15得点をチームに献上するなど健闘したものの、3位には14点及ばず。しかし蔭山、紫村は2人で合計40得点をかせぐ大活躍を見せ、少数精鋭ながら女子ワセダの存在を強烈に印象付けた。
(記事 菅原理紗子、写真 浜雄介)
★入賞まであと一歩
後半粘りを見せた市川
男子1部ハーフマラソンチーム最高位は市川宗一朗(スポ4=愛知・岡崎)の9位と入賞にあと一歩届かなかった。「昨年の関カレのときも同じような気候だった」と市川は日が照りつけ暑い中でのレースを振り返る。昨年度4位入賞した意地を見せたかったものの、次第に先頭集団から遅れ単独走になる厳しい展開に。「最初突っ込むというよりは後ろから拾っていく」というレースプランのもと必死に粘り先頭を追ったが、惜しくも9位。それでも去年のタイムを上回ったフィニッシュだったことが収穫か。一方序盤から積極的に先頭集団で試合を運んでいた前田悠貴(スポ4=宮崎・小林)と、スロースタートで少しずつこぼれる選手を拾っていく田口大貴(スポ2=秋田)と対照的なレースをしたこの2名。後半追い上げた田口が14位、前田は終盤に足が止まり15位と両者共入賞を逃し、満足のいく結果とはならなかった。
(記事 西脇敦史、写真 浜雄介)
★ディーンが円盤投でも入賞
ディーンは円盤投でもチームに1点を献上
先週の男子やり投で大会記録を更新し優勝したディーンが男子円盤投にも出場した。ディーンは2投目に46メートル17をマークし、暫定7位で決勝に進んだが「あまり練習していなかった」というせいか4投目以降は全てファウル。結局、8位入賞というかたちになった。すでに日本選手権に向けたやり投の練習をしていて疲れもあったようだが、それでもぶっつけ本番で入賞し、改めて身体能力の高さを見せつけた。
(記事 浜雄介、写真 西脇敦史)
★林が僅差で2位!
追い風参考ながら大ジャンプを見せた林
昨年の関カレで6位入賞を果たしている林風汰(スポ3=三重・宇治山田商)が男子走幅跳決勝に出場した。「表彰台の一番上を狙っていた」と話す林は2回目の跳躍で7メートル48を記録し、4回目以降の試技を続ける権利が与えられるトップ8進出を決める。そして迎えた3回目の跳躍。跳んだ瞬間からビックジャンプとわかる跳躍で観衆を沸かせる。記録は追い風参考記録ながら7メートル86。ガッツポーズを見せた林はトップに躍り出た。この大記録に林の優勝は決まったかと思われたが、最終6回目の試技で西海亮(順大)に1センチ差で逆転を許してしまう。注目を集める中、林の最後の跳躍。大きな跳躍に再逆転への期待が膨らんだが、結果はファウル。惜しくも優勝は逃した。しかし、この日終始選手を後押しした追い風をうまく味方につけた林。目標は「7メートル80以上を跳んで全カレで優勝すること」と、その視線はすでに次なる舞台を見据えている。今後もどんな跳躍を見せるのか、林のさらなる飛躍に期待したい。
(記事 福地恒太、写真 大道瞳)
★神内が存在感をアピール
5位入賞を果たした神内
3000メートル障害決勝には神内隆年(スポ4=京都・山城)と工藤晧平(スポ3=熊本工)が出場した。予選で自己記録を更新する快走を見せた神内は、スタートの合図とともに積極的に前に出る。序盤は2番手に付き集団を引っ張るかたちでレースを進めるが、1000メートルを過ぎると徐々に後退。「体が思うように動かなかった」(神内)とラスト1周を前に8番手にまで順位を落としてしまう。しかし、最後のハードルを越えた瞬間、一気にスパート。ラスト50メートルで3人をかわす見事な粘りを見せ、5位でフィニッシュした。レースの度に記録を更新している神内。好調を維持し、次大会でも更なる記録の更新に期待が高まる。
(記事 和田真朱乃、写真 手塚悠)
★天児、5000メートルでは入賞ならず
天児は1万メートルに続く入賞ならず
先週、女子1万メートルで好記録をおさめた天児芽実(スポ4=新潟第一)が女子5000メートルに出場した。強い風の中でのレースとなったが、距離が短いということもあり、早い段階から先頭集団が競り合いペースを上げていく。天児はなんとか前に食らいつこうと懸命の走りを見せたが、力及ばず徐々に距離を開けられた。集団から離れてからは風の影響も強く受けるようになり、前の選手に追いつくことができない。天児はレース後、「関カレはタイムよりも点数」と語ったようにあくまで入賞にこだわっていた。チームのために1点でも稼ぎたかったが、入賞はならず13位。女子1部対校得点3位を狙っていただけに「申し訳なかった」と悔しさをにじませた。しかし、天児の走りは他の女子選手にとっても刺激になったはず。最後の関カレでチームにしっかりと貢献したと言えるだろう。
(記事 手塚悠、写真 西脇敦史)
★4継で王座奪還
4継でアンカーを務め見事逃げきった林
昨年、男子1部総合優勝を飾った一方で8位と泣かされていた4継だが、ことし3年ぶりに「ワセダのリレー」を取り戻した。号砲が響き、3人で争っていたというリレーの4人目、1走の枠を任された竹井尚也(スポ3=京都・龍谷大付平安)がスタート。しかし決勝とだけあって、簡単にリードは得られない。やや周りに気おされる形で2走・九鬼巧(スポ2=和歌山北)にバトンパス。100メートルで2位に甘んじた雪辱を果たす快走で一気に挽回を図る。続く竹下祐希(スポ2=福岡大付大濠)もスタミナを活かしコーナーで順調に加速。2、3走がポイントという礒繁雄監督(昭58教卒=栃木・太田原)の期待に見事に応えてトップに立つ。4走に待つ林もその流れを確実に引き継いでゴールを駆け抜けた。39秒62のタイムは、昨年の日本ランキング6位相当。ライバル校の主力らが欠場していたことを差し引いても、十分称賛に値する結果だ。プレッシャーもあった中勝ち取った頂点の景色は、さぞかし輝いていたことだろう。
(記事 深谷汐里、写真 浜雄介)
★野澤、3位入賞も悔しさ残る
野澤は50秒のカベを破り3位入賞
男子400メートル障害決勝には野澤啓佑(スポ3=山梨・巨摩)が出場。すでに準決勝で自己ベストを記録していた野澤は「ロンドン五輪参加B標準記録(49秒80)を切るという目標を立てて挑んだ」と語るように、順位と共に記録を求めて決勝に臨んだ。野澤はすでにロンドン五輪参加A標準記録を切っている岸本鷹幸(法大)を意識しすぎたためか、前半は思うようにペースが上がらない。後半はリズムを取り戻し、追い上げた末に3位でゴール。しかし、重要なのは記録だった。野澤は電光掲示板に映し出された自身の記録を見た瞬間、首をかしげる。記録は49秒84。あと100分の4秒届かなかった。本人は表彰台に立てた喜びよりも悔しさの方が大きかったよう。だが、ロンドン五輪への道が閉ざされたわけではない。「ピークを合わせている」と話すように3週間後の日本選手権に照準を合わせている。ロンドン五輪へのラストチャンス、わずかな望みにかけて野澤は走り続ける。
(記事 福地恒太、写真 野宮瑞希)
★ワセダがワン・ツーフィニッシュ!
表彰台で笑顔を見せる紫村(左)と蔭山
大会最終日、女子200メートル決勝には蔭山と紫村が出場。今大会それぞれ3種目に出場した2人の関カレ最後のレースとなった。4レーンの蔭山は最後までトップを譲ることなく堂々の1着フィニッシュ。6位とやや不満足な結果に終わった100メートルの悔しさを晴らした。6レーンの紫村はホームストレートに入った時点で2番手の位置。最後は後ろの選手に追い上げられ同タイムでゴールするも僅差で競り勝ち2着となり、「(ワセダで)ワン・ツーは取りたい」(紫村)という言葉を実現させた。4日間でそれぞれ3種目、9本を走るというタフなスケジュールをこなした2人。最終種目でもちろん疲れはあっただろう。それでも優勝、準優勝という結果をきっちりと残す。女子ワセダの大黒柱である2人が女子1部対校得点5位に大きく貢献し、最上級生としての務めを十二分に果たした。
(記事 松岡文、写真 浜雄介)
★竹下が初優勝
スタートから抜け出す快走を見せた竹下
大会最終日、竹下は男子200メートル決勝に登場。スタートから積極的に前との差を詰め、第2曲走路中盤辺りですでに前を行く選手を追い越す。この時点で竹下の視界に入る者はいない。ホームストレートでもスパートをかける他選手の追随を許さず、セカンドベストにあたる21秒10で見事優勝を果たした。また、今大会ワセダの1年生では唯一決勝に進んだ木村賢太(スポ1=大分・杵築)も大健闘。表彰台まで0秒04の6位でルーキーらしからぬ活躍を見せた。なお、竹下は4継、4×400メートルリレー(マイル)にも出走。リレー種目二冠、200メートル優勝と合わせて三冠の偉業を成し遂げた。この活躍が男子1部対抗得点に大きな加点をもたらしたことは言うまでもない。
(記事、写真 野宮瑞希)
★男子棒高跳びで土井が2位
自信最高位の2位となった土井
男子棒高跳決勝には安藤大地(政経4=香川・観音寺第一)と土井翔太(スポ4=香川・観音寺第一)が出場。5メートル00の高さから試技に加わった2人だが、安藤は試技中に足を痛めそのまま無念の途中棄権に。土井は5メートル00の高さを2回目、5メート10も3回目で成功を収めたが、試技数を重ねてしまったことに「練習通りとはいかなかった」と悔しさをにじませた。5メートル20の成功者がいなかったため試技数の差で2位となったが、5メートル20成功を目標に掲げていた土井には満足いく結果ではない。試技の合間には、昨年まで棒高跳を一緒にこなしてきた笹瀬弘樹(平24スポ卒=現スズキ浜松AC)にアドバイスを聞く姿も見られ、笹瀬に対し「いつかは越えたい存在」と語る土井。ラストイヤーで笹瀬の記録に迫る姿を期待したい。
(記事、写真 大道瞳)
★大迫、5000メートルで初優勝!
5000メートルで初優勝を飾った大迫
男子5000メートル決勝に登場した大迫傑(スポ3=長野・佐久長聖)が初優勝を果たした。前半から日大・ダニエルが独走状態をつくるも、大迫は2位集団の中で淡々と好機をうかがう。4000メートルの通過地点でダニエルを吸収し先頭集団は5人に絞られた。ラスト1周の鐘を合図に大迫が仕掛ける。トップに躍り出ると後続をぐんぐん引き離していく。そのスピードは落ちることなく、最終コーナーでさらに加速。他を寄せ付けない圧巻の走りで、ガッツポーズとともにゴールへ飛び込んだ。一方、同種目に出場した平賀翔太(基理4=長野・佐久長聖)、佐々木寛文(スポ4=長野・佐久長聖)はそれぞれ14位、17位と後半の失速で課題の残る結果となった。
(記事 和田真朱乃、写真 大道瞳)
★4継でも金、マイルでも金!
後続を引き離す好走を見せた3走・浦野主将
今大会最後の種目となった男子4×400メートルリレー(マイル)決勝。当日行われた男子200メートルで竹下が優勝したことを受け、早大は予選のメンバーから木村と竹下を入れ替えた。1走の牧野武(スポ4=愛知・時習館)がトップでその竹下にバトンを渡すと、2位以下にやや差を詰められるが第3コーナー付近で日大が転倒。後続にも影響が出る中で、抜け出した竹下は首位をキープして3走の浦野主将につないだ。浦野主将は男子400メートルでは準決勝敗退と不本意な結果に終わっていたが、「マイルがあるから気持ちが落ちることなく、もう一回やろうと思えた」という言葉通りの気持ちのこもった走りでリードを広げ、アンカーの野澤へバトンリレー。野澤は男子400メートル障害で敗れた岸本鷹幸(法大)らの猛追に遭い、ついに最終コーナーで追いつかれてしまう。しかし、「あの場面で追いつかれるのは想定内。(ギアを切り替えた瞬間)これはもういけるぞと確信しました」(野澤)と決して焦りはなかった。野澤は一気にスパートをかけ逃げ切り、1着でゴール。この種目を早大が制したのは27年ぶりで、前日の4継と合わせてのリレー種目二冠はなんと1941年(昭和16)以来の快挙。「僕が入学した時から目標にしていながら達成できていない」(浦野主将)という全カレ、日本選手権リレーと合わせたマイル三冠へ、一つ目の頂点をワセダが極めた。
(記事、写真 浜雄介)
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結果
【男子】
▽200メートル
竹下裕希 21秒10(1位)
木村賢太 21秒30(6位)
▽5000メートル
大迫傑 13分47秒44(1位)
平賀翔太 14分07秒08(14位)
佐々木寛文 14分18秒59(19位)
▽ハーフマラソン
市川宗一朗 1時間05分28秒(9位)
田口大貴 1時間06分31秒(14位) 自己新記録
前田悠貴 1時間06分40秒(15位)
▽400メートル障害
野澤啓佑 49秒84(3位) 自己新記録
▽3000メートル障害
神内隆年 8分58秒87(5位)
工藤晧平 9分05秒19(9位)
▽4×100メートルリレー(4継)
早大(竹井―九鬼―竹下―林) 39秒62(1位)
▽4×400メートルリレー(マイル)
早大(牧野―竹下―浦野―野澤) 3分08秒64(1位)
▽棒高跳
土井翔太 5メートル10(2位)※1位と同記録、試技数の差あり
▽走幅跳
林風汰 7メートル86(2位)※追い風参考記録
▽円盤投
ディーン元気 46メートル17(8位)
【女子】
▽200メートル
蔭山愛 24秒40(1位)
紫村仁美 24秒50(2位)
▽5000メートル
天児芽実 16分32秒72(13位)
▽1万メートル競歩
野田泰代 52分09秒39(13位)
▽走高跳
土川萌子 1メートル60(11位)
▽円盤投
佐藤菜央美 40メートル28(9位)
▽男子1部対校得点(最終結果)
1位 日大:147点
2位 早大:93点(トラックの部2位、フィールドの部6位)
3位 筑波大:86点
4位 順大:83点
5位 東海大:71点
▽女子1部対校得点(最終結果)
1位 筑波大:175点
2位 中大:132点
3位 国士大:67点
4位 青学大:57点
5位 早大:53点(トラックの部4位、フィールドの部9位)
▽男子1部多種目優勝
1位 日大:5
1位 早大:5
3位 順大:3
▽女子1部多種目優勝
1位 中大:6
2位 筑波大:4
3位 早大:3
▽男子1部最優秀選手
ディーン元気
▽女子1部最優秀選手
紫村仁美
コメント
浦野晃弘主将(スポ4=広島皆実)
――男子1部総合得点は93点の2位という結果となりました
総合優勝に関してチームとしてはあまり意識していなくて、多種目優勝を意識していました。なので最低限のことはできたと思うんですけど、2位だったりぎりぎり決勝に進めなかったりすることが多かったので、その中での2位であることを考えれば日本学生対校選手権(全カレ)ではもっと(得点を)もらえるなという感覚をつかめました。
――手応えを感じた2位だったということですか
あわよくば(連覇を)というのは考えていたんですけど、最終日にこれだけ巻き返せるということはまだまだ力があるということだと思います。そういう意味では昨年よりは総合優勝を意識していなかったですね。
――第1週を終えてチームでの話し合いはありましたか
4年生の男子を中心に集まって、出ている選手は少ないですけど、いまのままじゃ何もないまま終わるという話をしました。そしてチーム自体をもう一回ちゃんとかためよう、と。その影響もあって3日目に4×100メートルリレー(4継)で優勝することができて、それがワセダとして一番良かったなと思いました。
――リレー種目の優勝が持つ意味はそれだけ大きいということですね
そうですね。やはり4継で勝っていた時代のあといままで低迷していて、今回再び勝てたことはすごく大きかったです。ワセダと言えばリレーというところを見せられたと思うので、そこは本当に収穫でした。
――リレー種目2冠はワセダ史上4度目昭和16年以来の快挙です
歴史をつくることができたというのは大きいですね。出場していない梶(将徳、スポ4=福島・白河旭)という選手がいるんですけど、4年生として出場できない中でも4日間、悔しいだろうに自分のことなど気にせずサポートに徹してくれました。そのことが選手の力になりましたし、梶に勝利を捧げたいという思いがあったので、本当にうれしかったですね。
――関カレ前からリレー種目の優勝を意識していましたか
4×400メートルリレー(マイル)に関しては前々から意識していましたね。僕が入学するずっと前から勝っていないので、絶対に勝とうと4年間言ってきたんですけど、ようやくここで達成できました。やはり4継に関しても客観的に見たら中大の飯塚翔太くんが走れなかったという要素が大きいと思うんですけど、その中でもきちんと獲るとこは獲れているので、それは強さですよね。
――個人種目の400メートルでは準決勝敗退となってしまいましたが、足を痛められたのでしょうか
いえ、そういうわけではないですね。テーピングしていたのも気持ちの面で若干気になる程度の痛みだったので、それに影響されたわけでは全くなかったです。あの結果には正直かなり落ち込みましたし、いままでの僕だったらどうでもいいと思えたかもしれないのですが、やはり主将に選んでもらったこともありますし、自分で務めている以上はこんなモチベーションじゃだめだと。マイルがあったので気持ちが最低まで落ちることなくもう一回やろうと思えたので、モチベーションになりました。
――マイルメンバーを予選と決勝で替えられましたが
(竹下選手と木村選手の)どちらを出しても優勝するとは思っていたんですけど、竹下(裕希、スポ2=福岡大付大濠)が200メートルで優勝したことを受けて礒先生とも相談して、優勝に乗っかることはすごく大事なことかなと。勢いもありましたし、竹下自身優勝したということは力もついています。何より彼の中でのテンションも違ったと思うので、変更に至りました。
――全カレ、日本選手権リレーとのマイル3冠が見えてきました
それは僕が入学した時から目標にしていながら達成できていないので、達成して僕らだけじゃなくOBさんOGさんにも喜んでもらいたいという気持ちがマイルメンバー全員にありますね。
――浦野選手個人として次の試合は日本選手権でよろしいですか
はい、そうです。
――抱負をお願いします
もうここまで追い詰められてしまったので、欲を言えば、こっそりロンドン決まっちゃったみたいな感じで構わないので…。なんとしてでもロンドンに行きます!
市川宗一朗(スポ4=愛知・岡崎)
――午前中ながら日差しの強いレースとなりましたが、コンディションについてはどのように捉えていましたか
昨年の関カレの時もきょうと同じような気候でした。一応経験者でもあり昨年入賞もしていたので、その経験を生かして入賞を狙っていこうと考えていました。気候に関してはそんなに不安ではなかったです。
――どのようなレースプランでしたか
去年と同じように最初から突っ込むというよりは後ろから拾っていくことをプランとしていました。
――監督やコーチからレース中に指示を受けましたか
レース中と言うよりはレースの前に同じようなことを言われて、とび出した選手がいてもそれについていくというよりは、先頭が見える位置でレースをしていこうと伝えられました。
――どのあたりできつくなりましたか
出だしから身体が動かないなとは思っていましたが、一番きつかったのは10キロ手前ですかね。そのあたりから集団に遅れをとってしまいました。
――それでは途中で単独走になったのは自分のペースを守るというよりは集団についていくことが難しくなったということですか
はい、本当だったらもっと余裕をもってついていきたかったです。やはりそこは力不足だと思いました。
――昨年のタイム(1時間05分39秒)を11秒上回るタイムでのフィニッシュでしたが、練習の出来などは昨年と違いましたか
ことしのほうが練習を積めていましたし、練習を積めていた中でもポイント練習をしっかりとこなすことができていたので、順位が落ちたのが悔しかったです。
――最低限入賞はしたかった
前回はまぐれの部分があったので、今回は実力で入賞したかったです。
神内隆年(スポ4=京都・山城)
――決勝のレースを振り返っていかがですか
前半から前に進んでいこうと思っていたのですが、体が思うように動かなかった部分があったので、練習不足かなというのもありました。そこがなければもう少しいけたかなという気持ちですね。
――どのあたりまで引っ張っていこうと思っていたのですか
引っ張っていこうという気持ちはなかったです。とりあえず前についていって、ラストちぎろうかなという思いがありました。
――中盤でペースが変わった印象を受けたのですが
ちょっとギアチェンジしようかなという気持ちはあったのですが、体があまり動かなかったです。最後の直線だけ頑張って走れたという感じでした。
――ラストスパートで3人を抜きました
最後のハードルのところは絶対に負ける自信はなかったので、絶対勝つと思っていました。
――予選では自己記録を更新されました。予選のレースについてはいかがですか
予選は伸び伸びとできたので、それほど調子が良かったというわけではなかったのですが、走れたという意味では良かったです。
――好記録の要因は何だとお考えですか
やはり練習ができていることだと思います。故障が多いんですけど、ことしは2月くらいからケガなしにいままで練習できたので、そこが要因ではないかと思います。
――次の大会の予定を教えてください
次は、大きい大会だと全カレですね。
――全カレに向けて抱負をお願いします
全カレは4年生で最後の大会になるので、表彰台、優勝を狙えるように、有終の美を飾りたいという思いがあります。
土井翔太(スポ4=香川・観音寺第一)
――きょうの試合を振り返って
結果は2位ということで部に得点を加えられたことは良かったのですが、多種目優勝をチーム全体で狙っていたので、優勝できなかったことは悔しいです。さらに、4年生が個人で表彰台に立てていなかったのでどうしても優勝して後輩に勢いをつけたかったです。
――きょうはどのような目標を持って臨まれたのでしょうか
きょうは最低5メートル20を跳ぶという目標が1つあり、緊張からなのだと思いますが練習通りとはいかなかったです。まだ自分の自信と実際の状況、きょうのグラウンドの環境とがうまくかみあわなかったです。また優勝が目標だったのと、個人の記録としては5メートル20を跳んで日本選手権出場を決めたかったなという思いがありました。
――笹瀬選手(弘樹、平24スポ卒=現スズキ浜松AC)からアドバイスを受けていらっしゃいましたが
細かいことよりも「練習でやってきたことを出そうよ」ということでした。
――笹瀬選手は土井選手にとってどのような存在ですか
棒高跳を始めたころからずっと自分の上にいる人で、笹瀬さんがいらっしゃったことがワセダに来た理由の1つでもあります。何よりあの方は勝負強いです。1つ上の存在として勝って見本を見せてくださった方ですし、いつかは超えたい存在です。
――今後の試合予定を教えていただけますか
6月の日本学生個人選手権です。全カレにつながるような試技ができればいいなと思います。
平賀翔太(基理4=長野・佐久長聖)
――5000メートルのレースを振り返っていかがですか
前半は結構良かったのですが、途中で離れてしまったところから全然動かなくなってしまったので、きょうは課題が多かったです。
――具体的にはどのような課題ですか
先週走って今週も(走る)となったときに、まだ先週の疲れが残っていた中で、もっと良い走りをしたかったのですが、うまくできませんでした。
――レースプランについては
積極的にいこうと思っていたので、前半は考えていた通りでした。ですが後半は全く駄目だったなという感じです。
――結果についてはどう感じますか
きょうは納得できない部分が多かったので、これからしっかり頑張っていきたいと思います。
――1万メートルのレースについてはいかがですか
まずまずの結果だったと思うのですが、最後の競り合いで負けてしまったので、全てが良かったというわけではありませんでした。
――エントリー種目は自分で決めたのですか
ことしはトラックでやらせてくださいという事を言ったりはしましたが、最終的には渡辺さん(康幸駅伝監督、平8人卒=千葉・市船橋)が決めました。
――調子はいかがですか
そんなに悪くはないので、今後にうまくつなげていけたらいいと思います。
牧野武(スポ4=愛知・時習館)
――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちは
うれしいです。リレーは個人よりも喜びが倍増します。
――関カレでのマイル優勝は早大にとって27年ぶりとのことですが
そうですね、ワセダといったらリレーというのがあって、4継もマイルも優勝できたのはワセダらしいですし、その中に自分がいるというのはとてもうれしいです。
――決勝で走ったメンバーは昨年と同じメンバーでした
僕らが1年生のときからこれからワセダはマイルいけるぞ、というのがあったのですがなかなか優勝できなくて、やっと優勝できてよかったです。
――マイルでのご自分の走りはいかがでしたか
いま自分の持っている力はそれなりに出せたと思うのですが、もっと(走りの)段階を上げなければならないなというか、タイムも上がってきてはいるんですけど、なにか足りないというか、それを次の日本選手権までにはどうにかしたいと思います。
――個人の400メートルについてはいかがですか
4位は悔しいですね。必ず優勝するぞというのを浦野(晃弘主将、スポ4=広島皆実)と言っていたのですが、浦野は決勝を走れなくて…。その分、自分が絶対勝とうと決勝では思っていたのですが、(優勝できず)本当に悔しいです。
――最後の関カレはいかがでしたか
いまの気持ちとしてはうれしさが大きいですね(笑)。
――日本選手権への意気込みは
礒先生(繁雄監督、昭58教卒=栃木・大田原)から長居陸上競技場はすごく好タイムが出やすいと聞いていて、セカンドベストは47秒台なのに長居で45秒台のベストを出したという人もいるそうなので、1秒以上のベスト更新をして、オリンピックへの道も見えるように頑張りたいと思います。
天児芽実(スポ4=新潟第一)
――きょうの結果はいかがでしたか
きょうは1点も取れなくて、申し訳なかったなと思っています。
――目標タイムなどはありましたか
タイムよりもとにかく入賞して1点でも取りたかったんですけど、それができなくて残念でした。
――風の影響はありましたか
(先頭集団と)離れてしまってからは少し感じたのですが、風というよりは自分の力が足りなかったなと思います。
――先日の1万メートルのレースを振り返っていかがですか
最初が遅かったので我慢して、最後は(ペースを)上げられて自分の力は出せたと思うので良かったと思います。
――タイムには満足されていますか
やはり33分台は出したかったんですが、関カレはタイムよりも順位が大事だと思うので、良かったと思います。
――これが最後の関カレになってしまいますが
いままで短距離の女子に点数を取ってもらっていて、長距離は全然点が取れていなかったので、最後は絶対入賞して点を取ろうと思って走りました。
――他の女子選手の方も活躍されています
本当にみんな活躍してくれていてうれしいですし、明日もきっとみんなたくさん得点してくれると思うので楽しみです。
――女子チームとしての目標は
ここまで来たらやっぱり3位までには絶対入りたいです。
蔭山愛(スポ4=神奈川・相洋)
――きょうの200メートル決勝を振り返って
昨日自己ベストが出ていたので調子は良いなと思っていて、しっかりこのまま走っていこうと思っていたのですが、3本目に納得いく走りができませんでした。まだ3本目をしっかり走れる力はないのかなと感じています。その点ではまだ満足できないなといったところですね。23秒台は必ずと思っていたのですが、(準決勝で)23秒99だったので少し物足りないかな、と。
――順位に関してはいかがですか
やはりうれしいですね。対校得点において一番得点が取れるので、優勝は本当にうれしくて、安心もしています。
――レース展開はいかがでしたか
最後の50メートル付近で少し硬くなってしまったので、そこが加速に伸び悩んだ原因かなと思います。
――先週からの修正点はありましたか
先週は少し重心が後ろにいってしまっていて、そこが足が残ってしまう原因と前に足が運べない原因かなと思ったので、重心を少し前に持ってきました。それと手足の動きがバラバラだったので上下の連動をつけるために腕振りを若干ゆっくり目にして足と合わせるような意識を1週間心がけて修正しました。ビデオを見たり、自分の感覚とすり合わせたりして確認していきました。
――その結果先週との感覚の違いはあったのでしょうか
全く違いましたね。まず予選で修正した点を試そうと思っていて、うまくいくかわからなかったので少し怖かったのですが、うまくはまってくれたので良かったです。
――関カレ総括としてはいかがですか
女子で総合3位以内に入れるかなと思っていたので、そこが私の400メートルと100メートルが駄目だった点が影響してしまって申し訳ないなと思う気持ちがありました。ですが最後はしっかり紫村(仁美、スポ4=福岡・筑紫女学園)とワン・ツーが獲れたので良かったなと思います。
――紫村選手はどのような存在なのでしょうか
1年生のときからつらいことも楽しいこともずっと一緒に感じてきた仲間なので、彼女の二冠は私もとてもうれしいですし、それに続きたいなと思ってきょう頑張ってこれたので、いてくれて本当に感謝しています。
――今後の予定を教えていただけますか
6月に日本選手権で400メートルに出場する予定です。そこで3位以内に入賞することが目標です。あと53秒台を出すことは絶対だと思っているので、しっかり狙っていきたいと思います。
――全カレに向けてはいかがですか
全カレも多分3種目で出場することになると思うのですが、全カレでは取りこぼしのないように走りたいと思います。順位ももちろん狙いたいと思いますが、記録をしっかり出せば順位もついてくると思うので、まずはしっかり記録を出すことに専念したいと思います。
紫村仁美(スポ4=福岡・筑紫女学園)
――100メートルと100メートル障害の2冠を達成され、最優秀選手賞を獲得されましたが、感想をお聞かせください
選ばれるとは思っていなかったのでとてもうれしく思います。
――調子はかなり良かったですか
そうですね、織田幹雄記念国際大会の勢いをそのまま持ってこられた感じがしました。
――200メートルのタイムと順位についてはいかがですか
優勝は狙っていたんですけど、蔭山(愛、教4=神奈川・相洋)は結構流れに乗っていたので。あと先週の疲れもあったので、優勝は取れればいいなぐらいでした。でもやはりワン・ツーは取りたいと思っていたので良かったと思います。
――やはり100メートル、200メートルでは陰山さんを意識されていましたか
特にそういうことはなく、自分の走りをするということだけということを第一に考えて走っていました。
――今回の好成績は冬季練習の成果が現れたということでしょうか
それもあると思いますがやはり4年生、最終学年ということで思い入れも違ったので、気持ちの面が大きいのかなと思います。
――走りに関して意識した点はありますか
100メートル障害では織田幹雄記念国際大会での感覚をもう一度味わえればいいなと思っていました。100メートルと200メートルに関しては100メートルの勢いもあったので、その乗っている感覚もある中で走れたらと思っていて、それができたので良かったと思います。
――今後の目標はやはり100メートル障害での五輪出場でしょうか
そうですね、6月上旬にある日本選手権で本当に優勝を狙います。でもやはり木村さん(文子、エディオン)を意識してしまうと硬くなるので自分との戦いかなと思います。
大迫傑(スポ3=長野・佐久長聖)
――きょうのレースの出来はいかがでしたか
優勝することを目標にしていたのでその点については良かったと思います。
――レースプランはありましたか
優勝することだったのでそれを目標にするだけでした。
――レース途中、日大のダニエル選手が一時独走する形になりましたが、ついていこうとは考えませんでしたか
流れ的に考えて特にいこうと思わなかったですね。
――途中から追いつこうと
そうですね。あまり差が開かなかったので。
――ラストは日体大の服部選手らと競り合う形になりましたが、どこで勝てるという確信を持ちましたか
最後も後ろが見えなかったので不安だったんですけど、そのままいけて良かったです。
――先週も1万メートルで自己新記録を出されましたが、調子は良いのですか
はい。順調に練習はできていると思います。
――そのレースで五輪参加B標準を突破したことについてはどう捉えていますか
A標準は切りたかったんですけど、その点ではすごく悔しいです。でも日本選手権に繋がったのでそれはそれで良かったのではないかと思っています。
――次のレースはもう日本選手権ですか
その予定です。
――やはり優勝を目標にしていますか
はい、そうです。
竹井尚也(スポ3=京都・龍谷大付平安)
――4継決勝で1走を務められましたが、スタート前の緊張などはありましたか
緊張もありましたが、事前に磯先生(繁雄、昭58教卒=栃木・大田原)から落ち着いて走れと言われていたのでそれを心がけて走ることができました。
――いつから1走を走ることが決まっていたのですか
関カレ前の練習から1走の候補が3人くらいいたのですが、当日になって1走を走ることを伝えられました。
――それは竹井選手の調子が良かったからですか
そうですね。自分が良かったのと他の選手との調子の兼ね合いですね。
――1走が一番得意ですか
そうではないですが、どこの走順でも不得意なところはないです。
――きょうのご自身の出来についてはどう思われますか
まだ個人のタイムも高校時代から更新できていないので100%ではないのですが、いま持っている力は出し切れたと思います。評価は自分でも良い評価を付けてあげられるかなと思います。
――チームとしては3年ぶりに優勝を勝ち取りましたがどう思われましたか
ワセダというのは一時4継で強かったので最近勝てないのがすごく悔しかったです。僕らの代で勝つことができたのはとてもうれしいですね。来年度や全カレでも勝ちたいと思います。
――次のご自身のレースの予定を教えていただけますか
来週の順天堂大学で行われる競技会に出場します。個人のレースでそこまでタイムを出せていないので、そこでタイムを出して日本学生個人選手権の標準記録突破を狙います。
――100メートルに出場されるのですか
はい。200メートルも出ますが、100メートルのほうがメインです。
ディーン元気(スポ3=兵庫・市尼崎)
――今大会はどのような位置づけでしたか
とにかくケガをせずに、得点を取ってチームに勢いをつけられればいいかなと。自分のやれることをやるだけでした。
――結果には満足されていますか
はい、あまり体調は良くなかったのですが。先週、風邪をひいて今週はもう治っていたんですけど、もう日本選手権に向けて(やり投の)練習をしているので体に結構疲れがたまっていました。(円盤投は)あまり練習せずに入賞できてよかったです(笑)。
――アベレージで80メートルほどの記録が出るようになりましたが、手応えはありますか
いや、まだまだという感じですね。
――もっと記録を伸ばせると
もちろんです。
――疲れというのは
連戦の影響で、慢性的な疲労というよりは急性的なものなので、徐々に抜けて練習もできるような体になってきました。あと3週間ほど追い込んでいこうと考えています。
――では日本選手権に向けて抱負をお願いします
もう記録は意識しないようにして、とりあえず勝負に勝てるように頑張ります。
野澤啓佑(スポ3=山梨・巨摩)
――きょうの400メートル障害のレースを振り返って
決勝では最低でもロンドン五輪参加B標準記録を切るという目標を立てて挑んだのですが、100分の4秒差で切れなかったので悔しさもあって少し心残りなところです。ただ、次につながる走りができたと思っているので、納得はしています。
――きょうはどのようなレースプランでしたか
ちょうど自分のすぐ外のレーンに法大の岸本(鷹幸)さんがいたので、岸本さんに自分のレースを引っ張っていってもらおうと思っていました。ですが、前についていこうとしたため焦りも出て、前半は自分の走りができていなかったと感じます。後半はリズムも出てきて少しは挽回できたかなと思ったのですが、10台目の障害を越えてから中大の選手に競り勝てなかったり、自分の持ち味でもある終盤に巻き返す走りができなかったりしたので、反省する面がほとんどかなと感じます。
――岸本選手とはレース後にがっちりと握手を交わされていましたが
レース前に、自分のためにも引っ張っていって下さいとお願いしていたので。それを頼んでおきながら自分のレースがしっかりできなかったので、申し訳なさとありがとうございましたの気持ちを込めて握手をさせていただきました。
――やはり目標の選手なのでしょうか
そうですね。日本のトップの選手ですし、その選手と一緒に走れたことは今後にもつながると思うので、走れて本当に良かったなと思います。(自分から見て岸本選手が)1つ外のレーンで走るというのは運が良くないとないことなので絶好のチャンスだったのですが、自分でチャンスを逃してしまったなという感じですね。
――予選の出来はいかがですか
自分のレースをすれば大丈夫だとわかっていたので、前半から気持ち良く走って7台目で切り替えて最後は様子を見ながら走るという感じでした。
――準決勝に関しては
準決勝でまず記録を狙っていこうと思って臨みました。(障害間の歩幅を)全て14歩でいこうと考えていたのですが、自分の気持ちに負けてしまって9台目の障害で15歩に切り替えたらその分記録も落ちてしまいました。その反省を生かして決勝では14歩で最後までいけば良い記録が出せると思っていたのですが、やはりうまくできなかったですね。
――今後の予定を教えていただけますか
今回の反省をしっかり生かしてロンドン五輪参加B標準記録とは言わずにロンドン五輪参加A標準記録を狙えるような万全な状態にして、3週間後の日本選手権で優勝しロンドン五輪への道に近づけるようにしたいです。おそらくそれが(ロンドン五輪への)最後のチャンスになると思うので、少しでも近づけたらなと思います。
――ことしの目標は
全カレもあるのですが、ピークを合わせている日本選手権でしっかり結果を出したいなと思います。
――続いてマイルのお話をうかがいます。きょうのマイルを振り返っていかがでしたか
前半で逃げ切るというイメージでワセダのチームを組みました。自分もチームメイトを信頼していて必ずトップでつないでくれると思っていたので、トップでもらったバトンをトップでかえすということだけでした。その気持ちだけを持って走りました。
――200メートル付近で後続に追いつかれた時の心境は
あの場面で追いつかれるというのは想定内で自分の中でわかっていたので、そこで焦らず冷静に対応できたことが良かったかなと思います。
――最後の直線に入るところでギアを切り替えられました
これはもういけるぞと確信しました。疲労感や苦しさは全くなくて、とりあえずトップでゴールに行くぞという気持ちでいっぱいでした。
――ゴールした瞬間ガッツポーズされていましたが
この種目でワセダが優勝したのは27年ぶりで、チームとしても4年生は最後でしたし最高のかたちで優勝させたいという気持ちが一番大きかったですね。
――今後の目標を教えていただけますか
今回は関東の大会だったのですが、全カレで勝って日本一になれるように練習していきたいです。この記録だとまだ戦えないと思うので、さらに皆で切磋琢磨(せっさたくま)して優勝できるように頑張りたいです。
林風汰(スポ3=三重・宇治山田商)
――きょうの走幅跳の結果を振り返って
関カレは記録よりも順位が重要になるので、昨年の6位、おととしの予選落ちという結果から三度目の正直という感じでした。表彰台の1番上を狙っていた中、追い風参考記録ながら良い記録で2位になれたので、この先にもつなげられる試合になったかなと思います。
――1、2回目の試技の手応えはいかがでしたか
できれば1回目で記録を出そうと思っていたのですが、思ったよりうまく記録が出なかったので、2回目で修正したら記録が上がり良かったと思います。トップ8に残ることが大切だったのですが、3回目に移る前にトップ8が決まっていたので、3回目は思い切りいけました。
――修正というのは具体的にはどのようなことでしょうか
踏み切りに対してうまく乗り込めていない感じがしていたので、2、3回目は踏み切りだけを意識してやりましたね。
――追い風が強かったことについてはいかがですか
公認記録で記録を残したかったという気持ちもありますが、追い風参考とはいえ記録は出やすいので、試合はやりやすかったです。
――トップ8に残ってからの3回の試技は
3回目で7メートル86を跳んだ時にだいぶ感覚がつかめた感じがしたので、残りの3本もうまく記録が出せるかなと思ったのですが、逆に記録を狙って意気込みすぎたかなと思います。強いて言えば、もう少し冷静に競技が出来ていたら記録も伸びたのではないかと感じています。
――6回目の試技直前で逆転された時のお気持ちは
6回目だったので力を抜いてくるかなと思っていたのですが、来たかという感じでした。(自分自身は)関カレの決勝最後の1本だったので、勢いで持っていけるかなと思っていましたが、案の定ファールをしてしまい冷静に対処しておけば良かったなと少し心残りです。
――今後の予定は
今回日本選手権の標準記録を切ることができなかったので、6月の日本学生個人選手権や秋シーズンの日本学生対校選手権(全カレ)に向けて調整していこうと思います。
――ことしの目標を教えてください
7メートル80以上を跳んで全カレで優勝することです。
――続いて4×100メートルリレー(4継)について伺います。きょうのリレー全体の展開を振り返っていかがですか
リレーのかたちとして、2、3走の選手がどれだけ走れるかということに重点が置かれていました。自分はそのリードを保ってゴールまで持っていくことをイメージしていたので、決勝ではそれができたかなと思います。
――予想通り逃げる立場での走りとなりました
競って来たりすると大変なのですが、前半で後ろを離してくれたので自分自身はとても走りやすかったですね。
――ゴールの瞬間はガッツポーズされていました
思わず出てしまいましたね。『ワセダのリレー』という意識があったので、冷静に喜ぼうと思っていたのですが、やはり優勝したら喜びが爆発しました。何よりも応援してくれている人に対しては結果で感謝の気持ちを表すのが一番だと思っているので、少しでも恩返しできたかなと思います。
――やはり『ワセダのリレー』は特別なものなのでしょうか
伝統的なものなので正直プレッシャーもありましたが、少しは自分たちも受け継いでいくことができたかなと感じています。
――4継における今後の目標はありますか
関カレで勝つことができたので、このまま個々の走力を上げていって全カレでも勝てるように頑張りたいです。
九鬼巧(スポ2=和歌山北)
――きょうの4継全体の展開を振り返っていかがですか
100メートルが先週終わって、きょう(19日)走るのは(リレーの決勝)1本だけということもあり緊張が抜けていた部分があって、一次アップの時点では思うように体に力が入りませんでした。良くないなと思いながらアップを終えたのですが、その後トレーナーさんに体をほぐしてもらったらなんとか動けるようになりました。実際に本アップを始めてからも良い緊張感が出てきたので、これは走れるかなと思いましたね。それで4継では思い切って出ようと思って、竹井さん(尚也、スポ3=京都・龍谷大付平安)とはいつも27足長でやっているのですが、一足縮めて走りました。結果的にしっかり追い付いていただけたので良かったと思います。他にもきょうは全体的にバックストレートが追い風だったのでそこも運が良くて、好感覚で走ることができました。
――2走の責任は果たされましたね
2、3走がポイントだと先生からも言われていたのですが、きっちりできたので良かったです。いまのチーム状況ではベストの走りだったと思います。
――チームとしての優勝はいかがですか
飯塚くん(翔太、中大)や山縣(亮太、慶大)が走っていなかったので、走っていたらどうなっていたかというのはわからない部分はあるのですが、その中でもきっちり勝てたというのは評価できると思います。
――先週の100メートルについてはいかがでしたか
狙っていた試合ではありましたし、思うようにいかなかった点もあるのですが、タイムはコンスタントに10秒4台が出せているのではないかなと。10秒4台の力がついたと自信になりました。その点はいままでよりひとつ階段を上れたと思います。
――織田幹雄記念国際大会で自己ベストを出されました
アメリカに行ったり織田幹雄記念国際大会に出たり、先週はセイコーゴールデングランプリ川崎にも出させてもらって、ここまで6週連続で試合がありました。ここまで立て続けに試合をこなした経験はありませんし、シニアの試合でいつもとは違う緊張感もある中で走らせていただいていたので、ガス欠が少し怖かったのですが、なんとかうまく走れてまとめることができたので良かったのかなと思います。
――今後の予定を教えていただけますか
今週で試合は全て終わったので、次は6月上旬に行われる日本選手権ですね。明日は関カレ最終日を応援して、そこから1週間は休養に充ててから日本選手権に持っていく予定です。
――日本選手権での目標は
大阪開催ということで、関西圏なので高校の先生や同級生が応援に来てくれると思います。なんとか決勝に残って、現地でもテレビで元気な姿を和歌山県の人に見せられたらいいなと考えています。
竹下裕希(スポ2=福岡大付大濠)
――今大会4種目出場のうち、3種目で優勝を果たされました
三冠というのは後から知ったので全然意識していなくて、その一つ一つの試合を勝てたことで本当に支えてくれた人たちに少しは恩返しできたかなと思います。
――200メートルでは前半から積極的なレースでした
レーンが外側だったので自分のレースに集中できました。一番気をつけたのはコーナーを出たところをポイントして、そこをうまくできたおかげで前半からうまく走れたと思います。
――調子は良かったということですか
はい、調子は良かったですね。
――飯塚翔太選手(中大)が棄権されたことについてはいかがですか
飯塚さんだけではなくて、山縣選手(亮太、慶大)もいたんですけど、主力の2人が抜けた中で勝てる時に勝っておこうという思いで走りましたね。
――21秒10というタイムについてはいかがですか
セカンドベストですね。
――4継のチーム全体の走りを振り返って
4継は流れが良くて、一人一人が優勝目指して一致団結して頑張れたと思います。
――マイルの2走の時に中大、日大が転倒された時の状況は
その時は日大と競っていて、そこで日大が縁石を踏んだと思うんですけど転んで、僕はうまく抜けることができました。そこから追い付かれたんですけど、若干離して3走にうまく繋げられたので良かったと思います。
――接触はされましたか
接触はしていないですね。
――ご自身の走りを振り返っていかがですか
前半から積極的にレースを展開できたので、思い通りのレースだったと思います。
――リレー種目二冠は昭和16年以来4回目の快挙になりますが、竹下選手はそのどちらにも携わっておられますが
全然知らなくていま初めて知ったんですけど、うれしいですね。びっくりしています。
――今後の大会予定を教えていただけますか
1カ月後にある日本学生個人選手権に400メートルで出場します。
――意気込みをお願いします
46秒50を目指して、自己ベストが出るように頑張りたいと思います。