第100回の節目を迎えた東京箱根間往復箱根駅伝(箱根)。悔しいシード落ちとなった全日本大学駅伝対校選手権(全日本)から約2か月、エンジの底力を見せる時がやってきた。終始ハイペースなレース展開となったが、大きく崩れることなくタスキをつなぐ。2区山口智規(スポ2=福島・学法石川)の8人抜きの力走、5区工藤慎作(スポ1=千葉・八千代松陰)の好走もあり、総合5位でフィニッシュした。ここでは、往路を走った選手のコメントをお届けする。
第100回東京箱根間往復大学駅伝競走 往路 | |||||
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区間 | 距離 | 名前 | 記録 | 区間順位 | |
1区 | 21・3キロ | 間瀬田純平 | 1時間1分53秒 | 12位 | |
2区 | 23・1キロ | 山口智規 | 1時間6分31秒 | 4位 | |
3区 | 21・4キロ | 辻文哉 | 1時間2分39秒 | 7位 | |
4区 | 20・9キロ | 石塚陽士 | 1時間2分50秒 | 13位 | |
5区 | 20・8キロ | 工藤慎作 | 1時間12分12秒 | 6位 | |
早大 5時間26分05秒 5位 |
1区 間瀬田純平(スポ2=佐賀・鳥栖工)
―― 今日のコンディションはいかがでしたか
今日のコンディションはかなり良い感じでした。
―― 花田監督からはどのような指示がありましたか
花田さんからはどんな展開になっても冷静に行こうという指示を受けていました。
―― 今日のレースプランをどのように考えていましたか
六郷橋がポイントになると思っていたのでそこまでは落ち着いてリラックスして走り、六郷橋からペースを上げていくプランでした。
―― 集団内での位置取りで意識していることはありましたか
とにかくリラックスすることを意識していました。
―― 3キロ過ぎに4選手が飛び出しましたが、この展開は想定通りでしたか
ハイペースになるだろうと思っていたので想定通りではないですが、驚きはなかったです。
―― 六郷橋付近から集団のペースが上がりましたが、レース終盤を振り返っていかがですか
集団の中でかなり余裕はあったのですが、15キロ過ぎで足が痺れ出して集団のペースアップについていけず、ペースを維持することで精一杯になってしまいました。まだまだハイペースに対応できておらず力不足で話にならないと感じています。
―― 区間順位と先頭とのタイム差をどのように捉えていますか
区間順位とタイム差を見れば集団から離れてから粘ることはできましたが、本来なら集団で競い合っていなければいけない展開だったので情けないと感じています。
―― 早稲田の他区間の選手の走りはいかがでしたか
特に山口がエースとして素晴らしい走りを見せてくれて、流石だなと感じています。
―― 明日の復路のメンバーに向けてメッセージをお願いします
今年1年この箱根駅伝に向けて頑張ってきたのでやってきたことを全て出して悔いなく走って欲しいです。
2区 山口智規(スポ2=福島・学法石川)
――今日のコンディションはいかがでしたか
調子は普通でしたが、うまく準備できていたので自信を持ってスタートすることができました。
――花田監督からレース前に、アドバイスなど何かお話はありましたか
15キロまで余裕を持って行こうと言われていました。
――今日のレースプランを教えてください
権太坂を上り切ってからしっかり切り替えようと思っていました。
――1区の間瀬田選手の位置取りはいかがでしたか
5番前後で来ると思っていました。
――間瀬田選手とのタスキ渡しで何か言葉を交わされましたか
任せろと言いました。
――7キロ地点で5位集団に追いつき、そのままレースを運ばれました。レース序盤はいかがでしたか
10キロで既に余裕はありませんでした。
――レース中盤から後半にかけて全体順位を4位まで上げられましたが、振り返っていかがですか
15キロの濱本さん(寛人、スポ4=熊本・宇土)の給水からすごく心に余裕ができました。10キロの須山(向陽、スポ2=鹿児島城西)の給水もそうですが、キツくなってからは仲間に走らせてもらったような気がします。
――今回の2区はハイレベルな戦いとなりましたが、意識していた選手はいらっしゃいましたか
当日変更で黒田君(朝日、青学大)が入ってきた時は正直嫌でした。
――早稲田記録を更新されたことについて、タイムの面で手応えはいかがですか
67分30秒でいいと言われていたので、求められていたこと以上の仕事ができてよかったです。
――4位という区間順位について率直な感想をお願いします
悔しいです。
――復路を走る選手にコメントをお願いします
自信を持って、楽しんで走ってきてください!大手町で会いましょう。
3区 辻文哉(政経4=東京・早実)
――率直な今の気持ちを教えてください
たくさんの人が僕の名前を叫んで応援してくれて幸せな21.4キロでした。
――ご自身の走りを全体的に振り返っていかがですか
落ち着いて入ってちょうど良いところで集団を形成できたので展開に恵まれたなと思います。最後は勝って渡したかったです。
――3区での出走が決まったのはいつですか
2週間前からいくつかある候補の1つとして挙げられていて、25日に他の選手との兼ね合いで決まりました。
――花田監督はどのような役割だと言われていましたか
耐える区間になると思うけれど、(1区の)間瀬田(純平)と(2区の)山口(智規)が良い位置で持ってきてくれるから力を出し切ってほしいと言われていました。
――今日のコンディションはいかがでしたか
練習は完璧にできていて、調整も上手くいっているなと思っていました。
――花田監督からはどのような指示がありましたか
城西の選手は無視して良いから前半は落ち着いて入って、ラスト5キロで上げてこれるくらいの余裕を持って走ろうと指示されていました。
――2区までの走りをどう見ていましたか
間瀬田が前を追える位置で耐えて、山口が追い抜いてきてくれて、2人なら5位以内では繋いでくれると思っていたので想定通りでした。後続を突き放してくれたおかげで落ち着いて入れたので2人には感謝しかないです。
――戸塚中継所では4位でのタスキリレーでしたがどのようにレースを進めようと考えていましたか
前半は落ち着いて入って、追いつかれれば集団で走って、追いつかれなければ海岸沿いから一人でしっかり追い上げていこうと思っていました。
――東洋大や日大などと集団を形成しながらのレースでしたが、集団走の展開を振り返っていかがですか
下っている間はきつかったですが、東洋の小林君(小林亮太)がずっと引っ張ってくれていたので、海岸沿いに入ってからは余裕がありました。15km以降は仕掛け合っていたのできつかったですが、追いつかれたからにはしっかり勝ち切って4位でつなごうと思っていました。
――ご自身の区間順位とタイムをどう評価しますか
花田さんからの設定タイムは1時間2分45秒~1時間3分20秒、僕の目標は1時間2分30秒で区間8位以内だったので今の力は出し切れたかなと思います。往路で区間賞を取れる選手を目指していたのに届かなかったことは4年間を通した反省として実業団で向き合って頑張ります。
――往路全体の結果をどう捉えていますか
みんな今の自分ができる役割を果たして良い駅伝が出来たと思います。工藤(慎作、スポ1=千葉・八千代松陰)はこれで自信を取り戻してくれたと思うので良かったです。
――復路のメンバーに向けてメッセージをお願いします
みんな僕より強い自信があると思うので、自分の力を出し切ることに集中して頑張ってほしいです。
4区 石塚陽士(教3=東京・早実)
――今日のコンディションはいかがでしたか
僕自身に体調不良等はありませんでしたが、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)後から足をうまく蹴れない状態になってしまい、本調子ではない状態での出走でした。
――4区に決まったのはいつごろでしたか
5日前ほどだったと思います。
――4区は元々走る予定でしたか、それとも急遽決まった形でしょうか
12月に入った時点では2〜4区という形でしたが、自分自身の調子やチーム状況を鑑みて、5日ほど前に4区に決まったという形です。
――花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)からはどのような指示がありましたか
1年生の時に走ったように前半は抑えて入り、後半ビルドアップで対応して、工藤(慎作、スポ1=千葉・八千代松陰)をなるべく楽な位置で走らせてあげて欲しいと指示をもらいました。
――前を走る3校とは6秒差でスタートしましたが、どのようなレースプランを描いていましたか
足の状態を鑑みて、よほどの集団ではない限りビルドアップ走法で、自分のペースを刻むプランでした。
――終始単独走となりましたが、ご自身の走りはどのように振り返りますか
下手に集団走になるよりかは、単独走で自分のペースを刻めたのでよかったです。後半は足が蹴れない感覚があり、呼吸は楽でしたが足とメンタルが苦しかったです。
――1年時の経験はどのようなところで生きましたか
コースが頭の中に入っていたので、ペース配分等で生きました。
――寒さや雨の影響はありましたか
出走前はやや肌寒さを感じましたが、走ってしまえば大きな影響はなかったと思います。
――タイムや区間順位についてはどのように受け止めていますか
1年次のタイムも越えられず、状態が状態とはいえ不甲斐ないです。
――復路の選手へのメッセージをお願いします
7区までの順位が総合順位に直結してくると思います。僕以外のメンバーが良い貯金を作ってくれたと思うので、気負わずに昨年までの経験を生かして1=1で走って欲しいです。
5区 工藤慎作(スポ1=千葉・八千代松陰)
――今日の走りをどのように評価されますか
山の頂上付近の区間で失速していましたが、設定されたタイムとほぼ同じで来られていたので良かったです。大方プラン通りの内容だったと思っています。
――レースプランはありましたか
とにかく序盤の平地を抑えるように意識していました。登り坂から下り坂への切り替えも意識していたポイントです。
――今日の調子はいかがでしたか
動きは硬かったですが、いい方であったと思っています。
――5区に決まった経緯を教えてください
大会1カ月前ほどから調子が戻ってきたので、自分から花田さん(勝彦駅伝監督、平6人卒=滋賀・彦根東)に山に向けた練習をしたいという話をしました。元々伊藤大志(スポ3=長野・佐久長聖)さんより登り坂に強かったこともあり、走れるめどがたったため5区に決まりました。
――伊藤大志選手から何かアドバイスなどはありましたか
山の中に入ってからスピードを上げていけば良いというアドバイスを受けていました。同じ内容を諸冨(湧、文3=京都・洛南)さんからも受けていたので、特に意識していました。
――雨が降る中でのレースとなりましたが、コンディションについてはどのように捉えていましたか
悪天候は眼鏡の関係で視界が狭くなりますが、寒さには得意な方と考えているので心配はなかったです。寒さ対策も十分に行えました。
――5区は楽しかったですか
とにかく苦しかったです。(今回は)ペースが安定しなかったので、高いところで安定させられれば来年以降にさらにタイムを伸ばすことが可能だと考えています。
――復路の選手に向けて一言お願いします
練習の成果を出せるように頑張りましょう。