早大の今年の東京箱根間往復大学駅伝(箱根)は、総合6位でのゴールとなった。ここでは、復路に出走した選手5人と花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)のコメントをお届けする。
花田勝彦駅伝監督(平6人卒=滋賀・彦根東)
※写真は大晦日の早大競技会時
――率直に大会を終えての感想をお聞かせください
今持てるチームの力はしっかり出せてよかったとホッとしています。
――目標が総合5位で、結果は6位でした。その点についてはどう感じていらっしゃいますか
順位に関しては他チームの出来次第というところもあって、うちが力通りの走りができれば5位から8位くらいかなと予想していました。そういう意味ではほぼ想定通りの結果だったと感じています。
――大会前の選手の状況や、チームの雰囲気はどのように感じていらっしゃいましたか。目標達成に向けては順調だったのでしょうか
29日の区間エントリー直前にいくつか問題が出てきて、少し心配な雰囲気はありました。それでも大会当日にはエントリー16名とも走れる状態で準備ができたので、楽しみではありました。
――復路は想定の区間配置にはならなかったと聞いています。復路の選手起用について、本来想定していた区間配置はどのようなものだったのか、またどのような経緯で今回の起用になったのか、差し支えのない範囲でお聞かせください
山口(智規、スポ1=福島・学法石川)は7区で準備していましたが、29日に胃腸炎で発熱がありました。すぐに熱は下がったので本人は大丈夫とのことでしたが、他の選手が万全だったこともあり大事を取って交代しました。
鈴木(創士駅伝主将、スポ4=静岡・浜松日体)は調子は7割くらいでしたが、前回も含めて7区を2回走っていてコースを熟知しているので、想定タイムはクリアできると考えて起用しました。
10区はそのまま辻(文哉、政経3=東京・早実)で行くか最後まで迷いましたが、少し足に不安があったため、万全で調子も非常に良かった菅野(雄太、教2=埼玉・西武文理)に任せることにしました。
――レース全体について、想定外だった部分や、思うように行かなかったと感じる部分はありますか
2区が想定以上にレベルが高かったです。石塚(陽士、教2=東京・早実)は前半やや抑えめに入ってしまったためタイムは想定を下回りましたが、上りの続く後半は粘れていて良い走りができていました。それでも思ったより順位が上がらなかったので少し焦りました。
――逆に想定より良かった部分はありますか
3区の井川(龍人、スポ4=熊本・九州学院)の9人抜きには驚きましたし、感動しました。他大学の選手が前半からハイペースで行く中、井川は前半すごく落ち着いて入れたのがよかったです。後半は前がどんどん近づいてきて、井川本人もきっと楽しかったのではないでしょうか。
――その井川選手の走りはどのようにご覧になっていましたか
5キロまではやや走りに硬さがあり心配しましたが、遊行寺坂を下ったあたりから走りのリズムが変わって、前を追う走りになった感じです。
――山の2区間は共に区間上位でした。どう評価していらっしゃいますか
両区間ともしっかり準備ができていたので自信はありましたが、2人ともすごく気合いの入った走りを見せてくれて感動しました。
――一般組の選手が2人出走したことについてはどう感じていらっしゃいますか
しっかり練習を積んできて、その成果をきっちり出してくれたので、この後に続く選手たちにとってお手本であり、良い目標になったのではないかと思います。
――特に印象に残った選手はどなたでしょうか
みんな最後まで粘る走りができていたので選ぶのは難しいです。逆に1区はスローペースで集団となってしまい、車列の長い監督車から全く見れなかったのは残念でした。
――設定タイム通りに走れた選手が多かったと思いますが、その要因はどこにあるのでしょうか
練習がしっかりできたことと、最後の調整がうまくいって良い状態で本番を迎えることができたことだと思います。
――多くの選手が「出走した10人が100%の力を出しきれた」とおっしゃっていました。監督としてもそう感じていらっしゃいますか
本番を迎えた時点でのチームの100%の力は出せたと思います。
――選手からは楽しく走れた、という声が多く聞かれました。その点についてはいかがですか
やはり良い状態で当日を迎えられたことと、3区以降の選手は良い位置で走れたこともよかったのではないでしょうか。
――花田監督ご自身としては、上武大の監督として経験した箱根と、今回の箱根とで、違うと感じたところは何かございますか
今回は上位争いに加わっている時間が長く、監督車内でも情報収集や連絡などやることが多かったので時間の経過が早く感じました。
――来年以降に向けて、この大会での課題と収穫を教えてください
今回はどちらかというと守りのレースしか出来なかったのですが、その中で3位争いに加われたのは大きな収穫でした。
一方で優勝争いに加わるためには、前半からハイペースで行くような攻めの走りができないと厳しいと実感しました。その辺りも、また学生と話し合いながら課題克服に取り組んでいきたいと思います。
二日間に渡って応援ありがとうございました。
6区
北村光(スポ3=群馬・樹徳)/区間3位
――本日のレースを振り返っていかがでしたか
往路のメンバーが総合5位ということで非常にいい順位でもってきてくれて、僕自身もいい具合の差だったので前を追って走ることができました。結果的に2人抜いて3位に上がれたので、今日の走りとしては満足のいく結果だったかなと思います。
――レース前に花田勝彦駅伝監督からはどのような指示がありましたか
練習はできているから落ち着いて最初入って、下りが長所だからそこから切り替えて前を追っていこうと指示を受けました。
――序盤に順大の選手が追いついて後ろに付かれていましたが、焦りなどはなかったですか
僕は上りが少し苦手だったので追いつかれるだろうなという想定でした。逆に力を借りていけたので、そこは良かったかなと思います。焦りなどはなかったです。
――タイムについては設定通りに走れましたか
58分30秒を一つの目安にしていたのですが、区間順位が3位ということで、全体的にタイムも各大学出ていなかったので、その中で区間3番で58分台を出せたということは評価できるところではないかなと思います。
――2年前にも同じ6区を走りましたが、その経験が生きた場面はありましたか
最初の5キロを突っ込んで入ってしまうと下りが切り替えられない部分が大きいので、前半は落ち着いて入って下りから勝負というところが1年生の頃からの戦術でした。それが今日もうまくハマった感じがあったので、全体通して良かったかなと思います。
――往路の結果はどのような気持ちでご覧になっていましたか
2区終了時点で14番目にいて正直厳しいかなと思っていました。ですが、エースの井川さんをはじめ、大志(伊藤大志、スポ2=長野・佐久長聖)まで粘ってくれて総合5位で往路を終えて、僕自身そんなに上(の順位)で来ると思っていなかったので少し緊張はしました。
――復路まで終えて目標の総合5位まで2秒差の総合6位という結果でしたが、その結果はどのように捉えていますか
僕たちは復路のメンバーも100%の力を出した中で、チーム全体で10人頑張って(目標の5位まで)2秒だったので、そこは他大が強かっただけなので6位でも不満などはまったくないです。
――最後に来シーズンへの意気込みをお願いします
春のトラックシーズンからもちろん記録を出していきたいですし、(今年は)駅伝は箱根以外出走できませんでした。なので、出雲駅伝の出場資格も取れましたし、出雲(出雲全日本大学選抜駅伝)、全日本(全日本大学駅伝対校選手権)、箱根とすべて出走できるように頑張っていきたいと思います。
7区
鈴木創士駅伝主将(スポ4=静岡・浜松日体)/区間12位
――往路の走り・結果をどう見ていましたか
1区間瀬田(純平、スポ1=佐賀・鳥栖工)はプレッシャーがかかる中で、1年生ながら前が見える位置で渡してくれて、2区石塚はエースが揃う中、懸命に前を追ってくれました。3区井川は区間2番、早稲田のエースの走りで9人抜き、最高の走りでした。4区航希(佐藤、スポ3=宮崎日大)はなかなか難しい位置での中継でしたが流れを切らすことなくしっかり走ってくれました。5区大志は、ここまで数年間早稲田は山は鬼門とされていましたが、それを払拭する走りだったと思います!
――7区の出走はいつ決まりましたか
前日の移動中に決まりました。
――当日の調子とレースプランを教えてください
あまり調子は良くなかったです。(レースプランは)自分のペースで行くというプランです。
――監督からの指示は、どのようなものでしたか
「1時間4分前後で自分のペースで行きなさい。後ろにつかれても落ち着いて」と言われました。
――自身の走りを振り返っていただけますか
全然だめでした。本当に足が何度もちぎれそうですごく苦しかったです。ただ、自分の力は出し切りました。もう今の自分にこれ以上は無理です。
――給水の際、小指卓也(スポ4=福島・学法石川)選手からどのような声かけがありましたか
あんまり覚えていないのですが、「パフィーのリズムでいけ」と言われました。
――今回の結果を、主将としてどう振り返りますか
まずは、ブラボー! 走った選手もそうですが、それを支えてくださったチームメイト、指導スタッフ、大学関係者、また早稲田ファンの方々、今回有観客となり本当にたくさんの支えがあることでのこの結果だと思います。この結果で満足してはいけませんが、本当にチームみんなよく戦ってくれました。ありがとうと伝えたいです。
――最後に、来年に期待することをお願いします
来年は今年よりもいい順位を取ってもらいたいです。この苦しい1年があったから僕たちは強くなれました。来年は優勝を本気で目指せるチームになってもらいたいです。
8区
伊福陽太(政経2=京都・洛南)/区間10位
――初めての箱根でしたが、感想をお願いします
前も後ろも近い状態でタスキが回ってきて、正直意識せざるを得ない展開でした。花田さんからは自分のペースでやっていけばいいと言われていて、復路は想定の区間配置ができなかったのですが、自分は元々8区か9区のどちらかで行くから、どちらも行けるように準備しておいてという話はされていたので、どちらでも走れるように心構えはしていました。結果的に年末に8区で行くと言ってもらって、8区はコース的にきつい部分があるのですが、絶対に走ってやるという気持ちでスタートラインに立ちました。
――レースプランはありましたか
去年走った千明さん(龍之佑、令4卒=現GMOアスリーツ)に連絡させてもらって、アドバイスをいただきました。後半の遊行寺のあたりからアップダウンがきつくなってくるので、そこまで足を残さないといけないとのことなので、前半は抑えて、後半(ペースを)上げていくだけでも区間順位が上がっていくというお話をいただいたので、その通りになりました。
――ご自身の区間順位とタイムを振り返っていかがでしょうか
(区間タイムの)65分20(秒)に対しては、花田さんから事前に僕に出していた想定タイムとぴったり一緒で「花田さんすごいな」と思う反面、いい意味で想定を裏切りたかったなというのがあったのですが、その(花田監督の)想定通りになったという形です。
――レース前にプレッシャーや緊張はありましたか
憧れて走ってみたいと思っていた舞台で、入学した時は2年で走るとは思っていなかったので、前日はそこまで緊張はなくて、むしろ楽しみとかワクワクとかがありました。朝起きて、朝練して、中継所に行くにつれて、どんどん緊張感は増してきて、ユニフォームになって、選手待機場所に行った時が一番緊張していました。
――レース中に一回離されましたが、その後追い上げました。その際に何を考えていましたか
僕は上りが苦手で、遊行寺の坂が走れないことが分かっていたので、上りが強いから起用されたことは決してなかったです。区間全体を見た時に、「練習が積めていた分タフさがある」と花田さんから言われて、起用していただいたので、上りがどうというよりは上りを含めたコース全体でどれだけ走れるかを意識して走っていました。
――レースを通して、課題や収穫はありましたか
一つは上りです。(上りで)国学院に離されて、後ろに付かれそうになったのでそこが一つの課題です。もう一つはもう少し前半早く入っても後半足を残せるような走力を身に付けていかないといけないと感じています。今年65分20(秒)で区間10番でしたが、去年だと区間5番くらいだったので、周りもレベルアップしてますし、自分もそれに合わせてもっとレベルアップしていかないと来年とかは戦えないと思います。
――往路の結果や6区の北村光選手の追い上げで流れが早大に向かっていく中で、何か感じましたか
往路は全員花田さんが自信をもって送り出した選手なので、5位というのは妥当と言うか、その通りだなと思っています。復路の北村さんも調子が良かったので、僕が想像していたよりも区間順位を上げてくれて、本当に頼もしいなと思いました。往路は特に同期の石塚が華の2区を区間10位で走って、大志も山で去年の悔しさをぶつけてくれて、往路の同期の活躍はとても感じていました。
――総合6位という結果はどのように受け止めていますか
去年シードを落として、花田さんが就任されてから、泥臭くやっていこうという話をしていて、1年間地道にやってきた結果が表れたかなと思います。一方で、駒沢大学さんは強かったなという印象がありますし、6区であれだけブレーキした青山学院さんにも抜かれて、3位まで上がっていたので、去年一昨年と箱根やそれ以外の駅伝やトラックシーズンもそうですけど、そういったところで常にトップで戦っている大学はどこも底力があるなと感じていて、早稲田も底力をつけていかないといけないと思いました。
――叩き上げと言われてきた菅野雄太選手(教2=埼玉・西武文理)と共にエントリーされましたが、そこに思うことはありましたか
どうしても選手層が薄いと言われている中で、特に僕の学年は、石塚は別ですけど、推薦が大志しかいない中で、学年としても心配されていた代ではあったのですが、僕や菅野がそこに割って入ることができたのは一つ大きな進歩ですし、来年再来年を見た時でも良い結果にはなったのかなと思います。
――今回の箱根を通して、2年生の底上げができていると思いますが、来年に向けてどのように生きてきそうですか
今回は10分の4を2年生で走れたことは大きなことですし、今回のメンバーには入れませんでしたが草野(洸正、商2=埼玉・浦和)や和田(悠都、先理2=東京・早実)とかは夏合宿で選抜のチームに入って、練習ができていたので、僕らの学年の層も少しずつ厚みを増してきているかなと思っています。それはチームとして大きなことだと思いますし、来年再来年と箱根も全日本も出雲もトラックシーズンも良い結果を出せればなと思っています。
――来年の箱根に向けて、今後どうしていきたいですか
今年に関しては、去年以上にレベルの高い練習で更に積み上げていきたいなと思っていて、昨年1年間チームの誰よりも走ったと監督から言っていただきましたけど、今年もそう言ってもらえるように誰よりも練習を積んで、できることなら来年また同じ区間でリベンジしたいなと思います。来年もしっかりと箱根の舞台を走れるように頑張っていきたいと思います。
――箱根は楽しかったですか
楽しかったです。沿道応援が解禁されたので、かなり人が多くて、正直圧倒される部分もあったのですが、楽しめました。遊行寺はきつかったですけど(笑)。箱根だけでなく、箱根に臨むまでの過程を含めて、楽しんでできたかなと思います。
9区
菖蒲敦司(スポ3=山口・西京)/区間9位
――初の箱根に向けて出走前はどんな心境でしたか
沿道の応援がすごいというのは聞いていたのですが、想像以上ですごく楽しい時間を過ごさせてもらいました。目標が5番以内だったので、その部分がプレッシャーになっている状況ではあって、とても緊張はしていたのですが、しっかり練習もこなせていたので自信をもって臨みました。
――復路9区の起用に関して、花田勝彦駅伝監督からのお言葉は何かありましたか
後半勝負とは言われていて、後半に体力を残したかったのですが、前半から使わざるを得ないレース展開でした。
――菖蒲選手自身はこの区間起用についてどう考えていましたか
もしかしたら8区あたりかなと予想していたのですが、実際9区と言われて少し驚きました。でも、下り基調がすごく走りやすくて、自分のスピードが生かせる区間かなと思いました。
――体の調子はいかがでしたか
走りだして1キロ2キロあたりで体がよく動いていたので、今日は調子がいいんだなと思って走っていました。
――集団走となりましたが、どのような戦略で走っていましたか
もともと1区を走りたいと言っていたぐらい集団走が好きだったので、その点でいえば集団走になってくれたのは僕にとってはありがたい展開でした。そこは落ち着いて走ることができました。
――青学大の岸本大紀選手が上がってきましたが、展開は予想していましたか
あまり差がない間で来るからとは言われていたのですが、実際来たときはすごく驚きました。そこで一気にペースが上がってしまったのですが、落ち着いて対応できたかなと思います。
――岸本選手に集団を抜かれた時どのような心境でしたか
「うわ、きたか、はや。」と思ったのですが、そこで集団のペースも上がり、いいペースにはまって走れたかなと思います。
――4位集団になった時に焦りなどはありましたか
焦りとかはなかったのですが、ペースが上がった分12キロ、13キロくらいからきつくなってしまって、そこからは必至に粘るレース展開になったかなと思います。
――集団から離れた時くらいからきついという感覚があったのでしょうか
正直、10キロ過ぎくらいからずっときつかったのですが、沿道の応援や監督車からの声があって何とか15キロくらいまで粘れました。15キロ以降はコースも平坦になってくるのでそこで少し離されたかなという感覚です。
――位置取りはなにか工夫をされていましたか
前半に少し向かい風を感じていたので、そこは前の国学院の選手を使わせていただいたり、下りは自分のペースで走りたかったので横に出て自分で走ったりという工夫はしていました。
――全体的に個人の走りを振り返っていかがですか
僕の中では100%出せたレースかなと思っているのですが、ラスト5キロくらいから国学院の選手に離されてしまって、足もつりかけてしまって、ほんとに耐えるようなレースしかできなかったなという気持ちです。自分の中では出し切れたつもりだったのですが、本来はもっと法政や創価さんに食らいつく走りをしなければいかなかったかなと思います。
――往路のメンバーの走りについてはどう感じていましたか
理想的な走りをしてくれたと思います。同じような練習をしてきた仲間がそういう走りをしてくれたので、僕自身は「同じ練習をしてきたんだから大丈夫だ」くらいの気持ちで挑むことができました。
――チームの結果についてはいかがですか
総合5位以内という目標の中、6番という結果で、あと少しだったなというのがあるのですが、本当にあまりミスのなかった駅伝だったかなと思います。他の大学が強かったというのは認めて、来年以降、上の順位を目指せるように頑張っていかなければいけないなと思います。
――今回の駅伝の結果を受けて、キャプテンとなって挑む来年に生かしたい収穫、課題はありますか
僕個人でいえば、後半に脚が止まってしまったのは夏合宿の走りこみ不足だと思っているので、夏はケガ無くこなさなきゃいけないなと思いました。チームとしては僕がキャプテンになるのでもっと上を目指せるようなチームに仕上げていかなければなと思います。
10区
菅野雄太(教2=埼玉・西武文理)/区間10位
――10区を走るのが決まったのはいつ頃でしたか
2日前くらいです。区間エントリーが決まる少し前から10区という話は出ていたのですが、急なアクシデントとかもあって、他の区間になったりならなかったりみたいな感じでした。最終的に10区が決まったのは2日前です。
――出走が決まった時の気持ちはいかがでしたか
うれしいというよりは、どちらかと言うと責任感が結構重くて、不安の方が大きかったのです。ですが、周りからの声掛けとかもあって、それがやってやるぞという気持ちや楽しみに変わってきました。
――今日のコンディションはいかがでしたか
可もなく不可もなくという感じで、いつも通りのコンディションという感じでした。
――花田勝彦駅伝監督からはレース前どのような指示がありましたか
集団だったら、多少設定のタイムより速いペースでも、練習できているから自信持ってついていけと、いう感じだったのですが、そうでない限りは自分のペースを乱さずにという感じでした。
――その中でレースプランはどのように考えていましたか
まず花田さんから大体の想定のラップ表をもらっていたので、それをベースに大体5キロを15分前後で入って、そこから耐えるというレースプランでした。ですが、走っていく中で、結構余裕が出てくるなというのがあって、後半のラップをもう少し速くしようという最終的な結論に至りました。
――国学院大とほぼ同時にスタートしましたが、走っていていかがでしたか
国学院の選手も力はある選手なのですが、やっぱり10区ということで最初は飛ばさないかなと思ったので、一緒に行けたらいいなという感じではありました。ただ800メートルくらい経って、だいぶオーバーペースだなと感じたので、少し距離を置いて、後から追うというかたちにしました。
――後半は単独走の時間も長かったと思いますが、その時の走りを振り返っていかがですか
単独走ではあるのですが、中継車があったのと、菖蒲さんがかなりいい位置で持ってきて下さって、前もギリギリ直線だと見えるか見えないかぐらいの位置だったので単独走という意識よりかは、とりあえず前の中継車を見て引っ張られながらという感じでした。あとはラップタイムを結構気にしながら走っていて、絶対に(キロ)3分5秒以内には収まるようにという意識で走っていました。
――後半で順位を7位から上げたのは、元々後半勝負で考えていたという感じでしょうか、それとも最後振り絞ったという感じでしょうか
チームの目標が5位ということだったので、国学院、法政がそんなに離れていないことからも、後半まくって5位に上げようという意識はありました。それがうまくハマったかなという感じです。
――ご自身の走りを振り返って、タイムや区間順位についてはいかがですか
タイムに関しては花田さんの想定が70分30秒だったのですが、最近の練習の調子からして70分前半から69分台後半あたりは狙えるかなと思っていたので、感覚的には想定通りだったかなと思います。
――初めての箱根路はどのような舞台でしたか
箱根は、予選会(東京箱根間往復大学駅伝予選会)とかと比較しても、観客の数とかがすごかったですし、応援して下さる方も多いし、その分責任とか緊張もあって、一人前の走りをするのは大変な大会だと思いました。
――総合順位についてはいかがですか
5位が目標だったのですが、最後2秒競り負けてしまって、自分としてはかなり悔しいですが、予選会から這い上がってきて、シード権を安全な順位で獲得できたこととか、10区間全体を見ても、大崩れしている区間がなくて、ほとんどの区間で想定通りに走れていたので、そういう点では順位以上に収穫はあったと思います。
――今後の目標をお聞かせください
今後は関東インカレ(関東学生対校選手権)のハーフマラソンの出走というのをまず視野に入れていて、そちらで入賞を目指して、昨年のリベンジをしたいなと思います。あとは今年いい感じに10区を決められなかったので、来年はもう少し成長した姿を見せたいなと思います。
(取材・編集 及川知世、栗田優大、湯口賢人、加藤志保、川上璃々、戸祭華子)
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