学生三大駅伝の開幕戦となる出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)がついに行われた。ことしの早大は平和真駅伝主将(スポ4=愛知・豊川工)を中心に総合力のあるチームで、駅伝シーズンは「学生三大駅伝全てで3位以内、その内1つは優勝すること」を目標に掲げて臨んだ。しかし、1区の中盤から失速し、13位に沈む。4区の鈴木洋平(スポ4=愛媛・新居浜西)が区間新記録の走りを披露し気を吐いたものの、上位には食い込めず8位に終わった。
大学駅伝で初めて1区を走る平駅伝主将は、スタートしてから中盤までは先頭集団で粘ったが、後半になるにつれ徐々に失速していく。6キロを過ぎた時点で先頭集団から大きく脱落し、自分自身の走りをできないままに13位でタスキが渡った。2区を担った新迫志希(スポ1=広島・世羅)は京都産業大と競っていたが、最後にかわされ、3区武田凜太郎(スポ4=東京・早実)へ継走。武田はタスキを受け取った時点で12位だったが、着実に前を追い9位まで浮上すると、中継所手前では切れ味のあるラストスパートを披露した。「競り合いに弱いワセダを僕たちがなくそう、と掲げていた」(武田)。その言葉の通り、意地の走りを見せた。
順位を上げた武田
続く4区に出走したのは、初出場にして最後の出雲を走る鈴木洋。「きょうの走りは120点」と、自身の設定したラップタイムを上回るペースでレースを進める。スピードが持ち味の鈴木洋は東洋大の強力なルーキー・渡邊奏太にラストスパートで先行。8位に順位を押し上げ、「日本学生対校選手権で悔しい思いをして、ずっとこの区間賞を目指してきた」と、目標であった区間賞、そして区間新記録の快走を見せた。5区の光延誠(スポ3=佐賀・鳥栖工)は区間5位の走りで東洋大の追走を振り払い、単独8位で最終区間の井戸浩貴(商4=兵庫・竜野)につなぐ。6区を務めた井戸は「前からの悪い流れを断ち切ることができなかった」と区間10位に沈むも順位は死守。総合で8位でのフィニッシュとなった。
4区区間賞を獲得。区間新記録を樹立し、表彰される鈴木洋
1区で下位に沈み、意地の走りで入賞はしたものの、くっきりと課題が表れた今大会。『鬼門の一区』はことしも克服できず、鈴木洋の区間賞だけではその流れを断ち切ることはできなかった。「選手たちが悔しいのはもちろんだが、何をしなくてはいけないのかも分かっている」(駒野亮太長距離コーチ、平20教=東京・早実)と問題は明確だ。次戦は3週間後の全日本大学駅伝対校選手権(全日本)。「(全日本では)1区は一番練習ができていて調子のよい選手を持ってきて、流れを作るところからはじまる」(平駅伝主将)。同じ轍はもう踏まない。課題を修正し、次こそは早大の底力を見せることができるか。
(記事 木村綾愛、写真 平松史帆、本田京太郎)
★安井、太田が出雲市長距離記録会へ出走!
一時は先頭に躍り出た太田
出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)のゴールから約2時間後、前日に補欠としてエントリーされた選手が出場する出雲市長距離記録会が行われた。早大からは安井雄一(スポ3=千葉・市船橋)、太田智樹(スポ1=静岡・浜松日体)の2名が5000メートルに出場。「なるべく先頭で走って勝ち切るレースをしようと思った」(安井)という言葉通り、安井は積極的に前でレースを進める。しかし3600メートルを過ぎたあたりでペースが落ち先頭集団から離脱。14分22秒95で17番目でのゴールとなった。一方太田はレースプラン通り、周りの様子をうかがいながら無理をせず集団中盤を走る。3400メートル過ぎにタイミングを見計らい、一気に先頭に躍り出た。しかし最後まで粘り切ることはできず14分13秒81の6番目でゴール。「粘るところで粘ってラスト勝負で勝ち切ることが一番の課題」と今後の課題をあげた。
「3年連続メンバー入りを逃し、誰よりも悔しい思いをしていると思う」(安井)、「チームの結果としても走れなかったことも悔しい」(太田)と出雲出場を逃したことについて悔しさをあらわにした両選手。二人はすでに1カ月後に迫る全日本大学駅伝対校選手権(全日本)を見据えている。今回の悔しさをバネに伊勢路を駆け抜ける姿を期待したい。
(記事 太田萌枝、写真 石塚ひなの)
第28回出雲全日本大学選抜駅伝 | |||||
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区間 | 距離 | 名前 | 記録 | 区間順位 | |
1区 | 8.0キロ | 平和真 | 24分12秒 | 13位 | |
2区 | 5.8キロ | 新迫志希 | 17分43秒 | 12位 | |
3区 | 8.5キロ | 武田凜太郎 | 25分21秒 | 7位 | |
4区 | 6.2キロ | 鈴木洋平 | 17分34秒 | 1位、区間新 | |
5区 | 6.4キロ | 光延誠 | 18分07秒 | 5位 | |
6区 | 10.2キロ | 井戸浩貴 | 31分23秒 | 10位 | |
早大 2時間14分20秒 第8位 |
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コメント
駒野亮太長距離コーチ(平20教=東京・早実)
――今回の出雲全日本大学選抜駅伝(出雲)で8位という結果についてどのように受け止めていますか
事前の予想ではもう少しいけるかなと思っていたのですが、1区があのような展開になってしまったらこういう結果になってしまうだろうなと思います。
――途中から立て直せなかった要因というのは
もっと距離が長かったり、箱根(東京箱根間往復大学駅伝)や全日本(全日本大学駅伝対校選手権)の距離だったら、後続の区間で強みは発揮できると思います。でも距離がいかんせん短くて、特に2区3区は向かい風なので、追うに追えないという。そういう気候や展開が、ことしは味方してくれなかったという感じですね。
――目論見としては1、2、3区で主導権を握るレースを考えていたと思うのですが、1区でつまずいてしまった点については
気負いの部分もあったかもしれないですけど、こういう舞台を経験しているはずなので、気持ちは空回りしていたのかもしれないですね。キャプテンだから、1区だからと、いろいろ背負わせすぎたかなとは思います。
――その中でも鈴木洋平選手(スポ4=愛媛・新居浜西)が結果を残しましたが、状態としてはいかがでしたか
状態としては、洋平(鈴木)だけでなく全員良かったです。その中で、このような展開になっても、突っ込んで走ることができるのが洋平の強みですね。力的にはみんな同じくらいなので、洋平のバカになるマインドというのが、後半の選手にももっと伝わっていくといいと思います。
――次は3週間後に迫った全日本大学駅伝対校選手権(全日本)になると思いますが、きょうの結果を踏まえて意気込みをお願いします
選手たちが悔しいのはもちろんですが、いまから返せるし、何をしなくてはいけないのかも分かっていると思います。去年も出雲でこけて全日本で立て直していて、例年のことのようにも感じられるので。この結果で後ろを向いたりすることなく、持っている力を整えていけば大丈夫だと思います。
平和真駅伝主将(スポ4=愛知・豊川工)
――きょうの結果を振り返っていかがでしたか
ことしは勝負できるチームなので、後ろを離さなくてはいけないとか思わず、ものすごく気楽にスタートできました。ここ(出雲)に臨むにあたって調子は持っていけていましたし、夏合宿も充実していたので、何一つきょうの結果になるような要素はなかったと思います。でも、スタートしてから全然体が動いてくれなくて、ラスト勝負どころかその勝負が始まる前にきつくなってしまっていました。1区でこれをしてはいけないと思いながらも体が動いてくれなくて、チームに申し訳ないですし、何より情けないです。
――故障などあったのでしょうか
全くありません。
――それはどこか痛みがあったのでしょうか
足はもうきつくなっていました。僕が調子の悪いときに出る症状が出ていたので、気持ち的にもそこで一気にきつくなってしまいましたね。
――前半区間は向かい風もかなり強かったと思いますが、影響はありましたか
風は嫌いじゃないですし、分かってもいたので、全く問題ありませんでした。きょうの結果に風はあまり関係ないと思いますが、ラストの1キロはやはり向かい風でしたし、先頭集団で競り合っていればあまり感じない風ですけど離れていたので、ラスト1キロは本当に地獄でしたね。
――鈴木洋選手の活躍については
彼は調子の持っていき方が上手なので、僕もものすごく信頼していました。1、2、3区を先頭で行って、洋平(鈴木)で抜け出すというのがプランだったんですけど、洋平は期待通りの走りをしてくれました。期待外れの走りをしたのは僕だけで、8位はその結果なので、みんなに問題はありませんでした。
――ここからもう一度立て直さなくてはいけないと思いますが、全日本に向けてどのように立て直していきますか
きょう見ても中央学院大、日体大、順大あたりが上がってきてました。僕らは数年前に全日本で悪夢を見ていますし、4年生としてそこだけは絶対に守らなくてはいけないので、危機感を持って練習をして、目標の3位以内に入りたいと思います。
――いま箱根に向けて意識していることなどありますか
全日本、箱根両方とも3位以内が目標ですが、夏合宿の成果は上尾ハーフくらいでしか分からないので、箱根でどのあたりを狙えるのか、どういう戦いができるかというのはまだ全然分からないですね。
――今回残念な結果でしたが、これで終われないという思いは強くなったのでは
もちろんです。
――相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)から何か声をかけられたりはしましたか
やはり全員アクシデントがあったのかと聞いてくるので、相楽監督も足かどこか痛いのかと心配してくれました。きょうのレース展開の改善などではなく、きょうに持ってくるまでの過程などを反省して、またやっていきましょうという話をしました。
――ことしのチーム力的にはもっと上が狙えるところにいると思うのですが、修正した後全日本はどういったところを狙っていくのでしょうか
去年は1区の信一郎さん(中村、平28スポ卒=現九電工)が良かった分、そこからうまくはめていくことができました。ことしのチームがそのまま4位以上にいけるかと聞かれるとそうとはいきません。とにかく去年のような流れをつくるために、1区は一番練習できていて調子のいい選手を持ってきて、流れをつくることから始まると思います。中間層はしっかりしてますし、今日走っていない2人や残っている選手も充実しているので、前半の僕らでどれだけ流れに乗るかだけだと思います。そしたら3位以内が見えてくると思います。
新迫志希(スポ1=広島・世羅)
――2区に選ばれた時の気持ちを教えてください
短いスピード区間で選ばれたので、しっかり走るという思いはありました。
――前日までの調子はいかがでしたか
3次合宿で少し怪我をしてしまったので不安もあったんですけど、やるしかないと思っていて、今回このような結果になってしまって力不足で準備不足でもあったと思います。
――初の大学駅伝の感想を一言お願いします
一言では言えないのですが、本当に先輩方に申し訳ないという気持ちでいっぱいです。
――今後の抱負を教えてください
また一から出直して全日本でも区間を任されるように頑張って、距離も増えてくるのでそこでいかに自分の長所を生かせるかが勝負になってくると思うので、しっかり次に向けて努めていきたいです。
武田凜太郎(スポ4=東京・早実)
――タスキを受け取った時点で12位でしたが
それは想定外だったので、焦った気持ちもあったのですが、割り切って前を追うことができたと思います。
――順位を上げたという点では、チームに貢献されましたが、一方で武田選手の区間記録は7位でした
狙っていたものがもっと高いものだったので、区間7位という結果はショックも大きいですし、悔しい気持ちでいっぱいです。
――ラストにスパートで2人かわして、9位で4区につなげました
次の走者も待っていますし、流れを少しでも変えるために最後競り勝っていくというのは相楽駅伝監督からも言われていましたし、「競り合いに弱いワセダを僕たちがなくそう」とずっと掲げていました。それを体現することができたかなと思います。
――今回チームの目標は果たせなかったことになりますが、原因は
今回課題だらけなのですが、見つけた課題を自分で受け止めて練習の中でしっかり克服して、他大学のエースと戦えるようにしたいとは思います。
――3週間後に全日本がありますが、意気込みをお願いします
こういった結果で、注目されることは無いと思うので、自分たちはチャレンジャーなんだぞという気持ちを強く持って、他大学に挑んでいきたいです。
鈴木洋平(スポ4=愛媛・新居浜西)
――レースの感想を教えてください
少し苦しい場面で出番が来たのですが、きちんと自分の走りをしようと考えて走りました。
――自分の走りはできましたか
きょうの走りは120点ですね。
――走る前から区間新、区間賞を取れるという予感はありましたか
風が味方をしてくれていたので自分の走りができれば、区間新記録は出ると思っていました。
――ここまでのコンディションはいかがでしたか
日本学生対校選手権(全カレ)から、なかなか調子が上がらなくて、調子が上向いたのが前日で。前日までは調子が悪くて正直、心配していました。そこも神様が味方してくれたのかなと思います。
――前日までの状態はどういう感じでしたか
練習はできていたのですが、自分の理想とかけ離れていて、少し焦っていました。
――東洋大学と接った展開でしたが
ラスト1キロで背中が見えてきたので、これはおいしいなと思って、必死に追いかけました(笑)。
――区間新記録の走りでしたが
自分が設定していたラップよりも常に速く走れていました。最後の方で少しきつく感じましたが、ゴールした時は(区間新記録が)出たかなと思いました。後半は前に追う選手が見えなくてきつい部分もありましたけど、沿道からの声援が自分の力になりました。
――厳しい位置でのタスキリレーでした。どういう気持ちで走り出しましたか
ことしのワセダの強みは選手層の厚さだと思っています。4、5区で区間賞を取ることが重要だと言われてきたので、最低限の仕事はできたのかなと思います。
――厳しい状況で出番が来て、プレッシャーはなかったのでしょうか
そうですね。最初は少し厳しいなと思いました。しかし、このままでは終われないということで、意地を見せてやろうと。流れを変えるとしても、ここだなと思っていたので。4年生として、しっかりとした走りを見せようと走りました。
――学生三大駅伝でのデビュー戦だっだと思います。自分の走りができた要因は
全カレで悔しい思いをして、ずっとこの区間賞を目指して頑張ってきました。(区間賞を)取れて素直に嬉しいです。そして、今後の駅伝ではエース区間を走って、さらには区間賞を取れるようになりたいと思うようになりました。
――箱根に向けて思いを教えてください
あと2つ、全力で勝てるようにこれから過ごしていきたいと思いますし、今回、区間新記録を出してしまったので、あと2つも区間新記録を出せるように頑張りたいと思います。
――走りたい区間はどこですか
前半の1、2、3区ですかね。いっぱいテレビに映れるような区間を走りたいなと思っています(笑)。
――実業団チームで競技を続けるということで、大学卒業後の目標は
いまは目先のことしか見えてなくて、この4年という学年をしっかりとやり切ることが現在の目標です。実業団ではもう一度、3000メートル障害をやらせてもらえるということなので、挑戦して4年後に東京五輪の代表選考にからんでいけるような力をつけていきたいと思います。チャンスがあれば東京五輪に出場したいですね。
――4年生として、この結果をどう受け止めていますか
ベストメンバーで臨んで、この結果なので、8位というこの結果が率直にチームの力だと思っています。悔しい気持ちはありますけど、ずっと落ち込んではいられないので、あすからまた、残る2つの駅伝で3位以内に入ることを目標に頑張っていきたいです。1日1日を無駄にできない状況なので。
光延誠(スポ3=佐賀・鳥栖工)
――総合8位という結果になりましたが、振り返っていかがですか
夏合宿からずっと優勝を目標にチーム全体でやってきました。このような結果で自分自身も反省する点があるので、その反省を全日本で生かしていけるように、残り少ないのですが、やっていきたいと思います。
――5区を走られましたが、どのようなレースプランでしたか
レースプランとしては先頭で来るということを考えていましたが、 その時点でレースプランが違ってしまいました。突っ込むというレースプランに変えたのですが、まだまだ突っ込めていなかったというのが自分の実力なので、全日本までに改善していけるように頑張っていきたいと思います。
――最初におっしゃっていた反省点は、そのようなことですか
そうですね。突っ込めるだけ突っ込んで後半残り止まってしまったというのが今回の反省点でした。どれだけ突っ込んでも粘れるようなレース展開ができるように今後数週間でやっていきたいと思います。
――区間5位という結果についてはどのようにお考えですか
区間の中でも持ちタイムは自分が日本人トップだったので、区間賞を狙っていくというのが当たり前だったのですが、区間5位となってしまって、チームにも申し訳ないですし、情けないという気持ちです。
――収穫はありましたか
最初に突っ込めたところは自分の持ち味を発揮できて一番の収穫だと思いますが、残りの中間点過ぎてからの粘りが課題として見つけられました。その課題を克服して、全日本、箱根でリベンジしたいと思います。
井戸浩貴(商4=兵庫・竜野)
――きょうの目標、レースプランはどのようなものでしたか
きょうのレースプランは、アンカーなので、山学大や青学大の一色恭志が前にいて、前に走った走者が作った差をどのように生かすかということを考えていました。前半は抑えながら落ち着いて走ろうと思っていたのですが、悪い流れを引きづってしまいうまくいけませんでした。
――8位という結果についてはどのように思われますか
日本学生対校選手権での5000メートルが強いメンバーを使ってのこの結果なので、チームとして一番可能性を感じていた試合だったのですが、現実を突きつけられたという感じです。
――2年連続のアンカーとなりましたが、ご自身の走りはいかがでしたか
落ち着いて向かい風のなかでも1キロ3分でおしていこうと思っていたのですが、前からの悪い流れを断ち切ることができず、去年も6区では失敗しているので、悔いが残りました。
――一緒に走ったチームメイトについてはどのように思われますか
難しい展開でのタスキリレーとなってしまいましたが、そのなかでも洋平(鈴木)が区間新で区間賞を取ってくれたり、光延にしても東洋大との差を離してきてくれたりとみんなが頑張ってくれました。ですが、どうしても1区からの悪い流れをずるずると引っ張ってしまうところもあり、流れを作る選手がいないなと思いました。
――4年生最後の駅伝シーズンが始まりましたが、残りの駅伝に向けて意気込みをお願いします
まずはリベンジするチャンスを与えてもらえるように頑張らなくてはいけないと思います。去年に引き続き出雲は良い結果ではありませんでしたし、箱根での区間賞も穴のような区間で取ったようなものだったので、リベンジできるように頑張りたいと思います。
安井雄一(スポ3=千葉・市船橋)
――レースを振り返っていかがでしたか
なるべく先頭で走って最後勝ち切るというレースを目指していましたが、後半ペースダウンしてしまって課題が見つかった試合になりました。もっと後半上げられるように鍛えないといけないなと思うレースでした。
――お話にもあった通り、前半は積極的に前でレースを進めましたがそこはご自身の強みを出せましたか
そうですね。後ろで付いていくばかりではなく積極的に前に出て行かないと、この先駅伝などで戦えないと思ったのでなるべく先頭の方で勝負しようと思っていました。
――出雲は惜しくもメンバー入りとはなりませんでしたがお気持ちはいかがですか
走ったメンバーもきょうは悔しいと思うのですが、僕は3年連続補欠というメンバーでその場にいることができなかった点で誰よりも悔しい思いをしていると思うので、きょうの結果を踏まえて次の全日本を見据えていきたいと思います。
――いよいよ駅伝シーズンが始まりましたが今後の全日本、箱根に向けての意気込みをお願いします
駅伝シーズンの最初で少しつまずいてしまったのですが、まだ試合は続きますし、個人的には箱根の5区区間賞が最大目標なので、それに向けてまずは全日本ではアンカーを走りたいと思っています。しっかりと練習を積んで全日本に向けて頑張りたいと思います。
太田智樹(スポ1=静岡・浜松日体)
――今回のレースプランは
後半勝負だというのは分かっていたので、前半無理せず集団の真ん中らへんで力を使わずに走って、後半のラスト勝負ってところで勝てればいいかなと思っていました。最後の最後で勝てなかった部分があるので、それが何人も何人も積み重なってしまうと駅伝だと1分(差)とかになってしまうのでそこをこれから詰めていかなければと思いました。
――惜しくも出雲に出場とはなりませんでしたが今のお気持ちをお聞かせください
走るか走らないかを言われたのは前日で、それまでは気持ちとして走る準備をしていたのですが前日になって走れないと伝えられて、1年生で最初で走れるかなと思ったんですけど走れなかったのは素直に悔しかったです。またきょうチームとしても目標としては優勝を目指していたんですけど全然届かなくて、チームとしての結果に対しても悔しいですし、走れなかったことに対しても悔しいです。
――今回の記録会で見えた課題は何でしょうか
個人的な反省としては勝負に絡み切れてなかったという部分です。さっきも言ったんですけどその積み重ねが駅伝になるとゴールのときには1分や2分とどんどん開いてしまうので、まずは粘るところ粘ってラスト勝負で勝ち切るという部分が全日本に向けての一番の課題であると思っています。あとはチームとしても悪い流れを断ち切れる部分というのが、(今回に関しては)洋平さん(鈴木)が区間新記録で区間賞をとって多少は流れを変えられたかなと思ったんですけど、変えきれなかった部分があるので、そこで流れを変え切れるような力を全日本ではつけたいと思います。
――レースの後半で伸ばしきれなかったのは疲れからでしょうか
みんな記録会に出てるのは補欠で付き添いもやってから出てるというのは自分たちもそうですし、他の大学さんも同じ状況ですのでその中でも最後はやはり気持ちの部分だと思うのでそこで負けてしまったのだと思います。
――今後のレースの出場予定と意気込みをお聞かせください
11月の頭にある全日本で今回走れなかった分をぶつけたいと思うので、しっかり走って今度こそはチームの目標に貢献できるような走りをしたいと思っています。その後に箱根のメンバー争いに関わってくる上尾ハーフに出る予定なので、そこで初ハーフだからといっておびえることなく練習を積んで自信を持ってスタートラインに立てるようにしたいです。