区間エントリー発表!

駅伝

 東京箱根間往復大学駅伝(箱根)のまであと4日となった29日、区間エントリーが発表された。なお、当日は区間エントリーメンバーと補欠の交替が往路・復路各日4名、計6名まで認められている。

早大・区間エントリーメンバー
区間 距離(㌔) 名前 学部 学年 出身校
1区 21.3 辻文哉 政経1 東京 早実
2区 23.1 太田直希 スポ3 静岡 浜松日体
3区 21.4 菖蒲敦司 スポ1 山口 西京
4区 20.9 鈴木創士 スポ2 静岡 浜松日体
5区 20.8 諸冨湧 文1 京都  洛南
6区 20.8 北村光 スポ1 群馬  樹徳
7区 21.3 半澤黎斗 スポ3 福島 学法石川
8区 21.4 千明龍之佑 スポ3 群馬 東農大二
9区 23.1 向井悠介 スポ3 香川 小豆島中央
10区 23.0 室伏祐吾 商3 東京 早実
補欠   宍倉健浩 スポ4 東京 早実
補欠   吉田匠 スポ4 京都 洛南
補欠   中谷雄飛 スポ3 長野 佐久長聖
補欠   山口賢助 文3 鹿児島 鶴丸
補欠   井川龍人 スポ2 熊本 九州学院
補欠   小指卓也 スポ2 福島 学法石川
コメント

※12月20日の取材時のものです

相楽豊駅伝監督(平15人卒=福島・安積)

 総合3位以内が目標。どこで主導権を握るかが区間配置のポイントになると思う。全日本では3区4区で先頭に立ちたいという意図で中谷、太田を配置したが、今回はそれをどこにつくるか。昨年は山でかなり苦戦したので、山がどれくらいになるかを見越して主導権を握るタイミングを考えていくことになる。昨年以上に層が厚いチームになっているので、往路で遅れないことは大前提だが、復路でも攻めるレースをできれば。集中練習は、例年のように1つのパッケージに収めてやっていたわけではないが、非常に充実した練習をできているメンバーが多いと考えている。質を高めたせいもあって今は疲労が見える選手も多いが、ケガを抱えているよう選手はいないので、順調にきていると捉えている。

駒野亮太長距離コーチ(平20教卒=東京・早実)

 自分たちが出せる力を100%出し切れば、目標とする総合3位以内もついてくる。自分たちの力を疑ってしまう、あるいは逆に過信してしまうようなことがあると足元をすくわれてしまうと思うので、100やってきたことをしっかり100出すというつもりで、残り2週間で気持ちをつくっていく。例年に比べ全員で足並みをそろえてやる練習は多くなかったが、集中練習最後の恒例の10マイル走では、エントリーされている選手ほぼ全員が出走。例年以上の記録で走っている選手が非常に多かったこともあり、かなり手応えを感じている。

吉田匠駅伝主将(スポ4=京都・洛南)

 この一年はけがの多い年だったので走れない時期もあった。これまで結果を残してきたトラックシーズンがなく残念だったが、ポジティブに捉えるとその間に脚を治して今走ることができるようになったのは良かった。山を走りたいと思うようになったきっかけは、1年生の頃に安井さん(雄一・平30スポ卒・現トヨタ自動車)の姿に憧れたから。同じ4年・主将という立場になり、チーム全員が吉田さんに5区を任せれば大丈夫と思ってくれるような準備をしていきたい。けがが完全に解消された訳ではないが、走りながらコントロールできる痛み。ここ数カ月は走れていない期間はなく、練習の継続はできている。昨年と比べると今年の方がいい状態に仕上がっている。走りとしては宮之下を過ぎてからの激坂がポイントになってくる。

宍倉健浩(スポ4=東京・早実)

 4年生なのでどの区間にいっても大丈夫な準備はしている。相楽さんからも「どの区間にいくかまだ全然わからない」と言われているので、チームの状況に合わせて自分がどこの区間でもいけるというようにしておきたい。今まで支えてくれた人や応援してくれた人が周りにいて、その人達に一番恩返しできる場が箱根だと思う。それが辛い時期のモチベーションでもあった。今年は目標の3位以内を達成し、強いワセダ、先頭を走るエンジを見せられたらなと思っている。

太田直希(スポ3=静岡・浜松日体)

 日本選手権後は、疲労を見つつスタミナ強化に取り組んできた。今は練習がしっかり積めており、これから調子を上げていきたいと思っている。今年は1万メートルで27分台が出たことで、自分の地力がついたと感じた。あれだけスピードを出せるのだったら、(20キロでも)前半突っ込んだとしても他の選手より自分の方が余裕があるのではないかと思う。希望区間は特になく、任されたところを全力で走ろうと思っている。チームは3番手を狙っているので、チームに貢献できるような、インパクトのある走りをしたい。

千明龍之佑(スポ3=群馬・東農大二)

 今季はけがをしたが、今は練習での調子は昨年と同じくらいの手応えまで上がってきており、往路も走れる状態ではあると思う。12月に入ってからはまずスピード練習をして、ジョグのボリュームは12月全体で増やしてきた。チーム状況的にも区間はまだ分からないが、主力だと思っているのでしっかり往路で走りたいと思う。特に前回悔しい思いをした4区で区間賞を狙いたい。チーム全体としても、みんな自信がついていい雰囲気なので、強いワセダを示せればいいなと思う。

中谷雄飛(スポ3=長野・佐久長聖)

 日本選手権後は疲労を抜く期間を経た後、集中練習に合流。箱根の距離に対応できる練習に切り替えてやってきた。ここまで故障なく順調に来ている。出走区間に対して特にこだわりはないが、前半4区間のどこかだと考えている。その中でも、一人でペースを作って押していく走りが得意なので、中間区間の2、3、4区が自分には合っているのではないかと思う。今年のチームは、トップを争える可能性を秘めているのでそのチャンスを無駄にしたくない。今までとは違う意味を持ったレースになる。

半澤黎斗(スポ3=福島・学法石川)

 集中練習は順調にこなすことができた。調⼦⾃体は昨年とそこまで変わっていないが、基本的な⾛⼒が昨年より上がっているのはタイムを⾒ても間違いないので、⾃信を持ってスタートラインに⽴てるかなと思う。昨年と同じ6区も準備しているし、平地に⾏けと⾔われても⾏ける準備をしている。6区を走る場合は、最初の5キロの上りでどれだけリズムをつくれるか、また最後の3キロでどれだけ粘れるかが重要になってくると思う。前回は区間19位と悔しい思いをしたので、リベンジのためにもチームに貢献できる⾛りをしたい。箱根を目指すきっかけになったのは東日本大震災。避難してまだ会えていない町民や同級生がたくさんいるので、インパクトのある⾛りで少しでもテレビに映って、町の⽅や福島の⽅に元気な姿を届けられれば。

向井悠介(スポ3=香川・小豆島中央)

 集中練習の手応えは全体的には良かった。前半は状態が良く、中盤にジョグなどで距離を踏んだ分調子が落ちたが、今は上がってきている。高速化への対応と、夏合宿で走り込めなかった分のスタミナ強化に意識的に取り組んできた。後は感覚を研ぎ澄ますだけなので、箱根でベストパフォーマンスを出せるよう準備していく。(2年ぶりのメンバー入りについて)監督は走る可能性が一番高い16人を選ぶので、メンバー入りを目指すというより、常に箱根を見据えてやっていった結果選ばれるのが理想だと考えていた。うれしかった反面、ここは通過点であるということを意識し、さらに気を引き締めた。箱根で走りたいのは後半の3区間(8〜10区)。チームの目標に貢献するため、力を発揮できるよう頑張っていきたい。

室伏祐吾(商3=東京・早実)

 集中練習は完璧にこなすことができた。疲労が多少たまっているが、調子は上向いてきている。昨年と比較してもしっかりと(集中練習を)こなすことができたし、周りのチームメートと比べても良い状態。ジョグでも距離を踏むことができた。きのう(12月19日)の10マイル走でも前半5キロを突っ込んだ上で、後半5キロも(ペースを)上げることができた。11月の21.1キロタイムトライアルで感じた「後半10キロの課題」は、ある程度克服できているように感じる。準備を進めている区間は9、10区。後半2区間で自分の持ち味である安定感を発揮して、チームの目標である3位、さらには優勝に向けて貢献する走りをしたい。

山口賢助(文3=鹿児島・鶴丸)

 12月に左足のシンスプリントで1週間ほど走れない時期があったが、現在は完治。これまでの疲労を回復できたとプラスに捉えている。皆とは別メニューではあるが練習も順調に積むことができ、万全な状態に近づいている。残り2週間でスピードのキレを出し、最初から速いペースで突っ込んでいけるように調整していきたい。希望は9区だが、どこを任されても区間賞を狙う。どんな順位でタスキをもらってもチーム目標の3位まで押し上げたい。3位(以内)だったら先頭に立てるような走りをして、チームの目標に貢献できるように最大限頑張りたい。

井川龍人(スポ2=熊本・九州学院)

 

 昨年はスタミナ不足が課題だったので、今年はポイント練習の間の日のジョグでも30キロ以上走ることを心がけ、多いときには40、50キロ走る日もあった。集中練習の前半はしっかり走れていたが、間の練習でも走ることを意識していたので少し疲労が溜まっている。ただ、練習は積めているのでここから疲労が抜けていけばいい感じで走れるのではないかと思う。3区でリベンジしたい気持ちもあるが、高校時代に任せられてきた1区も苦手意識はなく、ラスト勝負には自信がある。往路でチームを勢いづける走りをしたい。

小指卓也(スポ2=福島・学法石川)

 高校では10キロも持たないような体だったが最近は走り込みができており10キロ、15キロ以上もつ体に成長した。この1年ではフォーム改善や体づくりを意識し、長い距離でも足が疲れにくくなったというのは相当感じている。区間のこだわりはないが、自分の力だと復路だと思うので、復路ならどこでも走れる準備をしたい。今回が初の箱根となり、当然緊張や距離への不安も多少はあるが、だからといって前半抑え気味に入ったり萎縮した走りをせず、持ち味のスピードや、積極的な走りを強みとして、周りにも影響を与えられるような走りをしたい。

鈴木創士(スポ2=静岡・浜松日体)

 箱根前の集中練習では相楽監督の練習メニューをしっかりこなせており、手応えを感じた。練習のポイントを確認しつつ、自分の力がついていることも感じており、去年よりも良いタイムは出ている。特に希望する区間はないが、もしまた7区を走ることになれば前回大会で阿部選手(弘輝、現住友電工)が立てた区間新記録を狙って、前半から積極的に突っ込んでいきたい。今年はトレーニングの効果もあり、筋力が増えた。スピードアップや、長い距離にも対応できる体つきになったと感じている。チーム目標は総合3位以内だが、自分は優勝に手が届いていると思うので、優勝に貢献できるような走りを見せたい。

北村光(スポ1=群馬・樹徳)

 今季は大学のレベルの高い練習をこなせたこともあり、5000メートルや3000メートル障害で自己ベストを大幅に更新できた。ここまで大きなけがもなく、現在の集中練習でも上級生の選手に食らいついていけるようになった点で、箱根に向けての調整に手ごたえを感じている。やや前傾気味の自分のフォームが希望区間である6区の山下りに合っていると思うので、走れるのならば早大記録の更新が目標。3位以内を目標に掲げるチームに貢献できるように、体調を万全に整えて臨みたい。

菖蒲敦司(スポ1=山口・西京)

 夏合宿で距離を踏めていないため集中練習では後半失速することはあったが、ポイント練習は感覚としては順調に出来たと思う。ここまで来たら急成長することもないので、平常心で臨みたい。走ってみたいのは往路区間。特に集団で走ることが好きなので1区を走ってみたい。1年生はみんなが良い状態なので4人全員出走ということもありえると思う。個人で区間賞を取るというより、チームとして勝ちたい気持ちの方が強いので、総合3位以内、できれば総合優勝の目標達成に貢献したい。

辻文哉(政経1=東京・早実)

 全日本終了後、右足股関節のあたりを痛めて2週間ほど走れなかった関係で、集中練習も途中からの合流となった。ただ現在は全体練習に合流できているので、箱根に向けてコンディションは心配のいらない状態まで仕上がっている。高校時代の経験などから1区を走りたい気持ちはあるが、チームの状況に合わせてしっかりとどの区間でも流れをつくれるよう準備してきた。大学レベルでの大きな武器はまだ見つかってはいないが、自分の力をどんな場面でも100%出し切れるという安定感でチームの総合3位以内に貢献する走りがしたい。箱根とは勝つべき試合だと認識している。

諸冨湧(文1=京都・洛南)

 集中練習を通して調子は上がってきている。やるべきことはできているので、油断せずに競技以外の部分も集中してやっていきたい。持ち味は単独走や起伏への強さなので、復路の8区などを視野に入れている。箱根は高校時代の駅伝や全日本と比べて距離が長いが、スタミナは強化してきた。爆発力があるほうではないが、安定感には自信を持っている。箱根をエンジのユニホームで走ることには中学3年時から憧れてきた。『#諸冨湧ワク大作戦』は、全日本では成功とは言えない結果だったので、箱根では成功させてチームの目標である総合3位以内に少しでも貢献したい。