2連敗で大会2日目での日本選手権出場逃す・・・

水球女子

※第3ピリオド途中でコールド負け

TEAM 1P 2P 3P
藤村
稲泳会
▽得点者
TEAM 1P 2P 3P 4P
稲泳会
NSSU WPC
▽得点者
徳用、塗師

 日本選手権本戦への出場をかけた戦いの2日目。稲泳会としてOGと混合で出場した早大水球部は、暫定順位5、6位を狙っていた。問題点の改善に取り組んで練習の結果は発揮したが、健闘及ばず。稲泳会は2試合とも敗北を喫した。第1試合の藤村戦ではまさかのコールド負け。第3ピリオドで8点を先取されあえなく試合終了という悔しい結果に。第2試合目はNSSU WPC戦で、課題点に挙げられていたディフェンスが光ったものの2-4で敗戦した。

 1ピリオド5分という大会ルールでの試合は、普段の試合よりも短い分、白熱した様相を呈した。「流れがよくなかった」と保田万里監督(平16年教卒=東京・藤村女)が振り返る1試合目。相手は昨年勝利した藤村。部員それぞれが勝利を予期しながらの試合だったがゆえに、コールド負けという結果には「まさか」(保田監督)という感想がこぼれる。第1ピリオドの開始およそ1分で相手に先制点を許すと、連続で3点奪われてしまう。自陣側に誘導するという作戦だったが、相手の強いオフェンスに押されて期待通りのディフェンスができない。あっけなく得点されてしまうという流れが続く。パスカットやシュートミスも頻発し、第2ピリオドでは2点、第3ピリオドでも3点連取される。相手の退水というチャンスも得点に変えられず、結局1点も取ることが出来ずに試合を終えた。部員らは2試合目に向けて、対戦校、対戦選手の特徴を抑えた戦略を練り直した。

チームメイトにパスを出す百田

 そして迎えた2試合目。相手はNSSU WPCである。相手のオフェンスラインに合わせて守り方を変え、一対一でぶつかり合うという戦法を取った。序盤は相手のペースに巻かれ、第2ピリオドまでに先制を許したものの、パスカットやゴール付近でのディフェンスに注力して堅牢な守りを見せる。ハーフタイムでは、ディフェンスはこのままで攻め切る、という戦略を共有した百田が第3ピリオドで自らシュートを決めた。1-2と追いつけそうな点差だったが第4ピリオドではさらに2得点される。残り40秒で塗師葵(社2=東京・藤村女)が斜めからのシュートを決めたものの得点差は詰められず。あえなく試合終了のブザーが鳴った。

第2試合で堅いディフェンスを見せた稲泳会

 次戦の相手は国士舘大である。これまでも何度か対決の経験があり、稲泳会としては日本選手権の関東予選でぶつかり、勝利するなど実力は互角の因縁のライバルだ。早稲田が重要視するディフェンスラインを巧みに駆使し勝利できるだろうか。対戦校、選手に合わせて戦略を工夫し、守り抜く水球で、本戦への道をも守り抜いてほしい。

  

(記事 馬塲貴子 写真 佐鳥萌美)

※掲載が遅れて申し訳ありません。

コメント

  

保田万里女子監督(平16教卒=東京・藤村女)

――きょうはどのようなプランで試合に臨みましたか

一戦目が藤村だったんですけど、勝てば(本選出場が)決まりだったので、まず藤村に勝つというプランで臨みました。

――実際にやってみていかがでしたか

藤村はまさかのコールド負けでした。点数も1点も入らなかったし、流れが良くなかったなという感じでした。2試合目はしっかりとプレスして流れに乗ってカウンターを出していこうと臨みました。勝ちたかったんですけど、試合の内容はまあまあです。1試合目よりも良かったので、ちょっとみんな持ち直したかなという印象は受けました。

――1試合目、ディフェンスの方はいかがでしたか

やっぱりやられちゃいけないっていう子にやられたので、下がれきれないのとマンツーマンで守り切れないのが痛かったですね。/p>

――1試合目のオフェンスの方は

1試合目はチャンスもあったんですけど、みんながみんな点を取りにいかなきゃってなってしまったのか、ごちゃごちゃしてしまって、出しちゃいけないところに出しちゃったり、うまく攻めができませんでした。でも2試合目は、ディフェンスからの流れが良かったので、みんなバランスとりながら(攻めに)行くところは行ってというチャンスは作れました。1試合目と2試合目、全然違う内容で2試合は良かったと思います。

――2試合目、なかなか点を決めきれない印象を受けました

シュートまではいっているので、背負ったときのシュートなり、振り返ったシュートなり、最後はシュート。シュート力を上げるしかないって感じですね。

――課題はシュートにあるということでしょうか

まず課題はしっかり周りを見てディフェンスをすることですね。しっかり周りを見てディフェンス。あとはきっかけをつくるところまではきているので、シュート力です。

――意気込みをお願いします

あすはとにかく勝ちます。きょう流れが良かったので、この調子であとはシュートを決めきって必ず勝ちたいと思います。

百田恵梨花主将(社4=埼玉・秀明英光)

――はじめに1試合目について伺います。試合結果への感想をお願い致します

結構勝つ気で行っていたので…。ちょっとコールド負けっていう結果は悔しかったです。

――試合全体を振り返って最大の敗因は何だと思われますか

やっぱりディフェンスが良くなかったかなと思います。一番警戒していたセンターの選手と左利きの選手に(ゴールを)やられてしまったので、そこを警戒していたけれど守り切れなかったのが敗因だと思います。

――第1ピリオドで「シュートを狙え」という声がプールサイドからかかっていましたが、どのような作戦を取っていましたか

ボールが中に入ってきた時に下がるディフェンスを狙っていたので、自分たちも下がっているのに中に落ボールをしてしまって取られることが多かったです。上からもう少し狙って当たらせるか、下がっているなら自分たちが打って、ということで「上から狙って」と言っていました。

――2、3ピリオドでパス回しが慎重だった印象がありますが、ディフェンス面での作戦があったのでしょうか

そうですね。中で取られてしまうので、やはり危ないところには出さないようにしようというのでパス回しを多くしていました。

――2試合目について伺います。1試合目と2試合目で作戦を変えた点はありますか

1試合目はセンターが強いのもあって中に下がるディフェンスを取っていたんですけど、2試合目はセンターですごく怖い人もいないし一対一でプレスで守れば守れると思ってディフェンスを当たる、ということを意識していました。

―――2試合目のゴールの精度はいかがでしたか

シュートも結構打っていたはずなんですけどシュートが決まりきっていなかったので、決定率はあまり良くなかったと思います。

――ハーフタイムでは何を話しましたか

第2ピリオドまでで2点取られてしまっていたんですけど、そんなに取られていなくて危ない部分もあまり多くなかったのでディフェンスの流れは悪くない、あとは自分たちが決め切っていけるよ、という話をしました。

――次戦に向けての意気込みをお願いします

次負けてしまうと、本戦にはいけなくなってしまいそれは本当に避けたいので次は絶対に勝ちたいと思います。

菅野瑛生(スポ3=東京・藤村女)

――1試合目の藤村戦では8点差でコールド負けとなってしまいました

きのうの夜のミーティングでは作戦を練って、マークする人をしっかりとマークすれば勝てるという風に強気だったのですが、実際は真逆で1点も取れずコールド負けになってしまったので、自分たちの力不足を痛感した試合でした。

――ディフェンスがあまりうまくいっていないように見えたのですが

視野が狭くなってしまい、声かけも少なくなってしまったのでそこでいつもできている連携ができなかったと思います。

――反対に2試合目のNSSU WPC戦でのディフェンスはいかがでしたか

ディフェンスは前の試合よりもかなり改善できて、みんな集中していたので良かったと思います。

――2、3ピリオドではなかなか1点が取れない展開でした

ディフェンスで守り切った分、自分たちで攻撃につなげたかったのですが決め切れなかったという点が一番大きいかなと思います。

――あすの試合へ向けて意気込みをお願いします

絶対勝ちます。