新潟産業大に勝利も、課題の残る内容に

水球女子
TEAM 1P 2P 3P 4P
新潟産業大
早大 15
▽得点者
菅野4、大久保3、土屋3、小泉2、百田2、齋藤1

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)もいよいよ後半戦に突入した。先週勝利した相手に、早大は第2ピリオドでコールドゲーム(※1)を目指して臨んだ一戦。しかし、レギュラーメンバーではなく1、2年生を中心に編成されたチームは経験の少なさからか、攻撃、守備の連携がうまく取れなかった。新潟産業大は早大よりも一人選手が少ない状態であるにも関わらず、早大は無理なディフェンスをして退水(※2)者を多く出してしまう。15-6で勝利を収めるも、早大が今後躍進していくために必要な課題が実感される試合となった。

 早大ボールで試合開始。人数有利を取る早大は、積極的な姿勢で相手ゴールに迫る。新潟産業大の反則で早大に与えられたフリースローを、土屋セナ(創理1=千葉・芝浦工大柏)が決めて先制点を奪うと、その後はシュートの本数で相手を圧倒。テンポのよい攻撃で4連続得点を奪うと、相手を完全に封じ込めて第1ピリオドは無失点に抑えた。コールド勝ちするために得点を重ねていきたい第2ピリオドだったが、新潟産業大の選手にプール中央付近からのループシュートを決められて流れを失った早大は、立て続けに失点。速攻で得点を返すも前半終了時点で6-2と相手に詰め寄られてしまった。後半では勢いを取り戻すことが出来るか。

早大に先制点をもたらした土屋

 始まった後半戦、第3ピリオドで早大は相手に得点を許さなかったものの、パスミスから相手にボールを奪われるなど連携のもたつきで攻撃が伸び悩み、追加できたのは3得点に終わった。迎えた最終ピリオドは試合の動きが活発であった。早大は退水から一対一の状態に持ち込まれると、連携の完成度の低さゆえに個人の実力が十分に発揮されない。早大キーパー松岡美有(スポ3=埼玉・秀明英光)は「守備があまり連動できていなくて、選手が役割を理解しきれていなかったですね」と反省点を指摘した。新潟産業大を突き放すことはできず、最終スコアは15-6。勝利はしたものの、選手たちの表情は優れなかった。

後半戦で得点を量産した大久保映見(人4=大阪・茨木)

 この試合を振り返って保見万里女子監督(平16年教卒)は「守備が崩れてしまっているのが結果に如実に表れていて、相手チームより人数が一人多いにもかかわらず、退水する選手が多かった」と苦言を呈した。攻撃面に関しては、選手が得点を確実に取れるように相手チームの動きを先読みして行動することが出来ないことを課題にあげた。今回の試合で見つかった課題を克服しなければ、今後の勝つことは難しいだろう。実戦経験を積んで、得点につながるプレーができるようになった早大は、リーグ戦で躍進することだろう。p>

攻守で活躍を見せた百田恵梨花(社2=埼玉・秀明英光)

※1関東学生リーグ戦においては、15点差ついた時点で試合終了とする。
※2重大な反則を犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加することができない。

(記事・写真 上野真望)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

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コメント

保見万里女子監督(平16年教卒)

――本日の対戦相手は先週コールド勝ちした新潟産業大。第2ピリオドでコールドゲームを目指しておられたと思いますが、失点の多い試合でしたね

守備が崩れてしまっているのが結果に如実に表れています。相手チームより人数が一人多いにもかかわらず、退水する選手が多かったです。一人は永退でしたし。守備が崩されたのもそうなのですが、攻撃面では点数が決まりませんでした。

――シュート本数はしっかり稼げていたと感じました

本数は打てていても、打っている場所が悪いんです。絶対に得点が決まる場所というのがあるんですけれども、その位置に先読みして入り込んで、ボールをもらってシュートするという一連の動きができていませんでした。それを課題としてチーム全体で動きを詰めていかなければ、強豪相手には厳しくなってしまいます。シュートは打っていますけども、決定率を上げられる場所に自分で頭を使って動くというのが大切ですね。

――本日はレギュラーメンバーではなく1、2年生を中心に起用したチーム編成で臨まれた試合でした

1、2年生の中でも試合経験の少ない選手はもちろんいます。毎年とても優秀な選手が入部してくれているのですが、現時点では連携に戸惑いや遠慮を感じている部分があります。そこを無くして各プレーヤーの良さが発揮できると、チームは成長すると思います。

――本日はベンチからの指示が普段より出ていたと思うのですが、どのような指示をだされていたのでしょうか

相手チームより選手が一人多いので、とにかくプレスをするように指示を出していました。

――守備を中心にした早大の水球が今日はできていなかったでしょうか

そうですね、少ない人数で守って、そこからカウンターに転じることができていませんでした。好機を生かすこと、どの選手で攻めるのかなど、得点につながる最後のプレーの詰めが甘いのがよくなかったかと。

――現体制のチームになってから間もないのも影響しているとは思います

毎週毎週とてもいい課題が発見されていて、やらなければならないことも明確なので、インカレまでの少ない月日でチームの完成度を高めていければいいと考えています。

松岡美有(スポ3=埼玉・秀明英光)

――本日の対戦相手は先週コールド勝ちした新潟産業大でしたね、試合前の意気込みをお願いします

前回は第4ピリオドまでかかってしまったので、今回は第2ピリオドでコールド勝ちを目指して臨みました。

――今日はレギュラーメンバーではなく、1、2年生を中心とした編成で試合に臨まれてしましたね

あまり攻撃も守備も上手く機能していたとは言い難いですね。人数で相手から有利を取っていたので、攻撃は6対5になる前に素早く得点を決めること、ボールをカットしてカウンターを決めて、早めに試合終了の予定だったのですが、守備では1人多い分深く守ることができたはずなのですが、上手くいきませんでした。

――キーパーから見て、早大の守備はいかがでしたか

今日は守備もあまり連動できていなくて、良くなかったです。レギュラーメンバーを欠いた編成で、1年生が普段よりもやらなければならない役割が多かったこと、動きを理解しきれていなかったですね。次からは全員が同じ意識で試合に臨まなければいけないと感じています。

――前回の試合から進歩した点は

どうでしょう。上級生がいなかった分、普段試合に出れていない選手が実戦経験を積めたのは大きいですね。

――次の試合の目標をお聞かせください

次回あたるのは現在1位のチームです。その試合勝てば決勝に進めるので、今日の試合を引きずらずに良い方向に捉えて、勝ちにいきたいと思います。