東日本リーグ戦は7位、不本意な結果で春シーズンを終える

水球女子
TEAM 1P 2P 3P 4P
早大 11
秀明英光高 12
▽得点者
固城8、斉藤、小西、小路
TEAM 1P 2P 3P 4P
早大 16
芝浦工大柏水球クラブ
▽得点者
大竹4、田中3、固城3、小西2、齋藤2、徳用2

 東日本リーグ戦最終日、前日柏崎アクアクラブに敗れたワセダは、準々決勝で敗退した4チームで争う5位決定トーナメントに挑んだ。秀明英光高戦では惜敗、7位決定戦では芝浦工大柏水球クラブ相手に危なげなく大勝。上位7チームに与えられる日本選手権最終予選への出場権を辛うじて確保した。

 今大会2回目の顔合わせ、初日に同点ゲームを演じた秀明英光高戦は、この日も熱戦となった。前半は固城侑美主将(スポ4=東京・藤村女)が6得点を挙げるなど、好機を確実にものにして8-4とリード。しかし、後半シュートの精度が落ちると相手のペースに引き込まれ逆転を許す。第4ピリオドには齋藤有寿(スポ1=山形工)が2得点を決め食い下がり、1点差の残り47秒、相手の退水(※)のチャンスにタイムアウトを取って攻めたがシュートまで持ち込めずそのままゲーム終了。前日に引き続き、あと一歩のところで及ばなかった。

秀明英光高戦、リードされた第3ピリオド後作戦を話し合うワセダ

 試合が動いたのは第3ピリオド。カウンターの応酬となり、泳ぎ合いの中でワセダは退水を連発した。開始から5分間に4連続失点を喫したところでタイムアウトを取り、悪い流れを断とうとする。木下智貴監督(平24スポ卒=埼玉・伊奈学園)は「パスは回せている。動いていこう」と指示。再開後は相手のカウンターは防いだものの、センターフォワードに2得点を許し1-6と離され、一気に逆転された。小西晃代(社3=埼玉・秀明英光)は「シュートミスと、ディフェンスで引き気味、受け身になったのかな」とこのピリオドを振り返り、母校に敗れた悔しさをのぞかせた。ワセダはこの試合の結果、ワセダ7位決定戦に回る。

 芝浦工大柏水球クラブには前日大勝しているだけに、ワセダには余裕があった。第1ピリオドで7-1とし、試合の大勢を決すると、第2ピリオドからは今季出番の少なかった大久保映見(人1=大阪・茨木)がセンターフォワードとして出場。大学初ゴールこそならなかったものの、「センターフォワードとして流れを変えていける選手になれたら」とこれからの意気込みを語った。試合は16-3と相手を圧倒。7位となり、土俵際で日本選手権最終予選への出場権を確保した。

芝浦工大柏水球クラブ戦、第2ピリオドから出場した大久保

 7位という結果に、固城は「過去最低の順位だと思う」と唇を噛んだ。予選Aリーグを1位で通過しながらも、準々決勝ではBリーグ最下位通過の柏崎アクアクラブに敗北。5位決定トーナメント1回戦でも勝利を逃した。木下監督は「選手たち一人一人の個人的な課題やチームとしての課題が色々と浮き彫りになって、全部悪い方に出ちゃったのかな」と指摘する。今季は4人の1年生が加入し、積年の課題であった層の薄さを克服したワセダだが、その分春シーズンはコンビネーションにも苦労した。「本当に強いチームになるまでには、まだまだ努力が必要」(固城)。ポテンシャルは十分。8月の日本選手権最終予選、9月の日本学生選手権(インカレ)での逆襲に向け、試練の夏が始まる。

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

(記事、写真 森健悟)

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コメント

秀明英光高戦後

小西晃代(社3=埼玉・秀明英光)
――敗因は何だったのでしょうか
第1ピリオドの勢いを最後まで続けられなかったとうのと、第3ピリオドにすごく(点差を)開かれて、いままでの関東学生リーグ戦でもそうだったんですけど、3ピリオド目でいつも駄目になる、リードしていても逆転されるというのが多かったので、流れを変えるとか、流れを感じるというところができていなかったと思います。
――泳ぎを武器とする相手に対して、どのような試合にしようと思っていましたか
カウンターでくるので抜かれないようにケアするというのと、あとはスペースを使ってボールを前に運ぼうと。スペースがごちゃごちゃでそこからカウンターでやられたりするので。
――それができなかったということでしょうか
できている部分と、できていない部分があったと思います。
――いま思えばもうちょっとこうしていれば、という点はありますか
シュートミスとかですね。
――第3ピリオド、1-6とされたのは何が要因だったのでしょうか
シュートミスと、ディフェンスで引き気味、受け身になったのかなと。
――相手は母校ということで、その意味での悔しさもありますか
毎年当たっているのですが、ありますね。

芝浦工大柏水球クラブ戦後

木下智貴監督(平24スポ卒=埼玉・伊奈学園)
――7位で日本選手権2次予選への出場権を獲得しました。今大会を振り返っていかがでしたか
選手たち一人一人の個人的な課題やチームとしての課題が色々と浮き彫りになって、全部悪い方に出ちゃったのかなと思います。
――秀明英光高戦では1点差の敗北。何が要因だったと思いますか
細かいミスの積み重ねがあの1点分になってしまったと思います。ミスは起こっちゃうんですけども、他に比べて起きる頻度が高いと思うので。
――チームが改善すべきところはどのような点でしょうか
どの競技でも言われていますけど、勝利の女神は細部に宿る、というのは特に球技はそうだと思うので、今後は細部に宿っている女神を引き寄せるべく、細かいところの意識づけ、最後まで気を抜かないという意識づけと、あと意識と伴う体力強化。それが大事になると思います。
――監督としてはきょうが最後の試合だと伺いました。選手に一言お願いします
いつも4年生中心にやっているので、4年生がしっかりやってくれると思うので得に心配もしてないですし、頑張ってくれると信じています。

固城侑美主将(スポ4=東京・藤村女)
――秀明英光高戦を振り返っていかがですか
シュート数はこっちのほうが多かったと思うんですけど、決定率、決めきれなかったところと、第3ピリオドに追いつかれてしまって勢いが向こうにいったときに立て直せなかったです。あとは4ピリオド目に1点差で負けていて焦ってしまって決めきれなかったというところだと思います。
――7位という結果、どのように評価しますか
過去最低の順位だと思うので、決して良い結果ではなかったんですけど、予選リーグを1位で通過して、もう一つのリーグの4位、弱いチームと当たったにも関わらず負けてしまったということは、自分たちは安定した試合ができていないということだと思います。本当に強いチームになるまでには、まだまだ努力が必要かなと思います。
――次の試合まで間が空きます。どこに重点を置いていきますか
まずは体力。あとはコンビネーションですね。全員で集まれて練習できた機会が本当にまだ少ないので、練習試合もたくさん組んで、お互いの意思疎通ができるようにしていきたいと思います。失点が多いチームなので、ディフェンス力も強化していきたいです。

大久保映見(人1=大阪・茨木)
――関東学生リーグ戦では出場機会が少なく、久しぶりの実戦。いかがでしたか
チームのみなさんがスペースを空けてくれてボールを回してくれたんですけど、試合に出るのが久しぶりだったので自分が落ち着いてシュートを撃ててなかったので、そこは反省点だと思います。
――これからどのような選手になっていきたいですか
ワセダは最初に速攻を狙ってそこからセットを組んでいくチームなので、カウンターが決まらなかったときにセンターフォワードとして流れを変えていける選手になれたらいいなと思います。
――ワセダにはセンターフォワードができる選手が多数います。参考にするところはありますか
そうですね。教えてもらって、学べるところは学んで自分のものにしていきたいと思っています。
――ご自身の強みはどのようなところだと思いますか
バックシュートが上手いと言われることがあるので、そこをもっと自分の強みにしていきたいです。
――今後の試合への意気込みは
出場できたときに、チームの良いきっかけをつくれるように頑張っていきたいです。