TEAM | 1P | 2P | 3P | 4P | 計 | |||||
早大 | 2 | 4 | 2 | 6 | 14 | |||||
慶大 | 4 | 2 | 4 | 1 | 11 | |||||
▽得点者 中村6、都田3、古谷3、永津、加納(恒) |
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TEAM | 1P | 2P | 3P | 4P | 計 | |||||
成蹊大 | 1 | 1 | 2 | 3 | 7 | |||||
早大 | 4 | 2 | 5 | 2 | 13 | |||||
▽得点者 中村6、永津3、加納(恒)2、佐野、古谷 |
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思うような結果が残せなかった昨季を噛みしめ、水球男子の新シーズンが幕を開けた。今季のチームスローガンは「不撓(ふとう)」。高い壁にぶつかってもチーム一丸となって壁を越えていく、妥協することなくこの1年をやり遂げるという意味が込められているという。そんなチームにとって大きな目標となる関東学生リーグ戦に向け、前哨戦となる六大学合同練習会が3週に渡り開催された。この日はその2週目にあたり、慶大、成蹊大と対した。1年生ながらすでに主戦力となっている加納恒心(スポ1=明大中野) や、昨年卒業した谷健太朗氏の後継となるべく、加納凪人(スポ2=三重・四日市中央工)、渡邉空(スポ2=新潟産業大付)両キーパーの奮闘も見られ、2戦勝利を収めた。
シュートを決める加納(恒)。名門明大中野でインターハイ、国体の優勝を経験してきた期待のルーキーだ
慶大との1試合目。3連続得点で先制される中、5分、都田楓我主将(スポ4=鹿児島南)がようやくゴールを揺らした。その後中村大智(スポ3=埼玉・秀明英光)のペナルティーシュートも決まり、2-4で第1ピリオド(P)を終えた。第2Pに入ると、パスからのシュートが切れることなく流れるようになる。2分に中村が左サイドから真っすぐにボールを放ち、4分にはゴール前から都田が正面に突き刺す。さらには加納(凪)の四角を網羅したセーブも光り、同点に追いついて前半を折り返した。
腕を大きく広げる加納(凪)
大量得点を狙いたい後半。まずは古谷典也(スポ2=東京・明大中野)のペナルティースローから1点。その後は互いにカウンターがもたつく展開が続くが、4分から慶大の反撃が始まる。第1Pと同じような内容で再び逆転されてしまい、8-11で迎えた最終P。ここから早大の鮮やかな得点劇が始まった。古谷は遠めの位置からループシュートを決めるなど、このピリオドで3得点。他にも、パスの軸となる場面も多く見られた永津智也(スポ3=熊本・済々黌)のワンタッチシュートや、加納(恒)の初ゴールなどで得点を荒稼ぎした。最終Pを怒涛の6得点で締め、14-11で逆転勝利を飾った。
華麗なパスを繰り出す永津
この1時間半後には、2試合目の成蹊大戦がほどなくスタート。初戦の勢いそのままに、序盤から得点を量産。中村や古谷といったポイントゲッター陣が今年もメキメキと力を伸ばしているのが伺えた。4-1で第2Pに入ると、両者少し落ち着いた展開に。「ディフェンスに対しての初の試み」(都田)をうまく効かせ、成蹊大の失点を抑えながら6-2で後半へと突入した。
第3Pも勢いはそのままだ。曵地孝太郎(スポ3=埼玉・秀明英光)を中心としたパスが、なめらかにゴールまでつながれていく。中村がロングパスを軽々とループで運び、永津が右サイドから直球で押すなど、5点を取り切った。最終Pでは、渡邉の体を張るセーブが印象的だった。加納(恒)のゴールやディフェンスの粘りで最後までペースを保ち続け、13-6で快勝を収めた。
素早く周囲を確認し、的確なパスを出す曳地
「負けている状態から最後勝ち切れた」(加納(恒))。新体制であることをいい意味で感じさせない、強い連携力がすでに光っていた。昨年1部7位と無念の結果で終えたリーグ戦が、いよいよ7日から開幕する。今年こそ、伝統の強さを見せられるか。
※掲載が遅れてしまい、申し訳ありません
(記事、写真 中村凜々子)
コメント
都田楓我主将(スポ4=鹿児島南)
――今日の2試合の振り返りをお願いします
今日はディフェンスに対して初の試みを実践しました。試合には勝てましたが、細かいところを振り返ってみるとまだまだ修正できる部分があったので、これからシーズンが始まるにあたって、戦術を突き詰めてより統一した連携ができるようにしていきたいです。
――新しいディフェンスというのは具体的に言うと
他大学の成績を残しているチームのディフェンスを真似てみて、自分達にもできそうな部分を取り入れています。
――この練習試合はどういった位置づけで臨まれていますか
この後学生リーグが始まるので、そこにいい形で繋げられるように全勝を目標にしていたのですが、(前日の)1試合を落としてしまったので、来週の最終試合は勝ち切っていきたいと思います。
――新体制のチームの雰囲気は
みんなやる気に満ちあふれています。4年生は自分1人なのですが下からチームを引っ張ってくれる存在が多いので、主将としてもやりやすいです。みんな活気づいている感じがあります。
――最後に、今年度のチーム目標と個人目標をお願いします
まずチームの目標としては、学生リーグでしっかり上位リーグに残り、もちろん優勝を狙うこと、そしてその後すぐに行われる早慶戦でも勝ち切ることです。去年は全くいい成績を残せなかったので、今年はその屈辱を晴らせるように、どの試合でも勝っていって最高の結果を残したいなと思います。個人としてはワールドユニバーシティゲームズが控えているので、世界を相手に自分がどれだけ通用するかを確かめて、成績もしっかり残したいなと思います。
加納恒心(スポ1=明大中野)
――今日全体の振り返りをお願いします
チームとしては、負けている状態から最後勝ち切れたのはすごくよかったなと思います。個人としては、やはり4年生相手に力負けや泳ぎ負けをしてしまったり、自分のせいでチームの連携にミスが出たところもあったので、これからはチームに迷惑がかからないように個人のレベルアップをして、少しでも貢献できるように頑張りたいなと思います。
――高校時代からご活躍されていましたが、大学に上がってみての変化はありますか
高校生と違って、大学生はパワーが桁違いなので、そこで負けてしまうことが多かったです。
――具体的に今日の課題はどんなところでしたか
自分の強みであるカウンターからのシュートは大学生になっても通用するので、セットで避けられた時のフリーシュートや1対1の場面でのシュートの決定率を上げていきたいなと思いました。
――今後に向けての意気込みをお願いします
1年生で試合に出ているからには、早慶戦やインカレ、日本選手権でチームの勝利に少しでも役に立てるように頑張っていきたいと思います。