前半の好調維持できず後半に失速。悔しさバネに次戦へつなぐ。

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
日大 15
早大 11
▽得点者
中安5、眞板2、吉村、寳田、田中、樋爪
 

 関東学生リーグ戦が開幕して2戦目を迎えたこの日、ワセダは日大と対戦した。昨年の同大会では負けを喫している相手だが、ワセダはここで勝利し余裕をもって駒を進めたいところ。試合は総当たり戦で上位4チームまでが上位トーナメントに組み込める。ワセダは1敗したものの、まだまだ上位に食い込める位置にいるだろう。試合は、序盤から素早くカウンターを仕掛け、流れをこちらに手繰(たぐ)り寄せた。しかし、第3ピリオドからオフェンスが機能しなくなると、そこから流れが日大側に移り逆転を許してしまう。最終スコア11-15で星を取りこぼした。

 試合が動いたのは日大がCBを取ってすぐだった。ワセダはディフェンスをうまく固めカットすると、一気にカウンターへ転じる。ワセダの新メンバー樋爪吾朗(スポ1=埼玉栄)がスピードのある泳ぎでゴールに近づくとそのままシュートを決めた。するとここから流れがワセダに渡る。パスを受けての速攻シュートやカウンターなど、相手ディフェンスを寄せ付ける前に得点を決めるシーンが多く見られた。その結果、第1ピリオドは合計4得点、無失点で終える。しかし第2ピリオドは勢いづいてきた日大と一進一退の攻防に。カウンターで1点を決められると田中要(スポ2=埼玉・秀明英光)や中安正己(スポ4=静岡・磐田南)が負けまいと力強いシュートでゴールネットを揺らす。ワセダは失点しながらも、9-5と4点リードで前半を折り返した。

中安の技ありシュートに会場がどよめいた

 後半が始まると、既に流れは日大に向いていた。第3ピリオド始めにゴールキーパーが前に出てきたところで眞板晃生(スポ3=東京・明大中野)がループシュートを放つが、惜しくもゴールの枠から外れる。攻撃がうまくいっていない中で、ディフェンスの連携も崩れていった。相手のカットやカウンター、パス回しに守備が効かず、逆転を許してしまう。第4ピリオドも追加点を量産され、結局11-15でゲームセットとなった。

ロングシュートで攻める眞板

 オフェンスの核として今回5点を決めた中安は「前半が思っていた以上の展開でいけてたが、後半が真逆の展開になってしまった」と試合を振り返った。実際に前半の立ち上がりは前日の試合(専大戦)より上々の滑り出しだった。しかし後半に足取りが鈍ってからは、調子を取り戻すことができなかったのも事実。中安はまた、「集中力」をいかにして保つかということを課題として挙げた。チーム全員が集中し連帯すれば、勝利できた試合だっただけに悔しさが残る。次の週は学生日本一である日体大との一戦が待っている。王者を相手にどこまで食い下がれるか。流れ次第では面白くなりそうだ。

  

(記事、写真 佐鳥萌美)

関連記事

今季初試合は勢いに乗れず、監督も「完敗」/関東学生リーグ戦(5/20)

コメント

  

中安正己(スポ4=静岡・磐田南)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

前半が思っていた以上の展開でいけてたんですけど、後半が真逆の展開になってしまって、リードを保てなかったというのが痛かったなと。悔しかったです。

――きのうの試合から修正した点はありますか

個人的には、自分がセンターフォワードのようなオフェンスに関するポジションをやっているんですけど、きのうは相手のディフェンスも強くて入らなくて、(自分としても)点が取れなくて、チームとしても点が取れなかったので、もっとオフェンスに絡めるようにという意識を持つこと。あとディフェンスもカウンターで決められていて、点を多く取られすぎていたので、まずはディフェンスでみんなで守ってからオフェンスに行くというのを修正できるようにするというのは話しました。

――後半から相手が勢いづけてきましたが

前半はディフェンスが防げていたのですが、後半の自分たちがうまく攻撃がいかなくなって、その流れから相手にいってしまいました。その流れをきれなかったていうのが、相手の点数がかさんでいってしまった原因なのかもしれないなと思います。

――今後の課題としてなにか考えていくことはありますか

ディフェンスとしては、きょうの前半が自分たちのペースでできていたので、それが完璧とは言わないんですけど、しっかり守って攻撃に転じられるような、自分たちのペースを作れるような試合にしていくということです。あとこの試合以外でも練習でも後半に追い上げられて逆転されてしまうことが多いので、後半の集中力などが続いていけるようにしたいです。

――来週の試合について意気込みをお願いします

どちらとも上位の強いチームなので、どちらかに負けてしまうと上位リーグには入れないかもしれないので、気合を引き締めていきたいです。