6カ月に及ぶ熱戦が閉幕 ディフェンスに課題を残し4位に

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
専大 14
早大 12
▽得点者
深川5、桜井2、吉村2、池水、山田、眞板
   

 2月中旬に開幕したジャパン・ウォーターポロリーグも最終戦となったこの日、ワセダは柏崎の地で3位決定戦に臨んだ。相手は今季2連敗を喫している専大。第1ピリオドで3点差をつけられ、常に追う立場で試合は進んでいった。後半に入り1点差まで詰め寄るが、点を取っては取られの展開で追いつくことができない。退水(※1)による失点も目立ち、12ー14で試合終了。「100点満点で言ったら30点ぐらいで、実力を出せていないしひとりひとりの動きも重かった」と深川幹徳主将(スポ4=福岡工)が振り返るように、随所でディフェンスの噛み合わない場面が見られ、悔いの残る試合となった。

 開始1分で2度の退水とそれに伴う2失点を喫し、試合の立ち上がりは厳しいものとなる。第1ピリオド中盤に深川が2得点を挙げたものの、その後相手に退水の好機をつかまれ、連続で3失点。2ー5で第1ピリオドを終える苦しい展開となった。続く第2ピリオドでは、冷静に得点を決める桜井祐太(人4=東京・城北)や吉村崇(スポ2=大分商)のプレーが見られたが、一進一退の攻防で5ー8と3点差をつけられたまま試合を折り返す。

ゴールを死守する高島

 「1点差まで縮めて4ピリに行けば何とでもなる試合だった」(深川)。巻き返しを図りたい後半、ワセダは積極的な攻撃を見せる。第3ピリオド中盤には、深川のパスを受けた桜井のワンタッチシュートで専大に1点差まで迫った。しかし、その後得点を許し、9ー12で最終ピリオドへ。開始早々、深川の永久退水(※2)でチームの司令塔を失ったものの、そこから3連続得点を挙げまたもワセダは1点差に迫る。ところが最後に得点を決められ、12ー14でゲームセット。ジャパン・ウォーターポロリーグ最終戦を勝利で飾ることはできず、最終順位は4位となった。

終盤の追い上げに貢献した眞板

 得点はできていただけに、失点の多さが悔やまれる今回の試合。ディフェンス面での技術向上が求められる結果となった。日本学生選手権(インカレ)まで2週間を切り、これからワセダは新潟合宿で練習に励む。夏を迎えた今のチーム状況について深川は、「悪くはないし、調子も上がってきている」と期待を持たせた。悲願の学生日本一へ、ワセダは残りの期間で大きな進化を遂げるに違いない。

※1 重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

   

※2 パーソナルファウルが累積3回となった選手は、残り時間出場できない。

 

(記事、写真 井嶋梨砂子)

コメント

  

深川幹徳主将(スポ4=福岡工)

――今季3度目となる専大との試合、また専大とは初のオールコートでの試合となりましたが、意識したことはありますか

いつもやっていたマンツーマンディフェンスと下がりのディフェンスでメリハリをつけたディフェンスからのカウンターを意識していました。それをやろうと思ったんですが、あまり機能せずに失点だけが重なってしまったという感じです。得点はとれていたんですが、失点が多かったですね。

――序盤から追う展開となりましたが、上手くいかなかったところはありますか

点を決めても決められるという展開が続いたので、それでは勝てないなと思います。

――後半の切り替えはどのような指示を出されたのですか

とりあえず、3点差ついていたので1点差まで縮めて4ピリに行けば何とでもなる試合だったと思います。ただ、先に入れられてしまったのが、悪い流れを断ち切れなかった要因かと思います。

――今回の試合全体をどう評価しますか

100点満点で言ったら30点ぐらいで、実力も出せていませんしひとりひとりの動きも重かったです。そこらへんを、インカレで100パーセントの動きができるようにしていきたいと思います。

――夏を迎えて、チームの調子はいかがですか

悪くはないですし、調子も上がってきていると思います。でもやはり実践となると、試合への慣れ不慣れというのはあるのかなと。

――課題としていたディフェンス面や決定力の部分はいかがですか

決定力に関しては80点とまでは言いませんが、60点から70点ぐらいには評価できます。ただ、ディフェンスが機能していなかったのでダメだと思います。

――最後に、インカレに向けての意気込みをお願いします

あと2週間を切ったので、残りの期間で100パーセントのパフォーマンスができるところまで持っていって、全力を尽くして日本一になりたいと思います。