勝利を収めるも課題の残る一戦に

　新チームの初陣を飾ったワセダが勢いそのままに臨みたい今リーグ２戦目は、新潟産大との対戦となった。同校は昨年の日本学生選手権（インカレ）で決勝進出をかけ競り合ったものの、ペナルティーシュート戦の末に敗北を喫した相手。「予想外の展開になってしまった」と深川幹徳主将（スポ３＝福岡工）が振り返るように、相手に先制点を奪われるとそのまま試合の主導権を握れずに第１ピリオドを終える苦しいスタートとなった。第２ピリオドで逆転し、その後も得点を重ねて１３－９で勝利したものの、課題も明らかになる試合だった。

巻き返しを図る池水

　ワセダは序盤から相手のディフェンスに阻まれて得点につながるプレーをすることができない。その中で桜井祐太（人３＝東京・城北）や吉村崇（スポ１＝大分商）のパスカットが光ったものの、試合の流れをつかめないまま続けて２得点を決められてしまった。その後１点を返したものの、リードを許して第１ピリオドを終える。しかし続く第２ピリオドでは一転、追い上げを見せた。「しっかりと守って一本ずつ決めにいこうと思いました」（池水勇太、スポ２＝鹿児島南）。開始１分で池水がディフェンスの隙を突きシュートを決めると、その後も攻め上がりキーパーとの１対１の形から確実に追加点を挙げた。近距離からのシュートをしっかりと止める高島丈司（社３＝東京・明大中野）の活躍もあり、逆転して試合後半へとつなげた。弾みをつけて後半に点差を広げたいところだが、第３ピリオドでは一進一退の攻防が繰り広げられる。連続得点で詰め寄られ一時同点になったものの、第３ピリオド終盤からは着実に得点を重ね、１３－９とリードを守り切って試合を終えた。

攻撃の中心となった深川主将

　勝利を収めたものの、「自分たちのやるべきことが何もできていない試合でした」と語る深川の表情は固い。加えて「いつも通りやれば点差はついていくと思っていた」と口にするだけに、第１ピリオドでの失点は手痛いものとなった。一方で、終盤にはワセダらしさを取り戻す場面も見られたこの一戦。改善すべき点を再確認したワセダはさらなるレベルアップを図る。

（記事　井嶋梨砂子、写真　網代祐希、千葉大輝）

コメント

　　

深川幹徳主将（スポ３＝福岡工）

――きょうの試合を振り返っていかがですか

一言で言うと自分たちのやるべきことが何もできていない試合でした。相手がつかんでくるチームで私たちは泳ぐチームなのにそれに合わせてしまい、自分たちがきつくなってしまいました。噛み合わないまま、自分たちのミスで失点した部分もありました。

――新潟産大は昨年のインカレの準決勝で戦ったチームですが、その点についてはいかがですか

スターティングメンバーも違うのでそんなに競るつもりはありませんでした。予想外の展開になってしまったのですが、最後の方は私たちのやりたいプレーが出来たので修正は出来たと思います。

――今回どのようなことを心がけて試合に臨みましたか

いつも通りやれば点差はついていくと思っていました。

――相手のディフェンスに苦労する場面もありましたが

相手の下がりが多くて、私たちも下がりに対するオフェンスに慣れてないので良い練習だったかなと思います。

――次の試合への修正点はありますか

やってきていることを出さないと実力が発揮できないし、相手に合わせてしまうのはダメだと思うので、自分たちのやるべきことをちゃんとやっていければ良いと思います。

池水勇太（スポ２＝鹿児島南）

――きょうの試合を振り返っていかがですか

最初失点から始まったのでそこを変えていかないと、今後もっと強い相手になったときにきつくなるので直していかないとなと思いました。

――第１ピリオドでリードを奪われていましたが、そこからどう挽回しようと思いましたか

またそこで失点したら離されていくだけなのでしっかりと守って一本ずつ決めにいこうと思いました。

――昨年のインカレの準決勝での相手ということで、特別な思いなどはありましたか

きょねん負けているというのがあって他の相手より緊張感や勝つ意識を持って試合に臨みました。

――きょうの試合では何を意識しましたか

しっかりとプレッシャーをかけてカウンターに行くというのがチームで言っていたことなのでそれを意識しました。

――上手くいった点、いかなかった点をそれぞれ教えてください

上手くいったのは相手がディフェンスで慌てているときなどのパス、シュートなどで、上手くいかなかった点は相手のディフェンスが下がったときに戸惑ってしまったところでそこをしっかり直していかないといけないと思いました。

――次の試合への意気込みは

頑張ります！

山田太一（スポ１＝埼玉・秀明英光）

――ケガからの復帰一戦目として本日を振り返っていかがでしたか

新潟産業大学にはインカレで負けていたので、この試合には間に合わせたいと思って練習を積んできました。間に合って、試合にも勝てたので良かったと思います。

――きょうの試合で意識したことはありましたか

ケガのことは意識せず、少しでもチームに貢献できれば良いと思いました。パフォーマンスは完璧とは言えないですが、スタメンで出させてもらっているので貢献できるように意識しました。

――第１ピリオドをリードされて終えましたが焦る気持ちはありませんでしたか

自分達の流れさえつかめば、周りも強いのでなんとかなるだろうという感じでした。

――次回の試合に向けてお願いします

まだまだリーグ戦は長いので負けないように、一戦一戦頑張っていきたいと思います。