専大を破り、開幕2連勝

水球男子

 25日に関東学生リーグ戦が開幕した。優勝を目指す昨季2位の早大はこの日、専大と対戦。序盤で点差をつけ、第2ピリオド(P)からは1年生に経験を積ませるなど余裕を見せて快勝した。

 第1P、早大が専大を圧倒する。速攻、セットオフェンスともに確実に決め、6得点。失点もゼロに抑え、「1P目に互いのチームのモチベーションだったりとか普段取り組んでいる姿勢というのは出たのかな」(中嶋孝行監督、平13教卒=福岡工)という自信を体現したピリオドとなった。

高い打点からシュートを放つ戸張主将

 大量に点差をつけた早大は、第2Pからは岩井雄太郎(文構1=東京・城北)や櫻井祐太(人1=東京・城北)、第3PからはGK高島丈司(社1=明大付属中野)を起用。中嶋監督は「1年生を入れると、やはり若干流れが変わって、チームとして何をしていいかわからないようなスタイルになっていた」と振り返ったが、試合中に上級生と声を掛け合い戦術を確認する場面が多く見られた。

櫻井ら1年生も試合経験を積んだ

 第2P以降、専大も意地を見せ、点数が競り始める。その中で、早大は相次いで退水(※1)を犯し、2名の永久退水(※2)を出すなど苦しい展開に。最後は16―10と逃げ切ったものの、今後に課題を残した。

 試合後には、「日体大なんかはもっと動いてくるチームなので、退水を多くしていると拮抗(きっこう)した試合にならないと思う」(中嶋監督)、「打倒日体大でやってきたので、日体大に勝って優勝することが一番の目標です。」(加藤廉也、スポ4=埼玉栄)と、既に昨季の王者を意識したコメントが聞かれた。今季の男子部が目指すところはただ一つ。日本一を勝ち取るため、まずは今大会での優勝を目指す。

※1:重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

※2:退水を累積3回犯した選手は、残り時間試合に出場できない。

(記事、写真 森健悟)

★加藤が引き続き代表に選出

 水球ワールドリーグ2013スーパーファイナルへ派遣される代表メンバーに、早大の守護神・GK加藤が選出された。加藤は予選であるアジアオセアニアラウンドに引き続いての選出となる。

結果

○早大16-10専大

コメント

中嶋孝行監督(平13教卒=福岡工)
――一年生も加入して初の大会となりますが、今季の目指すチーム像は
きょねんのことを言うと、江崎大地(平25スポ卒=鹿児島南)というのがいて、彼が4割くらい点を取っていました。ことしはバランスのとれたチーム。どこからでも点が取れるというのは言葉に無理があるんですけど、一人ひとりの役割分担をみんなが理解して、サブのメンバーも含めて全体で取り組んでいるチーム。そこを目指します。
――きょうの試合を振り返って
2P以降は正直イマイチだったんですけど、やはりそこは1P目に互いのチームのモチベーションだったりとか普段取り組んでいる姿勢というのは出たのかな、と。2P目はやはりうちのほうが心理的にも余裕を持ってしまったところがあったかもしれないんですけど、悪いところが2P目に出たと思うので、そこはいい勉強材料になったのかな、と思います。
――悪いところ、ということで、きょうは退水が多い試合でした
そうですね。日体大なんかはもっと動いてくるチームなので、退水を多くしていると拮抗した試合にならないと思うので、練習することも大事ですけど、きょうのビデオなんかもいい材料だと思うので、チームで意見を出し合ってレベルが上がっていけばいいのかな、と思います。
――ここまでのチームの完成度は
まだまだ20点くらいなんじゃないですかね。2年生以上のきょねんもやっていたメンバーは、なんとんく雰囲気も分かっているんですけど、きょうなんか1年生を入れると、やはり若干流れが変わって、チームとして何をしていいかわからないようなスタイルになっていたので、そこは1年生を積極的に起用しつつ、普段の練習からやっていかないといけないと思います。
――このリーグ戦で目指すところは
優勝を目指さなきゃいけないと思っていて、常にチャレンジャーなので。なんとか一番高いところを目指したいと思います。

GK加藤廉也(スポ4=埼玉栄)
――後半はベンチから試合を見ていましたが、きょうの試合を振り返って
きのうがちょっと流れが悪くて、修正して、というかんじだったんですけど、僕が出ていなくてもよく動けているな、とは思いましたし、僕の指示をよく聞いてくれたというのはうれしかったので、よく一丸となって頑張っていたと思います。
――後半は一年生の高島丈司(社1=明大中野)がGKを務めました
よく頑張ってくれたと思います。
――先日、ワールドリーグ2013アジアオセアニアラウンド代表メンバーとして代表に初選出されました。感じたことは
学ぶことがたくさんありましたし、僕自身、試合は全然出ていないんですけれど、日本では吸収できないものを吸収できるといいますか、自分達よりも身長がかなり高い選手たちとやるわけですから、力の差もありますし、シュートの重さひとつにしても違いますから、その辺を踏まえて、すごく収穫のあった遠征だったと思います。
――これから伸ばしていこうと思った点は
止め方のスタイルを変えていこうというふうに思いました。自分は腰が立ったまま飛ぶ癖があるので、前かがみをキープしたまま、前に飛ぶようにしていこうと思っています。
――このリーグ戦で目指すところは
打倒日体大でやってきたので、日体大に勝って優勝することが一番の目標です。