「我慢強さ」で筑波大を振り切る

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
早大 15
筑波大 13
▽得点者
戸張5、深川4、池水2、深田2、武田、瀧川

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)もいよいよ終幕が近づいてきた。1次リーグを6勝1敗という成績で終え、現在リーグ戦2位の早大。リーグ戦優勝のためには一戦も落とせない戦いが続く。そして迎えた日体大、筑波大、日大との上位リーグ、初戦は筑波大だ。試合は最終ピリオド同点の場面で深田隼輔(スポ3=鳥取中央育英)が1対1を確実に決め、これが決勝点。食い下がる筑波大を振り切り、15-13で難敵を打ち破った。

 筑波大は1次リーグでも接戦を演じた相手。この日のゲームも同じように、序盤から熱戦が繰り広げられた。第1ピリオド、早大は池水勇太(スポ1=鹿児島南)のミドルシュートなどで得点を重ねたが、筑波大に連続失点を喫しビハインドで終える。続く第2ピリオドでは互いに1点を取り合うと、前半終了間際で戸張真寿主将(スポ4=埼玉・秀明英光)が連続得点。重要な場面でエースとしての働きを見せ、リードして折り返しを迎えた。

ミドルシュートを狙う池水

 この勢いで攻めたい早大。ペナルティースローを確実に決め加点していくが、筑波大も譲らなかった。じわじわと点差を詰められ、第3ピリオド終盤には同点に追い付かれてしまう。しかし、直後に深川幹徳(スポ2=福岡工)のパスに池水がワンタッチで合わせゴール。逆転は許さず、最少得点差で最終ピリオドへ突入する。

 最終ピリオドでも均衡した試合展開は変わらなかった。早大は速攻で瀧川峻也(スポ3=京都・鳥羽)が得点を挙げるも、反撃に合い13-13と再び同点となる。まさに両者の意地のぶつかり合いとなったが、勝ったのは早大だった。深田の得点で再度勝ち越すと、その後戸張が2得点を決め勝負あり。筑波大に粘られ苦しい時間帯が続いたものの、「我慢強さ」(戸張)で最後は振り切り大きな一勝を手にした。

チームをけん引した戸張主将

 「焦ることなく自分たちの水球やペースを乱さずにやり続けることができた」と戸張が振り返るように、度重なるピンチにも動揺しなかった早大。自分たちの水球を貫いたことがこの日の勝利へとつながった。この結果を受け、リーグ戦の優勝争いはいまだ無敗の日体大と早大の二校に絞られることとなった。リーグ戦も残すは2試合のみ。持てる力を尽くし、チーム一丸となって最終週に挑む。

(記事 角田望、写真 井口裕太、角田望)

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コメント

戸張真寿主将(スポ4=埼玉・秀明英光)

――きょうの試合を振り返って

試合前に話し合ったときに、我慢し続けた方が勝つという話をして、我慢の差が最終ピリオドで出たと思います。

――何度も筑波大に追い付かれる展開になりましたが、勝敗を分けたポイントは

やっぱり我慢強さですね。焦ることなく自分たちの水球やペースを乱さずにやり続けることができたことが勝敗を分けたと思います。

――第3ピリオドで連続失点をした場面では前半と違った部分はありましたか

違った部分はなくて、こっちのミスが出たりだとか、やっぱり向こうも得点を狙っているので。失点してしまうことは仕方ないことでもありますが、いらない失点が4、5点あったと思うのでそこを修正して次の試合に臨みたいです。

――チームとして速攻での得点が目立っていました

そうですね。常に速攻は狙っているので、それで得点することができたのはチームとして良かったと思います。

――筑波大に苦戦しながらも勝利しました。チームにとっても大きな勝利だったのではないですか

正直ホッとした部分もありますね。リーグ戦通して2回当たるのは分かっていたことなので、2回勝ってこそ勝ちなのかなと。無事に勝てたことはうれしいです。

――いよいよリーグ戦最終週を迎えますが、どのような試合をしたいですか

もうここから急に成長することはないので。いまある能力を全て出し切れるような状態にもっていけたらいいなと思います。

瀧川峻也(スポ3=京都・鳥羽)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

試合前から筑波とは接戦になることを予想していたので、粘り強く戦っていこうということで、それができたので良かったと思います。

――筑波大戦はリーグ戦のなかでも大事な一戦でしたが、どのようなゲームプランで臨みましたか

相手の中が強いので、こちらはプレスを強めにディフェンスをしました。オフェンスは体勢がとれたところはきちんと決めて、決定率を上げていくことを意識しました。

――自身のプレーを振り返ってみていかがですか

個人成績としては3失点だったので不甲斐ないですが、チームのみんなが助けてくれたのでよかったです。

――第3ピリオド終盤には一度同点に追いつかれました

筑波もワセダもゲームの流れがあり、それが原因ということもあります。また、ディフェンスやオフェンスの小さなミスから流れが変わるシーンが多かったと思います。

――次戦へ向けての意気込みをお願いします

あと2戦なので優勝へ向けて頑張ります。

深川幹徳(スポ2=福岡工)

――きょうの試合を振り返ってどうでしたか

< p>もうちょっと失点は減らせました。得点は取れていたので、次は失点を減らしたいです。

――筑波大戦のゲームプランはなんでしたか

攻める選手は決まっていたので、そこに重点を置いて話していました。

――自分自身の出来はどうでしたか

僕はチームの起点となるポジションなので、点は取れましたが、前の引きが遅かったのが良くなかったです。

――チームとして15得点を挙げましたが、その点についてはどうでしたか

得点というより失点を減らしたかったです。15点取れる相手に13点取られているので。

――次の試合に向けての意気込みを教えてください

日大戦はなんとかなると思うので、日体大戦が鍵になると思います。そこで勝ちたいです。