今牧が日本選手権最後のレース 世界選手権には二人が代表選出!/大会6日目

競泳

 今年の日本選手権が幕を下ろす。大会最終日のこの日、「最後の日本選手権」という今牧まりあ女子主将(スポ4=長野・飯田)が50メートル自由形に出場。松本信歩(スポ3=東京・東学大付)と共に決勝に進んだ。

★今牧、日本選手権ラストレースを笑顔で終える

 女子50メートル自由形には今年のインカレ(日本学生選手権)で引退を決めている、今牧主将が松本、船越彩椰(スポ2=東京・淑徳巣鴨)と共に出場した。今牧主将にとってはこれが日本選手権最後のレースになる。予選の最終5組で登場し、この種目で大会4冠を狙う池江璃花子(横浜ゴム)が隣の4レーンに控える中、今牧主将は3レーンに入った。スタートから浮き上がりまでで上位につけ、前半は池江らとトップを争う。予選の泳ぎについて「上下動のある泳ぎになってしまった」とレース最終盤になってわずかに遅れ、2位でゴール。全体では4位で決勝進出を決めた。同じく松本も全体6位で予選を通過したが、船越は惜しくも予選突破はできなかった。

決勝で並んでレーンに入った今牧主将(写真右)と松本(写真左)

 今大会で早大勢が出場する最後のレースとなった、女子50メートル自由形決勝。6レーンに今牧主将、7レーンに松本が並んで入る。飛び込みから浮き上がりまでで頭一つほど出遅れるが、今牧主将は予選での頭の上下動のある泳ぎを修正し、少しずつ追い上げていく。しかし、差を完全に縮めることはできず5位。隣のレーンを泳いだ松本は序盤から上位に食い込み、自己ベストを出して4位でレースを終えた。「自分の思い描いた通りに強化できていたかというと、そうではなかった」と語った今牧主将。事前に目標としていた自己ベスト更新には及ばなかったが、最後の日本選手権を「最後に決勝まで残っていい形でまとめられた」と振り返り、笑顔を浮かべてうなずいた。

★松﨑、村上がB決勝進出

 男子50メートル背泳ぎでは、村上汰晟(スポ2=兵庫・明石南)が今大会2度目のB決勝に進んだ。ランキング上位選手のタイムから見て、ベストを出せれば決勝も狙えると意気込んで臨んだ予選。序盤で他の選手から少し遅れるが、後半にやや巻き返して5位でフィニッシュ。全体では10位で決勝には届かなかったが、目標の一つに挙げていたB決勝にはきっちりと駒を進めた。B決勝のレースではスタートで出遅れるが、中盤まではほぼ横並びのレースを展開する。しかし後半で伸びが足りず6位で今大会最後の種目を終えた。女子400メートル個人メドレーでも、松﨑りん(人1=東京・日大二)が今大会自身二種目目のB決勝へ。まず松﨑は予選4組に登場した。100メートルのバタフライを終えた時点で3位と飛ばすが、続く背泳ぎと平泳ぎで順位を下げ、300メートルのターンでは8位。しかしここから自由形で追い上げ、残り15メートルを過ぎたあたりで二人をかわして6位となった。全体では13位につけ、B決勝に。午後に行われたB決勝レースでは予選と同様にバタフライで前に出る。タイムは落ちたものの、2位で100メートルのターンに入った。ここからも予選と同様に背泳ぎで6位、平泳ぎで8位と徐々に順位を下げ、自由形で追い上げを狙うが、この時は前の選手との差が予選より大きく、そのまま8位でのゴールとなった。

今大会3種目を泳ぎ切った松﨑


★田中が世界選手権代表に選出! ASの和田と共に早大から世界へ

  なお今大会で男子200メートル自由形3位となった田中大寛(スポ4=大分・別府翔青)が、今年7月に福岡県で開催される世界選手権の日本代表に選出された。今回は個人としてではなくリレーメンバーとしての代表入りである。今回の大会には田中の他に、アーティスティックスイミングから和田彩未(スポ2=長野・上田西)がメンバー入りし、早大から世界に飛び立っていく。

※掲載が遅くなり申し訳ありません

(記事、写真 新井沙奈)

結果

◇決勝

女子50メートル自由形

松本信歩 25秒40 【4位】

今牧まりあ 25秒46 【5位】

◇B決勝

男子50メートル背泳ぎ

村上汰晟 25秒98 【6位】

女子400メートル個人メドレー

松﨑りん 4分53秒06 【8位】

◇予選

女子50メートル自由形

今牧まりあ 25秒51 【4位】

松本信歩 25秒58 【6位】

船越彩梛 26秒21 【19位】

男子50メートル背泳ぎ

村上汰晟 25秒84 【10位】

女子400メートル個人メドレー

松﨑りん 4分50秒26 【13位】

コメント

今牧まりあ女子主将(スポ4=長野・飯田)

――今日の泳ぎを振り返ってみてどうですか

 全体的に思っていたよりも速く泳げたというのが正直なところで、想像以上のタイムが出せていて、自分としては良かったかなと思っています。

――この種目ではどんな目標を立てていましたか

 自分のベストである25秒37以上のタイムを目指していたので、そこが達成できなかったのは悔しいです。

――予選のレースで意識したことはありますか

 予選は朝一だったので、体を朝からしっかり動かすことと、スタートを練習してきたのでそこで少しでも前に出られるように意識していました。

――予選から決勝に向けてはどんな意識で調整をしていましたか

 予選では上下動のある泳ぎになってしまったので、決勝では頭の上下動が少なくなるようにという意識で泳ぎました。

――最後の日本選手権と心に決めての出場でしたが、大会を終えてみてどのような気持ちですか

 正直、自分の思い描いた通りに強化できていたかというと、そうではなかったです。ただ最後に決勝まで残っていい形でまとめられたかなと思います。

――インカレも控えていますが、ここからの意気込みをお願いします

 インカレは人生最後の大会というふうに決めているので、絶対にいい気持ちと結果で、色々な人に恩返しできるように頑張りたいと思います。