連日の表彰台! 田中が自己ベストで3位、松本も4位健闘/大会2日目

競泳

 日本選手権2日目は早大から9人の選手が出場。予選から自己ベストの更新が相次ぎ、男子200メートル自由形で田中大寛(スポ4=大分・別府翔青)、女子100メートル背泳ぎで松本信歩(スポ3=東京・東学大付)がそれぞれ決勝に進出した。

★田中が自己新記録で3位入賞!

前半から積極的なレースを展開した田中

 男子200メートル自由形決勝に、田中が自己ベストで進出した。 予選5組に登場すると、勢いよく飛び出し25メートルまでは先頭を泳ぐ。50メートル手前で隣のレーンを泳ぐ眞野秀成(セントラルスポーツ)がトップに出ると、その後は眞野を懸命に追った。後半に入ってじわじわと離されていく中でも、粘り強さを見せる。田中の後ろには瀬戸大也(CHARIS&Co.)も迫っていたが、2位を守り通した。田中の泳ぎにタイムも応え、1分47秒92で2020年の日本学生選手権以来の自己記録更新となった。

 「自分のレースができたら、 必ず3番ぐらいに入れる」と、強い気持ちをもってレースに臨んだ。理想として攻めるレースを掲げていた田中は、その思い通り前半から飛ばして2位につける。150メートルの時点で眞野に2位を譲るが、最後まで競りあいを見せ、予選で記録した自己ベストをさらに上回って、3位入賞。個人での世界選手権代表内定はならなかったが、フリーリレーの選考には大きく名乗りを上げたかたちだ。田中はその力強い泳ぎで、世界への挑戦権を引き寄せた。

2020年以来の表彰台となった

★松本は二日連続で決勝進出! 4位自己ベスト

 前日の女子200メートル個人メドレーで表彰台に上った松本が、今日も躍動した。女子100メートル背泳ぎの予選2組で出場し、スタートでは他の選手にやや遅れを取ったが、大きなストロークで50メートルを1位で折り返す。後半には伸びのある泳ぎでさらに大きく差を広げていき、1分01秒88でゴール。全体では7位に入り、前日に続き日本選手権の決勝の舞台に上がる。

  「B決勝に残れれば大満足」という中で進出した決勝。前半から積極的にというレースプランを組んでいたが、50メートルのターンでは6位。しかし後半に入ってから他の選手が疲労でタイムが落ちてくる中、「最後まで頑張りきれたのが良かった」と粘って上位の選手を追い上げ、順位を4位まで押し上げた。さらに自己ベストも更新。タイム、順位ともにいい意味で期待を裏切るレースを見せた。


この日本選手権最初の種目を泳ぎ切った亀井

  背泳ぎを専門としている亀井涼子(スポ2=東京・淑徳巣鴨)は女子100メートル背泳ぎの予選3組目に登場。後半に精彩を欠き、タイムは1分02秒44。01秒台が並んだ決勝進出者たちに、加わることができなかった。B決勝では前半50メートルを4位で折り返すが、予選と同じく後半に本来の泳ぎを見せられず7位。それでも予選からはタイムも順位もしっかり上げて、この大会最初の種目を終えた。

(記事 新井沙奈、写真 荒井理沙)

結果

◇決勝

女子100メートル背泳ぎ

松本信歩 1分01秒00 【4位】自己ベスト

男子200メートル自由形

田中大寛 1分47秒67 【3位】自己ベスト

◇B決勝

女子100メートル背泳ぎ

亀井涼子 1分02秒30 【7位】

◇予選

女子100メートル背泳ぎ

松本信歩 1分01秒88 【7位】
亀井涼子 1分02秒44 【16位】
柴田菜摘 1分03秒09 【23位】

男子100メートル背泳ぎ

村上汰晟 55秒69 【17位】
米山毅 55秒80 【19位】

男子200メートル自由形

田中大寛 1分47秒92 【3位】自己ベスト
原空輝 1分49秒81 【19位】自己ベスト
長牛太佑 1分49秒88 【20位】

女子1500メートル自由形

小原天寧 16分54秒03 【9位】自己ベスト

コメント

田中大寛(スポ4=大分・別府翔青)

――レースを振り返っていかがですか

 やはり前半の100メートルをずっと課題としてきて、攻めるレースということを自分の理想としていました。それが自分の中では今日の決勝でできたのかなと思います。

――上位に入ったことで、夏に地元で開かれる世界選手権への出場の可能性が高くなりましたが、いかがでしょうか

 地元九州で世界大会ということで色々期待をされていたので、その期待に応えたいという思いでずっと頑張ってきていて、とりあえず本当に良かったなと思います。

――昨年度から成長した部分や力を入れたところは何でしょうか

 前半攻めるレースとなるとやはりスピードが必要になるので、その強化だったり、日頃の練習に対する今までとは違う覚悟を、ずっと意識して練習していました。

――この種目は2年ぶりの決勝だったと思いますが、どのような意識で試合に挑みましたか

 この種目は大学1年生のインカレからずっとベストが出てなくて、今回予選で2年半ぶりくらいに更新できました。世界を目指す上で、本当にここでタイムが出せてよかったなという風に思います。

――予選決勝ともに眞野選手と競る場面が多かったですが、その姿は意識していましたか

 この決勝は自分のレースができたら、 必ず3番ぐらいに入れると話していたので、多少は意識はしていましたが、あくまでも自分のレースをすると決めていました。それはすごくちゃんとこのレースでできたかなと思います。

――50メートルと100メートルを控えていますが、意気込みをお願いします

もう200メートルでちゃんといい結果を出したので、 正直気楽に楽しめるかなと思います。

松本信歩(スポ3=東京・東学大付)

――結果について、満足いくものでしたか

 タイムも順位も満足です。

――予選のレースプランはどう考えていましたか

 レース前にかなり前日の疲労が残っていたので、ただがむしゃらに泳ぎました。前半から飛ばそうと思っていたのですが、今までのベストより速く入れたので良かったです。

――決勝進出は想定外でしたか

 B決勝に残れれば大満足、という感じだったので驚きでした。

――決勝はどのように入ろうと考えていましたか

 クラブのコーチには、思い切って前半から頑張って泳いでみたら、と言われていました。背泳ぎは泳ぐ機会も少なく、失うものが無かったため、駄目でも良いから前半から行こうと思っていました。

――決勝レースの手応えはどうでしたか

 後半50メートルがとにかくきつかったですが、最後まで頑張りきれたのが良かったと思います。ここまでのタイムも順位も予想していなかったので、今はただ驚いています。

――残り2種目ですが、意気込みをお願いします

 自分の強みのスピードを生かして、ベストタイムを狙います。50メートル自由形は、まずは決勝進出を目標に泳ぎます。