日本選手権開幕!2日目は佐藤が3位入賞!/日本選手権1・2日目

競泳

 4月3日、日本最高峰の大会がついに開幕した。7月に開催予定の東京五輪代表選考会も兼ねて行われる日本選手権。トップレベルの選手が集結する今大会では2日目、早大からは佐藤千夏(スポ4=埼玉栄)が見事3位入賞を果たした。

☆100メートルバタフライは牧野、100メートル平泳ぎは平河が決勝進出!

 女子100メートルバタフライ決勝には、早稲田勢初の決勝進出者となった牧野紘子(教4=東京・東大付中教校)が登場した。初日に行われた準決勝を6位で通過し、迎えた2日目の決勝。牧野は前半、予選からタイムをあげ、27秒台で折り返し4位とする。しかしその後は伸びを欠き、58秒47で5位でのゴールとなった。牧野が次に挑むはジャパンオープンで五輪派遣標準記録を突破した、女子200メートルバタフライ。その存在感を示すことはできるか――。

 続いて男子100メートル平泳ぎ決勝に登場したのは平河楓(スポ3=福岡・筑陽学園)。レースはスタートから横一線の展開に。平河は出だしでやや遅れをとるが、その後粘り強い泳ぎを見せ、1分0秒19で8位フィニッシュとなった。自己ベストこそ届かなかったが、「自分のペースでレースを運べた。レースを楽しむことができた」と前向きに振り返った平河。「予選、準決勝、決勝と安定して1分0秒台前半を出せたこと」が大きな自信となった。このレースで得た収穫を胸に、次戦200メートル平泳ぎでは自己新更新、そして表彰台を目指す。

☆佐藤、400メートル自由形で自己新3位入賞!

400メートル自由形で力泳を繰り広げた佐藤

 2年ぶりに表彰台へ帰ってきた。女子400メートル自由形に出場した佐藤は予選を3位で通過し、迎えた決勝。「予選と変わらず前半から積極的に」と臨んだ佐藤は、落ち着いた入りから粘り強い泳ぎで上位に食い込む。目標の2分2秒には届かなかったものの、前半を2分3秒台、3位で折り返した。その後は、五輪代表候補である小堀倭加(日大)と難波実夢(近畿大)がデッドヒートを繰り広げ、レースを引っ張る展開に。佐藤は後続の追い上げを振り切り、そのまま勢いを落とすことなく3位でゴール。たたき出した4分10秒57という記録は高校生以来の自己新となった。

 試合後は「(4分)8秒台を出す気でいたし、そのための練習を積んでいたので悔しい」と振り返ったが、幸先の良い滑り出しとなったことは間違いない。今後は女子1500メートル自由形と女子800メートル自由形に出場予定。「とにかく自分らしく」(佐藤)という言葉通り、積極的なレースを展開し、全ての種目を笑顔で終えたい。

(記事 小山亜美、写真 日本水泳連盟提供)

結果

◇決勝

女子100メートルバタフライ

牧野紘子 58秒47【5位】

男子100メートル平泳ぎ

平河楓 1分09秒19【8位】

女子400メートル自由形

佐藤千夏 4分10秒57【3位】自己新

◇準決勝

女子100メートルバタフライ

牧野紘子 58秒78【6位】

男子100メートル平泳ぎ

平河楓 1分00秒25【7位】

大﨑威久馬 1分00秒79【12位】

男子200メートル自由形

田中大寛 1分48秒41【6位】

女子100メートル平泳ぎ

浅羽 栞 1分08秒50【7位】自己新

◇予選

男子400メートル個人メドレー

田丸敬也 4分19秒58【12位】

女子100メートルバタフライ

牧野紘子 58秒83【4位】

女子400メートル個人メドレー

佐々木杏奈 4分46秒98【10位】自己新

男子100メートル平泳ぎ

平河楓 1分00秒36【9位】

大﨑威久馬 1分00秒90【12位】

男子200メートル自由形

田中大寛 1分48秒68【4位】

女子100メートル平泳ぎ

浅羽 栞 1分08秒77【7位】

男子100メートル背泳ぎ

長牛太佑 58秒84【28位】

女子400メートル自由形

佐藤千夏 4分11秒40【3位】

コメント

佐藤千夏(スポ4=埼玉栄)

――まず、予選の泳ぎを振り返っていかがですか

 前半の入りが狙ったタイムではなかったですが、トータルとしてはそこそこ良かったと思います。前半から積極的に行こうとして、泳ぎが空回りしてしまったので改善するとしたらそこかなと思います。

――決勝はどのようなレースプランで臨まれましたか

 変わらず、前半から積極的に行こうと思っていました。(前半折り返し時点で)2分2秒台を目標としました。

――予選から修正した点はどこでしょうか

 前半は積極的に行きつつ、出来るだけ楽に落ち着いて泳ぐように意識しました。アップ時点ではひとかきひとかきを丁寧に行うようにしました。

――3位という結果を振り返っていかがですか

 久しぶりに表彰台に上がれたので、ひとまずホッとしています。1位、2位とは離されてしまいましたが、決して調子が悪いわけではないので、明日からも落ち着いて自分らしく泳げたらと思います。

――決勝の泳ぎを振り返って、反省点や良かった点を教えてください

 前半の入りが思ったタイムではなかったものの、予選よりは落ち着いてレースに挑めたかなと思います。もっと怖がらずに前半から行けたらいいのにな、とはレース後に常に思っていました。インカレまではそこが課題になるかと思います。

――長水路ベストを更新しましたが、タイムを振り返っていかがですか

 ベストタイムではあったものの、(4分)8秒を出す気でいましたし、出せる練習を積めていたと思うので正直悔しいです。ですが、ほんの少しでも高校3年生の時の記録を動かすことが出来たのは良かったと思います。

――今後の800メートル自由形、1500メートル自由形に向けて意気込みをお願いします

 とにかく自分らしく。積極的なレースにしていけたらと思います。

平河楓(スポ3=福岡・筑陽学園)

――まず、準決勝の泳ぎを振り返っていかがですか

 予選・準決勝共にスタートを失敗してしまい、前半思うように泳ぐことが出来ず、後半失速してしまいました。ですが、調子自体は悪くなかったので、自信もって泳ぎました。

――決勝はどのようなレースプランで臨まれましたか

 周りの選手が前半方の選手だったので、周りは見ず、自分のペースで臨みました。ラスト25mで、ギアを上げれるように意識しました。

――準決勝から修正した点はどこでしょうか

 スタート動作です。

――決勝の泳ぎを振り返って、反省点はどこでしょうか

 スタート動作・ターン後の浮き上がり動作です。このふたつでかなりの遅れを取ってしまったので、改善すべき点だと痛感しました。

――決勝の泳ぎを振り返って、良かった点を教えてください

 良かった点としては、自分のペースでレース運びができたこと、レースを楽しむことが出来たことです。

――自己ベストまであと少しでしたが、タイムを振り返っていかがでしょうか

 欲を言えば、自己ベストを更新して、59秒台へと乗せたかったですが、予選・準決勝・決勝と安定して(1分)0秒前半を出せたことは、すごく自信になりました。

――200メートル平泳ぎに向けて意気込みをお願いします

 自己ベストを更新し、表彰台を目指します。