日本で一番盛り上がる水泳の大会とも言われる全日本学生選手権(インカレ)。大会最終日となったこの日も、渡辺一平(スポ2=大分・佐伯鶴城)が男子200メートル平泳ぎで優勝するなど、多くの選手が活躍した。その結果、早大は男子部が総合4位、女子部が総合7位。男子部は『打倒日大、東洋大』、女子部は『シード権死守』という目標を共に達成した。「チームの目標に向かって一丸となってできてすごく良かった。最高です」(上野聖人主将、社4=神奈川・法政二)。「女子みんなでつないでシード権を取れたことは、後輩たちの道にもなる」(田村美紅女子主将、スポ4=埼玉栄)。これで引退となる4年生を中心に、ワセダの『PRIDE』を見せつけた大会となった。
★渡辺が平泳ぎ二冠を達成!
渡辺は去年のインカレのリベンジを果たした
男子200メートル平泳ぎでは、またしても渡辺一平(スポ2=大分・佐伯鶴城)が表彰台の一番高い所に上った。リオ五輪の準決勝で、自己ベストのみならずオリンピックレコードをも塗り替えた渡辺。その活躍が注目されていた。予選を難なく通過し、迎えた決勝レース。序盤から抜け出すと、その後一度も先頭を譲ることはなかった。「100から150(メートル)のテンポをあげて思い切ったレースをするという課題を持ってやってきていました。きょうはそれを実践できた」と言うように、その間で大きくリードすると、2位の選手を体一つ分引き離して2分8秒89でフィニッシュ。疲れが残る中でのレースということもあり、自己ベスト更新とはならなかったが、期待に応える泳ぎで会場を沸かせた。この種目では2013年から小日向一輝(明大)が3連覇していたが、その強敵を見事に打ち破っての優勝だった。今大会、渡辺の優勝は男子100メートル平泳ぎと男子400メートルメドレーリレーを含めてこれで三度目。「タイムにはまったく納得していない」とは言うものの、チームに大きく貢献した。
(記事 中川歩美、写真 平川さつき)
★瀬戸、萩野に大きく離され2位に
萩野とのライバル関係は大学卒業後も続いていく
男子400メートル個人メドレー決勝に登場したのは瀬戸大也(スポ4=埼玉栄)。前日の男子200メートル個人メドレーに引き続き、萩野公介(東洋大)との対決に注目が集まった。序盤のバタフライではリードを許したものの接戦を繰り広げる。続く背泳ぎでも萩野に食らいついていったが、得意とする平泳ぎで萩野に大きく差を広げられてしまった。最後の自由形でも萩野に追撃を許してもらえず、結果は2位。瀬戸は今回のインカレでライバル対決を制することはできなかった。「自分も公平も流して泳いであの差ということは、自分はまだまだレベルが低い」と語るように、萩野との実力差を感じたという瀬戸。「4年間かけてその差を埋めていきたい」。4年後の東京五輪を見据え意気込んだ。このレースがワセダを背負って挑んだ最後の個人レースとなった瀬戸。これからもライバルと切磋琢磨(せっさたくま)を続け、さらなる高みを目指し挑戦していく。
(記事 糸賀日向子、写真 寺脇知佳)
★自己ベストを大幅に更新!決勝は5位で大会を終える
予選のレース後、ガッツポーズをする安田
「胸を張ってみんなのところへ帰りたいです」。レース後、そう語ったのは安田純輝(スポ4=千葉商大付)だ。男子100メートル背泳ぎに出場した安田は、予選から自己ベストを大幅に更新する力泳を披露。迎えた決勝もスピードに乗り、50メートルを3位で折り返す。仲間からの声援を受け懸命な泳ぎを見せると、5位でフィニッシュ。予選のタイムにはあと0秒01届かなかったが、再び好記録をマークした。「本音を言ってしまうと表彰台を狙いたかったですが、それでも5位という立派な結果を出すことができたのは僕だけではなくみんなで取った結果だと思う」。レース後、そう語った安田の表情は晴れやかだった。
(記事 大森葵、写真 平川さつき)
★荒木副将、目標達成ならず
力泳を見せる荒木副将
前日の男子400メートルメドレーリレーで最終泳者として泳ぎ、優勝という結果に大きく貢献した荒木優介副将(人4=三重・暁)は男子100メートル自由形に登場した。「連日の疲労もあって体が思うように動かなかった」と語るように、予選は全体12位という結果となってしまう。迎えたB決勝は、序盤から流れに乗り1位で50メートルを折り返す。しかし、そこから波に乗れず5位となった。「ワセダのスプリントは強いというイメージを崩さないようにしたい」と意気込みを語っていた荒木副将。この一年、去年引退した中村克(平28スポ卒=現イトマン東進)のあとを継ぎ、ワセダのスプリントチームを引っ張ってきた。今度はその思いを、後輩が受け継いでいく。
(記事 大森葵、写真 吉田優)
★思いをつなぐラストレース
目に涙を浮かべるリレーメンバーたち
女子の最終種目、女子800メートルフリーリレー。インカレ初日の女子400メートルフリーリレーでは決勝に進めず悔しい思いをしたが、この日はメンバーを変えずにリベンジを目指した。予選を8位で滑り込んで迎えた決勝は、一年間チームを引っ張った田村美紅女子主将(スポ4=埼玉栄)にとってはラストレースでもある。「一つでも順位を上げて田村さんに引き継ごうと思った」(川畑志保、教1=東京・早実)という言葉の通り、前を泳ぐ三人の強い気持ちが光った。まず第1泳者の伊藤愛実(社2=東京・早実)が上位も狙える位置につけて泳ぎ切ると、続く川畑も懸命につなぐ。第3泳者の渡部香生子(スポ2=東京・武蔵野)は体調に不安を抱えながらもひとつ順位を上げ、アンカーの田村に託した。「最後まであきらめずに、仲間を信じて自分を信じて泳ぐことができた」と感慨深く振り返った田村。予選からタイムと順位を上げ、6位でレースを終えた。これで女子部は対抗得点で7位につけ、「シード権死守」という目標を果たす。「この後の後輩たちの道になる」と田村が語るように、全員の力が合わさって来季への礎は築かれた。
(記事 高橋豪、写真 平川さつき)
★全員の力でつかんだ3位
表彰式で笑顔を見せるリレーメンバー
3日間に渡って開催されたインカレを締めくくる、大会最終種目の男子800メートルフリーリレー決勝。会場はきょう一番の盛り上がりを見せ、熱気に包まれていた。瀬戸にとってはワセダを背負って戦う最後のレース。瀬戸の力泳に加え、「今回は4年生のためにとにかく泳ごうと思って臨んだレースでした」(坂井)などの後輩たちの強い思いが、3位という結果に結びついた。第1泳者は予選で自己ベストを更新し、波に乗っている井上奨真(スポ2=県岐阜商)。「自信があった」と話す井上は、自己ベストに迫るタイムでチームに勢いをつける。第2泳者の瀬戸も、男子400メートル個人メドレーのレース直後という条件下にもかかわらず、3人を追い抜く素晴らしい泳ぎを見せる。続く阿久津直希(スポ3=埼玉栄)も健闘し、2年連続の表彰台の行方はアンカーの坂井に託された。序盤で3位争いから抜け出し、2番手を捉えようとするもあと1歩届かず3位でゴール。それでも2年連続の表彰台となった。オリンピックリオ五輪もあり全員がベストな状態ではなかった今大会。しかしながら、一人一人がチームのためにできることを精一杯したことが、この結果につながったに違いない。
(記事 大島悠輔、写真 寺脇知佳)
結果
◇決勝
男子400メートル個人メドレー
瀬戸 4分18秒40【2位】
男子100メートル背泳ぎ
安田 55秒43【5位】
男子200メートル平泳ぎ
渡辺 2分8秒89【1位】
女子800メートルフリーリレー
伊藤、川畑、渡部、田村 8分14秒13【6位】
男子800メートルフリーリレー
井上、瀬戸、阿久津、坂井 7分16秒82【3位】
◇B決勝
男子100メートル自由形
荒木 50秒71【5位】
女子100メートル背泳ぎ
山口真旺(スポ3=兵庫・須磨学園) 1分3秒21【5位】
◇予選
男子400メートル個人メドレー
瀬戸 4分20秒04【2位】
男子100メートル自由形
荒木 50秒60【12位】
高木遼司(スポ3=大阪・生野) 51秒31【29位】
女子100メートル背泳ぎ
山口 1分2秒99【11位】
男子100メートル背泳ぎ
安田 55秒42【4位】
大芦知央(スポ1=大阪・関大北陽) 57秒21【21位】
男子200メートル平泳ぎ
渡辺 2分11秒90【5位】
女子800メートルフリーリレー
伊藤、渡部、田村、川畑 8分16秒38【8位】
男子800メートルフリーリレーフリーリレー
井上、坂井、阿久津、瀬戸 7分21秒36【3位】
コメント
上野聖人主将(社4=神奈川・法政二)
――全て大会が終了しましたが、今のお気持ちとしてはいかがですか
率直な感想としては、まだ気持ちが整理できていないといいますか、まだ終わった実感というのがないですね。
――応援席の一番前で応援している姿が印象的でしたがどのような思いだったのですが
自分の競技が終わって、あとは選手を応援することしかできなかったので、どうやってチームを盛り上げるかを考えて選手に少しでも力を与えられたらいいなと思って盛り上げていました。
――主将としてチームの皆さんの働きというのはどのように見えていましたか
悔しい思いをした選手も良かった選手もいると思うのですが、チームの目標に向かって一丸となってできたので、すごく良かったと思います。最高でした。
――今大会で引退ということで、ワセダの4年間はどのようなものでしたか
周りの人に恵まれて、すごく幸せな4年間でした。本当に良い大学に入ることができて良かったなと思います。
――同期の皆さんにメッセージをかけるとしたらどのような言葉をかけたいですか
本当に迷惑をたくさんかけたのですが、最後まで一緒にやってくれてありがとうという感謝の気持ちを伝えたいです。
――後輩のみなさんにメッセージをお願いします
最後までかっこ悪くて申し訳なかったですが、みんなと一緒にやることができて本当に幸せでした。ありがとうございました。これからもワセダのファンとして応援し続けるので頑張ってください、と伝えたいです。
田村美紅女子主将(スポ4=埼玉栄)
――ワセダで泳ぐ最後のレースになりましたが、振り返ってみていかがですか
正直体もきつかったのですが、やはり4年間の集大成ということですし、何より女子主将として最後まであきらめずに、仲間を信じて自分を信じて泳ぐことができてよかったと思います。
――レース直後にチームメイトと泣いて抱き合っていましたね
ワセダは、3日目はリレーと3年の山口(真旺、スポ3=兵庫・須磨学園)の個人競技しかなくて、シード権の死守を目標としていていた中でこうやってシード権を守れて良かったのと、感謝の気持ちをみんなに伝えたいと思っています。
――「シード権死守」というチームの目標は果たせそうですね
主将に決まってから、この一年間は楽しいことばかりではなかったのですが、ここまであきらめずに、一人のスコアではなくて女子みんなでつないでシード権を取れたことは、この後の後輩たちの道にもなりますし、最終的によかったなと思っています。
――悔しいレースになったおとといの女子400メートルフリーリレーと同じメンバーでしたがどういうレースにしようと臨みましたか
今回は8番でぎりぎり(決勝に)残ったので、できれば順位を上げたいということと、リレーはすごく点数が重なる種目なので、引き継ぎミスだけはないようにみんなで頑張ろうという話をしました。
――第3泳者の渡部香生子選手(スポ2=東京・武蔵野)から引き継いだときにはどういう気持ちだったのでしょうか
香生子の時点で周りをよく見ていて、近くに明大や中京大がいたので、後輩が引き継いでくれたこの順位を守ろう、もしくは上げようと最後は仲間を思って死ぬ気で泳ぎました。
――早大水泳部での4年間を振り返ってみていかがですか
私は3年の頃から本格的に大学の練習に入れてもらって、本当に楽しいことばかりじゃなくてつらいことばかりだったのですが、こうしてチームで戦うということを学ばせてくれた水泳部には本当に感謝していますし、かけがえのない仲間ができたと思っています。あとはやはり歴史のある水泳部なので、後輩にもこういった経験をさせてあげられたことを誇りに思いますし、今後はOGとして応援していきたいと思っています。
――田村選手にとって水泳とはどのようなものですか
本当に人生そのもので、3歳の頃から始めて、さっきも言ったようにここでの4年間はつらいことばかりでしたが、それでも私はいまこうして引退間近になって、水泳がなければいまの私はないと思っています。
――最後に女子主将としてらいねんのチームに向けてメッセージをお願いします
この3日間は主将として悔しい思いもしましたが、周りの支えてくれる力をすごく感じました。次の年はどんな目標を掲げるか分からないですが、みんなの力を合わせて目標を達成してもらいたいと思っています。そのために私自身もちゃんと応援に駆けつけたいと思っています。
荒木優介副将(人4=三重・暁)
――今のレースを振り返っていかがでしょうか
予選よりもタイムを落としたというのは残念ですね。
――A決勝を目指しての予選だったと思うのですが予選のレースを振り返って
言い訳になってしまうのですが、この連日の疲労というのもあってなかなか思うように体が動かず、最後バテてしまいました。
――これで最後の種目となりましたがレースを終えていかがですか
やっぱりベストで終わりたかったなという思いはあります。予選よりもタイムと順位を落としてしまったというのは、自由形を任される4年生としてチームに申し訳ないなと感じています。
――今回のインカレは荒木選手にとってどのような大会でしたか
個人的な貢献度としても去年よりも稼いだ得点は減っていますし、(男子400メートルメドレー)リレーでは他のメンバーに助けられて良い結果を残すことができたのですが、もっと僕が早ければもっと余裕で優勝できたと思うので、そこは残念でした。
――副将としてこのインカレでの部員の皆さんの働きというのはどのように感じていますか
特に2年生の井上(奨真、スポ2=県岐阜商)が予想よりも良い結果で泳いでくれて、それは本当に頼もしいと感じていますし、レースに出場しない選手たちもしっかりと出場する選手たちのサポートに徹してくれていて、本当に良いチームだなと思います。
――これで引退となると思いますが、これまでのワセダの4年間はどのようなものでしたか
ワセダでないとここまで速くなれなかったと思うので、ワセダの水泳部や奥野監督(景介監督、昭63卒=・瀬戸内)に感謝してもしきれないです。
――後輩の皆さんにメッセージをお願いします
僕らの代は瀬戸大也(スポ4=埼玉栄)もいてレベルが高い代だったので、それが抜けるというのは総合的にかなり苦しくなることもあると思います。ですが、スポーツ推薦で入部していないような僕でも全国のA決勝に残って戦うことができるということを証明できたと思うので、まだ諦めずに努力し続けて欲しいです。
瀬戸大也(スポ4=埼玉栄)※囲み取材より抜粋
――インカレを3日間終えての率直な感想を聞かせてください
個人の種目は少し置いておいて、リレーの方では自分の思うような感じで三種目とも泳げました。(男子)400(メートル)のフリーリレーでは表彰台を逃しましたが、(男子)800メートルリレーではしっかりと表彰台にのぼれて、最後良いかたちで締めくくれたかなと思います。
――(個人の種目は置いておいてということでしたが)すこし男子400メートル個人メドレーのこともお伺いさせてください
個人メドレーは練習しないと泳げない種目だなと感じました。流すにしても(萩野)公介も絶対流していますし、自分も公介も流して泳いであれだけの差がありました。ということはまだ本当に自分はまだまだレベルが低いのだなと感じました。あとは8継(男子800メートルリレー)の方でも自分は久しぶりに良い感じに泳げて、6秒台(46秒台)には乗せられなかったですけど、47秒台前半では泳げました。でもやっぱり公介は1位で、45秒台で来る。だから4年間かけてその差を埋めていかないといけないなと思いました。五輪が終わってからすぐなので練習の成果を出せるというのはあまりできないと思うので焦らずまた来年、再来年そういう風にレベルアップしていければいいかなと思います。でも本当に練習しないときついなと思いましたね。
――終わった後に萩野選手と何かお話しされましたか
さっきフラッシュでも言っていたのですが、流していても、五輪の流しとは全然違うきつさだし、予選の時でも(男子)4(00メートル個人メドレー)と(男子)8(00メートルリレー)泳いでやばいねっていう話はしていました。でもやっぱり4分10秒台前半とか派遣標準(記録)を流しでも、体調が悪くても余裕で必ず切れるようなレベルにまず行きたいです。それから流しやどんなに調子が悪くても4分10秒を割れるちからをらいねん、さらいねんとつけていけたらと思います。来週は国体があるので、しっかり体調を崩さずに1週間過ごしたいです。(今回)(男子)200(メートル)の個人メドレーはあまり本気では行ってないので、国体は公介もリレーとかも無くて本気で来ると思うので、そこでまず今年最速を出したいです。そしてアジアカップやワールドカップにつなげていきたいなと思うので、この一週間をしっかりと落とさないように過ごして、(男子)200(メートル)の個人メドレーでもシーズンベストを出せたらなと思います。
――最後のインカレになりましたけど、インカレとはどんな大会でしたか
インターハイもチーム戦だったのですが、インカレはインターハイよりもさらに盛り上がる試合だと思います。大学で水泳を続けている人は多いので、自分も早稲田大学のプールを使わせてもらって、大学練習みたいな感じで、練習に参加させてもらっていました。JISSにいる期間も長かったですけど、4年間チームメイトと混ざり合って練習してきたので、同期には思うところがたくさんあります。でも最後にみんなで良い思い出が作れたと思います。自分の同期はみんな就職で(水泳を)続ける人はいません。だから東京五輪のチケットは絶対に高いと思うので、就職したらいっぱいお金を貯めてもらって、(チケットを)買って応援に来てほしいなと思います(笑)。
安田純輝(スポ4=千葉商大付)
――決勝レースが終わった今の率直な感想を教えてください
初日の200メートルが不甲斐ない結果で終わってしまって、正直言って怖かったですし不安な部分も大きかったのですが、学生として出る最後最後の試合で自分の思うような結果が出てうれしく思っています。
――5位という結果には満足されていますか
本音を言ってしまうと、上の3つは高かったですが、やはり表彰台を狙って最後は突っ走りたいなと思っていました。ですが、それでも5位という立派な結果を出すことができたのは僕だけではなくみんなで取った結果だと思います。なので、胸を張ってみんなの前に帰っていきたいと思います。
――予選で自己ベスト、決勝でもそのタイムに迫る泳ぎでしたね
そうですね。予選で大ベストを出して自信をつけることができて、2本目も同じくらいのスピードでいけたということは僕としての良い結果として評価できると思います。ここから良かったことだけではなくて悪かったことも見つけ出して、今後あるかどうかわからないですが、今後につなげていきたいと思います。
――今大会は安田選手にとってどのような大会でしたか
仲間には本当に助けられましたし、仲間とここまで戦ってきて、こうやって流れがつながっていると思うので、やはり仲間の存在は大きいなと感じています。感謝してもし切れないですし、彼らの支えがあってここまで来ることができたのだなと痛感しています。
――上野聖人主将のチームはどのようなチームでしたか
上野はひとりで大変なところもあったと思いますが、同期の仲が非常に良くて、事あるごとにすぐ支え合ってきました。なんとか1年間全力で突っ走ることができたと思います。
――ワセダの4年間はどのようなものでしたか
やはり僕にとってかけがえのない4年間で、大事な時間だったと思います。この4年間があって僕は成長できましたし、仲間の支えがあってここまで歩んでくることができて、最後もこういう結果で終わることができて、本当に充実した幸せな4年間でした。
――最後に後輩に向けてメッセージをお願いします
僕は(スポーツ)推薦という枠で入ったわけでもなく、一から早稲田大学1年生としてスタートしたのですが、こんな僕でもがんばっていればここまでのし上がってこれるんだぞというところをしっかりと見てもらって、今後もっと僕たちのチームよりも良いチームをつくっていって欲しいと思います。
坂井聖人(スポ3=福岡・柳川)
――今大会を振り返っていかがですか
2バタ(男子200メートルバタフライ)の方は(1分)53秒台を狙っていたので少し課題が残るレースになってしまいました。1バタ(男子100メートルバタフライ)ではベストが出せたのは良かったのですが、1位の選手に1秒以上離されてしまいました。らいねん1バタの代表も狙ってますし東京五輪の代表も狙っているので、1バタに関しては満足しつつ少し課題が残る結果だったなと思います。
――男子800メートルフリーリレーでは2番手の選手は見えていたのでしょうか
2番手の足元が見えていて、抜けるかなという感じで泳いでいました。ですが、ラストは僕も浮いてしまっていて追いつけなかったので、申し訳ないなという気持ちがありますね。
――上野聖人主将(社4=神奈川・法政二)率いる今年度のチームはどのようなチームでしたか
非常にフレンドリーなチームというか、きつすぎる感じでもないですし、仲が良くてコミュニケーションが取りやすいチームでした。なので、本当に良いチームだったのではないかなと思います。
――4年生に対してどのような思いを持って大会に臨んでしましたか
今回は4年生のためにとにかく泳ごうと思って臨んだレースでした。1バタに関しては優勝してもっとチームに勢いをつけたかったですが、(男子400メートル)メドレーリレーでは勝てましたし、2バタでも優勝できたので、ほんの少しはチームに貢献できたのではないかなと思います。
阿久津直希(スポ3=埼玉栄)
――今のレースを振り返っていかがですか
個人の目標としては50秒を割ることだったので、自分の目標は達成できなかったのですが、チームで3番という結果についてはチームに貢献できたかなというところはありました。
――同じ自由形の八木隼平選手(スポ4=京都外大西)とレース前にお話をしている姿がうかがえました。どのようなお話をしていたのですか
八木さんはずっと僕の面倒を見ていてくれた人で、ずっと一緒に練習をして同じ種目で競い合ってきました。その八木さんは今回出ることはできなかったのですが、「八木さんの分まで頑張る」という話をして送り出してもらいました。
――今大会で4年生が引退となりました。何か伝えたい思いはありますか
今の4年生には僕がワセダに入る前や大学1年生の頃からすごくお世話になってきたので、恩返しをしたいという思いがありました。大会が終わった今は、「ありがとう」と伝えたいです。
――インカレ全体を振り返っていかがですか
個人では点を取ることができなかったので、絶対にここで貢献しないといけないと思っていて不安とか緊張とかがあったのですが、貢献するつもりで頑張りました。
――次への課題を教えてください
僕のきょうのタイムでは、らいねんはまだまだ他の大学の選手に通用しないので、これからもっと200メートル(自由形)を磨いて、2年生の井上(奨真、スポ2=県岐阜商)と一緒にワセダを引っ張っていきたいと思います。
山口真旺(スポ3=兵庫・須磨学園)
――今のレースを振り返っていかがですか
記録を落としてしまったのが残念だったというのはありますが、自分なりに一生懸命できたので良かったかなというのもあります。
――タイムが落ちた点についてはいかがですか
自分の弱さが出たのかなと思います。
――インカレ全体を振り返っていかがですか
自分では悔しい結果があったのですが、リレーではみんなの力のお陰で予選よりも早いタイムが出せましたし、良かったのかなという風に思います。
――課題があれば教えてください
どうしても15メートルで浮いてしまう部分が今回すごく目立ったので、しっかり泳いで強化をしないといけないなというように思いました。
渡辺一平(スポ2=大分・佐伯鶴城)※囲み取材より抜粋
――今の率直な感想をお聞かせください
タイムにはまったく納得してないのですが、オリンピックが終わってまだ疲れが残っている中で、(平泳ぎ二種目の)二冠と男子400メートルメドレーリレーも優勝して僕自身三冠できて、チームにいい流れを持っていけたのではないかと思います。
――きょうの男子200メートル平泳ぎのレースも積極的にいっていたと思うのですが、その辺は意識されましたか
オリンピックでは準決勝で思い切ったレースをするとタイムにつながって、決勝では勝負を意識してしまったせいかタイムにつながらなかったので、僕自身が後半強いというのもあるのですが、それ以降100から150(メートル)のテンポをあげて思い切ったレースをするという課題を持ってやってきていました。きょうはそれを実践できたのですが、タイムにつながらなかったので、少し疲れもあるのかなという風に思います。
――ラスト50メートルは少し浮いていましたね
久しぶりにこんなに浮きましたね。1日目は男子100メートル平泳ぎと男子400メートルフリーリレー、きのうは男子400メートルメドレーリレーに出場させていただいて、きょうは8レース目でした。それもあって疲れが出たと思うのですが、レースプランとしては思い切ったレースができたので、次につながるいいレースだったと思います。
――五輪が終わってすぐのインカレでしたが、ご自身にとってどのようなインカレになりましたか
オリンピックから帰って来てあまり練習も積めていない中での大会だったのですが、普段練習するワセダの4年生との最後の大会ということだったので、オリンピックとはまた違う責任感がありました。その中で二冠できたというのはすごくうれしいです。
――来週以降は
来週国体があり、男子100メートル平泳ぎと男子200メートル個人メドレーに出場させていただきます。男子100メートル平泳ぎは59秒台に達していないのでそれを目標に、男子200メートル個人メドレーは去年5位で2分1秒8だったのですが、2分0秒とか1分59秒台というのを目標に、苦手な背泳ぎもありますが克服しながら頑張っていきたいと思います。
渡部香生子(スポ2=東京・武蔵野)※囲み取材より抜粋
――体調も万全ではないなかだったと思いますが今回のインカレはどんな大会でしたか
普通の個人で出る大会だったら絶対に棄権していただろうなという体調でした。それにもかかわらず、こうやって最後まで泳ぎ切れたということですごくほっとしていて、チームにもすごく感謝しています。
――(リオ)五輪が終わった後にもう一度五輪を目指そうと気持ちを改めたとおっしゃっていたのですが、そういう自分にとってこの大会での経験によっての発見は何かありましたか
本当は(リオ)五輪のすぐ後のこのインカレで結果をそれなりに出したくて、頑張って練習していました。ですが、本番でこうやって体調を崩すかたちになってしまいました。良いスタートとは言えないのですが、これから競技をするにあたって滅多にできない経験だったと思うので、それはそれでとても良かったのかなと思います。
――周りの支えなど、大きな得たものはあったのではないでしょうか
普段(練習も)マンツーマンで、試合に出るときもチームというのはあまり自分の中で気にしたことではありませんでした。なので、去年よりもすごく今年はチームや仲間というのは頑張るのにすごく大切なことなんだなと感じさせられました。
井上奨真(スポ2=県岐阜商)
――予選で自己ベストを更新した中での決勝でしたが、男子800メートルフリーリレーを振り返っていかがですか
自信があったので、タイムも上げられずベストタイムも出なかったので悔しいですね。
――何かレースプランはあったのでしょうか
隣が萩野選手(公介、東洋大学)で、それを意識しすぎてか、前半に飛ばしすぎて後半きつかったことが問題だったのかなと思うので、そこはうまくいかなかったですね。
――このインカレを通じて何か収穫はありましたか
このインカレではほとんどのレースでベストが出て、少しでも自信になりましたが、最後の最後でタイムを上げられなかったことは甘かったかなと思います。らいねんに向けてもう1回頑張りたいなと思います。
――このインカレで4年生は引退となりますが、何か4年生への思いはありますか
さっきの(男子)800メートル(フリー)リレーでも、大也さん(瀬戸、スポ4=埼玉栄)が最後のレースだったり、一緒に出られなかった八木さん(隼平、スポ4=京都外大西)とかもいて、そういう人たちの思いもあってのレースでした。このインカレで最後ですけど、楽しかったなというのが1番の思い出です。
――新チームになったら、ご自身はチーム内でどのような存在でありたいですか
オリンピック選手もいますけど、それに負けないようなエース呼ばれる選手になりたいと思います。
――最後に今後の目標を教えてください
次の大きな大会は4月の日本選手権なので、そこでユニバーシアード日本代表に選ばれるように頑張ります
川畑志保(教1=東京・早実)
―― 先ほどの女子800メートルリレー決勝を振り返ってみていかがですか
初めてのインカレで、初めての決勝で、わけがわかんないところもたくさんあったのですが、とりあえず納得いくレースはできましたし、順位を2つ上げたことでチームに貢献できたかなと思っています。
――初めてのインカレだったと思いますが、他の大会と違った独特な雰囲気などはありましたか
チームの団結力というか、応援とかもすごく迫力があって、他の大会とは違うことをすごく感じました。
――4年生と共に戦う最後の大会でしたが、どのような思いで大会に臨みましたか
アンカーには主将の美紅さん(田村女子主将、スポ4=埼玉栄)がいたので、何としてでも少しでも順位を上げて引き継ごうと思いました。
――このインカレを通じて、個人では何か収穫はありましたか
個人では今回出られなかったので、インカレの雰囲気もすごく分かりましたし、去年は観客席から見ていただけだったので、泳いでみて違いを実感しました。らいねんこそは、ちゃんと自分1人でこの舞台に立てるようにしたいです。
――最後に、今後の大会への意気込みをお願いします
(ジャパン)オープンとか(日本)選手権とかのタイムが切れてないので、大学生になって切っていかないと勝負にならないと思うので、そこをしっかりと目指していきたいと思います。