金メダリスト3選手が総長へ結果報告

競泳

 充実の日本学生選手権(インカレ)を終えた早大水泳部。その2日後、世界選手権で金メダルを獲得したOG星奈津美(平25スポ卒=現ミズノ)、瀬戸大也(スポ3=埼玉栄)、渡部香生子(スポ1=東京武蔵野)の三選手が、鎌田薫総長(昭45法卒=東京教育大付駒場)への優勝報告に来訪。会場の早大大隈会館には、東京五輪・パラリンピック組織委員会会長・森喜朗氏(昭35二商卒=石川・金沢二水)、稲門体育会会長・河野洋平氏(昭34政経卒=東京・早大学院)など豪華な面々が顔を揃えた。

言葉を掛ける鎌田総長

 まずは奥野景介監督(昭63教卒=広島・瀬戸内)、三選手からの挨拶が行われた。世界選手権での日本選手のメダル4つは全て早大勢が獲得したもの。奥野監督は「ワセダパワーがすごくある大会」と評した。この大会で金メダルを獲得すると、来年に控えるリオデジャネイロ五輪代表に内定する。選手たちは今回の結果に満足することなく、気持ちは次へと向かっていた。「世界水泳の金メダルは持っているのですが、オリンピックの金メダルは取っていないのでオリンピックの金メダルを目指して頑張っていきたい」(瀬戸)。国際大会で数々の功績を残している瀬戸だが、五輪出場は初となる。幼い頃からの憧れの舞台での大暴れを誓った。その後、鎌田総長から掛けられたのは監督、選手へのねぎらいの言葉。今回の戦績を「歴史に残る快挙」と語り、リオデジャネイロ五輪後再び良い報告がなされることを心待ちにしていた。

早大勢で4つのメダルを獲得した

 次週の国体を残し、今季は終わりを迎える。「取り組んできたことが出せた」(星)、「目標達成できた」(瀬戸)、「満足のいく結果」(渡部)と選手たちは充実感を口にした。鍛錬の時期を越え、4月の五輪選考会、そして五輪本番は瞬く間に訪れる。四年に一度の夢舞台へ、栄冠を目指し歩みを進める。

(記事、写真 谷田部友香)

総長への報告の言葉

私は200メートルバタフライで、ロンドンオリンピックの時は銅メダルだったのですが、ことしは世界水泳で金メダルを獲得することができました。今回この三人でこの場に報告に来られたということをすごくうれしく思っていますし、ワセダの三人で活躍できたということで私自身もワセダ出身であることを改めて誇りに思えた瞬間でした。来年のリオデジャネイロオリンピックに内定したので、また同じようにいい報告ができるように一年間頑張っていきたいと思います。

瀬戸

お陰様で400メートル個人メドレーで2連覇をすることができ、1つですが金メダルを持って帰ってくることができて良かったと思います。また、夢であるオリンピックの内定もいただけて、世界水泳の金メダルは持っているのですがオリンピックの金メダルは取っていないのでオリンピックの金メダルを目指して頑張っていきたいと思うのでこれからもよろしくお願いします。

渡部

200メートル個人メドレーで銀メダル、200メートル平泳ぎで金メダルを獲得することができました。このような結果を出せたのは二人の心強い先輩がいたお陰でもあると思います。また、来年のオリンピックの内定をいただけたのでまた来年に向けても精一杯頑張っていきたいと思います。

コメント

星奈津美(平25スポ卒=現ミズノ)、瀬戸大也(スポ3=埼玉栄)、渡部香生子(スポ1=東京・武蔵野)※囲み取材より抜粋

――世界選手権で金メダルを取ってこの場で報告できたことについていかがですか

 私は卒業して3年になるのですが、母校に来たのは2年ぶりで、後輩2人といい報告ができたことは本当にワセダの力を世界に見せつけられたのではないかなと改めて感じられたので良かったと思います。

瀬戸 最初に奈津美さんが金メダルを取られて「よっしゃー」と思って、その後に香生子ちゃんが金メダルを取って「すごいな」と思って。ここでワセ女に負けていたら、ワセダの男的に恥ずかしいなと思ったので、とにかく全力を尽くして金メダルを目指して頑張ろうと思いました。そこで自分もちゃんと先輩と後輩に続いて金メダルを取ることができて、こうしたうれしい報告ができて良かったです。

 

渡部 ことしワセダに入学して、大学生となって初めての国際大会ということもあってすごくいろんな面で緊張もしていたのですが、こうしてきょう先輩方と一緒にいい報告をすることができてとてもうれしく思います。

 

――今季はあと国体を残すのみですが、五輪前年の今季を振り返っていかがですか

 ことしは本当に昨年末からいろんなことがあって、環境も変わったりした中でも大事な国際大会だったと思うのですが、オリンピック前年ということですごくレベルも高いというところを想定してトレーニングしてきていたので、結果として本当に運が良かった部分は大きかったのですが、意識してきた中で金メダルという価値あるものを取ることができたということは、取り組んできたことを出せた結果だと思うので良かったと思います。

瀬戸 ことしは準備の年にしたいと思っていて、目標も準備と書いて毎日見てやってきました。そして400メートル個人メドレーで金メダルを取ってオリンピックの内定をいただけたというのは目標達成できたと思います。この後も国体があるので、インカレではそこまで出せていないのでベストを目指して頑張りたいと思います。

 

渡部 狙って取れた金メダルと、予想以上の200メートル個人メドレーの銀メダルを取ることができて、今シーズンを一言で言うと自分でも満足のいく結果だったのですが、まだ国体もありますし、200メートル個人メドレーに出場するのでそこでは世界水泳の代表として恥ずかしくないようなレースをしたいと思います。

 

――三選手共に来年のリオデジャネイロ五輪に内定していますが、そこに向けての抱負をお願いします

 私は二人の選手と違って複数種目を泳ぐことができないので、200メートルバタフライを本命に、内定をいただけている分集中してトレーニングができると思うので、ロンドンよりもいい色のメダルを取るということを目標にします。今回金メダルを取ったので来年期待される部分も大きいと思うのですが、マイペースに自分の目標をぶらさずにいければいいと思います。

瀬戸 この世界水泳で400メートル個人メドレーの内定をいただけたのですが、まだ200メートル個人メドレーと200メートルバタフライの代表権を獲得できていないので、まずしっかり4月にその2つの種目の代表権を勝ち取って、オリンピックではしっかりといいパフォーマンスをして、自分の納得のいくレースをすれば金メダルは付いてくると思うのでとにかくいまはやるべきことをやっていきたいなと思います。

 

渡部 まだ200メートル平泳ぎしかリオには内定していないので、しっかり100メートル平泳ぎと200メートル個人メドレーも4月に代表権を獲得したいです。気持ちの面では余裕を持って来年に向けて準備をすることができるので、星さんと同じようにマイペースでいきたいと思います。自分なりに精いっぱい準備をすれば結果も付いてくると思うので、しっかりと気持ちを切らさずに頑張っていきたいと思います。