ワールドカップで中村、瀬戸がそろって優勝!

競泳

 多くの選手にとって新シーズンの幕開けとなったFINA/MASTBANKワールドカップ東京2014兼第56回日本選手権(25メートル)。今季は二大会が併合したかたちで行われ、共通の予選の結果の下、上位8名がワールドカップ東京大会の決勝へ。予選9位以降の日本人上位8名が日本選手権(25メートル)の決勝へと進出し競われることとなった。初日は早大から2選手が優勝を果たすなど存在感を示す一方、専門種目外のレースに出場する選手なども。それぞれが目標を掲げたなかで感触を確かめた。

★成長見せつけた中村が100自で初V!/W杯東京大会

表彰台の真ん中に立ち笑顔の中村

 2位との差、0秒01。大混戦を制した中村克(スポ3=東京・武蔵野)がW杯初優勝をつかみ取った。今季初レースは男子100メートル自由形。「軽く泳げてよかった」という好感触の予選で、幸先良くトップ通過を決める。しかし決勝に名を連ねたのは序盤から積極的なレースが持ち味の外国勢ら。中村は前半50メートルを6位と出遅れた。それでも強かったのはそこから。「離されても後半勝負ができるようになった」と話すように、自身の武器である終盤にかけての伸びで一気に5人を抜き去ってみせた。昨年は6位のこの種目でトップを飾るまでに成長。この一年の飛躍は目覚ましい。夏場の国際大会の経験は大きく、そこで手にした自信が思い切りの良い泳ぎにもつながっている。さらにアジア大会後から左手のストロークの課題修正など技術面の強化に加え、ウエイトトレーニングに取り掛かったことも明かした。まだ途中段階ながら肉体改造にも手応えを感じつつあるようで、その進化はどこまで続くのか。今後も期待せずにはいられない。

(記事 荒巻美奈、写真 黒田菜々子)

★瀬戸、400メートル個人メドレーで金メダル!/W杯東京大会

瀬戸は平泳ぎで後続との差を一気に広げた

 「いままでは気持ちに限界を作っていた。しかし今回はすごく手応えを感じた」と、レースを満足気に振り返るのは瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)。男子400メートル個人メドレーで3分59秒91をマークし、北京大会に続く金メダルを獲得した。個人メドレーでは前半からとにかく飛ばすことを課題としていた瀬戸は、宣言通りに課題の泳ぎで前半から1位をキープ。平泳ぎで3秒差まで引き離し、最終的にきょねん惜しくも敗れたフレイザー・ホームズ(オーストラリア)に4秒以上の大差をつけた。一方で、男子200メートルバタフライで瀬戸は自身のライバルである短水路記録保持者のチャド・レクロー(南アフリカ)にわずか0秒48差であと一歩及ばず、2位に終わった。しかし、本人も驚く1分49秒68は、日本記録にあと0秒8と迫る好タイム。瀬戸はこの結果を「世界短水路選手権につながる」と12月に行われる短水路の最高峰の舞台を見据えて分析し、「(前半を)積極的に泳いで後半を粘り、世界新記録を狙いたい」と新たな決意を語った。

(記事 寺脇知佳、写真 黒田菜々子)

★坂井、接戦を制し表彰台へ/W杯東京大会

目標の2人と表彰台に立った坂井(右)

 瀬戸とともに男子200メートルバタフライの予選を通過し、決勝に駒を進めたのは坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)。決勝では、100メートルの折り返し地点では4位だったものの、その後巻き返して3位に順位を上げる。そのままフィニッシュし、瀬戸とダブル表彰台を飾った。しかし最終的なタイムは2位の瀬戸と3秒以上差が開き1分52秒88。ライバルの平井健太(明大)とは0秒13差で接戦を制したことに喜びを見せたが、「タイムが全然良くないので納得していない」と本音をこぼした。上位2人との差について、「まだまだパワーが足りない」「後半が弱い」「短水路になると苦手なターンの問題も出てくる」と自らの泳ぎを分析。インカレ後はワールドカップの香港大会、モスクワ大会にも積極的に出場し、海外勢と競うことによりパワーの強化を図ってきた。「チャド選手(レクロー、南アフリカ)、大也くん(瀬戸)に付いていけるくらいのタイムが欲しい」と、ふたりの背中を追って坂井は高みを目指し続ける。伸びしろ十分の若き戦士からこれからもますます目が離せないだろう。

(記事 寺脇知佳、写真 黒田菜々子)

★今後につながるレースに/第56回日本選手権(25メートル)

意地の1位になった田村

 日本選手権(25メートル)の決勝に回った田村美紅(スポ2=埼玉栄)は女子100メートルバタフライに登場した。前半が遅かったという予選での課題を修正し、序盤から積極的な泳ぎを展開。そのまま最後まで勢いを落とすことなく、予選よりもタイムを上げ1位でフィニッシュ。「きょうのタイムはA決勝にいけたタイムだった」と悔しさをにじませながらも、「きょねんよりは滑り出しが良い」と今後に弾みをつけた。男子100メートル個人メドレーでは安田純輝(スポ2=千葉商大付)が専門種目外にも関わらず決勝に駒を進める。序盤はペースをつかみ2位につけるも、後半の苦手な平泳ぎで失速し結果は5位に。タイムこそ落としたものの、「予選より気持ちよく泳げたので今後も生かしていきたい」と専門種目の背泳ぎにつながるレースとなった。また、インカレ後もワセダで練習を続けている林和希(スポ4=愛知・豊川)は男子200メートル平泳ぎに出場。序盤からなかなか飛ばせず5位でレースを終えた。

(記事 黒田菜々子、写真 寺脇知佳)

結果

W杯東京大会決勝

▽男子400メートル個人メドレー
瀬戸 3分59秒91【優勝】
▽男子100メートル自由形
中村 47秒30【優勝】
▽男子200メートルバタフライ
瀬戸 1分49秒68【2位】
坂井 1分52秒88【3位】

日本選手権(25メートル)決勝

※()内の順位はW杯決勝進出者の日本人の成績とあわせた全体順位

▽女子100メートルバタフライ
田村 58秒81【1位(全体3位)】
▽男子200メートル平泳ぎ
林 2分09秒69【5位(全体12位)】
▽男子100メートル個人メドレー
安田 55秒63【5位(全体11位)】

予選

▽男子100メートル自由形
中村 47秒85【1位】
▽男子50メートル平泳ぎ
林 28秒12【20位】
上野聖人(社2=神奈川・法政二) 28秒55【29位】
▽女子100メートルバタフライ
田村 59秒48【13位】
▽女子50メートル背泳ぎ
山口真旺(スポ1=兵庫・須磨学園) 28秒00【20位】
▽男子200メートルバタフライ
瀬戸 1分51秒94【1位】
坂井 1分54秒18【5位】
▽女子50メートル自由形
赤尾愉步(社3=東京・早実) 26秒09【33位】
▽男子200メートル平泳ぎ
林 2分08秒58【11位】
三島英彰(スポ4=千葉・市船橋) 2分11秒17【24位】
▽男子100メートル個人メドレー
安田 55秒46【17位】

コメント

◇W杯東京2014決勝進出者

中村克(スポ3=東京・武蔵野)

――優勝おめでとうございます!率直な感想はいかがですか

タイムは満足していないんですけど、初めてのワールドカップ優勝なので素直にうれしいです。

――予選は「軽く泳げてよかった」との言葉がありましたが、その後決勝に向けて奥野監督(景介、昭63教卒=広島・瀬戸内)とお話しされたことは

スタートですこし出遅れてしまったので、そこをしっかりいくということ。あと、ターンアウトのところの10メートルでドルフィンキックを意識してしっかりうてと言われていたんですけど、決勝もスタートで出遅れてしまったので、持ち味の後半だけに頼るかたちになってしまいましたね。でも、自分の持ち味を発揮できたというのは良かったと思います。

――前半の強化は今後どのように取り組んでいきたいですか

飛び込んでからのドルフィンキックをいま強化していてまだまだ成果は出ていないんですけど、4月(の世界選手権代表選考会)には間に合わせたいです。

――アジア大会後はここまでどのような調整を

帰ってきてすぐにウエイトトレーニングをして体を大きくする取り組みをしていて、その成果もあり体重も増えてはいたんですけど、まだ(大きくなった体を)しっかり使いこなせていないところがあるので、まだまだ課題はありますね。

――外国人選手でマークしていた選手はいましたか

デイブラー選手(デイブラー・ステフェン、ドイツ)はスプリントがすごく速い選手なのでそこをしっかりマークしていました。今回はたまたま勝てただけだと思いますし、長水路の試合でもしっかり勝てるようにがんばっていきたいです。

――このように海外勢と戦う上で今夏の国際大会の経験は大きなものとなっているのでしょうか

外人の選手は前半から積極的なレースをするので、そこで出遅れてしまうことが多いんですけど、離されても自分の後半勝負ができるようになったので、今後は前半で離されないようにしていきたいです。

――短水路だとターンの回数も多くなりますが

ターンインは得意なんですけど、ターンアウトの部分は奥野さんとも課題だと話していたのでもっともっと技術面を磨いていかなければいけないなと思いました。

――あすの100メートルバタフライ、50メートル自由形について

1バタは気分転換です(笑)。半フリはしっかり自分の勝負をしていきたいです。

瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)※囲み取材より抜粋

——きょうを振り返っていかがですか

(12月の)世界短水路選手権(世界短水路)を狙っていたので、いきなりこのタイムが出てびっくりしているし、400メートル個人メドレーもベスト(タイム)まであと1秒くらいで、世界短水路に向けて、すごく手応えのあるレースができたと思います。自分的にはシンガポール(ワールドカップ2014シンガポール大会)のときの調子が悪かったので、東京ではタイムを狙っていこうと思い、今回しっかりベストを尽くせたのは自信になってうれしかったです。特に狙っていたバタフライも積極的にいけたと思います。

——個人メドレーのほうは前半からとにかくとばすという明確な課題を持っていましたが

バタフライは終盤の追い上げで1分49秒というタイムが出ましたが、背泳ぎは1秒下がっているので強化したいです。平泳ぎは北京のときのタイムを更新したので少しずつ調子が戻ってきている感じはします。あすは200メートル個人メドレー一本だけなので、またベストに近いようなタイムで泳いで、公介(萩野、東洋大)と良い勝負をしたいなと思います。きょうはすごく手応えのある初日だったと思うので次につなげていきたいです。

——どのあたりから調子が上がってるなと手応えを感じましたか

予選の200メートルバタフライが1分51秒で泳げたので、400メートル個人から始まる決勝では代表で出ているのもあって金メダルを獲りたいと思いました。フレイザー・ホームズさん(豪州)にはきょねん負けていたので借りを返すつもりで泳ぎました。

——調子の変化の理由は

気持ちだと思います。やっぱり今までは自分でどこか気持ちに限界を作っていた部分がありました。練習中からバタフライは積極的にいけるので、背泳ぎと平泳ぎを重点的に練習することで良いパフォーマンスを目指していきたいです。

——200メートルバタフライのタイムについて率直な感想を

100メートルの時点で着いていこうと思い、しっかりついていくことができ、ラスト50メートルで追い上げ、世界短水路につながるタイムを出すことができました。今回は1分50秒半ばいけばいいと思っていましたが、1分49秒はさすがに出ないと思っていました。世界短水路では積極的に泳いで後半を粘り、世界新記録を狙いたいです。

坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)

――結果について率直なお気持ちは

3位はうれしいんですけど、タイムが全然良くないので納得はしてないですね。

――具体的な目標タイムはどれくらいだったのですか

ベスト(タイムを)狙って51秒で泳ごうと思ってたんですけど、後半が弱くて腕がすぐパンパンになっちゃったのでもうちょっと練習が必要かなと思いました。

――中盤は表彰台に向けて我慢どころでもありましたが、どんな気持ちで泳がれましたか

周りを見ながら泳いでいたので自分がどの位置にいるかがわかっていました。最後は上げようと思ったんですけど、がんばっても上がらなくて…。後半そのまま失速してしまいました。まだ力不足です。

――周りを見渡す余裕を持って泳げていたのですね

身体はそんなに重くはなかったので、周りを見る余裕はありましたね。

――最終的に4位の平井健太選手(明大)との差はわずか0秒13でした

健太君に勝てたことはうれしいですけど、チャド選手(チャド・レクロー、南アフリカ)と大也君(瀬戸、スポ2=埼玉栄)に置いていかれて、タッチしているのは見えていたんですけど…。あの二人に付いていけるくらいのタイムがほしいです。

――二選手との一番の差は何でしょうか

パワーがないのはもちろん、短水(短水路)になると苦手なターンの問題も出てくるので、もう少しそこを意識して泳ぎたいです。

――ワールドカップは香港、モスクワ大会にも出場されるなど秋も試合をこなされていますが、インカレ後はどのような強化プランを考えてきたのですか

オフを取ってリラックスして、それから4月の(世界選手権の)選考会に向けていい感じに仕上げていきたいです。

――海外勢とレースをすることで得ることは

一番はパワーですね。まだ全然パワーがないのでそこは海外勢に見せつけられましたね。前半から置いていかれてたので。

――あすは200メートル背泳ぎにも出場されるとのことですが、どういった意図で取り入れることにしたのですか

ドルフィンキックの強化も兼ねて2バック(200メートル背泳ぎ)に出ようと思いました。タイムはそんなに良いものは出ないと思うので、15メートル全部潜ることができたらいいなと思います。

――100メートルバタフライの方の目標は

ワールドカップの決勝の方はちょっと厳しいと思うので、日本選手権の決勝に残れるように気合を入れて頑張ります。目標タイムは51秒。まだ52秒台しか出したことがないので51秒台を狙っていきます。

◇日本選手権(25メートル)決勝進出者

林和希(スポ4=愛知・豊川)

――1日目のレースを終えて

最悪ですね(笑)。重きは置いていないレースだったので、あまり良い結果は残せないとは予想していましたが、鍛錬しながら結果を出さなければいけないので悔しいですね。

――インカレ後はどのように練習されてきたのですか

4年生の活動を終えて、心もぽっかりと穴が空いた感じだったのですが、現役(の選手)を続けるということを決めたので、気持ちを新たに頑張らなければなと思いながらここまで過ごしてきました。ですが、練習もすごく積んでいるので、バテバテな感じなんですけど、これからモチベーションを落とさないように4月まで鍛錬できたらなと思います。

――いままでと変わらずワセダで練習を続けられているのですか

はい。でも若くないのでしんどいですね(笑)。ついていけないです…(笑)。

――きょうの200メートル平泳ぎの予選ではギュルタ・ダニエル選手(ハンガリー)と同組でした

あの組は高速だったので、あのペースに付いていったらどれくらいのタイムが出るかなと思ったんですけど、あんまりでしたね。まだまだ実力不足だと感じました。

――隣は渡辺一平選手(大分・佐伯鶴城)でしたね

後輩に負けていられないですね。頑張ります。

――50メートルのレースについてはいかがですか

時期的にスピードが出ないので泳いでもタイムが出ないのはわかるので、50メートルはこれくらいかなとは思いつつも技術でカバーしなければいけない部分もあります。昨年はケガもあって技術面も体力面でもかなり落ちてしまっていたので、その土台を作り直しているところなので、いま結果が出ないのは仕方がないことだと思って、焦らず調整していけるかが勝負どころだと思います。

――今後に向けて見つかったものはありますか

技術はほかより劣っているなと。いままでターンとかも得意な方だったんですけど、全然追いつけなかったですし、短水路はスピードがついた状態でレースができるので調子が悪くてもある程度のタイムは出せるんですけど、こうやってあまりタイムが出なかったということで技術面で劣ってしまった部分があるので、もう一度見直さなければいけないですね。

――あすの100メートルでの目標は

どんなに調子が悪くても自己ベストは出したいですけど、とにかくいまある力を出し尽くしたいと思います。

田村美紅(スポ2=埼玉栄)

――いまのレースを振り返って

ベストタイムが58秒40で予選で9秒4で1秒落ちで、決勝で日本人で3番残りだったのでシーズン初めで調子はまだ上がってないのですが1番取ろうと思っていました。思っていたよりも気持ち良く泳ぐことができました。

――予選から修正した点はありますか

予選を泳いだ感じだと自分の中ではどれだけ後半が落ちていたんだろうと思っていたのですが、ラップタイムを見たら前半が遅かったので、決勝は前半を上げて後半は持つかなと思っていたので前半を上げようと意識していました。あと、ビデオを見てからキックが空蹴りだったのでもうちょっとキックを打ち込むことと、前で伸びることを意識していました。

――ご自身の泳ぎやタイムについてどう思われますか

きょねんのワールドカップはタイムがもうちょっと遅くて、とりあえずいまの時期でまだ泳ぎこんでいない時期に8秒が出たというのは、いまの時点ではきょねんより良くて滑り出しはいいかなと思います。

――インカレ後の試合ですが、調整した点は

きょねんのインカレがすごくぼろぼろで、その後もどうにかしなきゃと思いつつどうすればいいか分からないままシーズンオフを終えて、また11月から練習が始まってしまったので、ことしはちゃんと反省して、どうすればいいか今後のスケジュールについて悩んで、はっきりした目標を作りました。

――あしたに向けて

外人が結構強いので、きょうもできればA決勝(ワールドカップ決勝)にいきたかったのですが、B決勝(日本短水路決勝)になってしまいました。予選からいけばきょうの決勝の58秒9というのはA決勝にいけたタイムだったので、とりあえず全部で4回泳げるように気を抜かずにやっていこうと思います。

安田純輝(スポ2=千葉商大付)

――予選を振り返っていかがですか

新シーズンの始まり、最初の試合で、自分の得意種目ではないのですがベストに近いタイムが出せて良かったと思います。

――4種目のうちで苦手な種目は

平泳ぎです。

――今回、なぜ専門種目外の個人メドレーに出場しようと思ったのですか

本当は背泳ぎ3種目に出ようと思っていたのですが、100メートル背泳ぎの基準タイムを切ってなくて同じ日に100メートルの個人メドレーがあって基準タイムが切れていたのでチャレンジしてみようかなと思って出場しました。

――インカレ後はどのように調整しましたか

インカレが終わって3週間ほどのオフがあったのですが地元のクラブで練習して調子だけでも落とさないようにしました。良い感じでスタートは切り出せたと思うので今回試合に向けて調整はしてないんですけど、良い感じで泳げたかなと思ったのでこれからにつなげていけると思います。

――次に向けて何かつかめた点などありますか

力みが強かったので、次のレースはもうちょっとリラックスして泳げたらと思います。

――決勝に進めたことについてどう思われますか

ベストタイムでは無かったのですが、一応決勝というレースで2本目が泳げたということには自分自身も驚いていますし、もう一回泳ぐ機会が得られたのでタイムこそ悪かったのですが、僕なりに全力で臨みました。

――決勝のレースについて

予選よりもタイムが落ちてしまったので、2本目に弱いというところがあからさまに出た点では反省点でもあります。ただちょっとリラックスした感じで予選よりも気持ち良く泳げた感じがしたので今後それを生かしていこうと思います。

――タイムが落ちてしまったことについて思い当たる点は

色々と考えられるとは思うのですが、言い訳にしかならないのでこれから反省点をどんどん洗い出して克服していこうと思います。

――予選をふまえて修正した点は

平泳ぎですね。ラップタイムが他の種目と比べるとだいぶ遅いので先輩に聞いてどんな泳ぎにしたらいいか参考にして臨みました。

――あすに向けて

あしたは専門の背泳ぎなのでベストタイムが出せるように狙っていきたいと思います。

◇予選後コメント

三島英彰(スポ4=千葉・市船橋)

――レースを終えての感想は

全く練習してなかったのでつらくて死ぬかと思いました(笑)。こんなにきついとは思いませんでした。ちょっとなめてましたね。

――泳ぎ自体はどういった振り返りになりますか

ちゃんと泳いでいたら、もうちょっといけたんじゃないかなというレースでした。思ったよりも(タイムが)遅くなかったので、大学で練習していた時よりも大きな泳ぎができていたと思いますし、すこし良かったかもと思いました(笑)。

――今後も競技は続けられていく予定なのですか

楽しむ程度ですかね。全国大会に出れたらうれしいですけど、楽しみながらレースに出れるようにしていきたいですね。

――ワセダとしては引退されて、その立場から後輩の様子を見ていていかがですか

(見る目は)変わりますね。もともとチームメイトとして戦っていた選手たちがいまは上級生になって、チームを運営していて、やっぱり自覚を持ってかわってきたのかなという印象があります。

赤尾愉歩(社3=東京・早実)

――レースを振り返っていかがでしたか

スタートで失敗してしまって、しかも先週試合に出たのですが、それが25秒80でした。体調悪い中でそのタイムだったので、今回はタイム絶対上がると思ったのですがスタートを失敗したことによってベスプラ(ベストタイムプラス)0秒4もかかってしまったので0点な試合でした。

――インカレ後初の大きな試合でしたが、いかがですか

大きい試合はこれが初だったのでシーズン初めとしてベスト出していこうと思ったのですが上手いこといかなくて力及ばずという感じです。

――OGの山崎美里(平26スポ卒=現セントラル目黒)さんと同組でしたが

きょうは棄権なさってたのですが本当だと一緒に出て美里さんと戦いたかったのですがまた一緒に泳ぐ機会があったら、次はしっかり勝負したいと思います。

――次のレースプランなどは立っているのでしょうか

50メートルだと、課題はスタートから浮き上がりだったりターンからの浮き上がりだったり泳ぎよりも細かい部分をもう少し質を上げていきたいと思います。

上野聖人(社2=神奈川・法政二)

――予選を泳いで

ベスト(タイム)からかなり遅れていたので残念ですね。

――予選からベストタイムを出すことが目標でしたか

そうなんですけど、シーズンが終わって、練習を再開してから間もないのですが、フタを開けたらこんな状態で…(笑)。すこし驚いていますが、いろいろな課題が見つかりました。

――具体的にどんな点が課題だと感じましたか

前半のスピードから足りなかったと思うんですけど、課題は全部ですかね(笑)。

――インカレ後のチームの練習はどういったものになっていますか

オフが2、3週間くらいあって、ほぼ泳いでいなかったんですけど、オフが明けてから徐々に体をならしていってやっと最近きつい練習をするようになったかなという感じです。

――あすの100メートルはどのように目標を据えていきたいですか

あしたはもっと修正してベストに近づけるように頑張りたいです。

山口真旺(スポ1=兵庫・須磨学園)

――予選を終えていかがですか

初めてだったので慣れない感じでしたけど、楽しめたかなとは思います。

――短水路はあまり出場されない印象がありますが

いままで短水路は出たことがなかったので…。

――短水路は本当の意味での初挑戦だったのですか

短水路(日本選手権(25メートル))もワールドカップも出てこなかったので初めてです(笑)。

――あす行われる得意の100メートル背泳ぎに向けてつかめたことはありますか

きょうのレースで雰囲気も分かったので、あしたの100メートルはしっかりと泳げるようにはしたいですね。

――隣はいつもクラブチームで一緒に練習している渡部香生子選手(JSS立石)でしたね

なんか変な感じでしたね(笑)。(渡部選手がいたことで)あまり緊張せずに普通に泳ぐことができたなと思います。

――短水路のレースという意味で、意識されていたことは

スタート(スタート板)が変わったんですけど、自分はけっこう滑ってしまう人なので滑らず安心して泳げて、バサロ(キック)もいけて良かったです。

――インカレ後はどんな練習になっていますか

まだ泳ぎ込みというようなことはできていないので泳ぎを直していってどんなふうに直すかという調整段階ですね。

――いま重点を置いている部分は

バサロは練習中にけっこう言われるので、ゆっくり蹴っちゃうんですけど、きょうはすこし意識してできたかなと思います。

――100メートルへの意気込みは

2回泳げるように頑張ります!