国際大会で早大勢が3つのメダル獲得!

競泳

 環太平洋の地域を中心とした選手によって競われるパンパシフィック選手権がオーストラリア・ゴールドコーストで行われ、競泳種目の全日程が終了した。早大からは男子200メートルバタフライに登場した瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)が金メダルを獲得。さらに、男子200メートル個人メドレーでも3位に入り、2種目での表彰台入りを果たした。また、中村克(スポ3=東京・武蔵野)も最終日のメドレーリレーのアンカーを務め、日本の銀メダル獲得に大きく貢献した。

 大会初日、瀬戸がまず頂点を目指したのは、今季負け無しの強さを誇る男子200メートルバタフライ。予選を1位で通過し、決勝のレースでも前半から積極性を見せる。100メートルを54秒69の1位で折り返すと、終盤の海外勢の追い上げをかわし、トップでフィニッシュ。昨年の世界選手権に続く夏の国際大会での栄冠で、初日から日本チームに勢いをもたらした。一方、専門種目の個人メドレーは400メートルで5位に終わり、悔しさを味わう結果に。それでも最終日に出場した男子200メートル個人メドレーで萩野公介(東洋大)、マイケル・フェルプス(米国)につぐ3位となり意地を見せた。2つのメダルを手にし、充実の大会を終えた。瀬戸と同様、男子200メートルバタフライでメダル獲得を狙った坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)は予選を3位で通過したが、決勝では後半に伸びを欠き、惜しくも4位。しかし、A代表デビュー戦で健闘を見せ、今後の飛躍に大きな期待を抱かせた。

 今大会で特に躍進を見せたのが、自由形短距離を専門とする中村。「しっかり海外勢に食らいついていけるように」と臨み、男子100メートル自由形では予選を日本人トップのタイムを叩き出す。さらに、決勝のレースでも前半から勢いに乗った。持ち味の後半もスピードを最後まで持続させ、48秒台をマーク。自己ベストを更新してみせた。この結果を受けて、最終日の男子400メートルメドレーリレーのアンカーの大役にも抜擢。大会最終種目となったメドレーリレーでも2位でバトンを受けると、思い切りの良い泳ぎを披露する。前の3選手がつくった3位以下とのリードを守り切り、大会新記録を樹立したアメリカにつぐ2位。銀メダル獲得に貢献した。A代表として臨む初の大会となったが、個人2種目で決勝に進出し、リレーとあわせて7本ものレースを経験。たくさんの刺激を受けて、収穫多き大会となった。

 開催地のオーストラリアは現在冬の季節で、同時に雨天が重なるなど屋外プールで行われた今大会はタフさも求められるレースとなった。そのなかで経験値を増やし、精神的な成長を遂げる一つの機会となったことも確かだろう。帰国後、一週間後には日本学生選手権(インカレ)が開幕する。チーム最大目標に掲げるインカレに向けても3選手の活躍が良い流れを持ち込んだことは間違いない。

(記事 荒巻美奈)

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結果

中村克(スポ3=東京・武蔵野)

▽男子100メートル自由形

決勝 48秒96【6位】※自己ベスト

予選 49秒30【13位】

▽男子100メートルバタフライ

予選 54秒04【18位】

▽男子50メートル自由形

決勝 22秒42【7位】

予選 22秒47【9位】

※個人種目については各国上位2選手のみが決勝進出という大会特別ルールが適用された

▽男子400メートルフリーリレー

日本(塩浦、中村、藤井、伊藤) 3分14秒93【4位】

▽男子400メートルメドレーリレー

日本(入江、小関、池端、中村) 3分32秒08【2位】

瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)

▽男子200メートルバタフライ

決勝 1分54秒92【優勝】

予選 1分55秒29【1位】

▽男子400メートル個人メドレー

決勝 4分12秒77【5位】

予選 4分11秒74【2位】

▽男子200メートル個人メドレー

決勝 1分57秒72【3位】

予選 1分58秒02【2位】

坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)

▽男子200メートルバタフライ

決勝 1分56秒64【4位】

予選 1分55秒52【3位】

▽男子100メートル自由形

予選 52秒55【50位】

▽男子100メートルバタフライ

B決勝 53秒38【11位】

予選 53秒34【13位】