吉納の２発と加藤の完封で賜杯奪還へ向け好スタート！／東大１回戦

　東京六大学秋季リーグ戦（秋季リーグ戦）は第２週に突入し、早大にとっての開幕戦となる東大１回戦が行われた。先発のエース・加藤孝太郎（人４＝茨城・下妻一）が10奪三振の好投を見せ、東大を完封する。打線は吉納翼（スポ３＝愛知・東邦）の２打席連続アーチや小澤周平（スポ２＝群馬・高崎健康福祉大高崎の適時打で効果的に得点を重ね、６－０で快勝。６季ぶりの天皇杯へ向けて順調な滑り出しとなった。

２打席連続の本塁打を放つ吉納

　加藤は、初回に先頭の酒井捷（２年）に二塁打で出塁を許すと、犠打で三塁に進まれ、早速ピンチを招く。しかし、空振り三振、左飛で後続を断ち、エースの意地を見せつけた。初回こそ緊張が見られた加藤だったが、２回以降は徐々に自分のリズムを取り戻していった。

東大打線を完封した加藤

　早く先制点を奪いたい打線だったが、開幕戦特有の硬さもあり、相手先発の松岡由機（４年）をなかなか攻略できない。しかし、４回に「東邦コンビ」の活躍で試合が動く。この回先頭の熊田任洋副将（スポ４＝愛知・東邦）が四球を選んで出塁すると、犠打で１死二塁とする。続く吉納が１ボールからの２球目を振り抜くと、打球は右中間スタンドに。吉納の今季１号の２ランで先制に成功した。

　追加点のほしい６回には、先頭の熊田副将が中前打で出塁し、すぐさま盗塁を決めて無死二塁とする。４番の印出太一（スポ３＝愛知・中京大中京）は中飛に倒れたものの、続く吉納が２打席連発となる一発を放ち、２点を追加。バックスクリーンへの特大の一発に、吉納本人にとっても「自信につながる」一打となった。

ダメ押し点となる適時打を放つ小澤

　８回には、この回から登板した鈴木太陽（３年）を攻め、１死二、三塁の好機を作る。ここで、小澤が前進守備の遊撃手の頭上を越える安打を放ち、ダメ押しとなる２点を追加した。援護をもらった加藤は、９回122球を投げ、10奪三振、被安打３と東大打線を完璧に封じた。

　開幕戦特有の難しさがあったが、投打が噛み合い、６－０で勝利を収めた早大。夏季オープン戦では勝ち切れない試合が多かったが、良いかたちで秋季リーグ戦のスタートを切ることができた。「今日みたいに圧倒して（勝ち点を）取って、来週の明治戦につなげたい」（吉納）。次週の明大戦に弾みをつけるためにも、２連勝で東大から勝ち点を奪いたいところだ。

（記事　齋藤汰朗、写真　田中駿祐）

関連記事

結実の秋へ　春の再現で勝ち点奪取を／東大戦展望

コメント

吉納翼（スポ３＝愛知・東邦）

――開幕戦勝利となりました。今日の試合を振り返っていかがですか

　スコアを見てもわかる通り、１巡目は自分も含めてみんなちょっと硬くはあったと思うので、苦しい入りというか、多少はこうなるのは予想はしていたんですけど、そういう悪い雰囲気を自分の一振りで変えれることができて良かったなと思うのと、開幕戦だったので何としてもいいスタートを切るために、勝利できて良かったなと思います。

――均衡を破る１本目の本塁打を振り返って

　１打席目併殺で、打ち急いでしまったので、ベンチでタイミングをしっかりはかって、絶対に同じことがないようにという結果の表れだなと思います。

――２本目は特大の当たりでした

　やっぱり１打席目のホームランがあったっていうのもあって、自分らしいバッティングができた結果だと思いますし、自分もしっかりあれくらい飛んだのは自信にもつながったので、明日にもしっかりつなげられたらいいなと思います。

――難しい開幕戦だったと思いますが、チームとしてどういった意識で臨みましたか

　東大は先週１カードやってというのがあって、どの大学も最初は緊張すると思いますし、そういうのは一人一人が分かっていたので、かといって結果を出そうっていうのをみんなでせずに、自分たちのやるこはとにかく我慢して我慢してっていう試合になるのは試合前から言っていたことなので、特に焦ることなくできたなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

　今日勝ったのもそうですけど、やっぱり勝ち点を取ってこそ今日の勝利が評価されると思うので、明日しっかり今日みたいに圧倒して勝って勝ち点を取って、明治戦につなげられたらいいなと思います。