【連載】秋季リーグ戦開幕前特集『逆襲の早稲田』 第4回 黒岩駿副将×中林健吾×三木雅裕×山岡仁実

野球

 悲願の優勝をつかみ取るためにはチームが一丸となって戦うことが必要だ。黒岩駿副将(スポ4=長野日大)をはじめ、山岡仁実(スポ4=東京・早実)、 中林健吾(スポ4=三重)、三木雅裕(社4=東京・早実)は下級生が多く試合に出場する中でベンチでのサポート役、時には試合の流れを変える切り札として活躍しチームを支えてきた。今回はそんな4年生4人に大学最後の東京六大学リーグ戦に対する思いを伺った。

※この取材は8月30日に行われたものです。

「最後の春のリーグ戦ではいい形でチームも一つになれた」(三木)

後輩からの人望も厚い三木

――まず初めに春季リーグ戦の振り返りからお願いします。4年生から見た下級生の活躍などのチームについてと、個人についてそれぞれ振り返っていただけますか

山岡 チームとしてはスタメンのほとんどを下級生が占めていました。なので4年生は自分の準備もしつつ、リーグ戦を初めて経験する選手が多くて緊張などもあると思うので下級生のサポートをしっかりすること。そして自分が後から出たときに自分の力をしっかり出せるように準備はしっかりできていたというふうには今振り返って思います。でも結果としては優勝できていないので、そこがすごく悔しいところではあります。個人としては目標としていたレギュラーで試合に出続けることができなかったので、そこはすごく悔しいです。でも最終節の早慶戦ではスタメンとして出させていただいてチームの勝利に少しでも貢献できたのではないかなと思います。準備をしっかりやってきて良かったなと思います。

中林  僕は結構ブルペンにいることが多くて。特に下級生がほとんどなので経験していたのが早川(隆久、スポ2=千葉・木更津総合)とか今西(拓弥、スポ2=広島・広陵)くらいで、徳山(壮磨、スポ1=大阪桐蔭)とか西垣(雅矢、スポ1=兵庫・報徳学園)とか1年生で初めて入ったり、藤井寛之(法3=福岡・東筑)もそうですけど、初めてリーグ戦で投げる選手が多かったです。だから小島(和哉主将、スポ4=埼玉・浦和学院)が先発するときもそうなんですけど、ブルペンでしっかり準備させることとか、結構緊張しているピッチャーが多かったので声をしっかりかけることとかは常に心掛けてリーグ戦をやっていました。それでもやっぱりオープン戦で見せていたピッチングができていなかったなというピッチャーもいたので、そこは課題として自分も一緒になってブルペンからやっていくというのはリーグ戦終わってこの夏やってきたと思っています。個人的には、開幕戦はスタメンで出してもらって、でもその試合で負けてしまってそこから出場機会は一回もなかったのでそこはすごく悔しいところではあります。でも今の立ち位置的に結構岸本(朋也副将、スポ4=大阪・関大北陽)が正捕手として確立されている状態です。その中で自分にできることというのは途中から出る準備もそうですけど後から出るピッチャーをとにかくどれだけいい状態で送り出せるかというのも自分の仕事の一つだと思っているので、そこを継続してやっていきたいなと思っています。

三木 最初のカードの二節を落としてしまったのが春のリーグ戦の中で駄目だったことだと思います。最後の春のリーグ戦ではいい形でチームも一つになることができたので、秋のリーグ戦はそれを最初から出していければなと思います。個人としては初めて試合に出て緊張することもあったんですけど、なかなか自分の思い切ったプレーができたかなと思います。

黒岩 下級生というよりも自分たち4年生も初めてのベンチ入りというのがすごく大きくて、立教戦は自分たちもどうしたらいいのかが分からなくて正直下級生まで頭が回らないところが多かったです。中盤の東大戦では慣れてきて、オープン戦から4年生は下級生に声をかけてチームの土台になるみたいな形でやっていたんですけど、それがうまく出せるようにだんだん変わってきました。帰ってくる下級生を温かく迎えるくらいの気持ちはできていたので、それはこれから秋も続けてやっていきたいです。個人的には代走で盗塁も決めることができてすごくよかったんですけど、やっぱり自分としては代走だけでなく打席に立ってから塁に出て盗塁してというのが最高の形なので、そういった面でもっと試合に関われる機会を多くして貢献していきたいなと思っています。

――印象に残っている試合はどれですか

山岡 早慶3回戦です。やっぱり2戦目小島が連投して勝ってくれてそこで優勝している慶大に大差で、チーム全員で勝てました。その流れで勝ち点がかかった第3戦で自分もスタメンで出させてもらって緊張していたんですけど、その中で自分の力というのは出せました。それに最後延長戦で均衡した試合だったんですけど、そこで結果的に4年生の小太刀(緒飛、スポ4=新潟・日本文理)が活躍してくれて全員で一つになって勝ちをもぎ取ったという感じがすごくありました。チームとしても秋につながるなと思ったし、個人としても今までやってきた中で一番うれしい瞬間だったという試合でそれが思い出に残っています。

中林 自分は慶大2回戦です。3回戦はちょっと教育実習に行っていていなかったというのもあるんですけど、もともと今西か誰かが投げる予定だったんですけど、小島が志願して登板した中で無失点で抑えて。それまで見えてなかったとかそういう訳じゃないですけど、小島の気持ちがすごく見えた試合だったというか。そこでチームがより小島のために点取ろうとかいう気持ちが見えた試合でした。リーグ戦の最後が良い形で終われたというのもあの試合があったからだと思うので、あの試合が一番印象に残っています。

三木 被るとあれなので、明大1回戦で。今の4年生の代で初めてリーグ戦で勝った試合で、一緒に練習していた吉澤(一翔、スポ2=大阪桐蔭)が本塁打を2本打って勝てたので、すごく印象に残っています。

黒岩 自分は田口(喜将、商3=東京・早実)が東大戦でサヨナラヒットを決めた試合がずっと忘れられないです。田口が出てきて一番打ってほしい場面で打ってくれたというのが印象に残っていて、他にも三木がヘッドスライディングして一塁にタッチしにいったやつとか、山岡が盗塁決めた試合があって。普段なかなか自分たち表に立てない人間がそういった舞台で結果を出してくれるのは見ていてすごく楽しいというか。優勝できなかったんですけど、4年生もなんとか頑張れるんだぞというところを見せることができたのが良かったです。

――それでは次に、他大の戦力をどのように見ていましたか

黒岩 そんなに変わらないというか。エースみたいなピッチャーがいて、キーとなる選手がいて、というのが。正直どっちかに転べば勝てるなという自信はありました。でもそのキーとなるポイントで自分たちの弱さが出てしまったので、戦力的にはそんなに変わらないけど注意しないといけない人たちが何人かいるというのが他のチームの現状じゃないかなと思います。

三木 拮抗(きっこう)していると思っていて。戦力的には去年から出ている下級生もたくさんいたので。小島だったり加藤(雅樹、社3=東京・早実)だったりいるので戦力的にはそんなに変わらないと思うんですけど、やはり最後の粘りだったりミスしないというところで春は差が出てしまったと思うので、秋はそのあたりを気を付けてやっていきたいなと思います。

中林 他の大学の戦力を見たときにスタメンを見たらそんなに戦力の差はないと思います。でもベンチから出ていく選手で、法大や明大とかだと野手でも投手でも良い選手がすごく出てくるので、秋戦っていく上で途中から出ていくメンバーの活躍というのが3位から優勝になるためのポイントになってくるんじゃないかなと思います。

山岡 力の差というのは感じていないです。でも中林が言ったことと被るんですけど、スタメンで出ている選手は出ている以上、頑張ってもらって。あとは特にここにいる4人とかが中心となって、後から行く選手がスタメンの選手に俺らが後にいるから思いっきりやってくれくらいの、いつ出されても行けるように準備するというのが、試合終盤になっての粘り勝ちであったりとか競った試合をものにするためにはすごく大事だと思います。だからスタメンの選手はもちろんそうなんですけど、後から出るピッチャーも含めて後から出る選手がカギなんじゃないかなと思っています。

――早慶戦で勝ち点を獲得したことについてはいかがですか

山岡 3戦目が延長戦だったので、2戦目もスタメンで出たんですけど、とにかく緊張していて。足だけは引っ張らないようにしようと心掛けていたんですけど、それが精いっぱいなところがあって。3戦目の試合はずっと0-0でいって延長戦で勝ち越して、自分も最後守備についていてその時西垣が投げていて2アウトだったんですけど、満塁のピンチで一打で逆転されてしまうという場面ですごく緊張していました。なんとかそこを抑えたのでほっとしたという感じですかね。

中林 この前監督さん(髙橋広、昭52教卒=愛媛・西条)に「早大と慶大で状況が違っていて、慶大は優勝が決まっていて早大はこれ以上負けられないという状況の中で試合をしていた」と言われました。確かにそういう面もあって勝ち点取って当たり前のような雰囲気はあったと思うんですけど、慶大も手を抜いてきているわけではないと思いますし、早慶戦に意地を持ってきていると思うのでその中で勝ち点を取れたというのはすごく自信にもなりました。それにこの秋のシーズンにつながるリーグ戦の終わり方になったと思うので、最後に勝ち切れたということについてはすごく大きなことだったなと思います。

三木 早慶戦で勝ち点は取れたんですけど、監督さんもこの前の話であったんですけど、やはり優勝が決まっているのと負けたら5位という状況だと危機感であったりが違うと思います。だから勝ち点は取れたんですけど、この前のオール早慶で負けてしまったので、自信をつけるのはいいと思うんですけど秋のリーグでは決して過信せずにいつも通り粘り強くやっていきたいなと思います。

黒岩 慶大がもう優勝は決まっていて、完全優勝でパレードなんてやらせてたまるかと思って何とか一矢報いたいなと。自分たち負けたら5位というのはさっき3人も言っていたんですが、勝てば3位ですし徐々に秋に向けてのいい経験になるので秋に向けてここは絶対に勝つというのと、完全優勝でパレードやらせてたまるかという気持ちで頑張りました。

――それでは各自に質問をしていきたいと思います。まず山岡選手にお伺いしたいのですが、代打での出場が多かったですが、どのような準備をしてきましたか

山岡 さっきもちょっと話したんですけど、序盤とかは出番がない方なので出ている選手が下級生が多いこともあって声かけを意識しました。あとは試合の流れを見てバットを振ったりだとか、出てくるピッチャーやブルペンで投げているピッチャーのタイミングを自分の中で合わせたりだとか、そこは毎試合怠らずに。最善の準備を尽くして打てなかったらそこは仕方ないなと思えるように準備をしようと思っていたのでそこを意識してやっていました。でも代打としての結果はあまり残せていないのでちょっとそこは悔しいなという気持ちですね。

――早慶戦でスタメン出場した経緯について教えていただけますか

山岡 今までずっと丸山(壮史、スポ1=広島・広陵)が頑張ってきてくれていて。2戦目で、難しい打球だったんですけどセカンドのアンラッキーなヒットになってしまって。丸山もちょっと、いい当たりは出ていたんですけどヒットになっていなかったということで(監督から)「行くぞ」と。結構いきなり言われてびっくりしたんですけど、出るからにはがむしゃらにというか全力でやるしかないと思っていたので必死でやりました。

――次に黒岩選手に質問です。春にベンチ入りしたことをいま改めて振り返ってみていかがでしたか

黒岩 オープン戦と練習試合とリーグでは自分の緊張といいますか足が浮いてるみたいな、たぶんスタメンで出ている人よりもなぜか緊張していて、ちょっと地に足がつかないような状況でした。

――春の早慶戦前のアンケートに、誰も使わないような激励の言葉を意識していると書かれていたのですが、具体的にはどのようなことを言われていたのですか

一同 (笑)。

黒岩 自分の場合何も考えずに思ったことを言っているので、励ますのもあるんですけど自分が緊張するのをほぐすために喋っています。だから人に話しかけているんですけど全部自分に言い聞かせているので、覚えてないんですよ。言って「お前、なんだそれ」って言われて冷静に考えてえぐいこと言ってんなと。

一同 (笑)。

黒岩 そういうのが練習試合とかでも結構わーっと喋って笑い声が聞こえて、俺なんか言ったっけって。変なこと言っていたらしくて。多分それは誰にもまねできないところだと思って、当たりもするんですけど外れもするので。秋は確率を高めていきたいなと。

山岡 そっちはいいでしょ(笑)。

――それでは黒岩選手にもう一つ。盗塁を決めたことについて、また盗塁の際に意識していたことを教えてください

黒岩 去年の代走の小野寺さん(旭、平30人卒)という方がいらっしゃって、小野寺さんがよく言われていたのが「代走に出て一球目で走んないのってなんなんだよ」と。東大戦一球目でふとそれが頭に浮かんで、これ一球目行かないと怒られると思ってとりあえず一歩目スタート切ろうと思いました。そしたら思っていたよりも盗塁いけて、キャッチャーも絶対にストライクに来る訳じゃないですし、スタートさえ切れればいけるなという自信がちょっとつきました。だから次の法大の時も、慶大の時もカウントは一球目ではなかったんですけど、走れる時は積極的に狙おうと思ってやっています。

――次に三木選手に質問なのですが、代打に向けて取り組んでいたことについて教えてください

三木 自分自身何で出るかあまり分からないので、守備だったり代打でもバントだったり、普通のスイングもあるんですけど、試合の展開によって色々な出方があるので、気持ちだけは常にグラウンドにいるぞという形にしていました。あとは体の準備はすぐにできると思うので、心の準備だけはするようにしています。

――中林選手に質問で、開幕戦のスタメン起用についてと、その経験で得たことを教えてください

中林 今までずっと野球をやってきて野球で緊張したことがあまりなかったんですけど、人生で初めてこんなに緊張するんだという感じに最初はなりました。結構初回ふわふわしていて、なんかいつもと違うなというのは感じていたんですけど、2回、3回以降からは結構いつも通りできていたのでそこはリーグ戦に慣れたじゃないですけど、経験したからこそ落ち着いてプレーできるようになったのかなと思います。

――春のアンケートで、投手陣に下級生が多いので、感じていることを聞いているという事を書いていらしたのですが、具体的にはアドバイスなどはどのようなことを言っていたのですか

中林 アドバイスもそうなんですけど、配球面でピッチャー一人一人自分の特徴で考えていることが違うので。真っすぐでいきたいというピッチャーもいれば、変化球で打ち取りたいというピッチャーもいるので、そこをしっかりキャッチャーとピッチャーで情報を交換して試合になった時に考え方が合わないというのを少しでもなくせるようにというのを。これは下級生関係なく同級生でも他のキャッチャーでもみんなやっていると思うんですけど、特に下級生は自分から言いにくい部分があると思うので、1年生とかだと。そこはこっちからどんなことを考えているのかなどは聞くようにして、こっちが把握できるようにしていけたらなと思っています。

「振ったらレフトに本塁打がいったのでブラジル合ってるなって」(黒岩)

ブラジル遠征の思い出を語る黒岩。右から黒岩、三木、中林

――それでは次にブラジル遠征についてお伺いしたいと思います。

山岡 駿メインで。

中林 ここにMVPがいるので。

黒岩 任せてください、この質問は!俺のターンだな、これは。

一同 (笑)。

黒岩 まあ、みんなに聞きましょうよ。

――まず、ブラジルのチームと戦ってみていかがでしたか

黒岩 ブラジルの人達はそんなにはうまいわけではないんですけど、野球好きなんだろうなという感じが伝わってきて。パワーとかもありますし、練習して環境とかも良かったらどんどんうまくなると、やっていて思いましたね。

山岡 野球じゃないことに関してだと皆フレンドリーで、もちろん初めて会うじゃないですか。それで言葉も通じない中で英語もあまり通じないんですよね。

――そうなんですね

山岡 その中で会話するのは結構大変だったんですけど、それでもコミュニケーションとか。

中林 なんでお前が(英語)喋れるみたいになってんの(笑)。

一同 (笑)。

山岡 英語ちょっと駄目だったので、その中でも野球をしながらであったり、ご飯一緒に食べる歓迎会とか写真を一緒に撮る機会が結構ありました。その中で結構コミュニケーションがとれたり、最後の時とかはみんなで記念品を交換したりして写真撮るみたいな。そういう経験はなかなか普段できないと思うので、それができたのはよかったなと思います。

中林  行く前は結構治安が悪いとか聞いていたので不安で、あとご飯とかもあまりおいしくないんじゃないかと不安でした。でも行ってみたらご飯とかもおいしくて、今まで行った外国の中では一番暮らしやすい国かなというのはあって、あと日系人の方が多くて日本から一番遠い国なんですけど、日本に近いものを感じることも多くて暮らしやすい国ではあったなと思います。

――ブラジルのチームの方と一緒に移動していたようですが

中林 そうですね。1日大体2試合するんですけど、(1試合目に)行った都市のチームとやって2試合目に(オールブラジルのチームと試合をやりました)。

山岡 いつも一緒に行っている選手と試合して。そのオールブラジルとはしょっちゅう試合するんですよ。5試合くらいしました。

――野球部のブログで小島選手と岸本選手はブラジルの選手とサンダルを買いに行ったと拝見したのですが皆さんはブラジルの方と過ごされたりはしたのでしょうか

山岡 1人で行動するなと言われていたので、3、4人組で回って。中にはブラジルの選手もちょろちょろっといたので案内してもらったり、それはそれぞれだと思うんですけど、楽しかったです。

――そのチーム以外の人との交流はいかがでしたか

黒岩 子供たちがすごくなついてくれるというか言葉は通じないんですけど、近くに来てくれて全員のサインをほしがって、サインしてくれサインしてくれとどこからでも寄ってきてくれて。言葉は通じないんですけど、顔とか仕草で会話ができてすごく楽しかったです。普通、選手が写真撮ってくださいって言われるじゃないですか。でも最終日、選手から写真撮ってくれって言ってたりして、近くで接することができて楽しいなと思いました。

――特に黒岩選手は大人気だったそうですが

山岡・中林 大活躍だったから。

山岡 めちゃめちゃ打っていたので、子供たちもすげえすげえってなって本塁打とかめっちゃ打ってたので、それで人気がね、ファンサービスもすごく良いので。

黒岩 そうですね、僕はブラジルの国土が合っているらしくて、ブラジルだと活躍できるんですよ。だから向こうの人たちは日本で相当すごいんだって印象が付いてて帰っちゃったので、今の活躍を聞いたらえってなると思います。

一同 (笑)。

――オフの時間は

山岡 あーあれだ、イグアスの滝。

中林 世界三大瀑布みたいなやつ。

山岡 イグアスの滝に行って、天気悪かったんですけど。

中林 天気悪くて見通しが悪かったのがちょっと残念だったんですけど、晴れたらもっときれいだったんだろうなって感じですね。晴れたら虹とかも出るよな、あれ。

――あのすごく直角なやつですよね

中林・山岡 そうです、あの直角の。

――この流れで伺いたいのですが、黒岩選手はイグアスの滝の前に行ったイタイプダムの記念写真に写れなかったそうですが

黒岩 そうです。これ聞いてもらっていいですか。イグアスの前にダムに行ったんですよ、世界最大級みたいな。移動するよーって言ってバスで寝ててぱっと起きたら誰もいないんですよ。それでトイレ休憩かと思ってそのままじっとしてたら、運転手の方がこうやって(手で合図)やってくれて。ぱって見たら「え、ダムあるじゃん」って。で行くじゃないですか、そしたら記念撮影終わってて「あざっした!!」とか言ってて。

一同 (笑)。

黒岩 で、もう帰ってくるんですよみんな。

――誰も起こしてくれなかったんですね

中林 いや、でも一番後ろで寝てたんで。しかもシート倒して。前から見えないところで寝てたもんな、おまえ。

黒岩  さも当然のような顔して合流してバスでまた座ってイグアスに行くっていう。寂しいですよね、4年間の友情はこんなものかと思って。

一同 (笑)。

――黒岩選手は加藤選手などと並んでチームトップの3本塁打を打ったそうですが、その点についてはいかがですか

黒岩 僕もちょっと夢見てたんかなーと思って。ずっとボールボーイやってて、ブラジルもあんま出番ないなと思って座ってたんですけど、「代打行け」って言われて。(打席に)行ったらなんか打てるな、ってなってそれで振ったらレフトに本塁打がいったのでブラジル合ってるなって。体も動きますし、移動が続いてて練習もできないんですけど、調子いいなって。振ればヒットになるので野球楽しいなって思って、それで油断してたらレフトフライ普通のやつをすかしてエラーするっていう。

中林 守備をな、もうちょっと。

黒岩 3本塁打4エラーです。

中林 外野手で4エラーってなかなかないですよ。

黒岩 ほぼほぼ意味がないという。

中林 内野でも4エラーしないもんな。

黒岩 ちょっとひどかったです、あれは。

――ブラジルは合ってたけど、守備の面では合ってなかったという感じですか

黒岩 そうですね。やっぱり時差が良かったんだろうなと。ブラジル行って時差で、こっち帰ってきても時差があるうちは調子よかったんですよ。それで今、時差がなくなってオールスターで5タコしてきたので、地元で何もできず帰ってくるっていう。やっぱ時差ないとだめですね。

――それではオープン戦について伺いたいと思います。夏に向けて強化してきたこと、進歩したと思うことを教えてください

山岡 春のリーグ戦が終わってやっぱり打撃でいい成績を残せなかったので、とにかく質を上げることも大事なんですけど、練習量ということでバットを多く振ることを意識してこの夏はやってきました。ちょっと成長を感じたなというところは、ずっと守備が苦手というかバッティングに比べて得意ではなかったんですけど、リーグ戦にちょこちょこ出て打球も結構飛んできたんですけど、しっかりアウト取れるところで取って、エラーもしなかったのでそこは自分の中ですごく自信になって、前に比べたら成長したんじゃないかと思えました。あとはそこで満足してはいけないなと思っていたので、夏場の練習とかも普段使っているよりもだいぶ小さいグローブを使って、小さいと取りにくいので、そのグローブを使って練習したりとか。内野手はうまい人が多いので、その人達に負けないようにと思って守備は特に頑張りました。

中林 課題としては、リーグ戦スタメンで出してもらった試合でヒット打てなくてあまり打てる気もしなかったので、バッティングが課題かなと思っていたので、バッティングは中心的にやったかなと思っています。成長した部分としては打撃練習でだいぶ当たる確率も飛距離も伸びてきて良い感触にはなってきています。でもやっぱりゲームであまり結果につながっていないので、バッティング練習と同じように試合でも打っていけるようにならないといけないかなというふうに思っています。

三木 オープン戦はそんなには出場機会はないんですけど、出たときにはリーグ戦の経験もあってあまり緊張しなくなって、落ち着いてプレーできるようになったというのがすごく自分の中で成長かなと思います。

黒岩 春のオープン戦はただ大きい声を出そうと思っていたんですけど、夏にかけて道方さん(康友投手コーチ、昭53年教卒=大阪・箕輪自由学園)から「注意喚起、叱咤激励、状況確認」っていう言葉の質を上げる3つの言葉を教えていただいて。僕は的確な指示を出せる声というのを意識して出した結果、声の質が上がってちょっとふざけた声というのが減って、的確な指示を出せるようになりましたね。

――次にポジションごとの様子について伺いたいと思います。どんな練習をしているかと、今の状態について伺います。まず捕手はいかがですか

中林 キャッチャーとしてはワンバンのミスをとりあえずゼロにするのは目標としてあるので、皆結構ワンバンのストップの練習とかは重点的にやっています。あとはスローイングとか基本的な練習が多いんですけど、そういう基礎的な練習をしてて。それとオープン戦の後とかは、その日の試合についてしっかり話し合って配球面や投手との連携とか話し合いをして、投手と捕手の考えのギャップをなくすようにというのは意識してやっています。状態としてはこの秋から岸本が背番号6番を付けることになって、正捕手は岸本がやっていくことになると思うんですけど、オープン戦だと岩本が出たりしているので。僕はあまり出場機会はないんですけど、何があるか分からないので僕もいつでも出れるように準備しなきゃいけないと思っています。でもあまりそういう状況にならないと思うので、岸本とか試合中やっぱりいっぱいいっぱいになって見えないところとかも出てくると思うので、そこで試合に出てない捕手で結構今だとベンチに僕と岩本(久重、スポ1=大阪桐蔭)と小藤(翼、スポ3=東京・日大三)と重田(慎太郎、文構3=佐賀西)と4人入っているので、気付いたことがあれば岸本に言ったりとかはしていけたらいいかなと思いながら自分はやってます。

――次に内野手はいかがですか

山岡 練習はノックとかが中心なんですけど、この時期とにかく暑いので元気を出そうということを意識して4年生が中心となってやっています。特にその中でも三木がすごく元気を出してというか、暑い中でも後輩にげきを飛ばしたりだとか、同級生にもキツい言葉言ったりだとか、良いプレーしたらすごく褒めたりだとか。そういうので盛り上がっていって、三木が言ってくれるおかげで下級生も先輩がエラーした時とか良いプレーした時とか1年生から4年生に言葉が飛んできたりだとか、そういうプレー中のコミュニケーションというのが特に内野では取れているなというのは感じているので、そこはすごくいいなと思っています。あとは数は多くやらないんですけど、短い中で集中してやるということに関してはそれぞれが集中力を切らさず一つのボールに対して集中してプレーできているというのが、すごく内野はいい雰囲気で練習できているのではないかなと思います。

――三木選手は今の話を聞いていかがですか

三木 (笑)。いや、すごく良いことを言ってるなと思います。ないっす(笑)。

中林 いやいやいや、なんか言えよ(笑)。

三木 そうですね、下級生もみんな元気があるので、学年関係なくすごく元気があるので、良い空気はできているなと思います。

――それでは外野手はいかがですか

黒岩 外野手は当たり前のことをしっかりやろうということでやっています。捕球ミスをなくすことであったりとか、内野手までしっかり返すことをやったり、ベースまでのライン真っすぐ飛ばして野手を動かさないようにして正確な送球という、地味なことを繰り返して当たり前のことを当たり前にできるようにということを意識してやっています。あとは、神宮だと声が通らないので、できるだけジェスチャーとか声で誰が取るかとかそういうのをできるように普段からやっています。状態は、小太刀が守備範囲がすごく広がってきてますし肩もすごく強いので、小太刀中心として両サイド多分加藤と瀧澤(虎太朗、スポ2=山梨学院)とか池田(賢将、スポ4=富山・高岡南)とかが中心として守ると思います。すごく守備の面も想像以上に安定感が出てきたので、そこは安心して見ていられると思います。

――それでは、ここまでオープン戦を戦ってきてチーム全体の状況というのはどのように感じていますか

黒岩 チームの状態として投手は比較的安定感が出てきました。大差で勝つことはできないので、2点で抑えて僕達野手が3点取るという目標にしているんですけど、やっぱり1点を取り切るというところで甘いところがあります。昨日の楽天戦ではワンアウト3塁から内野ゴロでもいいから1点取るということを意識してやって、2回そのチャンスがあって2回ともできて点は取れました。でもつながりがまだ弱い部分があるので、チームとして勝つという意識を今よりももっと強く持っていけたらいいなと思います。雰囲気的にはすごく良くて、ベンチの声かけだとか出ている選手にグローブ渡すとかベンチワークというのは春の経験から良くできていると思うので、そこを継続して神宮で発揮できたら結果が出せるんじゃないかなと思います。

――では、夏の練習やオープン戦などを含めて自分の出来に点数をつけていただけたらと。自分的に何%くらいかとか、そんな感じで答えていただけたら

三木 仕上がりか。

山岡 100%とは全然言えなくて、焦っちゃだめだとは思うんですけど、本当に時間ないのでちょっと焦らないと駄目なので。危機感というか自分だけじゃなくて誰もが持ってると思うんですけど、ブラジルでは良い意味でも悪い意味でもあまり練習できなくて数がこなせなくて。こっち帰ってきてから数をこなすようにしてうまくリーグ戦に合わせられるようにしたかったので、そこはちょっと数を増やすことを意識してやっていて。

一同 点数は?

山岡 点数っすか?まあ60点くらいですかね、まだまだって感じです。

――これからの伸びしろですか

山岡 そうですね、伸びしろですね(本田圭佑風に)。

一同 (笑)。

黒岩 伸びしろ言おうと思ったのに、俺が。考えてたのに(笑)。

――中林選手はいかがですか

中林 夏はオープン戦に出る機会がほとんどないので、プレーに関してはほぼ点数をつける基準がないかなと思うんですけど、ブルペンにいたり自分の練習したりとかいうのは今まで通りやってきた中で調子自体はそんなに悪くないと思うので、試合に出たいなという感じですね。リーグ戦に入ってもこのままいくとあまり出番はないと思うので、自分のプレーというよりも投手としっかり話したりだとか、そういう部分をこれからもうちょっと詰めていって、やっていければいいんじゃないかなと思います。

――三木選手はいかがですか

三木  オープン戦は20点くらいだと思います。ほとんど打ってないというか、あまり打席にも立ってないですけど、アウトのなり方もあまり良くなくて。最近はちょっとずつ良くなってきたと思うので、リーグ戦までになんとか頑張って結果出せるようにやりたいなと思います。

――黒岩選手はいかがですか

黒岩 バッティングが …。

三木 100点(笑)?

黒岩 70点くらいで、結構高いですね、正直。で、守備が20点。これは伸びしろですねって言いたかったんですけど、ちょっと取られちゃったので(笑)。でボイスが100点です。声出しはほぼほぼ仕上がっています。神宮では皆に声を見てもらいたいので、見るものじゃなくて聞くものですけど、声は100点というのだけ今の状態としてあります。

――黒岩選手に質問なのですが、スタメンで出てみていかがですか

黒岩 瀧澤がケガしていてスタメンで出させてもらっていたんですけど、スタメンと途中から出るのとでは緊張の感じ方が違うというか。打撃のことだけ考えたり走塁のことだけ考えているのが春のオープン戦や神宮だったんですけど、(オープン戦で)9イニング守らせてもらったことがあって。守備を意識し出すと守備の方にどうしても頭が行って、エラーしたくないとか迷惑かけたくないという気持ちがすごく強くなっちゃって。そこを克服できないとスタメンでは今の状況では出れないので、そこを今克服したいなと思っています。

――長野のオールスターに出場してみていかがでしたか

黒岩 僕だけ多分この4人の中でリーグ戦で打席に立ったことがなくて。オールスターの先発が森下(暢仁、明大3年)で、あと磯村(峻平、明大1年)とかリーグ戦で投げている投手を初めて見て、これを打ってるんだとまじまじとレベルの高さを感じたところです。でも接している中では普通の大学生で仲良くなりましたし、話している内容も野球のことばかりではなかったので、そういう面では仲良くなりました。でもやはり参考にするところは多かったですし、出ている人がすごいなと思いました。

「下級生も多く出場しているのでのびのびやってもらって結果を出してもらえればと」(山岡)

リーグ戦での出番に向け、意気込みを語った山岡(左)

――続いてチームについてお伺いしたいと思います。夏までやってきてどのようなチームだと感じていますか

山岡 下級生が中心のチーム。

黒岩 そうですね、良い意味でも悪い意味でも下級生がすごく目立つチームなので。小島と岸本と小太刀は出ていて春は池田が出ていたんですけどほとんど下級生が占めているので、下級生をどのようにサポートできるか。下級生が調子悪いときにすぐに代わりで出てなんとか試合をつくるというのがうちのチームの特徴だと思うので、そこを意識してやっています。

山岡 自分たちが下の時とかはほぼ4年生の時にはあまり下級生がのびのびとやるという環境はなかったんですけど、下級生も多く出場しているのでのびのびやってもらって結果を出してもらえればと。駿も言ったんですけどサポートとかして 、あとは自分たちが出られるように準備するということくらいですかね。

黒岩 下級生もどんどん指摘とか、特に吉澤君とかファーストからレフトに向かって色々言ってきてくれて、「レフトしっかり-」とか「レフトちゃんと取ってよ!!」とか。そういう環境なのでそこを秋も継続していきたいと思います。

――4年生のカラーはどんな感じですか?

一同 難しいな。

中林 野球のときですか?それとも普段ですか?

――それでは普段についてお願いします

中林 なんか両極端じゃない?

黒岩 色々です。

三木 色々おるな。

一同 (笑)。

中林 (山岡の方を指しながら)パリピ。

山岡 いやいや。そういうのやばいから(笑)。

三木 まあ(山岡は)積極的活動タイプ。

山岡 いやいや、真面目です。

三木 で多分これ(中林)乙女っす。

中林 いやいやいや。

山岡 滝行ったときも結構高いんですよ。

中林 いや違うやん。下透けてるやん!

山岡 みんな大丈夫なんですよ。

三木 「ほんな押すなって、おい」? (物まね風に)

中林 下透けてたら怖くないっすか?

山岡 くっついてくるんですよ。

中林 くっついてはないぞ。

三木 いや、無理無理って感じやろ?

中林 そこに行けなかったんですよ、怖くて。

山岡 そういうところです。

中林 スカイツリーとか行ったらあるじゃないですか、ガラス張りの。ああいうところ無理なので。

――なるほど、乙女・・・

中林 いや乙女っていうか高いところ怖いだけです。

三木 でもぬいぐるみプレゼントしてすごく喜んでて、うさまるって分かります?誕生日プレゼントにうさまるのでっかいクッションあげたらめちゃくちゃ喜んでて。

山岡  喜んでて。だから乙女なんです。三木はずっと喋ってます。朝早い練習の時から熱い中の練習が終わってみんながくたーっとしているときもずーっと喋ってて。後輩いじったり、自分もよくいじられるんですけど、隙あったらすかさず。元気です。

――その秘訣とかあるんですか

三木 いやもう元気っすね。あんましんどい時がないんです。喋ってれば元気になるっていう。

中林 しんどい練習の後もやばいしんどいって言いながらずっと喋ってるので。

――寝る時以外喋っている感じですか

三木 そうですね。

山岡 まじでそんな感じです。

中林 (黒岩は)ゲーマっす。

黒岩 あと野球に真摯(しんし)。

――なんでしたっけ、プロスピじゃなくて

黒岩 パワプロですね。

中林 パワプロ一生やってますよ。

――パワプロは最近やってるんですか

黒岩 やってます。就活終わって、もう最高だと思って、外出ないでパワプロやってます。楽しいじゃないですかゲーム。人と関わらなくてゲームしてる時間が最高に楽しくて。みんな外行ったりとかするんですけど、自分部屋で一日パワプロやってれば最高に過ごせるんで。引いてます?大丈夫ですか?

――引いてないです、大丈夫です

黒岩 ゲーマーですね、パワプロ・・・パワプロだけだな。極端です本当に、だから本当に代表例だと思います。すごい喋ってる奴(三木)と、色々外遊びに行く人(山岡)と、何もしないような人と…。個性豊かです。まだつかみきれてないやつとかいます。

中林 確かに。

――まだですか

中林 どういうやつなのか分からんやつとか。個性豊かです。

山岡 でも仲はいい方だと思います。

――プライベートで下級生との交流はありますか

山岡 三木は多い。

黒岩 三木の独壇場っす。

山岡 下級生もやっぱり懐いてるので。

中林 懐いてるな。

山岡 一番下級生と仲良いです。

三木 下級生っすか?吉澤、山野(法3=岡山・金光学園)…、結構幅広いです。自分結構喋るので、自分から話しかけるので仲良い人も多いです。

――プライベートについてお伺いしたいと思います。部の推しメンは?

山岡 増田圭佑(文4=茨城・江戸川学園取手)だな。よく一緒にいるんですけど、波長が合うというか居心地がいいです。特にこれっていうのはないんですけど面白いので、彼。

黒岩 自分は主務の高橋朋玄(人4=福島・磐城)です。1年生の頃からずっと一緒にいて、2年生になってあいつがちょっと自分から離れちゃって寂しくて、3年生になって戻ってきてくれて、4年で寮に入って一緒にいる機会が多くてという感じで。夜二人で録画したドラマ見たりとか。パワプロあいつもやってるので、さっきもあいつとパワプロいいの出たとかラインしたりして。自分が一方的にともはるのこと大好きで、でもあいつなんかちょっと最近冷たいのでそこは寂しいです。あいつ誰よりも頑張ってて、六大学で早大が当番校で、一番忙しくてこの前のオールスターも、明日ある野球教室の企画とかも頑張ってやってるので尊敬してます。リスペクトです。

三木 推しメンですか?期待を込めて吉澤(同部屋でインタビュー中)で。

一同 (笑)。

吉澤 両思いや。

三木 両思いやじゃないねん。いや、頑張ってるんで、絶対に秋活躍してくれると思います。吉澤でお願いします。

――中林選手はいかがですか

黒岩 今西(同じく同部屋でインタビュー中)って言っておけば?

中林 いや、西垣ですかね。

一同 (笑)。

中林 アホなんですよ。めっちゃおもろいんですよ、会話とか話してて面白いですし。で結構野球になったらスイッチ入るので、すごく良いピッチングしたり。普段なんかぼーっとしてて何考えてるか分からんみたいなやつなんですけど、でもやっぱすごいいいもん持ってると思うので、頑張ってほしいですね。今西も頑張ってほしいと思うんですけど、あいつすぐふてくされるんで。

一同 (笑)。

――それではそれぞれが今ハマってることを教えてください

三木 プロ野球観戦で。あんま見なかったんですけど、応援がいいなと思って。

――どこの球団ですか?

三木 応援は西武が好きです。

山岡 俺めちゃめちゃ西武ファンなので、今度一緒に行こうという(笑)。

三木 行きたいなと思ってたんですけど、最近行っていいなと思ったので。ハマってます。

中林 TWICEです。もうハマってるとかじゃないですね。

――もう固定ですか

中林 もう固定っすね。

黒岩 僕本を読むことです。ビジネス本を。

三木 やってるな、やってるよこれ(笑)。

黒岩 あの、上司に取り入れられる、仲良くなれるコツみたいなの。会話を長続きさせるコツみたいなのをずっと読んでて、参考にしたりとか、こういう風に下級生に接すればいいのかとか学んだり、あとは経済新聞読んでます。

三木 絶対嘘や。

黒岩 ここの株価上がったなーとか。

中林 絶対嘘や(笑)。

黒岩 世の中に出ていく上で知識は武器になるのでそういうところは磨いていきたいなと思います。

山岡 俺はYouTubeめっちゃ見てて。

黒岩 俺もそれだ(笑)!

山岡 めっちゃ見てて、幅広いんですけど、それこそ自分西武大好きなので野球の動画とかうまい野球選手の動画見てイメージしたりとか。そういうのもあれば単純に面白い動画を出して家帰ったら大体YouTubeとか携帯でリラックスしてるって感じですね。

「最後は勝って笑って終わりたい」(中林)

優勝への強い思いを口にした中林

――それでは秋季リーグ戦に向けての話をお願いします。どのようなプレーがしたいですか

山岡 大学で野球終わりで、集大成なのでとにかく悔いの残らないようにというか。全力で4年生がやることで下級生も頑張んなきゃみたいな感じで危機感も与えられると思うし、頑張ってるところを見せればよりチームもひとつになれるなと思うので、全てにおいて全力プレーで気合い入れて元気出してやっていこうと思います。

中林 1年生のときに優勝を経験したといっても自分たちベンチ入ってないので、経験した中に入らないと思っています。だからとにかく優勝して日本一になれればなんでもいいかなと思ってるので、最後は勝って笑って終わりたいなと思います。

三木 自分が出るよりもチームが勝つのが一番だと思うので、出た時はチームのためになるようなプレーをして勝利へ導けるようにやっていきたいと思います。

黒岩 三木と一緒でチームが勝って優勝できれば自分たちはもう満足なので、下級生や(試合に)出ている人達のサポートを続けてなんとしても勝つことだけを考えてやっていきたいと思います。

――警戒しているチーム、投手は

黒岩 全部。どこも油断できないので目の前の一戦一戦を頑張るだけです。

三木 本当にどこも、いい投手がいるので全部だと思います。

中林 じゃああえて明治で。JAPAN(大学日本代表)で森下とか逢澤とか渡辺(佳明)とか投打の中心が世界行っていて、六大学から3人そろったの明大だけなので、中心がそういうところに行って成長してきているというと怖いチームだと思う。あと、春明大も優勝できてないのでそこ(優勝)に対してすごく来るので個人的には明大が一番怖い相手になるんじゃないかなと思います。

山岡 全部なんですけど、慶大で。ライバルというか宿敵なので最後やっぱり早慶戦で慶大に勝って優勝したいという気持ちが強いです。

――リーグ戦のカギを握る早大の選手は?

黒岩 加藤ですね。加藤は絶対に4番でいくと思うので、加藤が打てば流れも変わりますし、もちろん小島というのもあるんですけど、やっぱり打たないと勝てないので加藤のひと振りで流れを変えてほしいという期待も込めて加藤がカギを握っていると思います。

三木 吉澤で。加藤、福岡(高輝、スポ3=埼玉・川越東)がすごく警戒されてランナーがたまって下位打線にいくと思うので、やはりそのあたりで。やっぱり小太刀と吉澤でお願いします。その二人が返せれば点は入るのかなと思うので、その二人でお願いします。

中林 西垣と今西で。第一戦とか小島が投げる試合は小島がある程度抑えて、勝てる計算はだいぶ立つと思うんですけど、二戦目どうやって勝つか考えた時にそのへんのピッチャー陣が頑張ってくれるのが大前提になってくると思います。もちろん野手が点取るのもそうなんですけど、小島が投げない時にその二人がどれだけ頑張れるかというのが(大事なので、)キーマンの二人になってくるんじゃないかなと思います。

山岡 小島と小太刀。理由はキャプテンと4年生の意地というのと、小太刀は早慶戦でもそうだったんですけど、高校の時から勝負強いので。そういう選手にチャンスで回ってくると思うし、彼はやってくれると思うので、期待を込めてというかその二人です。

――チームでのリーグ戦の目標は

黒岩 目標は変わらず去年の最下位をリベンジということで『捲土重来』というのはひとつです。あとはさっき山岡も言っていたんですけど早慶戦で慶大に勝つ、そしてリーグ戦で優勝する、で最終的には日本一になるというこの目標はぶれないと思います。細かいところはその都度その都度変更したりとか日に日にどんどん改善してますけど、その軸をぶらさないで頑張ってます。

――それでは最後にリーグ戦への目標をお願いします

山岡 チームが優勝できればそれでいいので、4年生が中心になって引っ張っていってまずはリーグ優勝をしたいです。そして日本一にもなれればいいなと思っているので、優勝という言葉しか頭にないのでそれを目指して頑張ります。

中林 リーグ戦優勝したいし、日本一にもなりたいのでそこに向けてやっていくのと、そればっかり意識して固くなったら駄目だと思うので、しっかり野球を楽しんで最後までやりきりたいなと思います。

三木 自分たちは優勝は見させてもらったんですけど、下級生は優勝を知らないと思うので今度は自分たち4年生が、活躍するのは下級生かもしれないんですけど、やはり4年生が優勝して優勝の素晴らしさだったりを下級生に伝えていければなと思います。

黒岩 4年生でデータとか取ってくれたりとかバッティングピッチャーとかそういうのは全員で協力してやっているので、ベンチに入る以上はその人たちの思いは受け取って、自分たち目立たなくていいので、必要な時に求められることを最低限してチームで輪になってやっていきたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 糸賀日向子)

頼れる4年生が、チームのために献身的な働きを見せます!

◆黒岩駿(くろいわ・しゅん)(※写真中央右)

1995(平7)年9月10日生まれ。175センチ。長野日大高出身。スポーツ科学部4年。夏の思い出は逗子海岸に行ったことという黒岩選手。長野県出身で小学1年生以来約15年ぶりだったという海は天気に恵まれたこともあり、すごくきれいで最高だったそうです。

◆三木雅裕(みき・まさひろ)(※写真右)

1996(平8)年11月22日生まれ。173センチ。東京・早実高出身。社会科学部4年。この夏の思い出に野球を挙げた三木選手。野球人生最後の一年なので追い込もうと思い、過ごしたそう。この夏の練習の成果を神宮でも存分に発揮してくれるでしょう!

◆中林健吾(なかばやし・けんご)(※写真中央左)

1996(平8)年8月9日生まれ。176センチ。三重高出身。スポーツ科学部4年。この夏は井上苑子のライブに行ったという中林選手。最前列でライブを堪能しただけでなく、バックステージに招待されてご本人と写真が撮れる8人に選ばれ、一緒に写真を撮ったという強運の持ち主。この引きの強さで秋季リーグ戦でも勝利を引き寄せてくれることでしょう!

◆山岡仁実(やまおか・ひとみ)(※写真左)

1996(平8)年8月25日生まれ。175センチ。東京・早実高出身。スポーツ科学部4年。この夏は同期と車2台で千葉に旅行に行ったという山岡選手。民宿に泊まったり、海に行って遊んだりして仲間と秋季リーグ戦に向けてさらに絆を深めたようです。