【連載】秋季リーグ戦開幕前特集『逆襲の早稲田』 第1回 徳山壮磨×西垣雅矢

野球

 1勝1敗で迎えた慶大3回戦。志願の連投で意地を見せた小島主将和哉(スポ4=埼玉・浦和学院)の熱い思いに報いるべくマウンドに上がったのは二人の新入生。徳山壮磨(スポ1=大阪桐蔭)と西垣雅矢(スポ1=兵庫・報徳学園)は好調の慶大打線を抑え込み、投手戦に持ち込んだ。高い実力を持つ彼らはどのような思いを胸に早慶戦のマウンドへ上ったのか。東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)へ向けての意気込みと、この夏の思い出に混じえて、当時の心境を伺った。

※この取材は8月29日に行われたものです。

「切磋琢磨しなければな、と思っています(徳山)」

良きライバルであり、良き友である二人

――入学から約半年が経とうとしていますが、1年生の前半を振り返ってみていかがですか

西垣 最初は慣れない環境の中でついていくので必死だったんですけど、リーグ戦も経験させていただいたことで練習も先輩のまねをするだけではなく、自分で考えて取り組めているかなと感じます。

徳山 自分も最初は先輩とお話しするのもそうなんですけど、気を遣ったり細かいことだったり少し緊張していたんです。でも最近こっちの安倍寮に移ったり、さらに野球に集中できる環境になってきているので本当にありがたいです。恵まれた環境にいるのでさらに頑張っていきたいと思います。

――普段の生活はいかがでしょうか

西垣 学校は…まだ成績が出ていなくてできているのか不安なところが大きいんですが。でも上手くできてるんじゃないかなと…(笑)。

徳山 自分も同じ感じです。(笑)

――そろそろお互いのイメージも固まってきた頃かと思うので、今のお互いの印象を教えてください

西垣 やるときはやる…ですね。プライベートでも仲良くて、オフの日とかも遊びに行ったりするんですけどオフではしっかり遊んで、練習の時にはしっかり練習に入っています。そういうところは見習っていきたいです。

徳山 プライベートでも仲良くしているんですけど、やっぱりこれからは僕ら二人が頑張っていかなければいけないので、切磋琢磨していかなければな、と思っています。

――お互いの投球の特長はどんなところだと思いますか

西垣 やっぱり真っすぐのキレとコントロールですね。バシバシ決まるんで。それは最初に見た時からすごいなと思っていました。

徳山 そうですね…どの球でもカウントが取れることが西垣のすごいところだと思います。バッターの考えていることの裏をかくような投球をしているので、やっぱりレベルが高いですね。

――西垣選手は普段から配球をご自身で考えていらっしゃるのですか

 そうですね、最初は先輩にお任せしていたんですけど、自分が「こうしていきたい」というのは先輩のキャッチャーでも伝えるようにしています。普段岸本さんと組む時でもアドバイスを頂いたり自分から意見交換をしたり、そういう雰囲気をつくるようにしています。

――お二人とも出身は兵庫県で高校も関西ということですが大学入学以前に対戦したことはあったのですか

西垣・徳山 いや、なかったんですよ。

――大阪桐蔭高と報徳学園高という関西の強豪校ご出身ということで対戦されていたのかと思っていました

西垣 実は練習試合でやる予定だったんですけど、雨で流れてしまって。結局試合はできなかったんです(笑)。

――そうだったのですね。それでは大学野球の質問に入らせていただきます。春季リーグ戦を振り返ってみていかがでしたか

西垣 自分は法政戦からベンチ入りだったんですけど、特に早慶戦のあの場面で投げさせていただいたことが大きかったです。自分の中で自信につながりました。でもやっぱりレベルが高いので、甘い球はすぐに打たれてしまうというのは一番最初のリーグ戦で感じました。

徳山 自分も高校と違って大学はレベルの高いバッターがそろっている印象があります。でも1年生のこの春から投げさせていただいて経験を積ませていただいたことは先につながると思います。早慶戦の第3戦を自分は先発をさせていただいて西垣が抑えたことは今も自信になっていますし、この経験をこれから生かしていきたいと思います。

――いまお話に出てきた慶大3回戦では久々に慶大に勝ち点を譲りませんでした。そのことについてはいかがでしょうか

西垣 早慶戦では小島さんが第1戦、第2戦で志願登板というかたちだったんですけど、すごくかっこいい姿を見せていただいたのでそこで自分も頑張りたいと思いました。徳山も先発していてその姿に奮起させられたっていうのもあったと思いますし、余計に早慶戦という大きな舞台で勝ちたいと思いました。

徳山 ここ最近慶応から勝ち点を取れていなかったのは自分も知っていたので、自分が先発して勝ちたいっていうのがあって先発させてもらったんです。その結果勝ち点を取れたことは自分もうれしかったんですけど、チームにとっても3位になれたことですごく大きな勝ちだったのかなと思います。

――その登板は志願であったと試合後のインタビューで伺ったのですが、登板に際して髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)や小島主将からは何か言葉をかけてもらいましたか

徳山 「誰が投げたい」という場面になって、自分は先発がしたかったので「先発したい」と伝えました。で、次の朝に小島さんから「徳山、きょう先発いくから頑張れよ」と言っていただきました。

――小島選手から登板を伝えられたのですね

徳山 そうなんです、その日(第3戦当日)の朝ですね。

――先発希望者を募る状況というのはどのような雰囲気だったのでしょうか

徳山 普通に手を挙げにくい場でしたね。自分は投げたいと思っていたんですけど、誰が投げるのかなってなったときには「やっぱり先輩が投げるのかな」と思っていました。でも今西さん(拓弥、スポ2=広島・広陵)も早川さん(隆久、スポ2=千葉・木更津総合)も手を挙げなくて。あれ?じゃあ自分投げます、みたいな。

一同 (笑)。

――実際に先発してみていかがでしたか

徳山 もっと緊張するのかと思っていたんですけど、普段通りやれば大丈夫だって自信もありました。普段通りを意識したことが抑えられたという結果につながったのだと思います。

――ありがとうございます。ここからはお一人ずつお話を伺わせていただきます。徳山選手は開幕から1軍にいらっしゃいました。どのように感じていらっしゃいますか

徳山 やっぱり1年生の自分の立場としては、今後に向けての経験としての面が大きかったと感じます。でも1年生だからこそ怖いもの知らずでできると思って投げようと考えていました。

――立大戦から全てのカードで登板がありました

徳山 六大学全てチームの雰囲気というか打線を感じることができたので、今後のリーグ戦で生きてくるかなと思います。

――特に印象に残っている対戦はありますか

徳山 慶応戦の2回戦ですね。自分は9回に登板がありました。その試合は勝ったんですけど、人が多いあの雰囲気を感じることができたのがすごくいい経験になりました。

――やはり早慶戦には独特の雰囲気がありましたか

徳山 あれだけ大学の試合で人が集まることがなかなかないので、投げることができて幸せでしたね。

――その慶大3回戦では途中で西垣選手と交代という形になりましたが、元々は完投してやろうという気持ちだったのでしょうか

徳山 そうですね、先発するときはやっぱり最後まで投げようという気持ちでやっているので…。でもなかなか点が入らず厳しいゲームだったので西垣にしっかり託しました。

――夏はケガをされたとのことですが現在の状態はいかがですか

徳山 今はノースローの状態です。早慶戦が終わって1週間くらいの練習中に自分でも肩痛めたなという実感があって。病院に行ったらしばらく投げずに様子を見ることになったんです。その後また少しずつ投げていたら突然肩が抜けたような感覚になってまた病院へ行ったら肩に水が溜まっていたような状態で…リハビリ中心ですね。

――普段の疲労がたまってしまった感じでしょうか

徳山 そうですね、練習中のケガというよりは普段の蓄積だと思います。

――現在はどのような練習を行っていますか

徳山 肩はリハビリを中心にしているので、今は走ったり下半身中心ですね。下の土台をしっかりつくっています。

――焦りなどは感じていませんか

徳山 初めのころは少し焦りはあったんですけど、よくよく考えればまだ1年生なのであせらずにじっくりとやっていこうかなと思っています。  

――ありがとうございます。続いては西垣選手にお話を伺います。昨季はまず、フレッシュリーグでの登板になりました。大学生相手にピッチングをしてみていかがでしたか

西垣 フレッシュリーグでの最初の登板は9回に2失点してしまい、結局引き分けになってしまいました。9回まで抑えられたというのは自信につながりましたが、最後はやはり体力不足だと感じましたし、抑え切れなかったという面では明治戦はうれしさよりも悔しさの方が大きい試合になりました。

――フレッシュリーグでの好投により1軍へ呼ばれることとなりました。招集がかかった時はどのように感じましたか

西垣 例えば立大の川端(健斗、立大)や明大の磯村(峻平、明大)たちのような他大の1年生が頑張っているし、同じチームで徳山がずっと投げていたり丸山(壮史、スポ1=広島・広陵)が頑張っていたりしたのでチャンスがあればしっかり投げれるようにしようと思っていました。 

――ご自身の投球の強みはどこだと思いますか

西垣 やっぱりさっき徳山が言ってくれた事なんですけど変化球でカウントを取れるというのは自分の強みです。配球とかを考えながらバッターが想定していない方を予測して投げていくところも強みだと思います。

――最後はフォークで決めることが多いと思うのですが、変化球を生かすために気をつけていることはありますか

西垣 やっぱり外角多めの配球になるとバッターに踏み込まれてしまうので、一打席に一球は内角に投げるように意識しています。どのカウントでもストライクを取れるとさっきは言ったのですが、これから先を考えていくと真っすぐを強化したいと思っています。ストレートが良くなるとフォークボールで振ってもらえる確率も高くなると思うので、エサになる真っすぐを大事にしています。

――早慶戦ではリリーフは中盤からの予定であったとお聞きしたのですが、実際は緊迫した終盤での登板となりました。投げてみていかがでしたか

西垣 最初は正直「自分が行くんですか?!」というところもあったんですけど、肩はつくっていたし心の準備もしていたのでスッと入ることができました。ただ早慶戦という大きな舞台は高校野球とはやっぱり違いました。そんな中で徳山は最初から頑張ってくれていたし、無駄にしたくなかったので11回までピンチをつくりながらも投げ切ることができてよかったです。

――西垣選手は大学野球と高校野球の違いはどのようなところだと捉えていますか

西垣 学生が学校をあげて応援してくれるところだと思います。高校野球も応援はして頂いたんですけど、熱さが違うというか…早慶戦においては両校の意地みたいなものがぶつかるので特にそう感じました。

――8月にはブラジル遠征を経験されたと思いますがこの夏は移動続きになりましたね

西垣 そうですね、自分にとっては海外で野球をすることも初めてだったので…もうなかなかブラジルで野球をすることもないと思うので、大変なこともあったんですけどこの夏はいい経験をさせて頂きました。

――疲れなどはありませんか

西垣 着いた時や帰ってきてすぐはずっと眠い感じだったんですけど、ご飯をしっかり食べることや夜にしっかり寝ることを意識して体調を管理しました。

――ブラジル遠征での思い出はありますか

西垣 小さい子がすごくかわいかったんです。日本の子どもよりもフレンドリーで、みんなフランクな感じだったんで(日本は)やっぱりシャイな国だなぁと思いましたね(笑)。あと、世界遺産のイグアスの滝にも行ったんですけどとにかくすごくて。パワーをもらいました! 

――高校生の頃は先発投手として投げていらっしゃいましたが、現在は先発投手へのこだわりはありますか

西垣 今は先発で投げたいというよりは、任せていただいたところをどこでも投げたいと考えています。先発で投げさせていただけるのであれば、しっかり結果を残してやろうと。でも将来的にはやっぱり先発で投げたいんですけど今はそのための経験として、どんな場面であっても投げようと思っています。

――ありがとうございました。ここからはまたお2人にお聞きします。春季リーグ戦、ブラジル遠征、夏季オープン戦を振り返って挙げられるご自身の課題はありますか

西垣 自分は真っすぐが良くない日は変化球も決まらないので、課題は真っすぐだと思います。

徳山 今はやっぱり体を強くするというか、ケガをしない体をつくることが課題だと思います。この4年間は自分にとって大切な時間なので、これからはもうケガをしないようにしていきたいです。

――ありがとうございます。西垣選手はその課題を改善するためにどのような練習を行っていますか

西垣 キャッチボールや遠投をすごく意識しています。特に自分は球がシュート回転する癖があるので、その癖を改善するために70メートルの遠投であったり大遠投とかは特に意識しています。

――徳山選手は下半身のトレーニングが中心とのことでしたが、普段は走り込みを主に行っているのでしょうか

徳山 そうですね、前よりは走るようになりました。

――質問は変わりますが、投手のお二人から見て今のワセダの投手陣全体の調子はどうだと思いますか

西垣 小島さんは大黒柱で一本立ちしてるというのはあるんですけど、次の第2先発という所でしのぎを削っているところだと思います。まだ決まっていないので…。

――徳山選手も以前第2先発はまだ決まっていないとおっしゃっていましたが

徳山 見ていて(第2先発は)誰になるか分からないというところがあります。ただやっぱり第1戦で勝てても第2戦で勝てなければ正直意味がないので2タテできるように2戦目の先発は大切だと思います。

――同じ学部、そして同じポジションの先輩として小島主将がいらっしゃると思います。主将、エースとしての印象を教えてください

西垣 自分は1年生、先輩は4年生と学年に差はあるんですけど気軽に話しかけていただいてとても相談しやすいです。ピッチングのことだけでなく色んなことを教えていただけるので頼りになる主将です!

徳山 小島さんは自分の背中で、行動で引っ張るタイプの主将なので、背中を見て自分も頑張っていかなければいけないと思います。練習からも引っ張っていただいているのでそんな先輩にならないといけないと思えるいい見本です。

――普段はどのようなお話をされるのですか

西垣 授業の事とかピッチングの事とか…小島さんは大学日本代表なのでその時の他大の選手はどんな練習をしていたかとか経験したことを教えていただいたりしています。

夏の思い出

先発を任される機会も増え、日に日に期待が高まる西垣

――ここからは野球のこと以外にもお伺いします。今の1年生を一言で表すとどんな学年ですか

徳山・西垣 えっ…。

徳山 どんな学年って言われると…。

西垣 難しいなぁ…。リーダーがいないんですよね。

――まとめる側の人間がいないということですか

西垣 そう…ですね。バシッという人がいないというか、こいつにはついていけるなとか、出てきてなくて…。

徳山 リーダー不足の学年ですね。

――同期の中で「こいつはすごい」という人はいますか

徳山 今井(脩斗、スポ1=埼玉・早大本庄)ってやつがいまして…体がムッキムキで筋肉がもうすごいんすよ(笑)。そいつがバットをへし折るんです(笑)。

――バットを折るんですか

徳山 こうバットを(膝で折るジェスチャー)バキッと。

西垣 ヒビの入った使えないバットがあってこうやって(バットを膝で折るジェスチャー)折るんですけど(笑)。普通は折れない。

徳山 折れん。あいつは本当にパワーがすごくて(笑)。バッティングでもかっ飛ばすんですけど…バキッと。バット真っ二つです。

西垣 でもあれは本当に衝撃で。自分は動画で見せてもらったんですけど(笑)。普通プロ野球の外国人選手がやるんですよ。

徳山 メジャーリーガーが怒ったらバットをこうする、みたいな(笑)

西垣 バキッとね…。

徳山 すごいヤツです。

――すごい人がいるんですね。では、もうすぐ8月も終わりますが、夏はどのように過ごしましたか

西垣 自分はブラジル遠征もあったんですけど、徳山たちと一緒にプール行きました!

徳山 サマーランドな(笑)。

西垣 仲のいい1年生8人で行きました!運転できる人に運転してもらって。

徳山 レンタカー借りて運転してもらって行きました。楽しかったです。

西垣 1日中泳いで…死ぬほど楽しかったです(笑)。また何かしたいなぁって話してて!次はバーベキューとか行きたいよな!

――また次のオフが楽しみですね。

徳山 あとは遊びに行くというよりは近くで遊ぶ感じですね…。</p

――部活がない日は同期で集まることが多いのですか

徳山・西垣 そうですね、やっぱり多いです。

――ことしの夏はお二人とも母校が甲子園へ出場されたと思うのですが結果は気になりましたか

徳山 気になってました。

西垣 もちろん(笑)。

――報徳学園高はことしは久々のベスト8でしたね

西垣 そうですね、8年ぶりの(8強入り)だったんですけど一個下のみんな知っている後輩たちなので特にうれしかったです。

――ベスト4をかけた済美高との試合は最後まで目が離せない緊迫した試合になりましたね

西垣 そうなんです、最後に意地を見せてもらいました。

――大阪桐蔭高は史上初の二度目の春夏連覇おめでとうございます!

徳山 ありがとうございます。去年の負けからよくここまで成長したなと。

――お二人の投手としての視点から気になった選手はいましたか

徳山 やっぱ吉田くん(輝星、金足農高3年)じゃないすかね。あの子はすごい。

西垣 すごかったよな。

――すごいというのは具体的に言うとどのあたりでしょうか

徳山 やっぱりあれだけきれいな回転で投げられるピッチャーは高校生にはなかなかいないことですね。

西垣 ずっと投げ抜いてきたこともすごいですし、ギアを上げたときとか高校生なのにすごいなと。

――ではバッターとして対戦してみたい選手はいましたか

徳山 根尾(昂、大阪桐蔭高3年)(笑)。

――ことしは大活躍の年でしたね。徳山選手が高校生のころからやはり目を見張るものはありましたか

徳山 そうですね、素質はいいものを持っていましたね。もともといいものを持っていたので、自分らが引退してから一皮むけてすごく良くなっていますし…。まぁ自分たちがいた時から皮めくれてたら良かったんですけどね(笑)。

一同 (笑)。

――昨年悔しい思いをした柿木蓮投手(大阪桐蔭高3年)はことしエースとして活躍されましたね

徳山 去年の負けからすごく成長したというのはテレビを見てて感心しましたし、準決勝を投げた後に志願して決勝を投げたと聞いているのでエースらしくなったなと本当にうれしく思いました。

――柿木君にはどんなことを伝えたいですか

徳山 よく投げたの一言ですね。やっぱり去年の負けから努力したことの結果だと思いますし、実力は発揮できていると思うのでそこはあいつの成長ですね。

――昨日は高校日本代表対大学日本代表の壮行試合がありました

徳山 観に行ってましたね。めっちゃいい席で見てました!三塁側(高校代表側)のベンチ裏の一番前です。

――本当にいい席ですね

徳山 だから藤原(恭大、大阪桐蔭高3年)とか根尾とか柿木とか中川(卓也、大阪桐蔭高3年)とずっと目が合ってて(笑)。

西垣 もう、1人のファンとして「高校生すごいな」とか「大学生えぐいな」とかずっと話してましたね。

――高校生もこの短時間に木のバットへ適応したことというのは

西垣 いや、本当にすごいと思います。普通無理やって。

徳山 まじ半端ないって(笑)。

「優勝しないことには始まらない(徳山)」

焦らず復帰を目指す徳山

――ありがとうございます。まもなく秋季リーグ戦が開幕しますが、チームとして春の結果を踏まえてどのような意気込みで臨みますか

西垣 3位という結果には全然満足していないので、優勝して、秋の神宮大会でも優勝することが目標です。それに向けてリーグ戦も頑張ります。

徳山 きょうも朝にミーティングがあったんですけど1点でも多く取って勝つというか、しっかりこまめに点を決める野球をするという話を監督さんから言われたんです。そのためにやるべきことたくさんあって、どこのチームも秋は集大成のつもりで来ると思うので、自分たちも立ち向かっていかなければいけないんです。でも自分たちも優勝しないことには始まらないので、本当に優勝したいですね。

――秋季リーグ戦で警戒するチームや選手はいらっしゃいますか

西垣 昨日は明治の選手と代表戦を観ていて、現在明治の状態がすごくいいと聞いているので春の力を考えても明治を警戒したいです。

徳山 明治は確かに食らい付いてくる打線というか、ピッチャーとしてやりにくいなと感じたチームなので警戒してます。自分としてはやっぱり慶応も警戒しています。

――最後に意気込みをお願いします

西垣 自分は4年生の先輩たちにフォローしていただいてばかりなので、4年生の『最後のリーグ戦』という気持ちをくみ取って感謝しながらプレーしていきたいです。

徳山 自分は今季調整から入ることになるんですが、4年生最後の大会でもあるのでしっかりサポートして終盤に投げれるように仕上げたいと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 柴田侑佳)

春同様、チームを勝利に導く投球を期待しています!

◆徳山壮磨(とくやま・そうま)(※写真右)

1999(平11)年6月6日生まれ。183センチ、77キロ。大阪桐蔭高出身。スポーツ科学部1年。投手。右投右打。初めての同級生と同時対談になりましたが、普段とは少し異なる面を見せていただきました。テンポの良い関西弁での掛け合いでお話を伺えた貴重な機会でした。「焦らずじっくりと」後半戦へ向けて準備を。

◆西垣雅矢(にしがき・まさや)(※写真左)

1999(平11)年6月21日生まれ。183センチ、73キロ。報徳学園高出身。スポーツ科学部1年。投手。右投左打。対談中「ピッチングの参考にしている投手は?」と伺ったところ、「特に参考にしている選手はいない」とのことでした。自分が気持ちよく投げれるフォームで投げ抜きたいとのことで、こだわりを感じました!