上位グループ戦初戦、敬愛大にストレート負けも確かな収穫

女子バレーボール

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)上位グループ戦の初戦、早大は暫定1位の敬愛大と対戦した。1セット目は、中盤に相手に大幅にリードされ、追い上げることができずにセットを落とした。続く第2セットは早大リードで試合を進めていたが、終盤で逆転されてしまう。デュースにもつれこんだが、相手に軍配が上がった。3セット目は要所でブレークされて点差が開き、セットカウント0-3(17-25、24-26、17-25)で敗北を喫した。結果はストレート負けとなったが、新たな戦術を試し、試合終盤も暗くなることなく相手に食らいついた次につながるゲームとなった。

 第1セットの序盤はサイドアウトの取り合いとなったが、8-7の場面で相手に7連続得点を許してしまう。コートの穴を突くスパイクやブロックを利用した攻撃に翻弄(ほんろう)され、一気に点差が開いた。秋重若菜(スポ2=大阪・金蘭会)や中澤恵主将(スポ4=大阪・金蘭会)を中心としたサイドからの攻撃や山下日和副将(社4=千葉・市船橋)のクイックで得点するも、追い上げることができずにセットを落とした。

山下(右)と中河のブロック

 第2セットは、1セット目の雰囲気を引きずることなく、セット中盤までは早大リードで試合を運んだ。南里和(商2=東京・女子学院)のツーアタックや中澤のサービスエースが決まり、順調に得点を重ねる。中盤、山下が「流れが変わってしまった」と振り返ったように、早大の2本のスパイクミスを含む、相手の連続得点で同点となった。しかし中河果子(法1=東京・大妻)が入り、山下と2枚でブロックポイントを得、16-15とした。21-18の場面では、ブロックアウトを皮切りに相手が5得点を連取。セット終盤に逆転されてしまう。秋重の力強いスパイクで得点し、デュースに持ち込んだが、あと1歩届かずセットを奪われた。

 後がない第3セット、相手の軟打やクイックを交えた攻撃に対応しきれず、要所でブレークされ、引き離されてしまう。早大は、ピンチサーバーでの起用が多い中河を長い間コートに投入するなど、新たな試みで応戦した。点差は開いているものの、早大のコートの雰囲気は明るく、中澤を中心に攻撃の手を緩めなかった。最後まで粘ったが、相手のスパイクがコートに決まり、セットを取り返すことができなかった。

終始明るい雰囲気だった早大

 ストレート負けではあったが、チームの雰囲気は良く、収穫のある試合だった。今後、2セット目のように競り合う展開となったときに勝ち切れるよう、ミスを修正していきたい。今後の上位グループ戦も強敵が待ち構えているが、早大らしい明るい雰囲気のまま戦い抜き、勝利を掴みたいところだ。

(記事 山田真由、写真 五十嵐香音)

セットカウント
早大 17-25
24-26
17−25
敬愛大
スタメン
レフト 中澤恵主将(スポ4=大阪・金蘭会)
レフト 柴田羽乃香(商3=東京・お茶の水女大付)
センター 山下日和副将(社4=千葉・市船橋)
センター 神庭有花(先理4=埼玉・市浦和)
ライト 秋重若菜(スポ2=大阪・金蘭会)
セッター 南里和(商2=東京・女子学院)
リベロ 神戸彩有(文講3=長野・松本県ケ丘)
コメント

山下日和副将(社4=千葉・市船橋)

――先週の悔しい敗戦から、今日の試合にどのような気持ちで臨みましたか

 大東戦はもう少しのところで取り切れないという試合だったのですが、やはり相手にやられたというよりは、自分たちが乗るに乗れないミスがありました。ミスが多いのが今大会の課題なので、ミスを出さず、コンビなど練習でやってきたことを全部出すという意識で臨みました。

――試合内容を振り返って

 特に2セット目は負ける試合ではなかったのですが、流れが変わってしまったのが 私の2本のスパイクミスであり、最後の神庭のネットタッチであり、4年生のミスで取り切れなかったなと心残りで。4年生は最後のリーグですし、しっかりしなきゃなというか、あのセットがキーポイントだったと思っています。最後のセットは自分たちも新しいことをやってみて、それで得た良い戦術とかもあったので、頭を切り替えて明日から頑張りたいと思います。

――今日は後衛にも入っていましたがそれについては

 みんな慌ててしまった部分もあったのですが、整う部分もありました。自分がレシーブをしっかりすればよいという話になったので、しっかり確認して明日に臨みたいと思います。

――第2セット、中河さんと2枚で跳んでブロックポイントがありました。振り返っていかがですか

 中河はすごくプレッシャーだったと思うのですが、顔つきとかも勝負してくれている顔になっていました。ブロックもしっかり決めてくれて、1年生なのですがすごく頼もしいというか、こちらももっとやらなきゃという気持ちにさせられました。

――ご自身のブロックについては

 2セット目とかだいぶ粘って止めに行ったりできたと思うのですが、敬愛大の速いトスに対して両サイドの人含めてどこに2枚付くかという戦術を、もっと早く自分が指示できていたらもう少し打ち込まれるのを阻止できたのかなと思うので、指示の面で頑張らないといけないなと思います。

――ブロードなど山下さんの本数が増えている印象ですが、攻撃面はいかがですか

 そうですね。でも決めきれていないのが悔しいところです。サーブレシーブが崩れると中澤と秋重頼みになってしまうので、レシーブが入ったときに自分だけでなく神庭も含めミドルがもっともっと打って決めていかないと苦しくなってしまうので、もっと頑張りたいと思います。

――次戦に向けて意気込みを!

 明日は先週もう少しというところで悔しい負け方をした大東大です。今日は大東大も負けているので、お互いに負けた同士というか後がない同士、気持ちの面で負けないように。残りの2試合の中で自分たちも成長して、しっかり勝ちきりたいと思います。