波に乗れなかった序盤から持ち直し、国際武道大にストレート勝利！

　春季リーグ４戦目を迎えた早大。立ち上がりが振るわず、リードを保ちながらも波に乗れない展開に。終始サーブレシーブで中澤恵主将が狙われるも大きくは崩されず、攻撃枚数を確保し続けた。徐々に調子を取り戻した早大は、セットカウント３－０（25－21、25－17、25－15）で４連勝を収めた。

　第１セットは柴田羽乃香（商３＝東京・お茶の水女大付）のサーブで幕を開けると、いきなり長いラリーとなった。相手が真ん中に狙って落とし入れたボールを南里和（商２＝東京・女子学院）が落ち着いて拾い、相手のミスを誘った。その後は相手のローテーションミスが続き、プレーが中断される。山下日和副将（社４＝千葉・市船橋）がブロックポイントで11－６とすると、続くプレーでも山下がクイックを決めた。しかし、物理的に切られる流れに、早大もサーブミスが連続し勢いに乗りきれず。終盤は神庭有花（先理４＝埼玉・市浦和）のクイックで先に20点台に乗せると、山﨑葵（社１＝岡山・就実）の守備がスパイカーたちを後押し。このセットを25-21で先取した。

　続く第２セット、試合開始からサーブで狙われ続ける中澤が反撃。コート奥深くとストレートのライン上を打ち分けて４－１とする。中盤、昨年リベロを務めた神戸彩有（文講３＝長野・松本県ケ丘）がコート上に。守備力が向上し長いラリーとなったところを山下と南里和（商２＝東京・女子学院）が止め14－10。ここから山下のサーブが効果的に働いた６連続得点で一気に突き放し、相手にタイムアウトを取らせた。終盤は秋重若菜（スポ２＝大阪・金蘭会）の攻撃力が光り、25－17でセットを取った。

ブロックに跳ぶ神庭（左奥）

　最終第３セットは、徳山奈々美（スポ２＝兵庫・加古川西）がコートに送られた。後がない相手のプレーに粘り強さが増し、スパイクが一度では決められない。しかし全員でつなぐバレーを展開し、拮抗（きっこう）した状態が続く。試合が動いたのは13－８の場面。秋重が滑り込んで拾ったボールを山﨑が好守備でつなぎ、非常に長いラリーとなった。これを中澤が決めきると、早大はコートの中央で堅く肩を抱き合って重い１点を喜んだ。続く徳山のサーブで３連続得点をあげ17－８。勢いづいた早大は、秋重と徳山のブロックでマッチポイントとすると、25－15の大差で試合を決めた。

長いラリーを制し喜ぶ選手たち

　現在、失セット数０の早大。本試合は、滑り出しが不安な流れも見えたが、崩れることなく持ち直した。最終セットでは南を下げて３枚ブロック体制にしたり、神戸・徳山を入れたりなど工夫が見え、まだまだ早大の底は見えないと感じさせる試合であった。次週はちょうど折り返し。ライバルである敬愛大の試合数がまだ少ないとはいえ、早稲田の上位通過は堅く、全勝優勝の夢に着実に近づいている。

（記事　五十嵐香音、写真　藤田珠江）

コメント

神庭有花（先理４＝埼玉・市浦和）

――今日の試合を振り返ってみていかがですか

　１セット目怪しかったですけど、全体として勝ち切れてよかったです。

――勝っていても乗り切れない感じがありました。要因はどういったところにありますか

　自分たちはサーブを狙う位置とかを決めて攻めていこうという話でしたが、攻めた上のミスがあって乗り切れないところがありました。

――サーブレシーブがかなり中澤主将狙いでしたが、何か対応などのお話はありましたか

　サーブレシーブに関してはあまりなかったですが、自分たちがミスをしなければ勝てるというか、自分たちのプレーが出せれば良いと考えていたので、そこを意識してミスしないように頑張ろうと話していました。

――相手がブロックをよく見て間に打ってきている印象でした。今までに比べブロックの完成度はいかがでしたか

　相手は今回速攻をよく使うチームだったので、意識して速攻につきたかったですが、少しサイドに振られがちだったかなと思います。

――３セット目はかなり人を入れ替えていろいろ試していました。どういった意図がありましたか

　私もワンポイントブロッカーでセッターと変わったと思うのですが、そういった練習もしていて。公式試合で実践してみたいねという話がありました。あとは、後ろにレシーバを入れて守備力強化をするという感じです。

――春の目標と次の試合への意気込みをお願いします

　ブロックで期待して入れてもらっていると思うので、もう少しブロックで点数が取れたらなと。春リーグでもっと成長したいです。来週は、自分のミスを減らして、チームに得点で貢献できたらいいなと思います。