3セット全て接戦も及ばず 敬愛大にストレート負けで秋季リーグ初黒星

女子バレーボール

 開幕2連勝で迎えた秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ)の第3戦。1部昇格を目指す早大はこの日、敬愛大と対戦した。第1セットを競り合いの末に落とすと、第2セット以降も終盤に差を広げられてしまう。試合を通じて、ここぞという場面で決定力を欠き、セットカウント0-3(20-25、20-25、20-25)で敗戦。敬愛大の高い守備力の前に屈し、今リーグ初の黒星を喫した。

 第1セット序盤は、均衡状態で試合が進んだ。早大は中澤恵(スポ3=大阪・金蘭会)、秋重若菜(スポ1=大阪・金蘭会)を軸に得点を重ねるが、敬愛大も譲らない。すると中盤、強烈なサーブを打ち込まれ連続得点を許してしまう。「絶対上がる」と味方からは檄が飛ぶも、勢いを止められず12―18とされた。直後、粘り強くボールをつないで6連続得点を奪い17―18と1点差まで迫ったが、同点に追いつくことはできず。再び突き放され、20―25で第1セットは敬愛大が先取した。

山下がブロックや速攻で貢献する

 続く第2セットは、いきなり秋重がサービスエースを決める絶好の滑り出しを見せた。山下日和(社3=千葉・市船橋)らセンター線も機能し、10―5と完全に流れを掴む。一時は1点差に迫られる場面もあったが、藤井陽奈子(政経1=香川・高松一)の技ありのブロックアウトや、中澤の強打でリードを守り、15―12。しかし敬愛大も黙ってはおらず、徐々に点差が縮まってくる。相手のサービスエースで19―20とついに逆転を許すと、盛り返すことができないまま、最後は5連続得点で25点目を奪われた。

 後がない状況で迎えた第3セット。橋本彩里(教3=東京・早実)、山下の連続ブロックで2-0とすると、以降は1点を取り合う展開が続く。7-8と先行されてからも追いすがった早大だったが、後半に痛恨の3連続失点。15―18と一気に先行されると、追いつくことができないまま19―24とマッチポイントを握られた。秋重がクロスにスパイクを決め20点に到達したが、反撃はここまで。第3セットも20―25で落とし、早大はストレート負けを喫した。

懸命にトスアップする橋本美

 3セット全てで競り合いを演じるも、あと一歩届かず勝利を逃した早大。橋本美久主将(社4=福島・郡山女大付)はこの敗戦について、「チームとしてやらなければならないサーブとブロックが出し切れなかった」、「全勝優勝を目指していたので、絶対に負けられないという気負いがあった」とコメント。勝てば1部昇格へ大きく前進というプレッシャーからか、持っている力を発揮しきれなかったことに悔しさをにじませた。1部昇格へ向け、来週以降も負けられない戦いが続く。態勢を立て直し、再び大きな目標を見据えたい。

(記事 吉村穂乃香、写真 平林幹太)

セットカウント
早大 20-25
20-25
20-25
敬愛大
スタメン
レフト 中澤恵(スポ3=大阪・金蘭会)
レフト 秋重若菜(スポ1=大阪・金蘭会)
センター 橋本彩里(教3=東京・早実)
センター 山下日和(社3=千葉・市船橋)
ライト 藤井陽奈子(政経1=香川・高松一)
セッター 橋本美久(社4=福島・郡山女大付)
リベロ 神戸彩有(文構2=長野・松本県ケ丘)
コメント

橋本美久主将(社4=福島・郡山女大付)

――今日の試合全体を振り返って

自分たちが今まで意識してきたこと、チームとしてやらなければいけなかったことはサーブとブロックだったのですが、出しきれずに終わってしまいました。やろうとはしていたのですがうまく機能せず、立て直しが難しかったです。

――点数を詰めてもセットを取り切るには至りませんでした。どのような心境でプレーしていましたか

私たちは試合の出だしがガタつくと負けてしまうので、出だしを頑張ろうと話していました。やっぱり出だしがいいと最後までリードできるのですが、中盤で連続ミスが出てしまいました。それが課題であり、終盤に響いたと感じています。

――先週までの2試合と比べて今日の試合をどのように評価しますか

先週対戦した桜美林大も敬愛大も関東2部の強豪で、私たちは挑戦者として勝ちにいかなければいけませんでした。ですが今日の試合は、攻める気持ちや強気の姿勢が出せませんでした。

――7月にも敬愛大とは対戦しましたが、その試合と違った緊張感はありましたか

前回負けているので、勝たなければいけないという意識がありました。今回は全勝優勝を目指していたので、絶対に負けられないという気負いがあったのかもしれません。

――試合が終わったばかりですが、来週以降に向けて意気込みをお願いします

まだ3戦しか終わっていないですし、これからも試合は続いていくので、今回の負けを絶対に無駄にしないようにしたいです。まだまだ自分たちのやりたいことが出せていないですし、もっと技術を磨かないといけないと感じています。また一週間練習をやり直して、次勝ちにいけるように頑張ります。