2年ぶりのリーグ戦が開幕 国際武道大にストレート勝ちで好発進!

女子バレーボール

 台風一過の青空が広がるこの日、大学バレーの醍醐味(だいごみ)ともいえるリーグ戦がついに戻ってきた。中止や代替大会・オープン戦としての開催を一年以上経て、万全の感染対策のもとこぎ着けた秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ)の初戦。国際武道大と対戦した早大は、持ち味としてきた粘りに加えて高い得点力を発揮し、大事な一戦でセットカウント3-0(25-15、25-17、25-17)のストレート勝利を収めた。

※取材はリモートでおこなっております。

 試合開始のホイッスルが鳴ると新チームを象徴する一人、秋重若菜(スポ1=大阪・金蘭会)が躍動した。ブロックをもろともしない強打をレフトから打ち込み5-0とすると、追随する相手のコート端を今度はライトから抜き6-3。その後もレフトにトスを集めた早大は、16-10と中盤までリードを保つ。ここでミドルに代わって南里和(商1=東京・女子学院)がコートに入ると、本領とするセットアップで魅せた。セッターの橋本美久主将(社4=福島・郡山女大付)がファーストタッチを強いられると、厳しい体勢から正確な二段トスをレフトへ。これまで培ってきた粘りを1年生も体現し、得点を積み重ねる。23-15から橋本彩里(教3=東京・早実)がAクイックを突き刺しセットポイントとすると、連続で橋本彩が決め25-15でセットを先取した。

途中起用に応えた南

 続く第2セットは1-3とビハインドを背負うも、エースの中澤恵(スポ3=大阪・金蘭会)を中心に形勢を覆し5-3。その後も中澤のサーブと橋本彩の速攻で流れを渡さない。12-8の局面では、ピンチサーバーの橋本菜央(スポ3=神奈川・鎌倉女学院)が起用に応えるサービスエース。コートが活気付き、後半にかけてサイドアタッカーが得点力を発揮した。21点目を奪うと、セッターをベンチに下げた変則的なシステムでも得点を重ね、24-17。相手のミスで、そのままこのセットも収めた。

 第3セットは中澤がブロックの上から相手コートの隙を突き、0-3から8-5まで巻き返す。レシーバー間の空白を狙ってシフトを寄らせ、ストレートへの強打も織り交ぜて翻弄(ほんろう)した。13-8としてからはブロックに捕まり攻めあぐねるが、20-15と点差を維持し終盤に持ち込むと、センター中心の攻撃にスイッチ。橋本彩が高さを生かして叩きつけマッチポイントとすると、最後は中澤がバックアタックを決めて25-17。初戦をストレート勝利で飾った。

エース・中澤(写真左)に今季も期待がかかる

 7月初頭に行われた春季関東大学オープン戦以上に、一点を決め切る力強さを感じたゲームだった。一球目の乱れをカバーして二段トスから得点する場面も多く、サイドの勝負強さが頼もしい。しかし今後の試合でも中澤、秋重が厳しくマークされることは予想され、強敵相手にはより幅の広い攻撃が必要となる。夏に磨いてきたブロックを実戦の中でより成長させ、整ったディフェンスからペースをつかみたい。目標としてきた「一部昇格」に挑戦できる唯一のチャンスがこの秋季リーグ。学年やスタメン、立場の枠を超えた全員で戦い、秋の暮れに笑うのは早大だ。

(記事 平林幹太)

セットカウント
早大 25-15
25-17
25-17
国際武道大
スタメン
レフト 中澤恵(スポ3=大阪・金蘭会)
レフト 秋重若菜(スポ1=大阪・金蘭会)
センター 橋本彩里(教3=東京・早実)
センター 徳山奈々美(商1=兵庫・加古川西)
ライト 藤井陽奈子(政経1=香川・高松一)
セッター 橋本美久(社4=福島・郡山女大付)
リベロ 神戸彩有(文構2=長野・松本県ヶ丘)