都留文科大にストレート負けを喫し、開幕2連勝はならず

女子バレーボール

 代替大会2試合目となったこの試合。都留文科大の力強い攻撃と勢いを前に、早大が一番の強みとするレシーブが精彩を欠いた。第1セット、第2セットは後半に粘りを見せるも序盤の点差が響き、第3セットはなかなかブレイクが取れず。結果、セットカウント0-3(24-26、22-25、18-25)でストレート負けを喫し、開幕2連勝は叶わなかった。

 第1セットは4-3としてから難しい展開となった。ライトを中心に組み立てた相手の攻撃を前に4連続失点を許し、4-7とリードされる。ここは村山果菜(教4=東京・国際)の速攻で何とか失点を切るが、これ以降まさに点の取り合いとなり、追いつくことができないままスコアは16-21。相手の力強いサイド攻撃の前に5点の差は大きいように思われたが、ここから早大が粘りを見せた。途中出場の吉内文(スポ4=山口)のスパイクを皮切りに3連続得点で19-21と迫り、21-23からも3連続で得点し逆転に成功。エースの中澤恵(スポ2=大阪・金蘭会)にトスを集め、長いラリーの末にセットポイントを掴んだ。しかし追い込まれた相手も、同様にサイドにボールを集めて得点。その勢いに一気に飲まれた早大は、得点できないまま24-26でセットを落とした。

話し合う梨本(左)と井上

 第2セット序盤も流れをものにできなかった。2-6とつけられた4点の差は徐々に広がり、一時12-20と突き放される。このままでは終われない早大は、ここからレフトの井上裕利惠主将(スポ4=岡山・就実)と中澤がそれぞれ得点を重ね、ワンポイントブロッカーで山下日和(社2=千葉・市船橋)も起用。マッチポイントとされてからも追いすがり22-24とするが、反撃の遅さが響き、相手の25点目となるスパイクが自陣に落ちた。第3セットは5-2と好スタートを切ったが、それ以降ブレイクが一度も取れないまま12-16。途中、植松知里(文構4=香川・高松第一)が二段トスを打ち切り得点する場面もあったが、中澤へのマークも厳しく連続得点とはならなかった。その後も攻撃陣の踏ん張りはあったが着実にサイドから得点され、18―25でこのセットも落としストレート負けを喫した。

ピンチサーバーで出場した池田華(社4=韓国・ヨンサンインターナショナル)

 試合後のインタビューで課題を問うと、井上主将と梨本主務は共にレシーブと声を揃えた。井上主将が「ちょっとずつのズレ」と表現した部分はすべて1球目のレシーブに起因するだろう。今回の敗戦で全勝優勝は叶わなくなったものの、試合は来週以降も続いていく。公式戦の経験が少ないままこの代替大会を迎えた現体制。2戦目にして強みとすべきレシーブに課題が見つかったことは、ほとんど週に一度という試合のペースを考えれば、今後に向けた好材料となり得るだろう。この悔しさを糧に「繋ぎ」の部分をさらに磨き、まだまだ可能性の残る優勝に向けて邁進する。

(記事、写真 平林幹太)

セットカウント
早大 24-26
22-25
18-25

都留文科大
スタメン
レフト 中澤恵(スポ2=大阪・金蘭会)
レフト 井上裕利惠(スポ4=岡山・就実)
センター 橋本彩里(教2=東京・早実)
ライト 植松知里(文構4=香川・高松第一)
ライト 村山果菜(教4=東京・国際)
セッター 橋本美久(社3=福島・郡山女大附)
リベロ 梨本未央(社4=東京・駒場)
コメント

井上裕利惠主将(スポ4=岡山・就実)

――試合が終わって率直なお気持ちは

1週間対策してきたのですが結局相手に粘り負けで、自分たちが大切にしているレシーブの面で負けてしまいました。来週からも試合は続くので、悔しいのですがここで肩を落とさず、来週は勝ち切れるように頑張りたいと思います。

――相手と対峙する上で難しいと感じる部分はありましたか

ブロックとレシーブの関係性があまりはまってないという風に感じました。また向こうのサーブに崩されてうまくコンビが組めず、サイドアウトが取れませんでした。ちょっとずつのズレがあったので、あとちょっとずつ頑張れば自分たちのペースにもって行けたかなと思います。なので、もう少しレシーブの精度を上げていけたらいいなと思います。

――連続失点を切る難しさはありましたか

1点向こうに決められて、その次またサーブレシーブが崩されて、という悪い流れになってしまうことがありました。相手に決められた後もサーブレシーブをしっかり返して、自分たちで失点を切れるといいかなと思います。

――特に改善したい点は

全体的にレシーブですね。

――来週以降の試合に向けて一言お願いします

今週負けてしまったのですが、来週以降もまだまだゲームは続いていくので、次こそ勝てるように頑張っていきます。

梨本未央主務(社4=東京・駒場)

――残念な結果にはなりましたが、試合が終わった今のお気持ちは

すごく難しいのですが、自分としてもチームとしてもやらなきゃいけないことができていなかったなと感じます。レシーブというのが早稲田が一番頑張らなければいけないところであるはずなのに、それが機能していませんでした。そこが機能しないとこういう形になってしまうのだなというのを、改めて感じました。一本目のボールにこだわることと、上がったボールの処理という部分はもっと詰めなければいけないと強く感じます。また、最初こそ点を取り合うのですがどこかで相手に先に行かれてしまうので、そこで私たちが先に行けるようにブレイクする力をつけたいです。

――連続失点しているときのコートの雰囲気は

試合数もまだやっていないので、追い込まれた時に苦手なローテを回せませんでした。もっと盛り上がって失点を切る雰囲気をつくっていきたいと思います。

――攻撃に対する相手のマークの厳しさは感じましたか

いつもなら得点になるようなボールが拾われる場面があったので、アタッカーたちにも決まらないなというもどかしさがあったと思います。決まらない時にそれをカバーするような声がけが後ろからできればいいなと思います。

――特に改善すべきと感じる点は

レシーブですね。レシーバーが頑張らなければいけない中で、私自身も仕事ができていなかったと感じます。またレフトからの攻撃はストレートをしっかり締めて、自分の方に打たせてリズムをつくりたかったのですが、それがなかなかできていませんでした。レシーブを強化して、そこからリズムをつくれるようにしたいです。

――今後に向けて一言お願いします

まだ2戦目でここから5試合あるので、一戦一戦目の前の試合に向かっていきます。ほとんど週に1回の試合になるので、その相手をしっかり見つめて、チーム全員で向かっていきたいと思います。