無念…青学大にストレート負け

女子バレーボール

 早大女子バレーボール部にとって、ことしの秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)は試練になりそうである。前試合の最中でけがをしたエース・及川香菜(スポ4=宮城・古川学園)は今試合にも出場できず、早大は急なメンバー編成を強いられた。今回の相手は春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)で白星を挙げた青学大戦。このまま対青学大戦2連勝といきたかったところであるが、序盤から攻めあぐねてしまう。大事なところでのミスなどで流れを引き寄せることができず、セットカウント0-3(21-25、16-25、18-25)で完敗した。

 第1セットの立ち上がりに5点連続失点をするも、そこからはシーソーゲームで試合は進んだ。強烈で的を絞ったスパイクで流れを引き寄せるかと思われたが、要所での反則などが響き、上手く勢いに乗ることができない。終盤に加納茉未副将(社4=北海道・札幌大谷)に代わって平山璃菜主将(スポ4=東京・文京学院大女)がコートに入り、チームを鼓舞したが、序盤に開いた点差を埋められることなく第1セットを落としてしまう。

懸命にボールを追う浅野泉里(文3=岐阜)

 第2セットは先制点こそ奪われたものの、そこからはまた両者とも譲らぬ点の取り合いが始まった。しかし10-12で相手に長いラリーの末押し負けると、じわじわと点が離され始める。またこれ以上失点したくない13-17の緊迫した状況でサーブミスをしてしまうと、そこからは早大側のミスが目立ち、そのまま第2セットも失ってしまった。後がない第3セットであったが、終始相手に押される展開となる。要所で富澤結花(スポ1=東京・文京学院大女)や平山が攻撃を決め立て直しを図るが、相手のスパイクにブロックが対応し切れず、どうしても主導権を握れない。最後は6点連続で落とし、試合は終了した。

攻撃面で活躍した富澤

 青学大は春季リーグ戦で勝ち星をあげていた相手であっただけに、今回の敗北は苦いものとなった。個々そしてチームとしてのレベルアップが早急に求められる。また秋季リーグ戦では、春に2部から1部に昇格した松蔭大など今後も負けられない相手が待っている。秋季リーグ戦、そしてその後に控える全日本大学選手権で躍動するため――課題を突き付けられた早大はどう変わるのだろうか。

(記事 鎌田理沙、写真 藤原映乃、渡辺新平)

セットカウント
早大 21-25
16-25
10-25

青学大
スタメン
レフト 浅野泉里(文3=岐阜)
レフト 富澤結花(スポ1=東京・文京学院大女)
センター 佐藤夢菜(文4=埼玉・狭山ヶ丘)
センター 森佳央理(スポ2=群馬・高崎女)
ライト 加納茉未(社4=北海道・札幌大谷)
セッター 芹澤友希(スポ3=茨城・土浦日大)
リベロ 中川知香(スポ3=神奈川・橘)
コメント

平山璃菜主将(スポ4=東京・文京学院大女)

――今週からリーグが開幕しました

「よし、ここから頑張ろう」というときに自分が初戦から出ることができないという事態だったり、試合中にアクシデントがあったりしました。しかしきのうコートの外から試合を見て、みんないい顔でバレーをしているなと思いましたし、ああいうことがあった中で東海大相手に1セット取れたというのは自分たちにとって大きいと思います。外から見て、頑張ってくれているなというのを感じた試合でしたね。

――平山選手は、1セット目の終盤に加納茉未副将(社4=北海道・札幌大谷)と交代で出場されました。その意図は

個人で得意不得意がありますし、自分はきょうは前衛で活躍できない分後ろで少しでも貢献出来たらと思い、バックで入りました。

――試合内容について、早大は攻めきれない場面が続きました

大事なところでのくだらないミスというか凡ミスはすごい目立ったなと思います。流れを持って行きたいところで持ってこれなかったし、最初ベンチから(コートを)見ていて、きのうより元気がないなとも思いました。

――レシーブ、ブロックといった守備に関しては

高さがない分ブロックがブロックとして機能し切れていない、そしてそのブロックをカバーするだけのディグもできていないという、連携が取れていない状態でした。きょうはレセプションも含めてレシーブのミスがあり、愛ってのやりたい放題にさせてしまったという印象です。

――来週にも松蔭大戦など、大事な試合が控えています。意気込みをお願いします

何があろうとこのチームでできるリーグは残り7戦ですし、その日の結果がどうであろうと自分たちの納得がいく、後悔がない試合にしていきたいと思います。そういった意味では相手によってヤマ場の試合というのがあると思うのですが、相手がどこであろうと夏自分たちがやってきたことに自信を持って、胸を張って戦っていきたいと思います。

中川知香(スポ3=神奈川・橘)

――主将がいなかったり、及川選手の怪我などアクシデントがありましたがメンタル面やプレー面で意識したことはありますか

きのうとあまり変わらないのですが、今いるメンバーでどれだけベストで戦えるかということを意識して戦おうとしました。でも、簡単なミスが目立ってしまったと思うので次回から修正していければと思います。

――きょうはレシーブで崩されてしまう場面が見られましたが振り返っていかがでしたか

自分に打たせるようなブロックをしてもらったのですが拾い切れない部分がたくさんあったので1週間で修正してやっていきたいです。

――ブロックとレシーブの関係はいかがですか

相手の攻撃が速いということもあって前後で確認し切れない部分もあったので、相手に崩されたときにもう少し対応していかなければと思います。流れが良いときはうまくいっているのですが、流れが悪いときに関係がうまくいかないことがあるのでそこをしっかり話し合っていければと思います。

――きょうは2段トスもありましたが振り返っていかがですか

トスの精度はまだまだ甘いと思うのでもっと詰めてやっていけたらと思います。

――夏休みの間に意識して取り組んだことは

守備面でしか貢献できないので1本目のレシーブを上げて、チームを盛り上げるような存在になれるようにやってきました。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

来週は松蔭大など勝ちたい相手です。自分たちのバレーができれば負ける相手ではないと思うので、しっかりと1週間で修正して切り替えて臨みたいと思います。

浅野泉里(文3=岐阜)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

1部リーグのすごさというのを見ているだけだったのですが、リーグ戦の2戦目(のスターティングメンバー)に初めて入って、本当に全然違うんだなと思いながらやっていました。自分はまだまだだなと思わされた試合でした。

――前日の開幕戦では及川香菜選手(スポ4=宮城・古川学園)がケガをし、急きょ出場が決まりました。当時はどのような心境でしたか

前で試合に出るという意識が全然ありませんでした。なので、本当に「えっ」ってなって、いきなりのことで緊張してしまいました。とにかく声を出すしかないと思って意識していたのですが、それが4セットまで続きませんでした。とにかく緊張していました。

――きょうはサーブで狙われる場面がありましたが、ご自身のレセプションを振り返ってみていかがですか

まだちょっと硬いと全然取れていませんでした。思うようにいかないこともあるのですが、狙われて仕方ない立場なので、そこは逆にやる気を出してやっていくしかないと思っていました。

――夏はどのような課題をもって練習に取り組まれてきましたか

夏休みはBチームのスパイカーとしてずっと入っていたので、Aチームのどこを狙えばいいか考えながらやることを意識していました。ただ、それが試合に出なかったので、そこは課題ですね。

――当面は及川選手の代わりに出場されると思いますが、どのようなことを意識して試合に臨んでいきたいとお考えでしょうか

ずっと試合に出てきた及川さんにとって、4年生で最後のリーグ戦になります。その懸ける思いと同じようにやらなければ申し訳ないので、死ぬ気で練習してやっていきたいなと思います。

――次戦に向けて意気込みをお聞かせください

次は弱気にならないように、とにかく声を出して誰よりも元気にやっていきたいと思います。