日大にストレート負け、1部昇格は絶望的に…

女子バレーボール

 連敗を止め、上位に踏みとどまりたいワセダは日大と対戦。第1セットからジュースとなり試合は白熱したが、終始試合の流れを日大に握られ、まさかのストレート負けを喫した。セット率の差で日大に及ばず、5位に陥落。あすから行われる順位決定リーグは、5位以下のチームと行われる下位リーグで戦うこととなる。

 試合の出だしから好プレーが飛び出す。ラリーの末、平山璃菜(スポ2=東京・文京学院大女)がフェイント気味のスパイクを決めると、直後にサービスエースを決める。普段苦手にしていた立ち上がりこそ良かったが、その後はお互いにスパイクやレシーブにミスが相次ぎ、拮抗(きっこう)した展開に。ワセダ側からしてみれば、サーブミスでジュースにしてもらい勢いをつけやすい状況だった。しかし、あと1点が奪えない。黒木麻衣主将(スポ4=大阪国際滝井)も「勝ち負けに捉われてしまった」と語るように、1部昇格という夢を叶えるためにもワセダはこの試合を落とすわけにはいかなかった。勝たなくてはならないというプレッシャーが焦りを生んでしまう。結局ワセダがこのセット、セットポイントを握ることはなかった。最後は加納茉未(社2=北海道・札幌大谷)がブロックにつかまり、このセットを落とした。

クロスにスパイクを決める唐木

 第2、3セットは関根早由合(スポ3=神奈川・橘)がクイック、移動攻撃、ブロックとセンターとしての持ち味を発揮し奮闘。第2セットは序盤5連続ポイントで勢いに乗る。と思われたが、この試合のワセダはどうも勢いに乗り切れない。ミスも重なり、6連続ポイントで瞬く間に逆転を許してしまう。意表を突いた黒木のスパイクさえもブロックされる。第3セットでもその負の連鎖は止まらなかった。「確実に序盤でもっと点を取りにいけたら苦しい展開にはならなかった」と黒木も語るように、接戦の末終盤に粘り負けた。

3連敗に暗い表情の選手たち

 3連敗で順位はそれまでの2位から5位まで後退。1部昇格も絶望的となってしまった。しかし、「目標にしていることは結果以上のもの」(黒木)と、まだ全てが終わったわけではない。このチームでやり残したこと。それをやり遂げるためにも、まだ闘志を捨てるわけにはいかない。

(記事、写真 谷口武)

セットカウント
早大 29-31
18-25
20-25

日大
スタメン
レフト 唐木沙彩(スポ3=千葉・柏井)
レフト 加納茉未(社2=北海道・札幌大谷)
センター 佐藤夢菜(文2=埼玉・狭山ヶ丘)
センター 関根早由合(スポ3=神奈川・橘)
ライト 平山璃菜(スポ2=東京・文京学院大女)
セッター 黒木麻衣(スポ4=大阪国際滝井)
リベロ 中川美香(スポ4=神奈川・大和南)
コメント

黒木麻衣主将(スポ4=大阪国際滝井)

――3連敗となってしまいました

やはり勝ち負けに捉われてしまってからの3戦が取れていないという状況ですが、まだ終わっていないので、私たちの立てている目標、いまみたいな状況の時にしっかりつながって勝っていくということを、結果どうこうよりもそういうところがこのリーグ戦でできるように、そういうチームになれるようにもう一回頑張りたいなと思います。

――第1セットはジュースに持ち込むもセットポイントを握れませんでした

そうですね。別に攻めていないわけではないのですが、今週点を取りに行くバレーをしようとやってきた中で、最後ミスが出てしまったりしました。相手はミスなくしっかり攻めてきた分だけ、うちはセットを取り切れなかったのかなと思います。

――第1セットの終盤はトスをレフトに集めていましたが、そういう攻めの方針だったのでしょうか

選手みんな信用はしていますが、大事な1点欲しいという時にはエースの唐木(沙彩、スポ3=千葉・柏井)や加納(茉未、社2=北海道・札幌大谷)を信用するという風に私個人として決めています。本人たちともそういう場面になったら必ず持っていくからねという約束のもとに練習してきたので、エースが打ってだめなら仕方ないと割り切るつもりで、2枚つこうがどうだろうがレフトに打たせようと思い、(配球を)組み立てていました。

――第2、3セットは中盤まで競るも後半に押し切られてしまいました

これもさっき言ったように、終盤だとか勝ち負けがはっきりしたところを取り切れないというのが課題で、そうなる前に競ってしまうのではなくて、確実に序盤でもっと点を取りにいけたらあのような苦しい展開にならずにセットを取っていけたのではと反省しています。

――相手のレフトに苦しみましたが、ブロックはどのようにお考えでしたか

あの選手の場合は、勝負どころでもうまくかわしてくる力があるので、あれはレシーブでしっかり対応していくしかないと思います。まあ拾い負けかなと思います。

――レシーブでもスパイクレシーブに苦しみましたが

気持ちの部分かなと思います。ここまで来たらどこのチームのレシーブがうまいとかスパイクの力が強いとかあまり変わらないと思うので、あとはどれだけ拾うという気持ちや、絶対に決めるという気持ちを最後の最後までボールに込められるかだと思うので、そこがうちのいまの課題かなと思います。

――リベロを終盤中川知香(スポ1=神奈川・橘)選手に固定していましたが

中川美香(スポ4=神奈川・大和南)の方がちょっと崩れてしまったこともあり、その焦りがみんなに伝染してしまった部分があったので、調子が上がってきていた中川知で固めて、いったん落ち着こうとしました。スパイカーが楽に打つためにも、後ろをしっかり固めて打つという感じで、きょうは中川知の方を終盤から固定してゲームを組み立てました。

――あしたから順位決定リーグとなりますが、意気込みをお願いします

松蔭大と東女体大の試合が終わるまでどうなるかはわからないですけれど、目標にしていることは結果以上のものだと思うので、苦しいときにどれだけつながることができるかに挑戦しているチームなので、どこが相手でも自分たちのやってきたことを変えず、信念を持って貫けるかというところに挑戦していきたいと思います。