アクシデントをはねのけ、開幕4連勝!

女子バレーボール

 初戦の順大相手にこそフルセットの試合となったものの、以降は2戦連続でストレート勝ちを収めているワセダ。きょうの立大戦もストレート勝ちを収め、来週以降に弾みをつけたい一戦である。試合は第3セットにアクシデントなどもあり思わぬ苦戦を強いられるが、なんとか逃げ切りに成功。セットカウント3-0(25-11、25-11、25-20)のストレート勝ちを収めた。

 前日に続き、ワセダはサーブから流れを作った。佐藤夢菜(文2=埼玉・狭山ヶ丘)と唐木沙彩(スポ3=千葉・柏井)のサーブの前に、立大はワセダコートに返すのが精いっぱいの状況。チャンスボールを関根早由合(スポ3=神奈川・橘)が仕留める。第2セットでもそのリズムは続いた。唐木のサーブを機に、怒涛(どとう)の9連続得点。唐木のサーブが効いたのはもちろんだが、この連続得点を奪えた背景に、中川知香(スポ1=神奈川・橘)の活躍があったことは間違いない。リベロのポジションは現在併用が続くが、サーブレシーブの得意な中川美香副将(スポ4=神奈川・大和南)に対し、中川知が得意とするのはスパイクレシーブ。立大の難しいスパイクにも食らいつき、ボールをつなぐ。そしてつないだボールを関根や加納茉未(社2=北海道・札幌大谷)らアタッカー陣が決め、得点というかたちに結びついた。派手な連続得点の裏にも、小さな努力が隠れているのだ。

サーブだけでなくスパイクにも魅力のある唐木

 優位な試合運びで2セットを先取し迎えた第3セット。思いもよらぬアクシデントがワセダを襲う。サーブでチームをけん引していた佐藤が負傷により後退を余儀なくされる。「自分たちで浮足立ってしまい、会話があまりなくなってしまった」(唐木)。一時は立大にリードを許すなど、苦しい展開に。そんな中、一人の選手がコートに帰ってきた。「流れが悪い時こそ自分の出番だといつも思っている」。そう語ったのは、実に3か月ぶりの実戦復帰を果たした及川香菜(スポ2=宮城・古川学園)。21-19の場面でピンチサーバーとして起用されると、安定感のあるサーブとレシーブで味方のピンチを救う。最後は唐木がスパイクを決めて、猛追する立大の反撃を振り切った。

久々のプレーの出来を「自分的にはよかった」と振り返った及川

 中川美が「アクシデントがあったあとにどれだけチームがまとまれるかというのが今後の課題」と語るように、課題が残る試合とはなった。その一方で、明るい兆しもあった。佐藤に代わり出場した木暮美波(人4=群馬・高崎女)や及川など、流れを変えられる選手がベンチにいるという選手層の厚さが再発見できたことだ。次戦はいよいよ東女体大戦。「一人一人が気持ちを強く持って挑戦者の気持ちで立ち向かいたい」(黒木麻衣主将、スポ4=大阪国際滝井)。挑戦者・ワセダの進撃は続く。

(記事 谷口武、写真 稲満美也、新庄佳恵)

セットカウント
早大 25-11
25-11
25-20

立大
スタメン
レフト 唐木沙彩(スポ3=千葉・柏井)
レフト 加納茉未(社2=北海道・札幌大谷)
センター 関根早由合(スポ3=神奈川・橘)
センター 佐藤夢菜(文2=埼玉・狭山ヶ丘)
ライト 平山璃菜(スポ2=東京・文京学院大女)
セッター 黒木麻衣(スポ4=大阪国際滝井)
リベロ 中川知香(スポ1=神奈川・橘)
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コメント

黒木麻衣主将(スポ4=大阪国際滝井)

――終盤苦戦されてしまいましたが、試合内容としてはいかがでしたか

全体的に見たら、自分たちより格下というのがあったので自分たちのバレーができたのはよかったと思います。しかし、先週の状態から比べると一本目の精度が下がっていたりチャンスボールを正確に入れられないという小さなミスが積み重なって、最後のあのバタバタにつながってしまったので、反省しなくてはいけないと思います。

――第1、2セットは自分たちのリズムでプレーできていましたが、いかがでしたか

そうですね。相手のブロックのシフトなどもうちの攻撃しやすい感じで組まれており、どちらかというとこちらで有利に攻撃できるかたちでした。みんな調子よく打てたんですけれど、第3セットはそれが読まれ出し対応できなかったので、それがまだ課題かなと思います。

――佐藤夢菜(文2=埼玉・狭山ヶ丘)選手の退場でよりリズムが悪くなってしまった印象でしたが

それは0とは言えないですけれど、そういうことはどういう試合であれあると思うので、そこでみんなが崩れてしまうようではまだまだだなと思いました。

――次は現在1位の東女体大戦ですが、意気込みをお聞かせください

格上だからとかいう意識をすることなく、自分たちのリズムでしっかりサーブを打つ、レセプションを入れるというきっちり一人一人が目の前のボールをしっかりできれば、互角に戦えると思うので、一人一人が気持ちを強く持って挑戦者の気持ちで立ち向かえたらいいなと思います。

中川美香副将(スポ4=神奈川・大和南)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

3セット目に佐藤夢菜(文2=埼玉・狭山ヶ丘)の負傷退場というアクシデントがあって、そのあとちょっとばたついてしまったので、1、2セット目をしっかり勝てているなかで3セット目のようなアクシデントがあったあとにどれだけチームがまとまれるかというのが今後の課題になってくると思うし、来週が勝負の試合になってくると思うので、そこでどれだけつながってできるかという部分が課題なので。そういう部分でも課題が見えた試合だったと思います。

――守備面を振り返っていかがですか

個人的には、しっかりとセンターに持っていかなきゃいけないボールを動かしてしまうという部分がまだまだ課題だと思います。チームとしては、3セット目は1本目が雑になってしまっていたので、それがバタバタしてしまった一因でもあると思うので、そこをもう一度来週から頑張っていきたいと思います。

――さきほどおっしゃったように、3セット目では流れが悪くなる場面がありましたが、チーム内でどのような言葉を掛け合いましたか

流れが悪くなってしまった時にひとりでどうにかしようと思って孤立してしまう部分があるんですけど、しっかりと相手の目を見てチーム全体として攻めよう、もっと一体感を出そうということをずっと夏も話していて、そこを自分たちの『つながり』を武器にして頑張ろうとしていたので、「しっかり目を見よう」と声を掛けながらやっていました。

――現在首位の東女体大が相手となる次戦への意気込みをお願いします

自分たちはどのチームに対してもぶつかるだけだと思うので、まず目の前にある一戦をしっかり楽しみつつ、今までやってきたことを出すつもりで頑張りたいと思います。

唐木沙彩(スポ3=千葉・柏井)

――きょうの試合を振り返ってみていかがですか

きょうの試合は(相手が)結構格下ということもあって、自分たちの中でしっかりと課題ができていたのでよかったと思います。

—――ご自身のプレーの調子はいかがでしたか

私自身きょうは結構相手をみえていたので、相手も相手なのですがよかったと思います。

――きょうはサーブで点をかせいでいましたが振り返ってみていかがですか

春もサーブ賞をもらったので、そのまま今季もサーブでチームに貢献できるようにサーブに力をいれてやっています。

――第1、2セットの流れが良かったのに対して、第3セットの流れが悪くなっていました

3セット目にアクシデントが発生したときに、自分たちで浮足立ってしまい、会話があまりなくなってしまってあのような結果になってしまいました。そういったときこそ自分たちの結束が試されると思うので、そのようなところを修正していこうと思います。

——今回の試合を通して見つかった課題はなんでしょうか

今回は前半の流れはよかったんですけど、さっき言ったようなアクシデントが起こったときに自分たちの対応が悪かったので、そういったところをやはり修正していきたいと思います。

—――次は東女体大との対戦ですが意気込みをお願いします

東女に勝つことで自分たちの1部という目標が見えてくると思うので、しっかりと戦って勝っていきたいと思います。

及川香菜(スポ2=宮城・古川学園)

――途中出場で見事けがからの復帰を果たされましたが、いかがでしたか

自分自身での完全復帰というのはスタメンから出ることをいまも目標としているので、いままでスタメンで出場していた時の第一歩となって少し近づけたかなという気はします。

――きょうの出場はあらかじめ告げられていたものなのでしょうか

ずっとサポートというかたちで気持ち的に不安定ではありましたが、毎日練習を積み重ねることによって、黒木主将から立大戦では出るから準備をしておくようにと言われていたので、きょうはちゃんと準備できました。

――チームの雰囲気が良くない中での出場でした

流れが悪い時こそ自分の出番だといつも思っているので、流れを変えられたことは自分にとっても自信を持ってよかったと言えます。

――ご自身のプレーの出来はいかがでしたか

けがをしてから3か月余りぶりの公式戦となりましたが、自分的にはよかったかなと思います。

――今後に向けての意気込みをお願いします

ワセダにとって必要な選手を目指しているので、早くけがを治して、スタメンに名を連ねられるように頑張ります。