疲労を感じさせない圧倒的な攻撃力で慶大に快勝!

男子バレーボール

 黒鷲旗全日本男女選抜から2日挟んで迎えた春季関東大学リーグ戦第6戦。慶大が今季より1部に返り咲いたことから、7月の定期戦よりも一足先に早慶戦の実現となった。選手たちはハードスケジュールの疲労を感じさせないプレーで圧倒。第3セット終盤にはMB麻野堅斗(スポ1=京都・東山)がアクシデントでアウトしたものの、板垣慧(政経2=京都・洛南)が守備でしっかり穴を埋め、セットカウント3-0(25-18、25-22、25-13)で快勝した。

  第1セットはOP畑虎太郎(スポ2=福井工大福井)のパイプ攻撃で開幕。リベロ布台駿(社4=東京・早実)の好守備から、OH山田大貴(スポ4=静岡・清水桜が丘)、畑の攻撃へとつながり8-2と良いスタートをきる。その後も、セッター前田凌吾(スポ2=大阪・清風)がまんべんなくトスを配分し多彩な攻撃を展開したほか、意表を突くツーアタックでも魅せる。OH水町泰杜主将(スポ4=熊本・鎮西)の鋭すぎるクロススパイクが決まった時点で17-8と圧倒。終盤には安食浩士(スポ1=宮城・東北)と菅原啓(教1=山形南)がコートに入り、サーブアンドブロックに貢献した。

 続くセットはサーブミスが多く、またブロックを利用して得点されることが増え、拮抗(きっこう)した展開となった。しかし要所で麻野のクイックが決まり、2点リードのまま後半へ。最後は3連続水町のバックアタックで点をもぎ取り25-22で連取した。

丁寧な二段トスのセットアップを見せた板垣

決めきった山田

 第3セット、前田のツーアタックや山田のサービスエースで開始早々タイムアウトを取らせる。タイムアウト明けも山田のサーブが強烈で、相手のレシーブが伸びたところを水町が叩き込んだ。山田の二段トスから水町が決めきり7―1、水町のサービスエースで11-3とすさまじい攻撃力で、こちらのミス以外ほとんど相手の得点を許さなかった。20点台に乗ったところで、麻野の顔面にボールが直撃してしまい、流血するアクシデントが。しかし、普段はワンポイントブロッカーの板垣が後衛守備で活躍。丁寧な二段トスから山田が決めきり22-11とした。馬渕純(スポ3=岐阜商)、伊東昌輝(商1=山梨・日本航空)もコートに送られ、伊東は相手の前に落とすサーブに対応。最後は馬渕とMB伊藤吏玖副将(スポ4=東京・駿台学園)のクイックで締めくくった。

決勝点は馬渕と伊藤のクイック

(記事、写真 五十嵐香音)

 

セットカウント
早大 25-18
25-22
25-13
慶大
スタメン
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ4=熊本・鎮西)
アウトサイドヒッター 山田大貴(スポ4=静岡・清水桜が丘)
ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ4=東京・駿台学園)
ミドルブロッカー 麻野堅斗(スポ1=京都・東山)
オポジット 畑虎太郎(スポ2=福井工大福井)
セッター 前田凌吾(スポ2=大阪・清風)
リベロ 荒尾怜音(スポ4=熊本・鎮西)
リベロ 布台駿(社4=東京・早実)
途中出場
馬渕純(スポ3=岐阜商)
板垣慧(政経2=京都・洛南)
安食浩士(スポ1=宮城・東北)
伊東昌輝(商1=山梨・日本航空)
佐藤遥斗(スポ1=東京・駿台学園)
菅原啓(教1=山形南)
 
コメント

板垣慧(政経2=京都・洛南)

――黒鷲旗全日本男女選抜(黒鷲旗)から中2日だったと思いますが、チームに疲労がたまっている感じはありませんでしたか

 一応黒鷲旗が終わった次の日は自主練みたいな感じだったので、そんなに練習練習っていう感じではなくて、昨日もそんなに強度が高いわけでなかったので、意外と疲労がたまっている感じはしなかったかもしれないです。

――今日はいきなりの出場となりましたが、試合を振り返ってみていかがですか

 いきなり二段トスの場面が出てきて、普段の練習から早稲田は二段トスとかを大事にしているので、成果が発揮できたかなと思っています。

――第2セット失速気味だったのは、外から見ていてどのようなところが要因だったと思いますか

 サーブミスが出僕たちに出てきていて、相手のブロックの横を抜いてくるスパイクがあったり、細かなミスがあったりしたところですかね。今年のチームは攻撃量がある分細かなボールがちょっと落ちることが多いので、丁寧に上げることが大事なのかなと思います。

――普段はワンポイントブロッカーで出場されていますが、どのようなことを意識してコートに入っていますか

  短時間しかコートにいられないので、その分入ったときにはチームを上手く回せるように盛り上げられるように、意識はしています。

――まだあまりブロックをする機会はなかったと思いますが、これから先プレーでどのように貢献したいですか

 トスがこっちに上がってくれば、ブロックでシャットしたりしてチームに流れを持っていきたいです!

――洛南高出身、ワンポイントということで、中島明良さん(令5法卒)とイメージが重なります。チームの中でどのような存在になりたいなどありますか

 それこそ、自分も高校の時から明良さんをある程度追っていたというか、目標とする選手、尊敬している人としてきています。後々は明良さんのように、ずっとレギュラーで出ていなくても、チームの核を担えるような選手になりたいです。

――進級し、意識していることは

 1年生の面倒とかを見ないといけないので、自分のプレーや仕事だけではなくて、もっと大きな視野を持って行動していかなければならないと思っています。

――春季リーグ戦での個人の目標は

 自分のプレーで得点することです。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

 もっとチームを盛り上げられるように、単純に声を出すだけでなくて、細かなプレー中の声などを出していけるように頑張っていきたいとも思います。