国際武道大に快勝! 6連勝で後半戦へ

男子バレーボール

 秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)の第6試合目、早大は国際武道大と対戦した。第1セットから強烈なスパイクで得点を重ね、相手を突き放す。勢いのまま迎えた第2セット、6連続得点やサービスエースを3本決め、2セットを連取した。第3セットでも立ち上がりからブロックを決めるなど、攻守ともに安定して戦い抜き、セットカウント3-0(25-21、25-19、25-20)。ストレート勝利し、開幕6連勝を飾った。

 第1セットはリベロ荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)を中心に、サーブレシーブをしっかりとセッター前田凌吾(スポ1=大阪・清風)に返し、攻撃の幅を持たせていく。OH水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)とOH山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)のサーブが走り、バックアタックを中心に得点を重ねた。また、相手のスパイクに対し、3枚ブロックでプレッシャーを与えてミスを誘うなど、全体として積極的なプレーが多く見られた。終始危なげない試合運びを見せると、25-21で第1セットを先取した。

積極的なコミュニケーションで攻撃をけん引するセッター前田

 第2セットではここまで得点がなかったクイックが決まりだす。MB伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)のAクイックが連続で決まり、さらにOP重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)のブロック、山田のブロックを利用したプレーで6連続得点を挙げた。好スタートを切り、このまま試合の主導権を握ると、着実に得点を重ねていく。MB秋間直人(ス ポ4=愛知・桜台)も果敢にクイックに入り、前田が多彩な攻撃を展開し相手を翻弄(ほんろう)した。終盤にコートインしたMB岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市尼崎)が、Aクイックやブロックアウトを決め、25-19で早大が第2セットも奪った。第3セットに入っても伊藤、秋間のブロックや重藤、水町らのスパイクで魅せ、攻守ともに躍動する。中盤には長いラリーを国際武道大が制するが、その直後、水町が3枚ブロックに対して打ち切り、相手に流れを渡さなかった。最後はMB板垣慧(政経1=京都・洛南)がクイックを決め、25-20。全員が攻めの姿勢で戦い抜き、見事ストレート勝利を収めた。

クイックを打つ伊藤

 「終始流れを相手に渡すことなく、試合を進めることができた」と山田が振り返るように、個々の活躍が光り、早大が主導となった試合であった。フェイント、クイックなど、多様な攻撃を仕掛けてきた国際武道大に対し、落ち着いて対応できていた姿も印象的であった。本試合で秋季リーグ戦も折り返しとなるが、後半戦には春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)・上位校との戦いが控えている。次戦の相手である中大も、春季リーグ戦での対戦時には2セットがデュースにもつれこんだ。厳しい戦いになることが予想されるが、この勢いをさらに加速させ、後半戦に挑みたいところだ。

(記事 森永芽生、写真 谷美里、山田彩愛)

 

 

セットカウント
早大 25-21
25-19
25ー20
国際武道大
スタメン
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ3=熊本・鎮西)
アウトサイドヒッター 山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)
ミドルブロッカー 秋間直人(スポ4=愛知・桜台)
ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)
オポジット 重藤トビアス赳(スポ4=神奈川・荏田)
セッター 前田凌吾(スポ1=大阪・清風)
リベロ 荒尾怜音(スポ3=熊本・鎮西)
途中出場
芳賀雄ニ(商4=山形南)
布台駿(社3=東京・早実)
馬渕純(スポ2=岐阜商)
浅野翼(スポ2=宮城・東北)
中島明良(法4=京都・洛南)
岩本大吾主将(スポ4=兵庫・市尼崎)
板垣慧(政経1=京都・洛南)
 
コメント

OP中島明良(法4=京都・洛南)

――今日の試合を振り返って

 丁度秋リーグも折り返しとなりますが、勝ち切ることができたのは良かったと思います。

――中島選手個人として良かったと思うところは

 個人で良かったところはなかったですね(笑)。課題が見つかりました。

――その課題とは

 途中交代でチームの流れを切らさずに、最後まで点を取りきることができなかった点です。

――秋リーグも折り返しですが、今のチームの雰囲気はいかがですか。

 チームの雰囲気は良くなってるとは思います。ですが、まだまだ改善できるところはたくさんあるなと感じました。

――残りの秋季リーグ戦をどんな大会にしていきたいですか

 自分たちの力を全部出し切るということを目標に置きながら、相手に合わせて対応すること。その成果として、良い結果がついてくるような残りの秋リーグになればいいなと思います。

――中央対戦への意気込みをお願いします!

 自分にできるベストを尽くして頑張ります!

 

MB伊藤吏玖(スポ3=東京・駿台学園)

――今日の試合を振り返って

 自分たちの役割というのを各々が理解して、実行はできていたのですが、試合の内容としてはあまり良くなかったと感じています。相手のミスに助けられた部分もあって、点差が開いた余裕のあるゲームができたのではないかと思います。

――2セット目からはクイックが決まっている場面も見られましたが、コンビネーションについていかがですか

 試合前にも松井監督(松井泰二監督、平3人卒=千葉・八千代)からクイックについてご指導いただきました。セッターとのスペースや入り方などがまだ不安定だったので、自分が合わせるのではなく、セッターに合わせてもらうように意識しました。2セット目からコンビが徐々に合い始めて、得点につながったのかなと思います。

――ブロックの手応えについては

 ブロックが結構決まりだしたのも、3セット目からと試合終盤からでした。もっと早い段階でブロックポイントを挙げられるような展開になれば、もっと良かったのかなと思います。

――秋季リーグ戦も折り返しとなりますが、前半戦での自身のプレーを振り返って

 先週までは自分としてもクイックとブロックが安定していたので、手応えはありました。ですが今週に入ってからコンビが合わないことで、苦しい場面もあったので、もう一度セッターと話し合っていきたいです。とにかく僕はコンビミスやアタックのミスを減らしていき、チームを安定させるような要素になりたいです。

――次戦の中大戦への意気込みを!

 自分たちがやらなければいけないことをしっかり出して、その上でしっかりと相手と戦えればと思います。

 

OH山田大貴(スポ3=静岡・清水桜が丘)

――今日の試合を振り返って

 これまでの試合では、全体的に相手に押される場面が多かったのですが、今日の試合では終始流れを相手に渡すことなく、試合を進めることができたのかなと思います。

――明大戦、国際武道大戦とこの連戦大活躍されていますが、今のご自身の状態は

 状態は良いと思います。僕の中で「エースだと思ってどんなトスも打ち切ろう」という意志が固まったことが、結果に結びついているのではと思っています。

――秋季リーグ戦も折り返しとなりますが、前半戦での自身のプレーを振り返って

 スパイクに自信が増したかなと思います。春(春季関東大学リーグ戦)と東(東日本大学選手権)に比べても、数値的にも感覚的にも良くなってきているのかなと。サーブはミスをすることもありますが、攻めている分結果が出ているところもあります。攻撃面での成果が出せているのかなと思います。

――それは夏からやってきたことが関係していたりするのですか

 そうですね。夏合宿を経て、試合に出られない時期や僕の中で苦しい時期もありました。その中でもう一度自分自身を見つめ直して、僕に求められていることは何かということを考えました。悩んだ時期もありましたが、それが吹っ切れたことで今の成果につながっています。

――次戦の中大戦への意気込みを!

 後半戦に入ると春リーグの上位チームと当たることになります。手強い相手だらけになってくるので、今以上にチーム一丸となって行きたいと思います。締める部分を締めていかないと、負けてしまうような相手です。あと1週間しかありませんが、しっかりと準備をして良い表情で来週を迎えたいと思います。