攻めのバレーで専大にストレートで勝利!

男子バレーボール

 全日本学生選手権(全日本インカレ)は今日で3回戦。頂きを目指し負けられない戦いが続く早大は、専大と対戦した。立ち上がりから、ブロックやクイックが決まり、連続得点。相手のミスも目立ち、1セット目を先取する。2セット目以降は、相手のスパイクに勢いが増し、サイドアウトを取り合う展開となる。しかし左右にふるスパイクや、素早いクイック、勢いのあるバックアッタクなど、多彩な攻撃を組み合わせ得点をもぎ取った。ブロックとディグも安定し、簡単にはブレイクさせなかった早大。セットカウント3ー0(25-14、25-22、25-22)でストレート勝利し、準々決勝につなげた。

 立ち上がりは、伊藤吏玖(スポ2=東京・駿台学園)のミドルでのプレーが光る。守備では相手のスパイクをブロックし、攻撃ではクイックで得点。課題としていた入りの部分で連続得点をし、試合の主導権を握った。1セット目中盤には水町泰杜(スポ2=熊本・鎮西)のバックアタックや、インナースパイクが決まる。また、ディグや懸命なフォローでも活躍を見せ、攻守でともに得点に貢献した。最後まで攻撃的なバレーを展開し、25ー14でこのセットを先取した。

 

ブロックし喜ぶ伊藤

 2セット目は一進一退の攻防が続く。サイドアウトを取り合い、両者ともにブレイクを許さない緊迫した試合展開を見せた。「相手の攻撃に対して、ブロックする対象を絞れてディフェンスできていたのが大きかった」(伊藤)。伊藤と岩本大吾主将(スポ3=兵庫・市立尼崎)ミドルブロッカーの2人を中心にブロックでプレッシャーを与え、相手の攻撃ミスを誘う。相手に鋭いスパイクを決められても、積極的に声をかけ合い、コミュニケーションを絶やさない。試合中盤には大塚達宣副将(スポ3=京都・洛南)のコースを打ち分けたスパイクが連続で決まる。さまざまなかたちで得点し、相手に主導権を握らせなかった。最後までサイドアウトの取り合いが続くが、中盤のブレイクで優位に立っていた早大がそのまま逃げ切り、25-22でこのセットも奪った。

 

 

3セット目から出場した山田

 3セット目には水町に代わり、山田大貴(スポ2=静岡・清水桜が丘)が投入される。途中交代であったものの、レフトから鋭い球をコートに突き刺し、存在感を示した。序盤はサーブ権が頻繁に移ったが、中盤には重藤トビアス赳(スポ3=神奈川・荏田)や大塚副将のスパイクを中心にブレイク。しかし、ここから連携でのエラーやサーブミスを連発してしまい、一気に5連続失点し逆転を許してしまう。相手に流れが傾きかけたが、山田のスパイク、伊藤、重藤のブロックで再びブレイク。終盤に入り、再びサイドアウトを取り合うが、最後は伊藤がブロックで止め、25-22に。ストレート勝利を収めた。

 攻守ともに安定したプレーを見せた早大。相手のスパイクやサーブで崩されても全員で懸命につなぎ、チャンスで決めた。苦しい展開でも声を出し、互いに鼓舞し合うなど、プレー以外の面でも活気溢れる試合となった。「準々決勝が山場となる」と山田、伊藤が口をそろえて言うように、明日の試合は表彰台に向けての大一番となるだろう。今日課題として挙がったミスを修正し、いかに早稲田らしいバレーを展開できるか。5連覇に向け、全員で勝利をつかみに行く。

(記事 山田彩愛、写真 西山綾乃)

 

セットカウント
早大 25-14
21-22
25-22
専大
コメント

伊藤吏玖(スポ2=東京・駿台学園)

――今日の試合を振り返っていかがですか

1セット目は相手のミスも含めて自分たちが楽なゲーム展開だったのですが、2、3セット目から相手も修正し始めて、自分たちがミスをして苦しい展開に持っていってしまったなという印象が強かったです。

――ミスが多い中で勝ち切れた要因はなんでしょうか

相手の攻撃に対して、ブロックする対象を絞れてディフェンスできていたのが大きかったのかなと思います。

――ブロックやクイックでの活躍が光ってましたが、それぞれ振り返っていかがですか

ブロックした本数はいつもより多かったのは良かったと思います。でも、ラリーになったときにブロックミスを出してしまいました。そこで雑なプレーが多くなってしまったので、修正しなければいけないなと思いました。クイックに関しては、1本シャットアウトされてしまったのですが、サイドアウトの時にしろ、トランジションにしろ悪くはなかったかなという印象です。

――ブロックで決勝点を決めた時の気持ちはいかがですか

言っちゃうと、ブロックがあんまり出せてなかったので止まって良かったなという思いです。3セットで終われたのは今後のトーナメントを考えると大きいのでそこは良かったと思います。

――明日の試合に向けて意気込みをお願いします

相手がどのチームにしろ、準々決勝がトーナメントの中で最初の山場になると思うので、楽な展開はないと思うので自分達のプレーをしっかり出して頑張りたいと思います。

山田大貴(スポ2=静岡・清水桜が丘)

――今日の試合を振り返っていかがですか

3セット目から途中出場したのですが、僕が入ることでチームの雰囲気が変わると思ったので、しっかり声を出してチームを盛り上げようと頑張っていました。

――途中出場ならではの難しさはありますか

体も万全な状態で行かないといけないし、何が起こるか分からないのが全日本インカレなので、1セットも落とせないと思っていました。途中出場で自分の良さを出すのは難しいですし、結構準備しないといけないんですよ。1セット目から体を冷やさないように心がけていました。

――全日本インカレは緊張しますか

去年はベンチ入りしていましたが試合に絡めませんでした。今年は去年と違って試合に関われているので、楽しみという感覚です。「自分が試合に出たらこういうプレーがしたいな」と思いながらベンチにいます。

――今日はサーブに威力がありましたね

日によって違うんですけど(笑)。心の面ですかね。受け身になるのではなく、「やってやるぞ」というか、「泰杜(水町泰杜、スポ2=熊本・鎮西)には負けないぞ」と攻めの姿勢で頑張りました。

――スパイクもたくさん決めていましたね

自分の持ち味は高さのあるスパイクなので、しっかり決まって良かったです。

――点を決めたら一番喜んでいる印象を受けたのですが、意識されているのですか

そうですね。2年生がコートの中で最下級生なので、チームの雰囲気を盛り上げることが大事になりますし、自分はプレーで勢いがほしいので、自分を奮い立たせる喜び方をしています。

――次戦に向けて意気込みをお願いします

どの試合でも自分らしさを出したいと思います。