青学大にストレート勝利! 開幕4連勝を挙げた

男子バレーボール

 春季関東大学オープン戦(春季オープン戦)4戦目、青学大を相手に迎えた。現在チームで力を入れているレセプションアタック(※1)が奏功し、立ち上がりから大差をつける。2セット目以降大幅なメンバーチェンジを行うも、終始相手を寄せつけず。セットカウント3―0(25-12、25-21、25-22)でストレート勝利を収めた。

 1セット目はこれまでと同様、2、3年生主体のスタメンとなった。水町泰杜(スポ2=熊本・鎮西)のサービスエースで幕を開け、伊藤吏玖(スポ2=東京・駿台学園)や山田大貴(スポ2=静岡・清水桜が丘)らの攻撃でリードを広げる。5-1で相手にタイムアウトを取らせるも、勢いは止まらず。サイドからのスパイクやクイック、パイプ(※2)などの多彩な攻撃で大差をつけ、このセットを25―12で先取した。

 

相手ブロッカーの上からスパイクを打つ山田

 2セット目からはアウトサイドヒッターの吉田悠眞主将(スポ4=京都・洛南)、セッターの仲濱陽介(スポ4=愛知・星城)がスタメン入り。一時は4点差をつけるもすぐに追いつかれ、終始拮抗(きっこう)した展開となった。均衡を破ったのは、22-21の場面。仲濱のバックトスで相手ブロックが1枚になったところを山田が打ち込んだ。その後伊藤の無回転サーブや相手のスパイクミスで連続得点し、25-21で連取した。3セット目はミドルブロッカーの上條レイモンド副将(スポ4=千葉・習志野)、リベロの北川諒主務(教4=東京・早実)が入り、上級生主体のメンバーとなった。上條副将が身長195センチの高さを生かしたブロックやスパイクで躍動し、序盤から点差を広げた。攻撃のミスや被ブロックで連続失点し19-19にまで迫られたが、途中出場した中島明良(法3=京都・洛南)のスパイクを皮切りに連続得点し、突き放す。最後も中島がスパイクで決め、25-22とした。今季初のストレート勝利を収め、春季オープン戦4連勝を挙げた。

 

2セット目からセッターとして出場した仲濱

 春季オープン戦初戦ではミスが重なり先行きを危ぶまれたが、試合を重ねるごとに本来のパフォーマンスを発揮できるようになってきた。4戦目では現在チームで力を入れているレセプションアタックが奏功し、盤石な試合運びを見せた。勢いそのままでリーグ戦に臨みたいところだったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止に。5月以降の大会はオープン戦となるも、緊急事態宣言発令に伴い延期となった。大会再開後も勢いの良さを保つことができるか。今こそチームの力が試されている。

(記事・写真 西山綾乃)

 
(※1)レセプションアタック…サーブレシーブを正確に返球することでスムーズに攻撃へつなげること
(※2)パイプ…中央からの速いバックアタック
 

セットカウント
早大 25-12
25-21
25-22
青学大
スタメン
アウトサイドヒッター 重藤トビアス赳(スポ3=神奈川・荏田)
アウトサイドヒッター 山田大貴(スポ2=静岡・清水桜が丘)
アウトサイドヒッター 水町泰杜(スポ2=熊本・鎮西)
ミドルブロッカー 岩本大吾(スポ3=兵庫・市立尼崎)
ミドルブロッカー 伊藤吏玖(スポ2=東京・駿台学園)
セッター 佐藤玲(社3=東京・早実)
リベロ 荒尾怜音(スポ2=熊本・鎮西)
コメント

上條レイモンド副将(スポ4=千葉・習志野)

――ここまでのオープン戦はいかがですか

まだできたばかりのチームで、去年と比べてメンバーも大きく入れ替わっているので、まだ未完成なところはすごく多いです。ですが、確実に良い方向に進んでいるとは思います。

――今日の試合の感想をお願いします

今日は最初の方、チームの雰囲気があまり良くなかったので、途中からその雰囲気を変えようとコートに入りました。ですが、序盤、中盤と抜け出せないゲーム展開が続いたので、そこをまた課題としてやっていきたいと思います。

――ブロックがよく決まっていたのは、春の間の練習の成果でしょうか

そうですね。オープン戦まではブロックだったりレシーブだったり、基礎の部分に取り組んできました。特に自分はブロック、スパイクを集中してやってきました。

――オープン戦通しての目標は

オープン戦なので順位や記録は残らないのですが、それをポジティブにとらえて、チームとして良い方向に進んでいければと思います。勝ち負けよりも試合の内容の方を大事にしていきたいです。個人の目標としては、4年生という立場でどのようなプレーをすべきなのか明確にしていきたいと思います。

中島明良(法3=京都・洛南)

――オープン戦に全試合出場されていますが、いかがですか

短時間であれ、試合に出場してチームに貢献できるのはいいことだと思います。

――今日の試合を振り返っての感想を教えてください

途中流れが悪くなった点があったので、まだ改善すべき点が見つかったと思います。

――途中出場が多くなりましたが、冬はどこに力を入れて練習を頑張ってきましたか

みんなで練習を頑張っています。特に自分は上級生になったので、チーム全体を見ることを心がけています。

――これからの試合の意気込みを教えてください

チームに貢献できるようにこれからも頑張ります。

荒尾怜音(スポ2=熊本・鎮西)

――今日の相手の印象や特徴を教えてください

青学さんはチームとしてではなく個で戦ってくるチームでした。その中で自分たちがどう崩されずに戦うかというのを結構大事にしていました。1セット目からいい入りができていたので良かったです。

――試合ではどのようなところを意識して試合に臨んでいましたか

試合前ミーティングでは4年生が相手の傾向を言ってくれました。それ以外にも相手チームの雰囲気やレセプションアタックなどを再確認しました。

――今日は目立ったミスはなかったと思いますが、いかがですか

3セット目で真ん中の前衛に落とされました。そこはリベロが行くのかミドルが取るのか、前衛のレフトスパイカーが取るのか。色んな立場を考えながらもっと細かい指示や声を出さないといけないなと思いました。その1点で悪い流れになって2、3点取られてしまったら勝利がなくなってしまうので、そういうミスはなくしたいなと思います。

――今のところ連勝していますが、プレッシャーはありますか

プレッシャーについては、松井先生(泰二、平3人卒=千葉・八千代)が自分たちの力を全部出せば勝てるとおっしゃっているので、自信をもってやっています。去年は1セットでも落としそうになったら焦りそうになっていましたが、今年は初戦で1セット取られたのでいい意味で吹っ切れました。去年は優勝して終わりましたが、4年生がレギュラーに入れていない状態なので、そこは考え直していかないといけないなと思います。

――下級生主体のチームで大変ではありませんか

そうですね。チームの柱を去年からレギュラーで出ていた自分や泰杜(水町、スポ2=熊本・鎮西)が、去年の良かったところを共有しながら周りも自分たちも伸びていけたらと思います。

――5月はリーグ戦からオープン戦に変更になりましたがいかがでしたか

薄々感じていて。去年に比べたら試合もできているし4、5月も練習ができるので、思った以上に落ち込みませんでした。逆に全カレ(全日本大学選手権)に向けて自分の弱点や得意なところを伸ばす準備ができると思うので、そこはプラスに捉えてやっていきたいです。

――オープン戦を通しての目標を教えてください

技術面では個人技もですが、レセプションの関係性をしっかりさせて相手チームのサービスエースを0本にしたいです。あとはチームの雰囲気や流れが悪いときに自分の一言やプレーで流れを変えられるように、丁寧さを忘れずにやっていきたいと思います。