学芸大をストレートで下し9連勝、早大が首位を独走中

男子バレーボール

 早大の連勝が止まらない。秋季関東大学リーグ戦(秋季リーグ戦)では未だ負け知らず、ついに9連勝目を学芸大戦で挙げた。立ち上がりから順調に試合を進めるが、春季リーグ戦では早大が黒星を喫した学芸大もじりじりと迫ってくる。それでも安定したプレーで、セットカウント3-0(25-17、25-21、25-23)と、きっちりストレート勝利を収めた。

 第1セット、序盤からセンターを多用し、武藤鉄也(スポ2=東京・東亜学園)や村山豪(スポ1=東京・駿台学園)らが得点を重ねていく。さらにサイドもうまく機能し、学芸大を圧倒していく。セッターの小林光輝(スポ3=長野・創造学園)は「真ん中を意識して使っていけたので、終盤詰まることなく自分たちのゲーム展開になったのではないか」と振り返った。またブロックとレシーブの関係も良く、危なげなくこのセットをものにした。第2セットも早大ペースで進むが、8-5とリードしている場面でうまくかみ合わず、相手に4連続ポイントを許し8-9と追い抜かれる。しかし、ここで加賀優太(商4=東京・早実)が鋭いバックアタックを決めて流れを引き戻し、ここから5連続ポイント。その後は点差をキープして試合を進められた。終盤には加賀、武藤に代わり喜入祥充主将(スポ4=大阪・大塚)、山﨑貴矢副将(スポ4=愛知・星城)を投入。そのまま25-21でこのセットも手にした。

センターからの攻撃がしっかりと機能した

 しかし3セット目は学芸大も意地をみせる。点差がつかず、相手に優位な流れで試合が展開されてゆく。18-20と先に20点台に乗られてしまうが、ここから早大がまたも怒涛(どとう)の5連続ポイント。宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)と加賀のスパイクで攻め、さらに相手のミスも誘発。最後は村山のブロックで25-23、早大の底力をみせストレート勝利を決めた。このセットに関して加賀は「サーブで攻めたりスパイクで乱したボールで、こっちが対処できずにバタバタしてしまった」と振り返った。秋季リーグ戦最終週を前に見つかった課題を糧にしてほしいものだ。

バックアタックを決め流れを取り戻した加賀

 負けなしで残り2戦となった早大。次は2週間後に東海大を控える。次戦勝てば優勝、さらにその先には全勝優勝も目前に見えてきている。しかし選手たちは浮足立つことなく、目の前の一戦一戦に集中している。「普段通りの自分たちのバレーができれば結果がついてくる」(加賀)。優勝に王手をかけた中でもいつもと変わらぬ早大らしいプレーを、ぜひ東海大戦でも見たい。

(記事 越智万里子、写真 藤原映乃、杉山睦美)

 

セットカウント
早大 25-17
25-21
25-23
学芸大
スタメン
レフト 加賀優太(商4=東京・早実)
レフト 藤中優斗(スポ3=山口・宇部商)
センター 武藤鉄也(スポ2=東京・東亜学園)
センター 村山豪(スポ1=東京・駿台学園)
ライト  宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)
セッター 小林光輝(スポ3=長野・創造学園)
リベロ 堀江友裕(スポ2=和歌山・開智)
コメント

加賀優太(商4=東京・早実)

――9連勝おめでとうございます。感想からお願いします

上位校相手にストレート勝ちできたのは大きかったと思います。1、2セット目は自分たちの流れの中でできたんですけど、3セット目は相手が乱れて苦し紛れに打ってきたボールにもこっちが少しバタバタしてしまってこっちのミスで相手にリードさせてしまって。最終的に勝ち切れたんですけど3セット目のその部分だけ心残りというか、もう少しできたのではないかなと思います。

――3セット目、相手に優位になった原因としては

サーブで攻めたりスパイクで乱したボールで、こっちが対処できずにバタバタしてしまったことですね。

――サーブレシーブに関してはいかがでしたか

ジャンプサーブで何人か攻めてくるサーブだったんですけど、そこまでフローターの選手が攻めてきていなかったので、最初からブロックを外してワンタッチしてと、そこまでサーブレシーブに関しては崩れずにできたのではないかと思います。

――自身のプレーに関して、昨日より良かったのでは

2連戦と中大戦の3試合くらいまではスパイクが決まってなくて、なんとなく自分の中でごにょごにょしていた部分があって、アナリストが撮ってくれている自分のスパイクの動画を観ていたんですけど、それを観て自分のどういうところがよくないとか自分なりに考えて臨んで、それが上手く修正できていて、久しぶりに良いプレーができたのではないかと思います。

――東海大戦に向けて一言お願いします

1週空いてリズムが少し変わるんですけど、その中でも個人個人練習でどういうことをやるかとか違うと思うので、そこで気をぬくことなく、かといって試合は2週間後なので気を張りすぎることなく、そこは大人なので、上手く個人で調整して、優勝というのを多少気にしてしまうと思うんですけど、そこをそこまで気をうことなく普段通り自分たちのバレーができれば結果がついてくると思います。

小林光輝(スポ3=長野・創造学園)

――試合を振り返って

きょうを振り返って自分的には相手をよく見て組み立てが冷静にできて、いいゲーム展開になったと思います。

――1セット目からセンターの攻撃を積極的に使っていました

真ん中は意識して使っていけたので、終盤詰まることなく自分たちのゲーム展開になったんじゃないかとは思います。

――きょうはサイド攻撃もよく決まっていました

きのうよりはサイドのブロッカーがそんなにプレッシャーがありませんてました。サイド一辺倒になるではなく、中に切り込ませたり、サイドの選手が気持ち良く打てるようにということを考えて打たせることができたので良かったと思います。

――きょうは納得のいくバレーができたんじゃないかと思います

毎試合自分たちのバレーをするというのは難しいとは思うんですけど、その中でもしっかり勝ちきれているということはいいんじゃないかと思いますし、セットを落とさなかったという部分でもきょうは良かったと思います。

――チームとしてきょうもサーブからの攻撃が良かったと思います

自分たちサーブを強化してきたので、サーブをしっかり打っていくというのはチームとして決めていた。自分としてもエースも取れましたし良かったと思います。

――ブロックとレシーブの関係について

相手によってシステムとかも変えられていますし対応できているという部分では良かったと思います。しかし、対応しても落としてしまっているボールだとか自分たちで決めて、その通りにボールが来たのに落としてしまった部分があるので、全カレに向けてそういうのを一つ一つをポイントにしていくことが大事なので課題はまだあると思います。

――3セット目終盤の戦い方について

終盤少し相手がサーブを攻めて来て、攻めのサーブに対して自分たちがAパスを返すことは難しかったと思うんですけど、そういう場面でもBパスを狙っていってそこからの展開が自分的にはあまりできていなかったです。だから、詰まって混戦になってしまいました。そこをしっかり自分が冷静に相手を見ていけば、もうちょっとらくに勝てたんじゃないかなと振り返って思います。

――ラスト2戦に向けて

4年生とやる最後のリーグなのでその部分でも全カレにつなげられるような最終戦にしていきたいと思います。

武藤鉄也(スポ2=東京・東亜学園)

――きょうの試合を振り返って

比較的余裕を持ってゲームを運べていました。対策通りに試合を展開できたのも良かったと思います。

――ご自身のスパイクを振り返って

センターはマークも厚かったのですが、ほとんど決めきれていませんでした。僕が入りすぎていたということもあるし、トスが少し低かったこともあると思います。また、レセプションもきょうはあまり良くなかったので、2週間でしっかり調整して、再来週は高い決定率を残せるように頑張っていきたいです。

――センターも使ってくる学芸大ですが、それに対して早大のブロックを振り返って

きょうはずっとマークをし続けて、プレッシャーをかけ続けて、相手も波に乗れていなかったので、そこは良かったと思います。

――3セット目は最後に逆転してセットを奪いましたが、何が良かったですか

相手がミスを出してくれたということと、早大がやるべきことをやっていたので、自然とブレイクポイントが取れたのだと思います。

――優勝へ王手をかけましたが、やはり意識されますか

意識しないようにしても、どうしても意識してしまうと思います。松井先生も日頃から言っているのが、この秋季リーグで優勝することが目標ではなく、全日本インカレで日本一を取ることが目標なので、それに向けて自分たちが今までやってきたことをしっかりやれば、自然と優勝もできるのではないかと思います。

――改めて東海大戦へ向けて

4年生とリーグ戦を戦える最後の2戦となります。今週までできていなかったこともたくさんあるので、一つ一つ課題を潰して次戦へピークを持っていけるようにしたいです。

宮浦健人(スポ1=熊本・鎮西)

――きょうの振り返りからお願いします

きょうはいつもの自分らしいプレーができなかったと思います

――どの辺りができなかったのでしょうか

決めることを意識しすぎて空回りしていたかなと思います。

――改善するには

冷静かつ大胆にやることですね。

――宮浦選手からみてチームはどう見えていますか

まだリーグ戦残り2試合あって、まだ終わったわけではないので、チーム的にも1試合1試合戦っていこうという感じなので、2週間空くのでそこでコンディションなど、怪我をしている人もいるのでしっかり調整して次に切り替えようという感じです。

――東海大戦に向けて一言お願いします

最後は全カレがあるのでそこに繋げられるように頑張りたいと思います。