力出し切れず、またしても中大に敗れる

男子バレーボール

 春季関東大学リーグ戦も残り3戦。きょう対戦するのは強敵中大だ。少しでも上位に食い込むためにも負けられない一戦だった。しかし、中大のサーブにレシーブを乱され、早大の攻撃は封じ込められてしまう。そのまま突破口を見出すことができずセットカウント0-3(19ー25、19ー25、20ー25)で試合を終えた。

 第1セット序盤から中大の力強い攻撃にレシーブが崩されセンターの速攻が思うように使えない。そんな中、田中健翔副将(スポ4=熊本・鎮西)、 喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)らサイドの選手を中心に点数をもぎ取っていく。しかし、18ー20で終盤に入ったときだった。ダイレクトで相手陣内に返ってしまったボールを直接コートに打ち込まれてしまう。それがブレイクポイントとなり中大が一気に走り、19ー25でこのセットを奪われる。続く第2セット、ここでもサーブレシーブの乱れから攻撃のパターンが絞られてしまい得点につなげることができない。一方、相手にはセンターとサイドをうまく使われ5連続得点を許し、引き離されてしまう。粘りを見せるが一足遅く失セットとなった。

力強いスパイクを打つ田中

 後のない第3セット。前セットと同様、中盤までは一進一退の攻防戦を繰り広げる。しかし、相手センターにブロックが惑わされサイドの選手をフリーで打ち込まれる場面が目立ち始める。ブロックでワンタッチを取った後の2本目やリバウンドがきちんとセッターに返らず苦しい体勢でのトスが増え、逆転の機会をつくることができない。結局このセットも落とし、ストレート負けとなった。

苦しい体勢でも打ち込む喜入

 サーブで相手を崩し、攻撃の的を絞らせてブロックでしっかり止め、速攻や時間差攻撃を使ったコンビバレー。これが理想のかたちだ。しかし、きょうの試合では相手にそれを一方的にやられてしまった。早大がやりたいバレーを見せつけられているかのようだった。サイドスパイカーの頑張りに加え、加藤久典(スポ4=東京・早実)、山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城)のセンター陣が勝利のカギだ。「レシーブの精度を高めてファーストブレイク率を上げていかないと太刀打ち出来ない」と山口が言うように、レシーブの強化というのが早大のバレーをするためには必要だ。春季関東大学リーグ戦も残り2戦。持ってる力を「全部出そう」(山口)。

(記事 藤原映乃、写真 松富リサ)

セットカウント
早大 19-25
19-25
20-25

中大
スタメン
レフト 喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)
レフト 藤中優斗(スポ2=山口・宇部商)
センター 加藤久典(スポ4=東京・早実)
センター 山﨑貴矢(スポ3=愛知・星城)
ライト 田中健翔(スポ4=熊本・鎮西)
セッター 山口頌平(スポ4=長崎・大村工)
リベロ 堀江友裕(スポ1=和歌山・開智)
コメント

山口頌平主将(スポ4=長崎・大村工)

――きょうはどのような意気込みで試合にのぞみましたか

黒鷲旗(全日本男女選抜)がこの前あって、その後半戦からは一試合も落とさないというか、残りの試合は全部勝つという意気込みで臨んで先週は勝てていたので、今週も二勝したかったです。相手も中央大学というここ最近全然勝てていない相手だったので、どうにかして勝ちたかったのですが、やっぱりサーブで攻めこまれたりだとか、相手の押す気持ちに受け身になってしまったのかなという感じがします。

――レシーブが乱されている印象を受けましたが、ご自身で振り返っていかがですか

小さめの選手が多くて、レシーブが崩されて相手に的を絞らせてしまうと、きょうみたいに厳しい展開になってしまうので、もう少しレシーブの精度を高めてファーストブレイク率を上げていかないと太刀打ちできないなと思いました。

――トスがなかなか合わない場面も見られましたがいかがでしたか

なかなかキャッチが返ってくる場面が少なくて、速攻を使いたいのですが使えないという状況が続いて、少し無理やり上げてしまって合わない部分もあったので、そこは自分の力不足というか合わせていかないといけないなと思しました。

――苦しい場面でも気持ち的には立て直せましたか

立て直そうとみんな声かけあったりはしてたのですが、サーブで攻める気持ちだとか、サーブで相手の意気込みを感じて受け身になってしまったというのがきょうの敗因かなと思います。

――明日の試合への意気込みをお願いします

優勝はもうないと思うのですが、一個でも上位に食い込んで終われるようにというのと、残り二試合ずっと課題にしている自分たちのプレーを全部出すというのをやり通していきたいと思います。

田中健翔副将(スポ4=熊本・鎮西)

――きょうはチームとしてどのような戦術で臨まれましたか

サーブを打ち込まないとミドルブロッカーが飛んでくるので、そこを崩すためにもまずサーブを打ち込んでいこうという作戦で臨みました。谷口(渉、中大)が結構打ってくるので、そこをしっかり閉めて相手を乗せないようにしようと思っていました。

――レシーブが乱され思うようなプレーができませんでした

サーブを打ち込もうと言ってはいたのですが、相手に逆に打ち込まれ、こちらはサーブが入らないというかたちになってしまいました。キャッチが乱れてクイックが使えず、サイドは打ち込むべきところで打ち込むが、決めどころでミスがでてしまうというゴテゴテの展開になってしまったのが負けた原因かと思います。

――ご自身のプレーを振り返って

スパイクをしっかり決めるっていうのがオポジットの仕事なのでそこはいいのですが、自分のところに来たディグっていうのが全然上がらず、流れに乗っていけなかったなと思います。

――所々良さが見られたブロックとレシーブの関係はいかがでしたか

ある程度来る場所っていうのはわかっているんですけど、球際のコントロールとか、細かいミスが積み重なって中大に負けてしまいました。

――試合を通してのチームの雰囲気はいかがでしたか

試合が終わった後にキャプテンの山口(頌平、スポ4=長崎・大村工)も言っていたんですけど、練習前からちょっとみんなのってるのかな?という感じでした。自分は結構気持ち高めては行ってたんですけど、(他の選手たちは)そんな感じでした。朝一番というのもあったのですが、みんな起きてないのかなという感じで、決まってもそんなみんな喜ぶ感じもなかったので、雰囲気的な部分でも負けてたかなと振り返って思います。

――次の試合への意気込みをお願いします

きょう(セットカウント)3-0で負けてしまいましたが、落ち込む暇もないので、最後あ2試合しっかりとモチベーション高く持って、切り替えてあしたは勝ちたいと思います。

喜入祥充(スポ3=大阪・大塚)

――きょうの試合にどのように臨まれましたか

向こう(中大)は先週負けているので勢いで押していこうと思っていました。また、自分達のやるべき事を色々話しあっていたので、それをしっかりやっていこうというかたちで臨みました。。

――相手のスパイクもサーブも強い中でレシーブはいかがでしたか

相手のサーブに対して突っ込まれすぎたというか、見送ってのサービスエースが多かったです。あとは最低でもクイックが使えるようなパスができないと、ちょっと厳しいなというふうには思いました。

――ご自分のプレーを振り返っていかがですか

自分的には余裕をもってできていた方だとは思うんですが、やはりリバウンド取るべきところで取れていなかったです。そういうミスの部分をもっと減らしていければと思います。

――負けてはしまいましたがチームとしての雰囲気を保つために意識したことはありますか

終始押されムードだったので何かきっかけがつくればと思ったんですが、そういうプレーがさせてもらえなかったので、声かけくらいしかできなかったと思います。

――次の試合にむけて意気込みをお願いします

もう負けられないんで、きょうは負けてしまったんですけど切り替えて明日勝てるように、自分達のやるべき事をもう一度確認して頑張りたいと思います。