最後まで越えられなかったフルセットのカベ。今季の戦いはここで終結

男子バレーボール

 『センターコート』。そこは、全日本大学選手権(インカレ)の激戦を勝ち抜いた4強のみが立つことの許される神聖な場所である。早大は昨年、61年ぶりにこの場所で日本一の夢を叶えた。ことしもその思いは変わらない。センターコートへ、頂点へ――。夢舞台まであと一勝の早大の前に立ちはだかったのは、宿敵・明大。しかし、結果はセットカウント2-3(25-12、25-23、25-27、22-25、10-15)での敗北。早大が今季苦しみ続けてきたフルセット、最後の最後まで課題は克服できなかった。

 「出来過ぎだなという感じ」(松井泰二監督、平3人卒=千葉・八千代)。先取した第1セットで開いた点差は13点。第2セットも明大のセットポイント間際の反撃を振り切り、センターコートまであと1セットとする。第3セット、23-20と3点リードの場面。センター、レフト、バックアタック、早大の攻撃のバリエーションが全てブロックされてしまう。それでも喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)がスパイクを決め、マッチポイント。あと1点で、早大の勝利が決まる。観衆たちもそう感じたはずだ。

現役最後の試合で、勇姿を見せつけた濱松啓陽(スポ4=佐賀商)

 しかし、試合はまだ続いた。ジュースにもつれ込んだ第3セットを落とし、迎えた第4セット。勝利への焦りか、大舞台の雰囲気にのまれたのか、ミスが乱発する。特に前半の快進撃の原動力となったルーキー二人も明らかに精彩を欠いていた。レシーブミスによる二段トスも増え、相手ブロックの餌食に。セッターの山口頌平(スポ2=長崎・大村工)も配球に苦しみ、得意のセンター線も機能しなくなってしまった。

 早大のストレート勝ちで終わると思われていたが、明大の猛追によりフルセットまでもつれ込む。ことし、早大の前に何度も立ちはだかったフルセット。インカレでフルセットを制すことができれば、もう怖いものはない。「15点先に取る」(山口)。山口だけでなく、全員がそう思っていた。ブロックを2連続で決め、先制に成功。だが、マッチポイントを握られた土壇場からここまで粘った明大の勢いを止めることはできなかった。試合終了。それは同時に、4年生の引退も意味していた。公式戦でのフルセット時の成績、2勝8敗。この数字が今季の早大に残ったものだった。

あっけない幕切れ。このリベンジは来年に託された

 悔しい――。選手、スタッフ、早大バレーボール部を支えてきた人々、誰しもがそう思ったことだろう。それまでの実績や他大の有名選手の名前に注目が集まり、今大会での早大への関心は決して高いとは言えなかった。だからこそ、その下馬評を覆したかったに違いない。昨年の日本一のメンバーから主力が3人抜け、苦しい船出となった今季。春の間は試行錯誤が続き、結果は残せず。ようやくチームの方針が定まってきた秋も、リーグ戦の順位とは結びつけられなかった。「やり切れたかと言われたらやり切れてない」。試合後、専田和也主将(スポ4=神奈川・弥栄)は眼にうっすらと涙を浮かべながらそう答えてくれた。昨年のチームは確かに強かったと断言できる。だが、ことしのチームも十分強かった。それだけに、センターコートで自分たちの強さを証明したかったはずだ。「最終日までバレーが一緒にしたかった」という山口の言葉に、思いの全てが集約されていた。

(記事 谷口武、写真 稲満美也、中澤佑輔)

 
                 

セットカウント
早大 25-12
25-23
25-27
22-25
10-15

明大
スタメン
レフト 専田和也(スポ4=神奈川・弥栄)
レフト 喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)
センター 濱松啓陽(スポ4=佐賀商)
センター 福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)
ライト 山﨑貴矢(スポ1=愛知・星城)
セッター 山口頌平(スポ2=長崎・大村工)
リベロ 後藤光明(社2=東京・早実)
コメント

松井泰二監督(平3人卒=千葉・八千代)

――残念な結果となってしまいましたが、いまの率直な気持ちをお聞かせください

春と秋のリーグ戦共にこの2点差をリードしているところを全部ひっくり返されていたのでそれをテーマにやってきましたが、やっぱり練習の中からそれをなかなか解決できていないことがあってそういう部分で課題が残ったままインカレに臨んでしまったのかなあという感じがしますね。

――出だしは好調でしたが

あれは出来過ぎだなという感じですよね。相手がミスを出して点数をくれて精神的にいい状態でやれていたからああいうプレーができたと思います。うちはそんなに精神的に強くなくて、押し込まれると個人個人になってしまう。だからあの展開というのは見ていると圧倒的に勝っているなという感じだけども相手が与えてくれたミスなだけだから、あれは出来過ぎというか相手がつくってくれたものだと考えています。

――第3セットを取られて一気に流れが奪われてしまいました

どうしてもここ一つというところで人に頼ってしまったりとかあるいは勝ち急いじゃったりしますね。軸をぶらさないというのはずっと指導してきているつもりでしたが、軸がぶれちゃって勝てるんじゃないかなとか止められるんじゃないかなとかいろいろな事を考えちゃってプレーしているような感じでした。全体がバタバタとして一本に集中できなくなるということが、やっぱり解決できなかったですね。

――やはり一度奪われた流れを変えるのは難しいですか

本当は変えられる力がきょねん筑波大戦をひっくり返したようにあったのですが、それは日頃の練習の中で鍛えられなかったのかなと感じていますね。

――1年生が二人コートにいるということで最後はどうしても緊張してしまう部分もあったと思います

そうですね。やっぱり最後は上級生が得点を取らなければいけないところを取り切れなかったという感じですかね。

――チームとしてはフルセットを落としてしまうという課題を払拭(ふっしょく)できずに終わりを迎えてしまいました

そこの精神的な強さというか、俺に持ってくれば間違いないぞというところまでは行ってなかったということですかね。

――とはいえ、ここまで成長してきたチームの1年間を振り返ってどう感じますか

4年生がだいぶ大人になったなあと思っています。結果はしょうがないことですが、彼らの成長っていうものはものすごく大きかったのではないかなという評価はしています。

――今季の結果から勝つために一番必要なものは何だと思いましたか

まずは、やっぱり4年生のリーダーシップですね。それから基礎・基本という部分が甘かったというところだと思いますね。

――そういう意味では来年は4年生のプレーヤーが福山選手(汰一、スポ3=熊本・鎮西)一人ということで厳しい状況が予想されます

一人だけどもその下のいまの2年生がしっかりしているのも何人かいるので、それを引き連れて同じ学年という意識で一緒になってぐいぐい引っ張ってもらいたいなと思います。

――1年生二人は悔しい経験もして今後はさらなる成長が期待されます

喜入(祥充、スポ1=大阪・大塚)はまだまだディフェンス、特にレセプションで安定しないところがあって、いろいろできる分基本から外れてしまうことがあります。それがもう少し厚みを増していけばさらに安定したプレーヤーになると思いますし、山﨑(貴矢、スポ1=愛知・星城)に関しては基礎・基本は意外とやってきた方で、自信が付いてきたと思うので持ち前のパワーと高さを生かしてほしいなと。そこに二人は期待しています。

――4年生はこの試合を持って引退となりますが、試合後どのような言葉をかけられましたか

お疲れ様でしたということで、4年間いろいろ辛いこともあったと思うんだけども、この一年よくリーダーとして頑張ったなということを話しました。

――昨年の優勝校ということでプレッシャーもあったと思います。4年生の成長は監督としてどのように感じていますか

やっぱり彼らの中で夏の合宿を経て秋くらいから大きく成長したなというのはわかっていました。ただそれが試合の中で、混戦で負けてしまうというところでまだまだ課題があり、秋季リーグが終わってからインカレまでの伸びが少し足りなかったなと。実はブロックしかやれていなくて、課題を残したまま入ってしまったなというのが正直僕の中での後悔するところですね。

――来季のチームについて考えていることを教えてください

やはり日本一を目指していきますけども、基礎をもっともっと厚くしていかなければいけないなと。あとは学生らしく真面目に一生懸命取り組むということをモットーにやっていきたいなと思います。

専田和也主将(スポ4=神奈川・弥栄)

――いまの率直なお気持ちを教えてください

まあ、悔しいですね。

――明大には今季の公式戦では3戦3敗となってしまいました

相性が悪いんですかね・・・。まあ負けたので、明大の方が強いということですね。

――フルセットになった瞬間、どのようなことをお考えになりましたか

あーフルセットかやばいなとは思いましたが、そんなこと言っていられないので、やることをやるしかないですよね。結果やることができなくて負けたので、何も言えないです。

――最後までボールに食らいつく姿が印象的でした

そうですね。負けるにしても、やり切って負ける方が、後輩もそういう姿を見て育つと思うので、そういうところは大事にしてやろうかと考えました。

――やり切れましたか

やり切れたかと言われたらやり切れてないですね。第3セットは余裕で取れたはずですし、そこを取っていれば勝っているので。まあやり切れていないですけれど、結果は仕方ないので、切り替えて後輩たちが頑張っているのを応援するようにします。来年に任せます。

――第2セットまでは早大ペースの試合でしたが、振り返っていかがでしたか

第2セットまではうちが何もしなくても明大が勝手に自滅してくれましたし、うちはブロックも結構決まっていたので、うまく進んでいました。でも第3セットから相手はサイドの濱中俊生が決まりだして、それにつられてライトの與崎風人も決まりだして、結局相手のペースに持ち込まれて、こっちが何もできなくなって負けたということですね。

――第3セットを落とした時に考えたことはありますか

試合中はそんなに考えないんですよ。切り替えようとだけ思いました。

――終盤になるにつれ、下級生にミスが増えてきましたが、何か心掛けたことなどはありますか

きょうの試合は1年生がよく頑張っていて、その代わり僕の調子が良くなかったです。喜入の調子が落ちてきた時に僕が調子を戻せればよかったんですけれど、まあ結局ずるずるといって負けてしまったので、きょうは僕のせいですね。

――ご自身のプレーを改めて振り返っていかがですか

動けていなかったですね。疲労なのか緊張なのかはわからないですけれど、足もつるし腰も痛いし、僕の良さを出していけなかったですね。自分で。

――インカレ連覇を目標にやってきたこの一年ですが、振り返っていかがでしたか

難しい目標だとは思っていました。実現できるとも思っていなかったし、そんな中でも4年生は連覇という目標に向かってやっていました。下級生がその考えにしっかりと共感してくれていたので、連覇を目指してそこはしっかりできていたと思います。結果はついてきませんでしたが、この一年は後輩たちはよく頑張って4年生を支えてくれていたと思いますね。

――主将としての一年間でもありました

前回の特集の時も言ったように、個性の強い方ばかりで大変でしたが、仲良くやれていて。結果勝てませんでしたが、ことしは楽しい思いができたので、チームとしては良かったかなと思います。

――4年間全体を振り返ってはいかがでしたか

入学した頃は1部に上がりたてで入れ替え戦にいったりしていて、2年生の時はインカレで3位、3年生で優勝して、そこまで順調ではないですけれど、いい思いをさせてもらいました。まあことしはいい思いをさせてあげられなかったのは残念ですけれど、大学4年間楽しかったので、良かったのではないでしょうか。

――同期の方に伝えたいことなどはありますか

やることなすことよくわからない連中が多かったですけれど、結局のところみんな僕を信頼してくれていたので、それでついてきてくれていたので、感謝の気持ちしかないですね。

――後輩の方々に伝えたいことはありますか

結局わかったことは、僕の跡継ぎが喜入だとして、喜入に頼るバレーをしていたらここで負けるよということはわかったと思います。そこでもうちょっと勝負強いエースにならないといけないというのは喜入も感じたと思うので、後輩たちは僕らの屍を越えて、センターコート行って優勝してほしいですね。

――これからも専田選手のバレーボールは続くと思いますが、意気込みを教えてください

新しくリベロにチャレンジすることになりますが、上を目指して頑張ります。

三宅徹副将(人4=岡山・金光学園)・大木翔馬(教4=東京・早実)

――4年間を振り返っていかがですか

三宅 我が生涯に一片の悔い無しですね。

大木 ワセダの体育会の中で一番楽しんだ自信があります。

――三宅選手はムードメーカーとして声が印象的でした

三宅 僕はそれが使命だと思って4年間やってきたので、それを最後まで貫き通すことができたのは自分の中でぶれなかったのでよかったです。松井監督もいつもぶれるなぶれるなということを言っていまして、それを一番実行できたのは自分かなと思います。

――引退を迎えますが、思うことはありますか

大木 久々にきょう一生分くらい泣いちゃったので、いまはすっきりしています。悔いがないかと言ったら、(第3セットの終盤に登場し)最後にサーブをミスしたのが悔いかなという感じですかね。

三宅 僕は骨折して出られませんでしたが、その分他にやれることがあったので最後にそれを貫き通せたっていうのは4年間で成長できたことだと思います。

――最後に後輩へメッセージをお願いします

大木 汰一と阿部ちゃん(あずさ、スポ3=神奈川・洗足学園)しかいないので苦労はすると思いますが、最低でもセンターコートには上がってほしいですね。

三宅 そうですね、センターコートに行くためにやることをやってほしいですね。

太田義樹(商4=京都・洛南)

――試合を終えてのいまの率直なお気持ちは

非常に悔しいっていうのと残念な気持ちでいっぱいですね。セットカウント2―0でリードしていて、第3セットも絶対勝てた部分がかなり大きかったので、そこで取りきれず結局最後までもつれ込んで負けたというのはかなり悔しい負け方でした。

――今回の明大戦の試合内容を振り返ってみていかがですか

序盤1、2セット目はうちのブロックも決まっていて攻撃もかなりいい感じで決まっていましたが、3セット目以降途中からつかまり始めて、こっちが勝手にバタバタしてズルズルと点数をやるという展開でした。この1年間フルセットで負けていたので、それをチームで修正できませんでした。

――悪い流れを断ち切れなかった最大の理由は何でしょうか

ライトがないというのがあって、個人名を出すと山﨑はだいぶ成長してくれて使えるようにはなったんですけど、終盤の大事なところでトスを上げられる選手にはまだなりきれていなかったので、相手からすればブロックがつきやすかったのでそこが原因だと思います。

――インカレを通してまだチームに足りていないと感じた点はありますか

やはり精神的な強さが全員足りないのかなと思います。終盤にやっぱり競り負けるとこは精神的な部分が弱いからだと思います。

――太田選手の大学4年間を振り返ってみていかがですか

楽しかったの一言ですね。ワセダは他の部に比べてあまり上下関係や部の中の雰囲気は厳しくないので、その中で楽しくバレーボールができたと思います。

――ことしはシーズン途中にリベロからピンチサーバーに転向しましたが、太田選手の中で葛藤などはあったのですか

それはないですね。もともとスパイカーだったので、逆にリベロだった時の方が嫌だったのでそこは大丈夫でした。

――最後に後輩へ向けて一言お願いします

僕らが達成できなかった日本一を達成してほしいです。

濱松啓陽(スポ4=佐賀商)

――ベスト8という結果を受けての率直な感想はいかがですか

日本一を目標にしてきたので、結果としてベスト8で終わったのはすごく悔しいですね。

――今季苦しみ続けたフルセットでの敗戦となりましたが

今季フルセットで勝った試合が全然ありませんでした。その原因としてはキャッチが返らず、サイド勝負になった時にどうしてもサイドの身長が低いので止められて、止められなくても切り返されてというパターンで攻撃の手がなくなって、最後行き詰まるというパターンになってしまって。きょうも最後、サイドふたりが出だしは良かったんですけれど、けがもあって体力が最後戻らなくて、体が動かずに(スパイクを)止められたり、ミスしたりして相手に点数を与えたパターンだったので、そういう意味では悔しいですけど、頑張ったのではないかなと思います。

――ご自身の調子はいかがでしたか

こっち(大阪)に来て、調子は良くありませんでしたがきょうは気合いをいれていました。しっかり(スパイクを)決めきれていたしブロックもある程度対応できていたんですけど、最後ああいうふうにミスしちゃうと勝てる試合も勝てなくなっちゃうので、次(の試合)はないですけど、反省しています。

――試合後、チームメイトとはどんな言葉を掛け合いましたか

いままでありがとう、と一人一人に言いました。

――これで引退となりますが、どのような思いでいらっしゃいますか

終わったことは仕方ないですけど、引退して、この負けの悔しさをバレー以外でこれからの生活になんらかのかたちで生かしていけたらと思います。そこは(バレーとは)違う生活になりますが、そっちでも頑張っていきたいと思います。

――ワセダでの4年間を振り返っていかがですか

運良く1年生の頃から試合に出させてもらって僕は成長してきたなと思っています。苦しんだ時期もありますが、おととしときょねんは結構良い思いをさせてもらって、自分たちの代でも勝ちたかったですけれど、悔しいですね。

――後輩に伝えたいことはありますか

勝負の厳しさ、5セットマッチは3セット目を取るのが難しいので、その勝負の厳しさを教訓にこれから頑張ってもらいたいです。

横田直美(文構4=東京・筑波大付)

――ベンチからきょうの試合を見守っていていかがでしたか

試合の序盤、1、2セット目はかなり良いかたちでセットを取れていたので、良いバレーができているなと思っていたのですが、試合の終盤、自分たちのミスで焦りが出てそのまま終わってしまったのでかなり悔しいです。自分たちで何か修正してできれば良かったのですが、それができませんでした。

――後半、流れが悪くなってしまいましたが、ベンチやコートの雰囲気はどのように映りましたか

自分たちのミスが出始めて、全体的に焦っていました。トーナメントなので負けた瞬間終わりということもあってか焦りで思うようなプレーができてないように見えました。

――主務として支えてきた1年間の総括をお願いします

創部80年の中で、男子バレーボール部では女性の主務はおそらく初めてだったのですが、そういった意味でも自分の代で結果を残さないといけないという気持ちが1年間通してありました。ただ、現実うまくいかない部分も少なくはなくて、本当に自分の力不足だったなあと感じています。特に人を動かすというマネジメントの部分でもっとチームに貢献したかったです。

――早大男子バレーボール部に入ってよかったと思うこと、また、入ったきっかけなどを教えてください

入ってよかったと思う事は本気で日本一を目指せて、厳しい環境の中でも自分を成長させる事ができたことだと思います。また、私は男子バレーボール部に入部しましたが、本当に男子バレーボール部はいい人ばかりで、同期や先輩後輩にも恵まれたので、それも入部して良かったと思う事です。入部したきっかけは何かで日本一を目指したいと思ったからです。中高で自分自身バレーをしていて、もともと男子のバレーボールが好きだったので、大学ではその関係もあり、バレーボールで日本一になってみたいと思ったので入部しました。

――4年間で印象に残った出来事、試合などはありますか

たくさんあり過ぎて選べないのですが、きょねんの日本一になった時の試合と、きょう、自分自身が引退した時の試合です。一番うれしかったときの試合と一番悔しかったときの試合です。

――後輩に向けて伝えたいことはありますか

将来的にどんな進路になるとしても、本当にバレーボール部で過ごす4年間はいろいろな意味で貴重で大切な経験になると思います。ただ、勝負の世界なのでその中で結果を残す=日本一になるということは常に頭において、毎日の練習を頑張って欲しいと思います。来年は必ず日本一になって下さい。

福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)

――いまの率直なお気持ちをお聞かせください

単純に悔しいっていうのと、4年生に申し訳なさがあります。

――第2セットまではとてもいい流れでした

ことしのチームは出だしがよければ負けることはなかったので、みんな出だしに気をつけていましたし、アップもしっかりやっていました。1、2セットは流れがよくて、3セットも結構良かったんですけど、そこでいつものミスがまた出てしまって、それが敗因だと思います。

――その悪い流れを断ち切れなかった最大の要因はどうお考えですか

ワセダの場合は身長が高いわけではないですし、流れが悪くなった時に攻撃が単調になってきますね。相手のブロックから、真ん中で跳んでひっかけていけばサイドはその後も止めやすくなるので、それが相手に崩されてこっちが攻められなかったのが一番敗因だと思いますね。

――福山さん自身はブロックとサーブがよく決まっている印象を受けました

いや、きょうは結局最後も弾かれたので、個人的には全然満足いってないです。

――来年は福山選手が最上級生として後輩を引っ張る立場になりますが意気込みをお聞かせください

また8日から練習があるのですが、ことしみたいにならないように、また4年生は負けてしまったのでその分もしっかり勝てていけたらいいなと思います。

――どのようなチームにしていきたいですか

1年生の成長がはっきり見えたし、新しく濱松さんの代わりに入ってくるセンターのサイズは大きいので、また真ん中を使っていきたいです。守備面では劣ると思いますが、新しい1年かいまの2年生が専田さんの代わりに入ると思うので、また来年は来年で面白いチームができると思うし、少しでもチームで武器が作れればいいと思います。

――最後に4年生の先輩に向けて一言お願いします

最後はベスト8でセンターコートに行けなかったのは本当に申し訳なかったのですが、みなさん明るくていい先輩だったので、ことし1年間先輩方と一緒にやれてよかったです。

山口頌平(スポ2=長崎・大村工)

――いまの心境はいかがですか

1、2セットと出だしは良くて第3セットも競りはしましたけれど取れるところを落としてしまいました。目の前に勝ちをつかみかけていただけあって、終わったという実感もないと言えばないです。これでシーズンも終わって4年生も引退して、きょう勝てばあと二日伸びて最終日まで4年生と試合ができましたが、きょうで終わってしまって、4年生とまだバレーがしたかったという思いです。

――終盤になるにつれ二段トスも増えてしまいました

相手もサーブがだんだん強くなった一方、自分たちはサーブミスが増えていくという状況になってしまいました。うちのミスが多くなってしまったかなというのはありますね。

――特に下級生のミスが目立ってしまいました

自分たちも1人に絞ってサーブを打っていたように、向こうも喜入を中心に狙われてしまいました。喜入も頑張ってはいましたが、だんだん二段トスを打つ場面も増え、ミスも全体的に増えてしまいました。でも喜入も山﨑も本当によく頑張っていました。

――フルセットになった瞬間、考えたことなどはありますか

試合中は、15点先に取るんだという思いだけでした。結果的にまたフルセットのカベを越えることができなかったということですね。

――きょねんとことしのインカレでは、やはり雰囲気は異なりましたか

きょねん優勝したからとかそういうのはあまり考えなくて、一試合一試合大切に戦おうという気持ちだけでした。

――フルセットに苦しんだ一年でしたが、来年に向けて改善したいことはどのようなことでしょうか

絶対的なエースというのはやはりいないので、もっと緻密なバレーと、フルセットを戦い抜ける体力と筋力のような、基礎的なところからしっかりつめていきたいです。ことし一年間何もタイトルは取れませんでしたが、きょねんの一年よりもっとバレーボールに対してというか、勝つために考えられた一年だし、今回の負けも無駄にならないように、もう一回やりなしていきたいと思います。

――これで最後となる4年生に対し、伝えたいことはありますか

バレーの練習に限らず、普段からいろいろお世話になったし、優しくしてくれました。コートからもベンチからもいろいろアドバイスしてくれたり、試合中に声をかけてくれたり、そういうことで助かった部分はたくさんありますし、本当に最終日までバレーボールが一緒にしたかったです。ありがとうございましたという思いですね。

――来年への意気込みをお願いします

ことし一年を通してなかなか越えられなかったフルセットのカベ。小さいなりにできることをもっと詰めて、ことし一年間苦しんだことをしっかり来年に生かせるようにもっとチームみんなで取り組んでいきたいと思います。

喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)

――ベスト8という結果を受けていかがですか

納得はいかないですね。センターコートまではいきたかったと思います。

――初の大舞台ということでの緊張はありましたか

初めは硬かったんですけど、すぐに慣れて楽しんでできました。

――体力面に関してはいかがですか

コンディション作りは良かったと思いますが、スタミナというか筋力というか自分自身トレーニングしていかなきゃいけないと思いました。

――明大の声援はプレーに影響はありませんでしたか

いや、特にはなかったです。

――結果的に明大に試合の流れを渡してしまった要因は何でしょうか

取るべき点数が取れなかったのと、自分たちがミスをして自滅したことが一番相手を波に乗せる原因だったと思います。

――今大会で見つかった課題は何でしょうか

一つ一つのミスが試合の負けにつながることを改めて実感したので、ミスが出ないようにこれから技術面の練習をしっかり頑張っていこうと思います。

――この一年を振り返っていかがですか

いろんな環境に揉まれながら成長できたと思います。

――4年生が引退されて、これからのご自身のチームでの役割は何だと考えていますか

専田さんがいなくなるのが大きいので、自分が成長してそこをカバーできるようにしたいです。

山﨑貴矢(スポ1=愛知・星城)

――ベスト8という結果ですが、いかがでしょうか

勝てたはずなので、悔しいです。

――今季苦しんだ、フルセットでの敗戦となりました

最後までやっぱり一年間の課題が克服できなかったので、来年は克服したいと思います。

――試合の入りはとても良かったですよね

はい。入りは良かったんですけれど、3セット目にちょっと気が緩みました。

――初の大舞台ということで、緊張はありましたか

最初の方はありましたが、きょうは調子が良かったのであまりなかったですかね。

――ブロックポイントを多く挙げられていました

とりあえず自分はブロックだけが仕事だと思っているので、ブロックに全部賭けていました。

――今大会で課題は得られましたか

チーム全体で直すべきことが見つかったので、それを直していきたいです。

――その直すべきこととは何ですか

接戦とか、追い上げられたところで20点以降の攻撃が自分たちは一個も通じないので。最後の粘りが必要だと思います。

――この一年を振り返っていかがですか

一年間、個人的には入学した時よりもましになったと思うので、3、4年生の時には自分が中心になれるように頑張りたいと思います。

――個人として、強化していきたいところは見つかりましたか

レシーブとか、ブロックですかね。

――新体制のチームのなかで、自分が果たすべき役割をどのように捉えていますか

メンバーもほとんど変わらないのでいままで通り自分のやれることはブロックとかサーブはしっかり打って、スパイクをもっと呼んで、後半に自分が決められるようにしていきたいです。