ホームで3連勝を収め、次週に弾みをつける

男子バレーボール

 3連勝で首位の中大を追いかけるワセダは、ここまで11位と低迷する法大と対戦。レシーブが乱れ、センターからの攻撃がほとんど使えずに第1セットを落としてしまう。第2セットは相手エースの木村築の強打に苦しめられジュースまでもつれたが、専田和也主将(スポ4=神奈川・弥栄)を中心とした攻撃でこのセットを取る。勢いそのままに第3、4セットも連取し、セットカウント3-1(20-25、27-25、25-10、25-23)で勝利を収めた。ホーム3連勝を果たし、次週対戦する強豪の慶大、中大との試合に向けて弾みをつけた。

 もろさと成長の跡が見られた第1、2セットだった。第1セットは、レシーブが乱れてしまいセンターからの攻撃が機能しなかった。相手のフェイントがなかなか拾えず、サーブやスパイクでのミスも響き、このセットを落としてしまう。第2セットは、木村(法大)の強打に手を焼いた。ブロックアウトで点を重ね、後衛に回ってもバックアタックを決める。春季リーグ戦でベストスコアラー賞を獲得した実力は本物だった。それでもワセダは、専田と喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)の両レフトが要所でスパイクを決め、接戦に持ち込む。あまり使えていなかったセンターの攻撃が終盤で使えるようになり、ジュースまでもつれた末にこのセットを奪う。第1セットを失っても崩れずに立て直し、セットカウントを1-1の五分に戻した。

要所でスパイクを決めた喜入

 木村(法大)に疲れが見え始めた第3セットは、ワセダのペースで進む。福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)のクイックなどセンターからの攻撃が決まると、ブロックでもポイントを重ねていった。9連続ポイントをあげるなど法大を圧倒し、25-10の大差でこのセットを取る。専田や濱松啓陽(スポ4=佐賀商)が勝負どころでスパイクを決めたほか、相手のミスにも助けられ第4セットも取り、4連勝を収めた。

後半は立て直し活躍を見せた濱松

 セット率の差で6大学が3位から8位にひしめく、混戦模様の秋季リーグ戦(9月15日現在)。各選手が口々に言うように、セット率の重要性は高い。4連勝と勢いがあるが、セットで好不調の波が激しく、ミスもまだ目立つ。しっかりと調整をし、2連覇を狙う上で大きな山場となるであろう次週の慶大、中大との試合に臨みたい。

(記事 渡辺新平、写真 谷口武)

セットカウント
早大 20-25
27-25
25-10
25-23

法大
スタメン
レフト 専田和也(スポ4=神奈川・弥栄)
レフト 喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)
センター 濱松啓陽(スポ4=佐賀商)
センター 福山汰一(スポ3=熊本・鎮西)
ライト 山﨑貴矢(スポ1=愛知・星城)
セッター 山口頌平(スポ2=長崎・大村工)
リベロ 後藤光明(社2=東京・早実)
コメント

専田和也主将(スポ4=神奈川・弥栄)

――第1セットは苦戦されました

法大のエース木村築(4年)を全然止められず、対応が遅れました。それと、自分たちのレセプションとサーブがよくなくて、それで押し切られた感じです。

――ブロックアウトされる場面が目立ちました

木村は高いのでどうしようもないという部分もあるので、ある程度弾かれるのはしょうがないです。その分こっちが決め返すというかたちを頑張って取っていました。あまりうまくいっていなかったですね。

――第3セットは一転して早大ペースで試合が動きましたが

木村が完全にスタミナ切れで、木村さえ止まればそんなに苦戦することはないので、木村をストップできて楽だったという話です。

――木村選手に対して苦手意識などはありますか

苦手意識というか、木村は大学の中ではかなりレベルの高いオポジットなので、それを警戒するのは必然というか、マークしないとやられてしまうので仕方ないです。

――リーグ戦も半分を終え、来週からは中大などの強豪校との対戦になりますが、意気込みをお願いします

もう1敗していて中大に勝たないと優勝は狙えないですし、2敗したらもっと厳しいので、一戦一戦勝てるように頑張ります。

太田義樹(商4=京都・洛南)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

1セット目取られた時は危ないと思いましたが、2セット目からはこっちのブロックが結構決まってきて、相手のペースを崩すことができました。それが勝因だったと思います。

――ピンチサーバーとして起用されましたが、サーブの調子はいかがでしたか

夏合宿の時はあまり良くなかったんですけど、最近はわりと調子が戻ってきて良くなっていると思います。

――春季リーグ戦の途中、再びリベロからピンチサーバーに転向されましたが、難しさはありますか

試合の途中から出るので、ボールの感覚があまり無い中でサーブを打つところです。

――現在ホームで全勝中ですが、チームの状態はいかがですか

すごく良いと思います。課題にしていたセンター線をいっぱい使うというのがきょうもすごくできていたので、今後もそれをメインにしていけば勝っていけると思います。

――次戦への意気込みをお願いします。

秋リーグもインカレも優勝を目指しているので、来週から強いところとあたりますが、それでも勝っていけるように頑張っていきたいです。

濱松啓陽(スポ4=佐賀商)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

出だしでキャッチなどが落ち着かなくて、僕が言うのもなんですけれどセンターも全然決まらなくて、良いリズムがつかめないままだらだらといってしまったのが反省です。

――具体的にはどのような原因がありましたか

キャッチが返っていなくて、センター線を使えなかったことでレフトへの負担がかかって、レフトにマークがつきすぎてしまったことですね。

――その後は大差をつける場面もありましたが勝因は

3連戦でお互いに体も疲れていて、向こうのエースの木村くん(築、法大)にもミスがたくさん出てきて、自分らでつかんだ勝ちというよりも向こうのミスのおかげでこちらも楽な試合ができたのかなと思います。

――ご自身の調子はいかがでしょうか

第1、2セットあたりは全然よくなくて、4年生としてもう少し気合をいれてやらなくてはと思ったのですが、最後にきちんと勝負所でブロックやスパイクを決めることができましたし、チームも勝てたのでよかったです。

――リーグ戦も半ばですがチームの状態はいかがでしょうか

セットによって浮き沈みはあるのですが調子良い時の方が多いので、このままいい時のイメージを多くして、最後はセット率の勝負にもなってくると思うので、無駄にセットを落とさずしっかりと勝っていきたいです。

――来週から強豪校との対戦も控えますが意気込みをお願いします

(慶大、中大は)どちらともエースがいない中、チームとして形ができているチームなので、エースがいないからといって油断せずしっかりと自分たちのバレーをして、3-0で勝ちたいと思います。

喜入祥充(スポ1=大阪・大塚)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

相手に攻められている部分より、自分らから崩れているというケースが目立ちました。それでも、2セット目でうまく切り替えて、踏ん張ってセットを取れたのが一番大きかったと思います。

――打数が多かったですが、ご自身のスパイクを振り返っていかがですか

打ち切れたという部分がよかったです。とりわけ要所で決められたのが一番だったと思います。

――木村選手のブロックへの対応はいかがでしたか

高さがあって、萎縮しそうになる場面はありましたが、あまり気にせずにいけました。クロスに決まっていたので、ストレートに打つ必要がなく、その点では楽でした。

――ホーム3連勝となりましたが、この結果をどのように受け止めていますか

来週も早稲田で試合をするので、6連勝まで連勝を伸ばしていけるように頑張っていきたいです。