筑波大に快勝し、リーグ戦2連勝

男子バレーボール

 昨日から続く、ホームでの連戦。連勝して波に乗りたいワセダは、筑波大との一戦に臨んだ。序盤こそ拮抗(きっこう)したゲームとなるが、その後はワセダ優位のままゲームが進む。2セットを連取し、迎えた第3セットも攻撃の手を緩めず、セットカウント3-0(25-16、25-20、25-17)でストレート勝ちを収めた。

ミスすることなくスパイクを決め続けた七里

 ここ最近の試合で立ち上がりを課題としているワセダ。きょうもゲーム開始早々に連続して敵のブロックに阻まれ、2点を許してしまう。しかし七里幸洋(社4=大阪・清風)のスパイクを機に、ワセダが目を覚ます。相手のスパイクの前に専田和也(スポ3=神奈川・弥栄)と濱松啓陽(スポ3=佐賀商)の壁が立ちふさがり、点差を広げていく。「みんな体も動いていたのでいい感じだなという印象でした」(専田)というようにメンバーの調子もよく、ミスを最小限に抑え、良い攻撃ができた。そのまま相手に流れを渡さず、25-16という大差で第1セットを先取した。

 1セットは奪ったもののまだまだ油断はできない中、続く第2セット。第1セットと同じように、序盤は一進一退の攻防が続く。しかし山口頌平(スポ1=長崎・大村工)のツーアタックから、4点を連取。差を広げたワセダはその後も吉村康佑主将(スポ4=長崎・佐世保南)の好サーブから福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)の強烈なスパイクなど多彩な攻撃でリードを譲らず、25-20でこのセットも奪った。

力強いスパイクを打つ吉村主将

 完封勝利の見えてきた第3セットもワセダの勢いは止まらない。「相手の集中力も切れていて、勝手に崩れてくれた」(福山)と、相手の怠惰なプレーの隙を見逃さずワセダが点を重ねていく。14-10の場面からは、相手のサーブミスなどから6点を連取するなど、圧倒的な展開に。そして25-17で第3セットも奪い、筑波大を完封した。

 均衡した試合かと思われたが、結局はワセダが快勝。相手が勝手に崩れたというのもあるだろうが、ワセダらしい攻撃も多々見られた。だが勝った中でも課題はしっかりとある。「油断してしまうときに連続失点があるっていうのと、もう少しコンビを作りたい」(吉村主将)というように、選手たちに油断はない。あとはこれらの課題を克服すれば、鬼に金棒となるはずだ。優勝に向けて、チームは着実に進化し続けている。

(記事 谷口武、写真 井上雄太)

セットカウント
早大 25-16
25-20

25-17

筑波大
スタメン
レフト 吉村康佑(スポ4=長崎・佐世保南)
 レフト 専田和也(スポ3=神奈川・弥栄)
 センター 濱松啓陽(スポ3=佐賀商) 
 センター 福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)
ライト 七里幸洋(社4=大阪・清風)
セッター 山口頌平(スポ1=長崎・大村工)
 リベロ 本間隆太(スポ4=神奈川・弥栄)
コメント

吉村康佑(スポ4=長崎・佐世保南)

――序盤が課題ということでしたが、きょうは1セット目から素晴らしい攻撃でした

自分たちのバレーができたというよりも向こうがつぶれてくれたというのがあって、最初に出耒田(敬、4年)を専田(和也、スポ3=神奈川・弥栄)、濱松(啓陽、スポ3=佐賀商)がブロックで止めることができたので楽に勝てたのだと思います。

――後半、相手の集中力が少し切れたような場面も見られましたが

もったいないですよね。僕らもやってて気持ちよくなかったですし。でも自分たちの良さであるしっかりセンターラインを使えたり、サーブがよくはしっていたっていういいところは出せたのでよかったです。

――あえて課題を挙げるとすればどのような点ですか

油断してしまうときに連続失点があるっていうのと、もう少しコンビを作りたいというのがあります。やっていくうちにデータを取られていくので来週はもう少しコンビを作って楽に決めたり、相手を惑わせるようにしたいです。

――太田義樹(商3=京都・洛南)選手と北地航(スポ4=東京・早実)選手がピンチサーバーに起用される順番に意図はあるのですか

特にないですけど、どっちともいいところでいいサーブを打ってくれるので頼もしいし、監督の信頼もあります。どっちかが調子悪かったらどっちかが頑張るという感じで切磋琢磨(せっさたくま)してやっていると思うのでそれを上手く試合に出してくれていると思います。

専田和也(スポ3=神奈川・弥栄)

――きょうの試合を振り返ってください

きょうはみんな調子がよかったので、楽な試合展開に持っていくことができました。

――ストレート勝ちを収めたことについてはどう感じていますか

筑波は強いという評判だったので、3-0で勝てたということは自分たちの自信にもなると思います。

――東海大戦では第1セットを落としてしまいましたが、きょうの立ち上がりはうまくいきましたか

みんな体も動いていたのでいい感じだなという印象でした。

――一番うまくいったのはどの辺りですか

ブロックがよく決まっていて連続得点が多かったことが勝因なのかなと思います。

――専田選手ご自身もブロックがよく決まっている印象でしたが

基本的に自分はブロックが上手くないので出たとこ勝負で、止まったら運がいいなという感じです。

――次の試合に向けて抱負をお願いします

どこが相手でもやることは変わらないので一試合一試合勝てるように頑張ります。

山口頌平(スポ1=長崎・大村工)

――きょうの試合はどのような組み立てで戦おうと考えていましたか

速攻でセンター線を使うように意識してトスを上げました。

――試合は終始リードした展開になりましたが、良かった点は

サーブもよく攻めれていたし、序盤から結構ブロックポイントが取れたので、あとは相手の攻撃もだいぶ絞れて対応できたと思います。

――今季はツーアタックなど自ら積極的な攻撃を仕掛ける場面が目立つように感じますが

チャンスがあればやっていこうとは思っています。

――昨春よりも楽しんでプレーされているような印象を受けますが、ご自身はどのように感じていますか

だいぶチームの雰囲気にも慣れてきたし、1年生なので自分から声を出したり、走ったりして、1年生らしくムードもつくっていけたらいいなと思っています。

――先日、世界ジュニア選手権(U-21)に出場されたと思いますが、その経験は生かされていますか

1ヶ月ずっとバレー漬けで、試合にはあまり出なかったのですが、世界の高さとか速さを感じて、良い経験になりました。

――次は今季から1部に昇格してきた国際武道大との対戦ですが、意気込みをお願いします

どんなチーム相手にも1セットもやらないくらいの気持ちで。慶大にフルセットで負けたのはちょっと痛いですけど、これ以上の負けをなくして、まだ優勝も狙えると思うので1セットも落とさないくらいの気持ちで頑張りたいと思います。