東海大に勝利し、連敗を回避

男子バレーボール

 先週、慶大に敗れているためきょうは是が非でも勝ち星が欲しいワセダ。ホームに東海大を迎え入れ、秋季関東大学リーグ戦(リーグ戦)3戦目に臨んだ。試合は開始早々、相手の強烈なサーブに出鼻をくじかれる格好となり、第1セットを落とす。しかし、その後は徐々に調子を上げてきたワセダが相手を上回り3セットを連取。セットカウント3-1(20-25、25-20、25-20、25-17)で勝利した。

多彩なトスワークで攻撃の軸となった山口

 強烈なジャンプサーブがワセダに襲い掛かった。いきなりサービスエースを許すと、勢いに乗った東海大に3連続ポイントを許してしまう。焦らずに点差を詰めていきたいところだが、「サーブにやられてしまってセンターラインを使えなくて、攻撃が単調になってしまった」(吉村康佑主将、スポ4=長崎・佐世保南)というようにサーブカットが乱れ、思うような攻撃が展開できない。中盤に一時は追い付いたが、流れは変えることができずに20-25で第1セットを落とした。

 気持ちを切り替えていきたい第2セット。連敗への不安を払拭するように多彩な攻撃が展開される。山口頌平(スポ1=長崎・大村工)のツーアタックや濱松啓陽(スポ3=佐賀商)のクイック攻撃など、自分たちのペースに持ち込むプレーで得点を重ねる。徐々に調子を取り戻すと自然と点差が開いていき、25-20で1セットを取り返した。

相手の攻撃を封じた守備陣

 完全にペースをつかんだワセダ。「それほど難しいコンビもできていなかったので、結構やりやすい相手」(福山汰一、スポ2=熊本・鎮西)と、試合が進むにつれて東海大の攻撃パターンに慣れ、落ち着いて相手の攻撃に対応していく。中盤に追い付かれたもののセット終盤に3つのブロックポイントで突き放し、第3セットを奪った。第4セットではワセダのコンビバレーが相手を圧倒。吉村主将がコート中央からレフトに開きながらの移動攻撃を決めるなど新しい攻撃のかたちも見られ、次々とスパイクが決まっていく。単純にサイドからスパイクを打ち込むだけでなく、セッターとのコンビネーションで相手を崩す――。多彩なトスワークでアタッカーが躍動し、25-17の大差でこのセットを取って勝負を決めた。

 第1セットの苦戦がうそのように、2セット目以降は終始優位に試合を進めることができた。試合後、福山が「序盤からしっかりプレーできればもう少し安定して勝つことができる」と語ったように、立ち上がりから本来の力を出していくことが今後の課題であろう。「相手どうこうではなくて自分たちのバレーをしっかりしよう」(吉村主将)。それができれば相手が誰であろうと勝てるだけの力が、いまのワセダにはあるはずだ。

(記事 中澤佑輔、写真 高原亜弥)

セットカウント
早大 20-25
25-20
25-20
25-17

東海大
スタメン
レフト 吉村康佑(スポ4=長崎・佐世保南)
レフト 専田和也(スポ3=神奈川・弥栄)
センター 濱松啓陽(スポ3=佐賀商)
センター 福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)
ライト 七里幸洋(社4=大阪・清風)
セッター 山口頌平(スポ1=長崎・大村工)
リベロ 本間隆太(スポ4=神奈川・弥栄)
コメント

吉村康佑(スポ4=長崎・佐世保南)

――1セット目こそ落としてしまいましたが、その後は3セットを連取するナイスゲームでした

いつもワセダは序盤の1セット目が悪いというのがこの間の慶応戦からあって、そこは自分たちが課題として克服しないといけないんですけど、それを切り替えて2セット目からは山口(頌平、スポ1=長崎・大村工)にセンターラインをどんどん使ってコンビをつくっていこうと話してリズムよく3セットを取れました。あとサーブがはしってくれたのですごくやりやすい感じで試合を運べて良かったと思います。

――全体的にサーブは好調なのですか

そうですね。ワセダの持ち味はサーブだというのが春リーグでわかったのできょうの試合でも有効的に試合で使えて良かったです。

――第1セットで苦戦してしまった要因は何ですか

逆にむこうのサーブにやられてしまってセンターラインを使えなくて攻撃が単調になってしまったのが原因だと思います。

――第2セット以降、徐々に調子を上げていけているというのは試合の中でそういった課題が克服できているということですか

1セット目はサーブも弱気で相手のミスを待っているような感じがして、でも1セットとられたんで、自分たちで攻めるしかないということで割り切って打ってみようぜと言ってそうしたらそれがうまくはまってくれました。

――試合の中で吉村選手が外側に移動しながらスパイクを打つ攻撃がきれいに決まっていましたが

慶応のときに単調なバレーになったっていうのが反省であったので、今週はコンビをもう一回作り直そうということでいろんな攻撃を試してみてそれが一番有効的かなと思いました。それを勝負どころのここで1点欲しいというときに使おうと(山口)頌平と話していたので、それが上手くいってくれて良かったです。

――あしたの筑波大戦に向けて抱負をお願いします

春からずっと負けてない相手ですが、油断せずに相手どうこうではなくて自分たちのバレーをしっかりしようというのがワセダのモットーです。3-0で勝ちたいですけどそうでなくても、とにかく勝てればいいと思います。

福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)

――きょうの試合を振り返って感想をお願いします

出だしは悪かったんですけど、その後はしっかり3セット取れたので良かったと思います。

――序盤の不調には何か原因はありますか

特に何もないんですけど、相手チームに1年生が多くて勢いがあったのでその雰囲気に少しのまれてしまった感じはありました。

――東海大の攻撃はいかがでしたか

それほど難しいコンビもできていなかったので、結構やりやすい相手でした。

――見つかった課題は何かありますか

出だしが悪いと負けることが多いので、序盤からしっかりプレーできればもう少し安定して勝つことができるかなと思いますね。

――あすの筑波大戦に向けての意気込みをお願いします

この間、慶大に負けてしまったのでリーグ優勝するためにしっかり勝ちたいです。