必死の追い上げも力尽きる

男子バレーボール

 午前中に行われた準々決勝で昨年の覇者・中大を撃破した早大は明大との準決勝を迎えた。0-2とリードされるも、必死の追い上げを見せ、ファイナルセットまで持ち込む。しかし、最後はミスから自滅し、セットカウント2―3(21―25、25―27、25―19、25―19、10―15)で敗戦。決勝進出はかなわず、順大との3位決定戦に進んだ。

 第1セットから一進一退の攻防が続く。中盤までは互角のポイントの取り合いを見せるが、終盤で突き放され、このセットを21―25で落とす。続く第2セットも中盤で、6ポイント連続を奪われてしまうなど明大ペースで試合が進む。流れを変えたい早大は19―23の場面でピンチサーバーとして北地航(スポ4=東京・早実)を投入。北地の強力なサーブから攻撃を組み立て、吉村康佑主将(スポ4=長崎・佐世保南)の連続スパイクなどで1点差まで迫る。25―25のジュースとなるが、初の決勝進出を狙う明大に振り切られ、このセットも落としてしまう。

センターからのクイックで巻き返しを図った福山

 後がない早大はこの試合、明大のブロックに捕まっていたエース七里幸洋(社4=大阪・清風)ではなく、濱松啓陽(スポ3=佐賀商)、福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)によるセンターからの攻撃を軸に第3セットに臨む。「今大会で一番調子がよかった」との言葉通り、福山のスパイクが次々と決まる。攻撃の組み換えが功を奏し、このセットを25―19で奪う。第4セットは七里も調子を戻し、センターに加えてライトからのスパイクも効果的に決まり、明大を寄せつけず試合を振り出しに戻した。

 2―0から追いつかれた準々決勝の中大戦とは全く逆の0―2から追いついて迎えたファイナルセット。11年ぶりの決勝進出を果たしたいところであったが、2試合連続フルセットの疲労が選手たちを襲う。集中力が切れ、要所でのサービスミスやトスミスで簡単に相手にポイントを与えてしまう。主将・吉村の気持ちの入った力強いスパイクで流れを戻そうとするも、最後は七里のスパイクがアウトになり、10―15で力尽きた。

決勝進出はならず肩を落とす選手たち

 昨季の全日本大学選手権(インカレ)に引き続き、またしても準決勝のカベを越えることはできなかった。だが、大会2日目で姿を消した昨年の大会から大きな成長を見せた。「メダルを貰って終わりたい」(本間隆太、スポ4=神奈川・弥栄)と3位決定戦への意気込みも充分だ。インカレに向けても価値ある銅メダルを手にできるか。

(記事 阿部有起、写真 田中竣)

結果

早大2―3明大(21―25、25―27、25―19、25―19、10―15)

コメント

本間隆太(スポ4=神奈川・弥栄)

――明大戦を振り返って

最後のセットのミスが敗因とみんなは思っていると思いますが、2セット目のジュースがとり切れなかったのが個人的には痛かったと思います。力不足だったなと。

――試合中はどのような声をかけていましたか

2試合目はちょっとみんな疲労が出てきていて。七里とかも前の試合よりも飛んでなかったので。レシーブで粘って相手のミスを誘ったり、レシーブからリズムを作っていこうと話していました。

――難しいボールを上げる場面も多くありましたが

負けたくなかったので。もっと上手くならないとと思います。

――順大戦へ向けて

あした勝てばメダルが貰えるので、4年生で東日本大学選手権は最後なので、メダルをもらって終わりたいです。

福山汰一(スポ2=熊本・鎮西)

――明大戦を振り返って

勝てた試合を落としてしまいました。決勝にいける試合でした。

――第3セット以降センターからの攻撃が有効的に見えましたが

今大会ではきょうのこの試合が一番調子よくやれました。コーチから七里さんがよくないというデータがあるという話を聞いていたので、センターから攻撃を組み立てました。

――3位決定戦に向けて

3位決定戦に進むのは残念ですが、勝って終わりたいです。