第11回には3年生のお二人、DF神橋良汰(スポ3=川崎フロンターレU18)とMF成定真生也(スポ3=神奈川・日大藤沢)が登場。3年生となった今季、徐々に出場機会も増えてきているお二人に、ここまでの手応えや課題、また出場すれば初となる早慶戦への思いなどを伺いました。
※この取材は7月3日に行われたものです。
相手にとってもっと怖い選手になる(成定)
ボールを受ける成定
――今シーズンここまでのご自身のプレーを振り返っていかかですか
神橋 シーズンが開幕した頃にインタビューしていただいたんですが、その時はちょうどケガで出れていなくてちょっと悔しい状況から始まりましたけど、 山梨学院大戦であったり、フル出場させてもらう試合も何個かあった中で、個人としては自分の武器である空中戦、ヘディングの部分はやれているなというのは感じています。ただ、チームとして勝てていないというところで、自分が点を取れるセンターバックになりたいと言っている中では、まだ今年取れていないですし、そこは自分の中で物足りなさを感じています。
――守備でのヘディングはより自信がついていると
神橋 そうですね。去年の後半ぐらいからはだいぶ出せているなというのは感じていてます。ただやっぱり後半疲れが出てきたりするタイミングでちょっと集中力が切れかけている時に負けてしまったりとかはあるので、空中戦勝率100%というのを目指してやっています。その点まだ満足はできていないです。
――成定選手はいかがですか
成定 今シーズン初めからは、トップチームでやりながらもFCで試合をすることが多くて、6月の立正戦で初めて関東のメンバーに入って初めて出たっていう流れでした。自分の特徴はポジショニングとワンタッチプレーとか、リズムをつくることだと思ってはいたんですけど、さらにそこにゴールだったり前を向いて個で剥がすことだったりが課題だと思いながらずっとやっていて、自分の中では第8節の駒沢戦が大きな転換期になったかなと思っています。第7節の立正戦で途中出場して、悪くない感触を得ていた中での初スタメンだったので。その試合は負けてはしまったんですけど、攻撃の面とかリズムをつくるという点で自分にもやれるかもしれないっていう自信がつくような試合でした。そこからアミノ(アミノバイタルカップ)含め、自分が出させてもらうことも増えてきて、今は自分の流れに乗れているのかなという感触があります。
――第9節の関東学院大戦では初ゴールもあげられました
成定 兵藤さん(兵藤慎剛監督、平20スポ卒=長崎・国見)からももっとゴールに向かう怖い選手になった方が良いっていうのは言われていて。今もそうかもしれないんですが、つないでつないでという感じでうまくやろうとしちゃうところがあるので。そういう中で決めれた初ゴールだったので大きかったですし、そうやって結果を残せる選手になっていきたいと思います。
――第8節の駒大戦は神橋選手も先発起用されました。駒大対策という部分で起用されたと思うのですが、その中で相手の個の力を防げず失点してしまった悔しさはありましたか
神橋 そうですね。相手もすごい気合が入ってましたし、他の大学とやる時とはまた違った気持ちが駒沢戦は毎回あります。自分がキーになるというのは感じていましたし、自分ができなかったらチームが勝てないというくらいの気持ちではいたので、そこで自分が守りきれないというか、防げないシーンが続いて前半3失点してしまったというのは確実に自分の責任ですし、守備陣としてはほんとにやっちゃいけないなというのは感じていました。ハーフタイムでの修正を経て後半2点取り返せましたけど、得点に関して自信があっただけに、前半の3失点は痛かったなと。後半は空中戦だったり守備の部分では手応えがありましたし、ビルドアップの部分も多少やれてたかなというふうには思いますけど、前半スイッチ入れるタイミングが遅かったなというのはすごく感じています。
――その試合はお二人とも後半もピッチに立たれていたと思います。序盤に2点を取り返した中で、いけるなという雰囲気はあったのでしょうか
神橋 前の選手と後ろの選手で少し感覚が違うかなと思うんですけど、後ろからのビルドアップはスムーズにやれていた部分はあって、ただ相手が引いてる分前線の選手たちは攻めづらいんだろうなというのは後ろから見ていてすごく感じていました。相手の陣地までは結構行けていたので、ラストの部分で点を取るのが難しいというのが全員が感じていたことかなと思います。
成定 確か植村(洋斗副将、スポ4=神奈川・日大藤沢)がPKを決めて1点差になった直後に不運なかたちで決められてしまって、せっかく決めたのにまた2点差かみたいな。そこでちょっと勢いがなくなってしまった感じはしました。
――神橋選手から守備陣と攻撃陣で感覚が違うという話がありましたが
成定 前半と比べて後半は相手が引いてきたのもあって、確かに序盤は2点は取れたんですけど、その後からは攻めてはいるけど、入る感じはしないっていうのは確かにありましたね。
――ここまでの個人としての手応えと課題を教えてください
神橋 空中戦以外の部分では、カバーリングやビルドアップの部分は力をつけてれているなというのは実感していて、この前のアミノの国士舘戦だったりは、まあボランチがうまいのでそこにつけておけばなんとかなるっていうのは正直ありますけど、延長まで含め自分も集中力切らさずやれたなというのは感じています。最終ラインの守備の課題として、相手の背後のランニングに対する対応っていうのはすごく言われている中で、カバーリングっていうのは最近できてるかなっていうのはあります。課題としてはアジリティですかね。あとは今の平松君(平松柚佑主将、社4=山梨学院)みたいな、試合を締める力といったところです。キャプテンとは別で守備的リーダーみたいな存在が必要って言われている中で、自分がそうならないといけないなと感じています。
成定 ボールを受けるタイミングとか、顔を出すタイミングとか、少ないタッチでリズムをつくるというところは試合をやっていくごとに自信がついてきてはいるんですけど、一方でそれを意識しすぎてターンできるところでできていなかったり、自分が運べるところで運べていなかったりというシーンも多くあるので、自分の良さを生かしつつより相手にとってもっと怖い選手になるというのが今の課題かなと思います。
――同じポジションだと東廉選手(スポ3=清水エスパルスユース)が今一番のライバルになると思います。東選手は昨日の試合でもゴールを決めましたが、なにか意識するところはありますか
成定 誰が出てもおかしくないチームだと思っているので、自分が出れないことに焦りを感じるとかはないですね。廉がゴールを決めてくれたことは僕はすごいうrしかったというか、競争意識を持つことはもちろん大切だと思うんですけど、実際廉のゴールで勝てましたし、何よりチームが勝てたことがうれしいので、例え同じポジションだとしても、自分が出れなくなるとかそういうことを考えるのではなくて、単純に一つのゴールとしてうれしく思います。
責任感が増した(神橋)
質問に答える神橋
――お二人はお互いのプレーにどのような印象を持っていますか
神橋 テンポをつくるところだったり、ポジショニングのところだったりは、人とは違うというか、自分が今までプレーしてきた中で真生也みたいな選手はいなくて。
一同 へー。
神橋 いや全く褒めてないんですけど(笑)。
一同 いや褒めてます(笑)。
神橋 ほんとに真生也みたいな選手ってあんまりいなくて、勝手なイメージなんですけど、自分が主人公になるっていうよりも、どちらかというと周りを生かしてあげて、チームのために走るっていうのは真生也のすごい良いところで。実際に試合中の走行距離がでるんですけど、一番走ってるし、献身性みたいなところはチームで一番あるなと思います。自分はビルドアップのところで少しずつ良くなっているという話をしましたが、真生也の存在はすごく大きいです。ボランチはやっぱうまいんで、その辺はつけてればいいんですけど、だんだん相手が出てきてトップ下の位置が空いた時に、顔を上げたタイミングでいいところに立ってくれてるんで自分もパスを出しやすいし、お互いのホットラインみたいなものができてるなというのは自分の中で感じています。
――1試合でどれくらい走るんですか
成定 最近は途中交代が多いので、前半だけになっちゃいますが、平均で6キロぐらいは走りますね。
神橋 この前13とかじゃなかった?
成定 FCの1試合で13出ました。
神橋 13なんて出ないですよ。J1でも多分トップです。
――スタミナはやっぱり持ち味の一つですか
成定 そうですね。めっちゃ走ろうと思って試合に出てるわけじゃないんですけど、自分のポジションを取るとか、動いてたらいつの間にかそうなるみたいな感じです。
――成定選手から見て神橋選手のプレーは
成定 めちゃくちゃつけてくれるセンターバックっていう感じですね。この身長で足元があるっていうのが正直チートで(笑)。
一同 (笑)
成定 ほんとにチートなんですよ。背が高くて空中戦めちゃくちゃ強いです、みたいな選手はよくいたりするんですけど、それに加えてこのキックだったりボールを扱う技術を持つ選手ってまああんまりいないんじゃないかなって思っていて。あとはキックの精度だけじゃなくて、間につけるタイミングで、相手のボランチを最後まで見て空く瞬間を待ってたりとか、自分がトップ下でやっていてすごくやりやすいセンターバックですね。あとはカミ(神橋)もカバーリングが良くなってるって言ってましたが、大柄なセンターバックだと動きが少し鈍くなったりっていうのがあるかもしれないんですけど、サイドバックがつられた後の対応力だったりもあって。身長がただでさえ武器であるにも関わらず、身長がなくてもセンターバックとして戦える能力を持っているというか。それにプラスして身長があるんで、チートっす(笑)。
一同 (笑)
神橋 いやそれは褒めすぎ(笑)
成定 褒めすぎ?もうちょい抑えた方がいい?(笑)
――やっぱり足元の技術には自信がありますか
神橋 そうですね、まあ、、、。
――やはり川崎仕込みですか
神橋 川崎っす、はい(笑)。
成定 まず190超える人と一緒にサッカーすることあんまなくて、大学来て初めて出会って、それでこの足下か、みたいな印象でした。まああんま褒めてないですけど(笑)。
――3年目というところでピッチ内外問わず何か変化を感じるところはありますか
成定 僕は1、2年の頃はトップチームで練習することも少なかったので、どっちかというとピッチ外というか、早慶戦であれば運営の部分で関わらせてもらってという感じでしたが、3年目でトップに絡めるようになって、実際に自分が試合に出て勝つみたいなところを早慶戦ではイメージしたり、自分が選手としてピッチに立って勝利に貢献するところを意識できているような気がしています。
神橋 3年目ってことで、全体としては上の学年である以上、一つ一つの発言や行動が下級生に見られているなというのはすごく感じていて、責任感が増したなっていうのはあります。一つの発言や行動でチームが悪い方向に行きかねないなというのはすごい感じています。
自分たちのサッカーが通用するという自信が少しずつついていった(成定)
質問に答える成定
――ここからチームとしての質問に移ります。リーグ戦は第9節まで終えて6位となっていますが、ここまでの戦いをどのように見ていますか
神橋 開幕戦ホームで勝てたのはチームとして勝ち以上の価値があったなというのは感じていますが、ここ最近も含め全体の印象としては勝ててないなというのがあります。失点の多さが目立っていて、3失点しても4点取れるようなチームを目指しているというのはあるんですが、守備の選手としてやっぱり失点は減らさなきゃいけないなというのは今感じているところではあります。そこはチームとして目指している部分と、おのおのが考えている部分はあると思うんですけど、そこは擦り合わせて、無失点かつ複数得点で勝利っていうのは一番目指さなきゃいけないと思います。ただここまでを全体的に見ると、やっぱり2部でもこんなに厳しいリーグなんだなっていうのが今の印象ですね。
成定 開幕戦で勝てたことはすごく大きかったと思いますが、そこから、決めれるところで決めていれば勝てていた試合だったり、攻めていながらもちょっとして隙を突かれて負けた試合があったり、引いた相手を崩す攻撃力がまだなかったのかなという印象はあります。ただ、亜細亜に勝って日体にも勝ってっていう流れは外から見ててすごくいい流れに見えていて、その勢いのままいきたいとチームの思惑はありましたが、そこから3連敗ということでうまくいかず。やっぱり駒沢戦もそうですが、引いた相手に対して攻め切ることができず、点が入る感じもしないし失点もしてしまうみたいな状況がリーグ戦ではあったのかなと思います。
――リーグ戦で勝てていなかった中、アミノでチームの調子が一気に上がっていったように思いますがその要因はなんだと思いますか
神橋 やっぱり山学に(アミノバイタルカップで)勝てたのはデカくて。前の対戦で負けてるっていうのもあって、みんなリベンジっていう気持ちではいたと思いますし、自分は出てないですけど、外から見ていて戦う姿勢とか気迫みたいなものはちょっと違うなっていうのは感じました。日本一を目指すと言っている中で、トーナメント一回戦っていうところで気合が違うなというか、単純に一発勝負っていうところに対する気持ちの入れ方っていうのがリーグ戦とは違うなっていうのはありました。あとは、勝ち方も最後ギリギリで点を取っての勝利だったので、そこはチームを勢いづける一個の大きな要因になったのかなとは思います。
――成定選手もそう思いますか
成定 そうですね。山学の前まで、先制点を許すことが3試合続いて3試合落としていて、山学戦も先制点を取られて、正直ピッチの上で「またこの流れか」というふうに思っていたんですけど、そこから逆転して勝利できたっていうのが、今までの流れを払拭するというか、チームとしてのターニングポイントになったのかなと思います。山学戦は初戦ということもあって多少固さもありましたが、そこから日大、法政、国士と、1部相手に自分達のサッカーが通用するという自信が少しずつついていったのかなと。あとはカミも言ってましたが、勝ちにいくというみんなの感情とか熱量みたいなのがすごくあって、そういった点でチームの雰囲気もすごくよかたなと思います。
――兵藤新監督の印象や新体制で変わったことなどは
神橋 今年の初めから、今までとは違った非常に厳しいトレーニングがありましたし、そこは兵藤監督になってすぐに「あ、違うな」っていうところでした。自分達もしんどいところはありましたけど、走りの部分はリーグ戦勝つためにはやんなきゃいけないなというのはわかってましたし、すごくいい積み上げができているのなというのは感じていました。
成定 兵藤さんになってから、日本一や1部昇格という目標を一度もぶらさずにというか、常に口に出してもらってますし、そのためにこの練習をやるんだっていうのを伝えられているので、自分たちもその目標を強く意識できていると思います。決めた目標に向かって何ができるかっていうのをまず考え、勝つという部分に純粋に全力を注いでくれる監督だなというふうに感じています。
――ここからプライベートのことをお伺いします。お二人はプライベートでも関わりがあるほうですか
成定 どっかに二人で遊びに出かけるみたいなことはないですけど、(神橋が)よく部屋を覗きに来ますね。
神橋 結構覗きに行きますね。部屋は同じ階なんですけど、ちょっと離れてて。
成定 風呂に向かう途中とか、外に向かう途中に僕の部屋があるっていう感じなので、その時にカチャッて。
――覗くのは成定選手の部屋だけですか(笑)
神橋 真生也くらいですね(笑)
――興味があるんですか(笑)
神橋 別に特別意味があるわけではないですけど(笑)。なんか気になるんですよね。
――ではサッカー以外の面でのお互いの他己紹介をお願いします
成定 おしゃれ番長ですね。ほんとに私服のレベルがみんなと一個違うというか、背も高いので、ちょっとモデルになっちゃうんじゃないかっていう(笑)。怪しいです。サッカーやめてモデルになっちゃう(笑)。
神橋 いやいやそれはやばいっしょ(笑)。
成定 後一人で買い物に行くとかが好きだよね?僕も一人が好きなので、そういった点は似てる部分もあるのかなと。
――逆に成定選手はどんな人ですか
神橋 さっき廉の得点の話もあったように、すごい綺麗な心を持っているなと。
一同 (笑)
神橋 そこはなんかずっと感じていて。いいやつだなと。あとはお互い神奈川出身で、自分は日藤の選手で知り合いが多かったり、高校サッカーフェチなところがあって今の大学の選手とかの前所属とか気になったりするんですけど、お互いが知ってる選手が多いので、そこで結構話したりすると盛り上がりますね。
成定 最近(神橋が)ハマってるのが、大学サッカーの選手の名前をランダムに挙げて、前所属を当てるみたいな。
――正答率は
神橋 20%くらいですね(笑)
成定 (神橋は)レベル高いですよ。僕はやってないですけど(笑)。
神橋 結構当てるよね?なんかあんまり強豪校じゃないところ出身の選手がこんなに活躍してんだとか、スタメンで出てんだ、みたいなのが好きなんですよね。まあ他己紹介にはなってないですけど(笑)。
――ア式の中で特に仲の良い選手は
神橋 駒沢直哉(スポ3=ツエーゲン金沢U18)ですね。
成定 藤間英吉(スポ4=神奈川・鎌倉)です。
――藤間さんと仲が良い理由は
成定 僕が一浪しているっていうのもあって年齢は一緒で、僕は元々部屋が植村と一緒だったんですけど、その前に植村と藤間が一緒で、それもあって3人でご飯行ったりとかするようになって。あとは入学して最初の方から話す機会も多くて、いつの間にか仲良くなったっていう感じですね。
――後輩の佐々木奈琉(社2=新潟・帝京長岡)選手が成定選手をよくいじると言ってましたが
成定 そうですね、めちゃめちゃいじってきます(笑)。
――仲が良いんですか
成定 そうですね。そんな舐めた後輩と仲良くしてるっていうのは悔しいですけど、認めます(笑)。
――神橋選手は仲の良い後輩はいますか
成定 おっと。
神橋 僕あんまそういうの得意じゃなくて。話しかけてくれたら話し返して、そのラリーが多くなって仲が深まると思うんですけど、僕からあんま行かないんで。で、来てくれもしないんで(笑)。だから関係が生まれずみたいな。唯一、山市(秀翔、スポ2=神奈川・桐光学園)が来ますね(笑)。
――やっぱり山市選手ですか
神橋 あいつぐらいですね。来てくれるんで。まあ(仲の良い後輩は)山市っすね(笑)。でもなんかみんな俺と同じくらいなんで、俺が特別ってわけではないですね(笑)。
自分が出てヒーローになりたい(神橋)
アミノバイタルカップ国士舘大戦で、コーナーキックの際に前線に上がる神橋
――それではここから早慶戦について伺っていきます。お二人ともまだ出場はないとは思いますが、早慶戦とはどのような舞台ですか
神橋 早稲田を志願した理由の一つとしてやっぱり早慶戦っていうのは大きくあったんで、憧れの舞台ですね。地元に慶応の子が一人いて、今ソッカー部でやってる選手なんですけど、高2ぐらいの時に自分は(早慶戦の)存在を知らなかったんですけど、彼の影響で知って試合を見たりとかするようになって。やっぱり他の大学にはない伝統のある試合ですし、自分が出てヒーロになりたいなっていうのは前からずっと思っているところではあります。リーグ戦やトーナメントとはまた別の負けられない一戦という印象が強くありますね。
――ここまで早慶戦に出場できていないという悔しさはありますか
神橋 そうですね。去年(メンバーに入りながらも)出れなかったっていう悔しさと、一昨年は(メンバーに)入れなかったっていう悔しさがあって、二つ少し違った悔しさを味わった中で、今年まずはメンバーに入るっていうところから、あまり時間はないですけど、限られた時間の中でどれだけアピールできるかっていうのは大事だと思うので、今の100%を出して、これまでの悔しさをピッチの上で表現したいなっていう気持ちはすごくあります。
――成定選手はいかがですか
成定 僕も早慶戦は早稲田に来る一つの理由でもあったので、本当に憧れの舞台ですし、1、2年の時は選考される立場にすらいなかったので、悔しいというよりみんなが輝いて見えてうらやましいなという思いが強かったんです。ただ今年はそのチャンスが自分にも転がってきてると思いますし、高校の同期である植村の存在も大きくて、彼と出れる最後の早慶戦だと思うので、正直植村と自分が一緒に早慶戦に出るっていうのは想像してなかったんですけど、彼と共に早慶戦に出るということを達成できたらすごくうれしいなと思います。
――憧れの舞台である早慶戦ですが、出場したらどのようなプレーを見せたいですか
神橋 ゴールですね。
成定 言おうと思ってたのに(笑)
神橋 センターバックでゴールですね。あの舞台で点取るってやっぱりヒーローになれると思いますし、みんなその瞬間を狙ってやってると思うので、早慶戦という舞台で点を取るというのは今の目標というか、ちょっと夢みたいなものではありますね。去年自分がベンチで見てて、点取った平松君と小倉君(陽太、スポ4=横浜FCユース)の姿がすごい輝いて見えたので、今回は自分がああなりたいなって思ってます。
――成定選手は
成定 僕ももちろんゴールを取ってみんなと喜ぶことが何より嬉しいと思うんですけど、相手を圧倒したいなっていうふうに思っています。点を取られる気がしないくらい早稲田がずっと攻めるみたいな。早稲田って強いなって思わせたいので、その役割を担う一人の選手になりたいなと思います。
――勝利に向けて鍵となるのは
神橋 慶応は戦える選手が多いなっていうのは感じていますし、早稲田も一緒ですけど、謙虚に愚直に走り続ける選手みたいなのは多い印象なので、そういうところで負けちゃいけないと思いますし、走力の部分だったり、声だったり、もちろん結果は大切ですが、戦う姿勢という部分は結果以上にこだわってやらなきゃいけないところじゃないかなと思います。
成定 僕は先制点ですね。みんな緊張もすると思ういますが、先に点を取ることで重りも外れて自分たちのサッカーがしやすい環境をつくることができるんじゃないかなと思います。あとは僕たちもリーグ戦で負けていながらアミノで勝ったりしたように、これまでの試合は全く関係ないと思いますし、早稲田を潰すくらいのつもりで準備してくる相手に対してはやはり先制点がすごく重要になるのかなと思います。
――早慶戦での注目選手を教えてください
成定 山田怜於(社4=神奈川・鎌倉)で。まだ出るかはわからないですが、アミノではスタートで出てる回数も多くて、前節ではスーパーセーブもありました。主務でありながら早慶戦に出て活躍する彼に注目したいなと思います。
神橋 森璃太(スポ4=川崎フロンターレU18)で。今回のアミノですごく活躍してましたし、結果としてアシスト王にもなっていて調子がいいのは間違いないと思いますし、やっぱりあれだけのスピードがあるので、慶応を圧倒するとなると彼のスピードやクロスが鍵になるかなと思います。彼のキックのところはみんなに注目してほしいなと思います。
――最後に早慶戦への意気込みをお願いします
神橋 さっき真生也も言ったようにカテゴリーが違うだったり、今回のアミノの結果だったりっていうのは全く関係ないと思います。早慶戦という目の前の一戦に臨む上で、戦う姿勢という部分は早稲田の選手である以上示し続けなきゃいけないと思いますし、慶応っていう相手に対して圧倒して勝たなきゃいけないっていう部分はあると思うので、結果と内容両方にこだわって、慶応をぶっ潰すっていう気持ちで勝ちにいきます。
成定 全員が戦う気持ちを見せて慶応を圧倒して勝つ。これが僕の意気込みです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 安岡隼人 写真 髙田凜太郎)
早慶戦に向けての意気込みを書いていただきました!
◆神橋良汰(かみはし・りょうた)(※写真左)
2002(平14)年6月16日生まれ。192㌢85㌔。川崎フロンターレU18出身。スポーツ科学部3年。新体制対談の時に今年は映画をより見たいとおっしゃっていた中、なかなか見る時間がないという神橋選手。それでも、最近は石川真丸選手(スポ3=名古屋グランパスU18)のおすすめで「死刑に至る病」という映画を見たそうです!
◆成定真生也(なりさだ・まきや)
2001(平13)年12月26日生まれ。170㌢57㌔。神奈川・日大藤沢高出身。スポーツ科学部3年。最近は同部屋の北村公平選手(文構3=神奈川・桐光学園)の影響でコナンにハマっているという成定選手。アマゾンプライムでコナンの映画を見ることが多いそうです!