第7回には4年生のお二人、FW奥田陽琉(スポ4=柏レイソルU18)とDF森璃太(スポ4=川崎フロンターレU18)が登場。新体制対談に引き続きのお二人による対談。共に下級生の頃から主力を張り、寮でも同部屋というお二人が学生時代最後となる早慶戦を前に思うことに迫りました。
結果を残すと強く言ってきた中で少しずつかたちになってきてよかった(森)
サイドでボールを持つ森
――今シーズンここまで振り返っていかがですか
森 個人としてはかなり順調に送れてるかなって思っています。今年、シーズン前に「結果を残す」っていうのを早スポさんの前で言ったと思うんですけど、ここ直近(29日時点)だと3試合3アシストっていうことでサイドバックの選手とか関係なく結果を残せてるというのもそうですし、リーグ戦も1ゴール3アシストかな、個人としても結果を残すと強く言ってきた中でそれが少しずつかたちになってきたのは前半戦振り返ってよかったところかなって思います。
奥田 僕は全然手応えがないです。ベンチの期間も長かったですし、リーグ戦もスタメンでは2試合くらいしか出てなくて、ベンチ外もあったり、ベンチもあったり、出場時間も少なくて。自分はプロ志望で、ここまで試合に出れてなくて結果も出せてないと、正直焦りもめちゃくちゃあって、でもその中でこのアミノで絶対自分の人生変えてやるっていう気持ちで、チャンスももらいましたし、それはアミノ前の過程があったからこそ今いいモチベーションでやれてるかな、反骨心っていうのは湧いてきたかなって思います。
――プレー面での個人の課題はありますか
森 自分は守備のところを課題として持っています。今年は得点を多く取る中で、やっぱり失点数が多いっていうのがあって、自分が直接的に絡んだりとか、防げるような失点がリーグ戦でもあって個人としてもっと、攻撃に特徴がある選手ではありますけど、守備のところで隙のない選手にならないといけないなというのはこの先のカテゴリーに行っても必要になってくると思うので、そこは課題かなと思います。
奥田 自分はFWなので点の部分でsy。この前久々に取りましたけど、ああいうきつい状況でのゴールとかはやっぱりチームとしてノりますし、あの同点ゴールは自分の中で大きいと思っていて、ああいう早い時間で失点してパニック状態じゃないですけど、自分が決めて少しゲームが落ち着いて自分たちペースになったっていうか、そういうどんな状況でも点を取るっていうのはFWとして必要なことだと思うので、そこの部分はもっとこだわっていきたいなと思っています。
――では逆に成長できているところ、新たに取り組んでいるところは何かありますか
森 自分が一番変わったなって思っているのはポジショニングです。相手のペナルティエリアだったりとかアタッキングサードに入っていく回数っていうのが圧倒的にこれまでより増えて、その分クロスの回数だったり、得点に直結するプレーが増えたので、自分の中でポジショニングが大きく変わったからこそ結果にも出ているのかなとは思います。
奥田 僕はタフになったかなと思いますね。ベンチ外とかそういう時期、練習は午後しかないですけど午前から自分で追い込んでやっていて、出れないからこそ追い込めると思います。試合に出れてたらうまく調整して試合に向けて「今日はこのくらいの負荷。」とかになってしまうと思うんですけど、出れない時期は試合がないので、週の中でどれだけ自分を追い込めるかというふうにやっていて、結果的に今試合が中1日でも3試合連続でスタメンで出れていますし、そんなに疲れとかも感じなかったんで、そこは成長したかなと思います。
――メンタル的にも結構成長できたなという感じですか
奥田 そうですね、だいぶきてたんでメンタル的には。最初2日3日くらい落ち込んで、でもやるしかないかと思って、メンタル的にも身体的にもタフにはなったかなと思います。
――森選手は今季、アシスト数が増えるなど、キックの精度により磨きがかかっている印象ですが、いかがですか
森 特別キックの練習をしているとかではなくて、やっぱり自信かなっていうふうに思っています。クロスを上げる本数であったり、セットプレー蹴る回数であったりとか、それでの成功例が多かったのでそれが徐々に積み上がって、こういうボール蹴れば決めてくれるなであったりとか、メンタル面での自信がキックの精度につながっているのかな、技術的にちょっと上がってるのかはわからないですけど。(笑)いい状態なのかなとは思っています。
――思い切りの良いプレーが増えたのかなというふうに見ていて感じているのですが、そこも自分では感じますか
森 そうですね。やっぱり自信っていうか自分ならできるっていう、メンタル面での試合の入り方だったりとかメンタル面の成長がプレーに直結しているのかなっていうふうに思います。
――シーズン前にスピードの部分の話をされていた中、今季は相手をスピードで抜くシーンが多いなという印象があるんですけど、そこは自分の中で武器になっているなというイメージはありますか
森 やはり上のステージに行くためには何か突出した武器を試合中、何回繰り返せるかっていうのが評価の対象でもあると思うので、そこを個人的にはものすごく意識しています。
――先ほどのお話にもありましたが、奥田選手にとってアミノ杯でのゴールは本当に大きいものになったと思います。あのゴールは森選手のクロスから2人で取ったゴールですが、どう感じていますか
奥田 いやー、もううれしかったです(笑)。璃太が持った瞬間、まあ今年は結構クロスを多めに上げてくれるんで、特に璃太が持った瞬間は絶対に中に入るというか、ポジションをとってどんなボールでも対応できるような準備をしてて、自主練もよく一緒にクロスとかやったりするんで、璃太なら上げてくるっていうのは感じ取ってそれが結果的にゴールになってよかったです。
――森選手もあのシーンは奥田選手の方見てっていう感じでしたか
森 いや、最初は植村(植村洋斗、スポ4=日大藤沢)を見てて。割とフリーだったんで、植村を見てあげようとした瞬間に1枚食いついたので陽琉のところに出したっていうか。陽琉の選択肢よりは植村を見てて、陽琉に変えたって感じです。
――中の様子を見てって感じだったんですね、先程のお話にもありましたが奥田選手は肩の荷がだいぶ降りたんじゃないですか
奥田 だいぶですね。1戦目もヘディングを外してて、だけどなんか気持ち的には試合に出れるっていうのがすごく楽しくて。取れるなっていうのも感覚的に分かっているので、あそこで決めれてよかったです。
――だいぶ落ち着いていましたよね
奥田 本当に時止まっていて…(笑)。どこ打とうかな、でもジャンプヘッドするほど相手食いついてないし、本当最後まで迷って、ああどっちにしよう、ファーかと思って(笑)。
――森選手は、あのクロスは狙い通りでしたか
森 場所とか軌道とかは狙っていないですけど、天然芝で浮きやすいのもあって、少しいつもより柔らかめに蹴って、そうしたらいいところに行ったかなって(笑)。
――森選手は右利きですけど、今季は左サイドバックとして左足ですごくいいクロスを上げるなという印象があります。自分的にも両足蹴れるなっていうのはありますか
森 いや、蹴れはしないですけど、クロスの時の感覚は右で持っているものと一緒だし、かつ左足の方が力抜けていい感じに蹴れるっていうのがサイドバックの選手だったらちょっとわかると思うんですけど、それがうまくはまってるのかなって感じです。
奥田 いや、謙虚やなー。(笑)
4年生がチームの勝敗を分けているなというのは感じている(奥田)
日大戦での奥田のゴール後に、ゴールパフォーマンスをする奥田(左)と鈴木
――4年になってチームを引っ張るという役割も出てきましたがそこについてはいかがですか
森 自分はそんな声とかで引っ張るタイプじゃないんでやっぱりピッチ内でどれだけ自分の特徴を出してチームに勢いをつけられるかっていうのが、4年生として自分のプレーの特徴として必要なところだと思います。そこの部分は割と体現できているのかなというふうには思います。
奥田 そうですね、(4年生が重要だと)このアミノで特に感じています。アミノから俺と山田(山田怜於、社4=鎌倉)がリーグ戦とは変わってスタメンになって、試合に出て4年生も多くピッチにいる中でやっぱりこいつら頼れるなというか、4年が主体となって戦っているなっていうのを本当に肌で感じています。シーズン前は口だけというか、まだ感じる前に4年生が大事って言ってましたけど、アミノでピッチの中で4年がやっぱり大事だなっていうか、4年がチームの勝敗を分けてるなというのは感じているので、そこは継続してこれからもやっていくべきかなとは思っています。
――アミノバイタルカップを勝ち進んでいますが、チームの雰囲気はいかがですか、何か変わったところなどはありますか
森 チームの雰囲気はだいぶ良くてリーグ戦3連敗してどうしようってところで、勝ってるチームの雰囲気っていうのはコミュニケーションが自然と取れてるとか、要求する声がポジティブになってたりとか、そういった部分の変化っていうのは試合の中で起きてるのかなっていうふうには思っています。先制点とられた後の修正力だったりとかも選手一人一人の自信と結びついて今こういう結果になっているのかなって思います。
奥田 3連敗はほとんどピッチの外からだったのでそんなに違いとかは分からないですけど、監督が「積み上がっているものはある」っていうのは負けているけど常々言ってて、それがこのアミノでさらに積み上がって、勝ちっていうところでチームがどんどん一つになっていく感覚はあります。
――チームとして試合を追うごとに成長してる印象がありますよね
森 負けて成長するより勝って成長した方が絶対的に選手の自信になると思います。チームの雰囲気的にもそうですけど、去年あれだけ負けて成長した部分もありますけど、勝った時の成長の幅は個人としてもチーム単位としてみてもやっぱり違うので、どれだけ勝って成長できるかっていうのは、リーグ戦も残ってますけどもっとフォーカスしてやっていきたいです。
奥田 僕も勝って成長した方が良いと思ってますし、トーナメントってすごい勢い大事だなって思っています。リーグ戦よりも硬くなる中でみんなが勝ちに直結するプレーを選んでる印象がリーグ戦よりあって、法政戦は違ったんですけど、山学と日大は先制されちゃってそこからどうやって勝ちに持っていくかっていうのは全員で考えてましたし、逆に法政戦はああやって入りから良くてそこから守りに入るんじゃなくてどんどん点を取りに行く、そういった勝ちに向かっていく姿勢、勢いというか勝ち癖というのはついてるなという印象があるのでそれはトーナメントを通して良くなってるなっていうのは思ってます。
――シーズン前に兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)がこのチームは経験が少ないところと勝ち癖がないところが課題だと言っていて、奥田選手からその言葉が出てきてなおさら思ったんですけど勝ち癖、勝ち方みたいなのはチームとしてついてきたなって印象はありますか
奥田 はい。失点しても自分たちは点が取れるし、本当は失点したらだめなんですけど、だけど点を取れるっていう自信はあるし失点しても(気持ちが)落ちないっていうか逆にエンジンついてるくらいの印象があるし、そういう俺ら本当にここ1、2年負けてばっかりいたので勝ち癖がどんどんついてるっていうのはチームとして良いなって思います。
森 そうですね、陽琉が言った通りです(笑)。勝ち癖をつけるのは大事かなって(笑)。
――奥田選手は新人監督もやられていると思いますが、そこでの役割を含め、どのように感じていますか
奥田 そんなに意識はしていないですけどもう1人の新人監督の大橋(大橋優貴、社4=早実)が助けてくれるところがあるので、ピッチ外というよりはピッチ内でそれをどれだけ表現できるかっていうか、常に本気でやるとかピッチ内でそういう姿勢を見せるっていうのを僕的には意識してやってます。ピッチ外ももちろんやらなきゃいけなことはあるし、厳しくしないといけないところもありますけど表裏一体というか、サッカーはピッチ内外両方大事だと思うので、ピッチ外のところがピッチ内に出るし、逆にピッチ内のところがピッチ外に出るし。そういうのは意識して、ピッチ外でいうからにはピッチ内でも1番やるというか、そういうのは新人監督として意識しています。
――大橋選手をすごいと4年生が言っているのを聞いたことがありますが、やっぱりすごいんですか
奥田 あいつはすごいです(笑)。
森 めちゃくちゃわーって言って組織を変えるタイプではないんですけど内に秘めているものとか、組織のこと考えているのが伝わる、言葉に出さずに伝わるタイプですね。関われば関わるほど良さが出てくるって感じです。
奥田 可愛いですけどね(笑)。普通の時は別に堅いやつじゃないんですけど部のこととかになると目の色変えてっていうイメージ、普通に喋ったら普通の学生って感じなんですけどね(笑)。すごいです、頼ってばっかです。
――新しく入ってきた1年生はどうですか
奥田 結構大人しめな印象がありましたね、最初の方は。今も少し大人しいなとは思いますけど今だいぶ慣れてきて1年生同士も仲良いですし、悪い印象がないって言ったらあれですけど。特に今一緒にやってる鈴木大翔(スポ1=ガンバ大阪ユース)とかはプレー面になっちゃいますけどすごい良いもの持ってるし、こいつ何でプロになれなかったんだろうって思うくらいすごいなって思うし、そういう良い選手が多いなと思ってます。真面目ですね、言ったことは絶対やるし、ちょっとまだ甘いところはありますけど、まあでも頑張ってるなとは思ってます。
――この前奥田選手がゴールを決めた後、鈴木選手が一緒に同じポーズをしていてすごく良い関係なのかなって思ったんですけど
奥田 いや、俺もびっくりしました(笑)。結構静か系なんですけど、ああいったゴールとか、交代で代わるとかすごい笑顔で迎え入れてくれてかわいいところあるなって思ってます。
――森選手もサイドバックは1年生だけじゃなく後輩にいろんな選手がいると思うんですけど、どう感じてますか
森 いや、本当サイドバックいい選手多いんで。自分もいつスタメン外されるか分からないし、そういった危機感を常に持ってやれてるくらい層は厚いです。奈琉(佐々木奈琉、社2=帝京長岡)なんかは今年からコンスタントに絡むようになったりとか、真丸(石川真丸、スポ3=名古屋グランパスU18)もそうですし、スタメン確約されてるわけではないんで、本当にそこの選手たちと切磋琢磨(せっさたくま)できているのがより自分を成長させてくれるのかなって思います。
(4年間で)お互いに意識が高くなった(森)
質問に答える森
――プライベートの質問に移ります。1年生の頃から寮が同部屋ということで、入学当初と今でどのように印象が変化していますか
奥田 いや変わんないなあ(笑)。
森 意識が高くなったと思います、お互いに。
奥田 確かにそれはある。
森 時間の使い方もちゃんとしましたね。例えば16時の練習だったら午前中は割と暇で、1年生の頃はごはん食べた後は寝たりとか、携帯をいじったりしてダラダラ過ごしてたんです。ただ4年目になってやっぱり目指しているところがあるんで、何かしなきゃいけないということで、サッカーに関わることを何かしらやってます。
奥田 確かに、あんまり部屋にいないよね。昼ご飯から部屋で見たいな。
森 そうそう、朝気付いたらいないみたいな(笑)。
――「起きたらいない!」みたいな感じですね(笑)。新体制対談の時も、お二人はトレーニングに早くから行かれるタイプとお聞きしたのですが
奥田 そうですね、璃太も1時間前くらいに行っちゃうし。自分は最近部屋派になって、音楽を爆音で流しながらストレッチするのがマイブームです。
森 本当、1年生の頃とは変わりましたね。時間の使い方は、授業もあんまりないですし。
――新体制対談の時、互いにテレビをつけっぱなしにしたり寝落ちしたりする癖があると話されていましたが、その後お変わりなくという感じですか(笑)
奥田 あー、でもそれ言ってから最近消すようにしてるかも。
一同 (笑)
――あまり寮で一緒にいる時間も長くないという感じですか
奥田 夜くらいです。とは言っても俺は映画見てるし、璃太はスマホいじってるしみたいな。4年目になると話すこともそんなにないです(笑)。
――これも新体制対談の時にお聞きしたことですが、今年で学生生活最後の年になるということで学生らしいことをしたいとおっしゃっていたと思います。その後4カ月たちましたがいかがですか
奥田 全然してないっす(笑)。そんなこと言ってましたね(笑)。でもまあこっからじゃないですか。今忙しいんで早慶戦も終わってオフになって、夏休みに入ればって感じですね。
森 全く遊んでないな(笑)。学年でバーベキューとかしたいですね。たまにやるとめちゃくちゃ楽しいので。
――そういうイベントごとは誰が企画するものなのでしょうか
森 右京(平野右京、人4=兵庫・滝川)ですね。右京がやってくれないとなかなかできないです。
――もうこの代でサッカーをするのも最後だ、ということを実感したりしますか
奥田 最近めちゃめちゃ感じますね。カップ戦を勝ち上がっていく時の雰囲気とか、中3や高3で感じていたような「もうすぐ終わっちゃうんだ」というのは、この前法政に勝った時とかにもすごく思いました。全国大会に出ることもこれまでなかなかできていなかったじゃないですか、去年のアミノ杯も2回線とかで負けて。だから全国大会にこのメンバーで行くのとかも、楽しみもありながら、ああもう終わっちゃうんだなというのは少し考えましたね。ちょっと悲しくなりました。
森 全然考えてないですね。目の前の試合を今いるメンバーで戦う、ということしか考えていなかったので、後から言われてそういえばあとちょっとだな、という感じです。
――1年生の頃のアミノ杯準優勝以降トーナメントにはあまり縁がなかったと思いますが、そんな中でもアミノ杯を勝ち抜けているのはこの代の団結力があるからこそなのではないかと思うのですが、どのように感じますか
奥田 自分たちも要求しあってますし、4年生がやらなきゃいけないというのは、練習後や試合後のミーティングでも誰の口からも出るので、そこはやっぱり団結力なのかなと思います。
森 仲良いんで。その仲の良さが緩さとかじゃなくて、ピッチ内でのプレーにも表れているのは団結力になっているのかなと思います。
MVPにはこだわりたい(奥田)
質問に答える奥田
――それでは早慶戦のお話に移ります。改めて早慶戦という舞台はお二人にとってどんな舞台ですか
奥田 自分は前も言ったかもしれないですが、高3の時のゴリ君(加藤拓巳=令4スポ卒・清水エスパルス)のゴールを見て憧れて、実際ここ(ア式)にお話いただいた時に早慶戦でMVPをとることを目標として、ア式に決めたので。目標というか、憧れの舞台でもありますし、ここで夢を叶えたいという場所です。
森 2年生の時にスタメン出場させてもらったんですが最後に逆転負けしてしまって。去年はチームは勝ったもののベンチで出場できなくて。早慶戦自体に個人的に縁がないので、今年はしっかり試合に出てアシストとかでチームを勝たせられたらいいなと思います。
――慶大の前線には高校サッカーでも活躍した1年生の塩貝健人選手がいます。意識されたりしますか
奥田 もちろん、やっぱり1年生には負けられないですね。MVPにはこだわりたいです。
――チームの勝利のために鍵になってくるのはどんな部分だと思いますか
森 今やっているサッカーを継続すれば勝てると思っていますし、守備も良くなってきて、攻撃も点が増えてきているので、何か変えるというよりかは今継続できていることの質を上げることにフォーカスした方がより勝利に近づくのかなと思います。
奥田 同じです(笑)。
――早慶戦を体験できる最後の年ですが、考えることはありますか
奥田 MVP取りたいくらいしか思わないです。点取りたいですね。
森 まずはピッチに立って、たくさんの人がつくってくれた舞台でプレーしたいというのが今一番の思いですかね。
――ご自身の注目してほしいプレーを教えてください
奥田 点です。…うん、点ですね。
森 スピードですね。チケット代1000円払う価値のあるようなスピードを…。
一同 (笑)
――先ほどもお話し合った通り、奥田選手は2019年の加藤選手のゴールに憧れた中、ネクストゴリなどという言い方もされてきたと思います。同じような活躍を見せたいと思われたりしますか
奥田 ゴリ君はあの時2年生だったのでもう2年負けてしまっているんですが、今年は点が取れればいいなと思います。
――これも毎回聞かせていただいていますが、早慶戦の注目選手を教えてください
森 これ難しいな…。(少し悩んで)山市(秀翔、スポ2=神奈川・桐光学園)で。前回の早慶戦の時、その週の(紅白戦で)スタメンだったんですよ。でも最後の最後にメンバー入れなくて。本人も悔しい思いをしてきたと思いますし、気合も入ってると思います。大舞台でより活躍できる選手ですし、期待している後輩でもあるので。
奥田 ヤマ言われたかー(笑)。じゃあ鈴木で。僕も1年目で出させてもらいましたが、あそこで受けた衝撃っていうのはすごくて、もう上がっちゃって気づいて電光掲示板見たら30分経ってるみたいな。そういう舞台を経験できるというのは、あの頃に戻りたいなというのもありますし、その舞台であいつは上がらずにやれるのかなという期待と、楽しんでねという愛を込めて(笑)。
――最後に早慶戦への意気込みをお願いします
森 早慶戦を見にきて良かったと思うような価値のある試合を、一サッカー選手として、早稲田の選手として見せたいなと思います。やっぱり最後の早慶戦なので、勝って終わるのはマストに頑張りたいです。
奥田 まずこの舞台をつくってくれている人たちに、勝利して早稲田側であるという誇りを感じさせたいです。あとは僕らの代は1勝1敗1分なので、ここを最終決戦として勝ちたいですし、その勝ちを自分のゴールとかで引き寄せられたら良いなと思います。
――ありがとうございました!
(取材、編集 髙田凜太郎、熊谷桃花 編集 大幡拓登 写真 水島梨花)
早慶戦に向けての意気込みを書いていただきました!
◆奥田陽琉(おくだ・ひりゅう)(※写真右)
2001(平13)年5月23日生まれ。181センチ80キロ。柏レイソルU18出身。スポーツ科学部4年。対談でもおっしゃっいた通り、早慶戦の目標は「MVP」獲得だという奥田選手。その熱い思いを色紙にも書いていただきました!
◆森璃太(もり・りいた)
2001(平13)年8月19日生まれ。170センチ65キロ。川崎フロンターレU18出身。スポーツ科学部4年。今季はここまで公式戦1ゴール7アシスト、さらにアミノバイタルカップではアシスト王にも輝いた森選手。早慶戦の舞台でも、ゴールやアシストといった目に見える結果を残してくれることに期待したいです!