新人戦全国大会が開幕 初戦は東海学園大に快勝、その勢いのまま決勝トーナメント進出を決める

ア式蹴球男子

  第7回関東大学サッカーリーグ新人戦にて予選リーグを突破し、決勝こそ敗れたものの、決勝トーナメントで今季1部リーグに所属した法大、筑波大といった強豪を退け関東2位となり、第7回全日本大学サッカー新人戦の出場権を獲得したア式蹴球部(ア式)。今年掲げた日本一という目標を達成するためのラストチャンスとなる大会が開幕した。ア式は予選リーグで東園大、環太平洋大、桃学大と対戦。初戦は東海学園大に3-1と快勝。残りの二試合も勝利しグループステージ突破を決めた。

 

★キャプテン増田と森田の2発で東海学園大を撃破! 開幕戦を白星で飾る

 

全日本大学サッカー新人戦グループステージ
早大 2-0
1-1
東海学園大
【得点】
(早大)4’増田健昇 43,56’森田大智
(東海学園大)57’久保周太郎

森田のゴールを喜ぶ選手たち

  初戦の相手は東海地区代表の東海学園大。立ち上がり4分、コーナーキックのこぼれ球をMF森田大智(スポ2=熊本・大津)が拾うと左で待つFW鈴木大翔(スポ1=ガンバ大阪ユース)にパス。鈴木のクロスに中で待っていたDF増田健昇(スポ2=横浜FCユース)がダイビングヘッドで合わせ幸先良く先制する。その後はア式ペースで試合を進めるもなかなか追加点が奪えなかったが43分、中央でボールを持ったMF本保奏希(スポ2=JFAアカデミー福島U18)がサイドのDF石井玲於奈(スポ2=FC東京U18)に展開。石井が左サイドからクロスを上げると中にうまく入ってきた森田が合わせ前半終了間際に貴重な追加点を獲得する。2-0で迎えた56分、MF佐久間真寛(商2=静岡・藤枝東)がペナルティーエリアに浮き玉を入れると森田がうまく頭で合わせ3点目。直後に1失点はしたものの重要な時間帯に得点を重ね終始危なげない試合運びで全国大会初戦は3ー1の快勝発進となった。

 

 その後の二戦も勝利し、真冬かつ3日連続の試合という難しいコンディションの中、グループステージ突破を決めた。ある程度選手を入れ替えながらも全勝できたということは、大会前に選手たちが語っていた強みであるチーム力の高さを示している。その中でもこの3連戦で「厳しい状況を提示して頑張らせたい選手もいる」と語っていた兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)。実際に予選リーグ全試合にスタメン出場した選手は増田、佐久間、森田、本保の2年生4選手。来シーズントップチームでのさらなる活躍が期待される選手たちだ。そんな彼らが3試合を通じて、粘り強い守備を見せ、得点やアシストという結果を残していることはチームとして大きな収穫だろう。日本一まであと2勝。準決勝の相手は東海学園大、初戦勝利した相手との再戦となる。慢心はないはずだ。チームの今季の目標を達成するために。「強い早稲田」の復活を象徴づけるために。残り2試合、今年やってきたことの全てをピッチで見られることを期待したい。

(記事 和田昇也 写真 ア式蹴球部提供)

コメント ※初戦終了後のものです。

兵藤慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見)

――試合全体を振り返っていかがでしたか

 前半は相変わらず、チャンスで決め切れないというところからでしたけど、初めと終わりにしっかり点が取れて、2-0で戻ってきたことは、課題がありながらも良くなってきているところだと思います。初戦なので、なかなか難しい試合になるかなとは思っていました。そういう部分では、前半しっかりと無失点で終えて、なおかつ前半の最後に点を取って戻ってこれたというのは、この1年間の積み上げが新チームにも出ているのかなと思います。

――全国初戦の硬さのようなものはありましたか

 いや、思ったよりなかったかなと思います。もうちょっとガチガチになるかなとは思いましたが、筑波や明治といった(関東の)決勝トーナメントで厳しいところで戦わせてもらって、自信とかも少しずつこのチームには出てきているのかなと思います。そういう部分ではしっかりとチームとして新人戦のこのメンバーがまとまったので、ガチガチさは思ったよりなかったかなと思います。

――3日連続の試合となりますがそこについては

 ある程度点差がついたら、早めに交代させたいなっていうのは当然あります。 ただ、やっぱりこの3連戦をタフに戦うという中では、逆に厳しい状況を提示して頑張らせたい選手もいたりはします。ただ、やっぱりケガのリスクが上がるというところでは、そこはしっかりと見極めながらですけど、 今ここでローテーションするメンバーと、今ここでタフに戦わせるメンバーというのを、自分の中で考えコーチ陣とも話しながら、使い分けをしっかりしていきたいなっていうところです。

――2戦目、3戦目への意気込みをお願いします

 初戦勝てたことは大きいんですけど、まだグループリーグを何も突破したわけじゃないので、しっかりと明日もいいゲームをするために今日のこの終わった段階からいい準備を全員が始めて、明日の試合、しっかり勝てる準備をしていきたいなと思います。

DF増田健昇(スポ2=横浜FCユース)

――初戦ということで、どのような気持ちで試合に臨みましたか

 みんな緊張もありましたが、リラックスしながら緊張感も持って、大きくやることは大きくやるのとチーム全員で合わせてやるのは意識してました。

――試合を振り返って

 初戦ということでとても大事な試合になるのはチームで確認していました。その中でまず前半に2得点で終わって、最後勝って終われたのは良かったなと思います。

――ゴールシーンを振り返って

 相手の入りが少し緩かったのも分かっていてここでチャンスは来るなというのがあったので、そこで大翔(鈴木大翔、スポ1=ガンバ大阪ユース)がいいボール上げてくれたので、あとは流し込むだけでした。

――試合中鼓舞する声が印象的でした。キャプテンとして意識した部分は

 みんな緊張して声が出なかったりしたのはあったと思うので、キャプテンの自分が声で盛り上げるとか、盛り上げようという意識はありました。

――3連戦の中疲労も溜まってくると思いますが、その点については

 試合終わったらすぐ補食を取ったり、リカバリーしてるので、いいコンディションで3連戦に臨めたらと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 今回のように勝って2連勝して、3試合目をもっと楽にできるようにやっていきたいと思います。

MF森田大智(スポ2=熊本・大津)

――試合を振り返っての感想をお願いします

 全国大会の初戦ということで自分自身緊張していましたし、チームとしてもうまくいかないことがありましたが、立ち上がりに先制点を取ることで試合を優位に進められて、初戦を勝てて良かったと思います。

――自身の1点目を振り返ってください

 先制点を取ってから2点目が取れずに流れが悪い中で、クロスに対し相手と五分五分のボールでしたが、しっかりとシュートの打てるところにボールを置いてシュートを決められて良かったと思います。

――自身の2点目を振り返ってください

 ヘディング(のシュート)でしたが、なかなかヘディングで決めたことがなかったので、自分が一番びっくりしています。この大会で結果にこだわろうという強い覚悟を持って臨んでいたので、結果的に2点を取れて良かったと思います。

――前半はトップ下、後半の途中からはボランチでのプレーとなりましたが、どういった役割を求められていましたか

 トップ下で出ている時はゴールにこだわるというところを意識していました。公式戦でボランチをプレーするのは1年ぶりだったので、最初はボールを受けて慌てるシーンもありましたが、徐々に慣れていったので、もっとボランチとしてのフィーリングを上げていきたいと思います。

――予選リーグでは連戦が続きますが、どう切り替えて戦いますか

 1位でないと予選リーグ突破できないので、あと2試合しっかりと勝つというところをチームとして意識して、個人としては目に見える結果を出していきたいと思います。

――全国大会を戦う中で、チームの雰囲気はどうですか

 もともと雰囲気は良いチームです。総力戦になってくる中で、全員が良い準備をして全員で戦うという雰囲気を持っていきたいです。

――ここからの試合への意気込みをお願いします

 目標は日本一なので、日本一を勝ち取るために、個人的に得点とアシストという目に見えるかたちで貢献していきたいと思います。