7日、J1・ジュビロ磐田がMF植村洋斗(スポ3=神奈川・日大藤沢)の2024シーズン加入を発表した。先日、横浜FCへの加入が決まったMF小倉陽太(スポ3=横浜FCユース)に続き、3年生からは2人目のプロ内定選手となった。
今季はア式の攻撃の核となっている植村
今季は背番号「10」を背負い、まさに「ア式の心臓」として活躍している植村。彼の魅力は積極的な攻撃参加とボールを持った時の推進力だ。今季は得点こそまだないが、明大戦で見せた深い位置に侵入してからのアシストなど、攻撃時の存在感が際立っている。また、中盤の多くのポジションをこなし、試合中も状況に応じて立ち位置を変えながらプレーできることも売りだ。
そんな植村がジュビロ磐田への加入を決めた要因は「最初にキャンプに行かせてもらってから、ずっとこのクラブに行きたいなと思っていた」こと。練習参加を重ねるにつれ自分の思い描いているプレースタイルと、ジュビロ磐田のサッカーがかみ合うと感じたという。また、選手同士が積極的にコミュニケーションをとるチームの雰囲気の良さも植村の決断を後押しした。
出場時間はチーム最長、まさしく欠かせない存在となっている
ジュビロ磐田はJ1を3度制覇した経験をもつ、伝統あるクラブ。3季ぶりにJ1の舞台へ返り咲いた今季は、ここまで18チーム中16位(20節終了時点)と厳しい戦いを強いられているが、リーグ2連覇中の川崎フロンターレに健闘するなど粘り強い戦いを見せている。伊藤彰監督のもとボールを大事につなぐスタイルを着実に構築しており、後半戦以降の巻き返しを狙う。
ボールを持った時のアイデアやボールを運ぶ力ではプロの環境でも手応えを得ている
プロの世界を体験し、「フィジカルの面、守備の強度とかは、大学でできているけどプロではできないとか、そこは差があり、自分も早くから感じた」と課題を口にする植村。目下の目標は「1年目から試合に絡むこと」。そしてその先の日本代表入りも見据える。ア式での経験を糧にJリーグそして世界の舞台へと駆け上がっていく植村洋斗の新たな挑戦が始まる。
(記事 髙田凜太郎、写真 大幡拓登、前田篤宏、水島梨花)
ジュビロ磐田のユニフォームを着た植村
◆植村洋斗(うえむら・ひろと)
2001(平13)年8月26日生まれ。173センチ。神奈川・日大藤沢出身。スポーツ科学部3年。関東大学リーグで、1部通算41試合出場1得点。